リビドーマスク・エキサイト(番外編) (Pixiv Fanbox)
Published:
2020-11-25 03:25:47
Imported:
2026-06
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Content
番外 パラサイトマスク
時を遡る事120年ほど前、マスキュラーワールドの日本においても武士の時代はすでに終わりを告げ、「盟治」と呼ばれる新時代を迎えて30年が経過していた。
世界各国との交流が増え、新たな知識、文化、技術を貪欲に取り込み、自らのものとして急速に近代化を押し進めていた時代でもあった。
「――野川君、例の物とはこれかね?」
「そうです先生。鉄道省のお偉いさんが持ち込んで早急に調べろ、とおっしゃってまして。お忙しい中お呼びしてしまって申し訳ないです」
野川と呼ばれた若い技師は蝶ネクタイをかっちりと締めた丸眼鏡の紳士に向かって申し訳なさそうに頭を下げた。
「なに、構わんよ。こういった調査も仕事の内、だからね」
赤レンガ造りの工廠横にある小さな小屋の中には様々な鉱物標本や薬品の瓶が並んでいる。
フラスコや試験管、最新式の顕微鏡もあることから、この小屋が化学的な研究及び実験を行う場である事が見て取れる。
盟治33年。全国津々浦々への鉄道敷設が国策となり各地に鉄路が急拡大していた。
そんな中、ある山地を貫くトンネル工事現場の作業員が発見した未知の物体が、帝都にある陸軍省・兵装技術本部・資材審査室
、通称『材審』へ届けられたのだ。
「ところで、そもそも鉄道省の案件だったのなら、こいつは鉄道省で検査すればいいんじゃないかね?」
「どうやらあちらさんでは手も足も出なかったようなんです。それを聞き付けたウチ(陸軍省)の親分が『キミたちで無理なら我々が調べてあげようじゃないか。なに、すぐにハッキリするだろう。我々の研究室はすこぶる優秀だからねぇ』って大風呂敷を広げちゃって」
「ああ……。あの髭爺がふんぞり返って鉄道省からかすめ取った様子が目に浮かぶよ。まるで、おもちゃを取り上げるガキ大将そのものじゃないか。紳士的に協力させて頂きたい、と申し出ればよい物を」
「あの人たちは面子の張り合いが生き甲斐って言うか仕事みたいなもんですから。だから、俺みたいな若輩まで引っ張り出されているんです」
「そのようだね。他の研究員が誰も居ないところをみると」
紳士は野川技師以外誰もいない閑散とした材審室内を見て眉を寄せた。
「先輩方は新たな出来上がった弾薬の性能を見るために西部砲兵工廠に行ってしまって、明日まで戻って来ない予定になってます」
「相変わらず花火ばかり無駄に打っているのか。その予算を大学にも少し分けて欲しいものだ」
「耳が痛いです。人を救う研究をされておられる先生に対して人を殺す部門への協力をお願いしている事に対しても……」
「いや、野川君が気に病むことでは無いだろう。軍隊と言う存在は国家国民の守護を第一の大義としている訳だし。
犠牲を最小限にするための武力と言う考え方に対しては私だって一定の理解はしているつもりだ」
材審の野川技師が再び頭を深く下げた相手、それは帝国大学において医学及び生理学を専門とする「春日 藤二郎」と言う
人物であった。
「ありがとうございます。では、先生、こちらが今までの調査で判明している部分の報告書となっています」
野川が紐で綴じられた十数枚の紙片を春日に渡した。
「先に一通り目を通させてもらおう。気になった点は質問するので知っている範囲で答えてくれ」
「かしこましました」
『◯月×日、増久山隧道(トンネル)工事中発見せし物体(これより「甲」と記す)の所見』
・甲より毒性のある気体は検出されず。地中より産出した物体であるにも関わらず菌類の付着は無い。
・刃物で切断を試みたがまったくの不可能。また針、キリなども同じく貫通不可能。
・水中に入れても水を含まず。甲の重量些かも変化せず。
・火中に投下したが一切燃焼せず。焦げの一つも付かず。
・密度は低く体積に比して重量は軽い。
「軽い? 見たところ巨大な筋子の漬物石のようだが、軽いのかね?」
魚卵の集合体にも見える物体「甲」の形は環状、つまり真ん中に穴のあるドーナツのような形である。
直径およそ60cm程の朱色のリングは磨かれたかのように光沢があり表面には丸い細胞のようなセル構造が規則正しく並んで浮かびあがっている。
「はい。十八斤、いえ10キロはありそうに見えますが、意外に軽いです。3キロしかありません」
「ふむ。そいつは面白い」
・電気は通さず絶縁体である。
・温度変化が生じない。周囲の温度に関わる事無く常に一定の35度を保持している。
・微弱な電波を発しているものの磁気は帯びていない。
「なるほど。電波を発し恒温であると言う部分は生物的だ。だから私を呼んだのだな?」
「おっしゃる通りです。見た目は鉱物のようですが基礎調査の結果生物ではないか? と」
「石灰岩やチャートのような生物由来の岩石、かも知れないが、鉱物にも近い、か」
報告書を読み終えた春日は丸眼鏡を外して目頭を押えた。
「――確かにこれでは鉄道省の人間には手に余るシロモノだろう。いや、陸軍省でも扱い切れないだろうな。
この報告書を読む限り、この世のどこにも存在しない物質、と断定せざるを得んのだからな」
「先生も分かりませんか?」
「ああ。分からない、と言う事が分かった、くらいだよ。刃物で一部を切り取ってさらに詳しく調べてみたいものだが、
そいつは一切不可能なんだろう?」
「その通りです。全く歯が立ちませんでした」
「私の私見だが、こいつは化石のようなモノだと思う。生物的な要素をもち鉱物としても振る舞う点で」
「化石、ですか」
「ああ。火にくべても焦げないのなら有機生物とは言えまいが。ではあるが電波を発し温度を一定に保持すると言うのなら
休眠した生物にはあり得る。
周辺環境に一切左右されず状態を変えぬ、とある点と地中深くより発見された点を考慮するとするなら、化石が一番近かろう」
「では、何の化石なんでしょう?」
「それが分からん。いずれの生物の化石であるのか、植物か動物か、これで全部なのか或いは体の一部分なのか。この場で見た程度ではな」
「では、先生の研究室にお持ち頂いてじっくり、と言いたいんですが……」
「手柄を横取りされたくないから門外不出になっているんだろう」
「はい……。先生にお越し頂く事になったのもその命令があるためです」
「ふん。バカバカしい。本当に正体を突き止めたいのなら面子や手柄なぞどうでも良いだろうに。これだから権力を欲する者は愚かなのだ」
「お気持ち、私も大いに同感です」
「さて、結局ここまで出向いたものの現状では結論は出せそうもない。私の研究室に運ぶ事もできないのであれば致し方ない」
「私はいよいよ弱りました。先生でもお手上げなのでしたら私なんかが足掻いても文字通り手も足も出ません。
明日までに何らかの新情報を追加せねば退職を告げられるやも……」
「何? クビにされてしまう、だって?」
「ええ。むしろ先輩方が私を追い出す口実作りのために私一人だけを残した、と思います」
「そんな腹黒い者が跋扈するような職場、この際だから辞めてしまうのも良いんじゃないかね? 野川君なら他にも行くアテくらいあるだろう?」
「そうしたいのも山々ですが、私の連れ合いも陸軍の軍人ですんで……」
「そう言えばそうだったな。君の行動で連れ合い殿の軍人としての出世に障りが出てしまうことを危惧してしまう、と」
「おっしゃる通りです……」
「ええい! それも見越して他の者たちは君にコイツを押しつけたのかね! 八方塞がりとはこの事! このまま座して未知の物体と一緒に心中せよとは何たる無慈悲! 何たる無道!」
春日は我が事のように地団太を踏み野川の立場を慮った。
「ありがとうございます先生。先生にそこまでおっしゃって頂いたのなら、もう私は首になることも甘んじて受けようかと」
「やりきれんな。せめてもの憂さ晴らしに私と君とでコイツに精液でもぶっかけてやろうじゃないか」
「はは、いいですね、それ。大きは何倍もありますが筋子みたいですし。このところせんずりも出来なかったのでとても溜まっていたんです」
「そいつは良くない。医学的な見地からも定期的な射精は性欲の制御ならびに性機能の維持に不可欠だ」
医学・生理学博士の春日は股間のボタンを外し、メリヤスの下着の中からズルリと使いこまれたイチモツを引き出した。
「ああ、先生のデカいマラはいつ拝見してもそそりますね」
「とは言え、君の尻はパートナー専用なのだろう?」
「そんな事はありません。アイツだって泊まり勤務の夜は上官や同僚たちのマラを咥えていますから」
「子作りにならないまぐわいならば御代が変われど連れ合いの有無に関わり無し、か」
「はい。この材審の部屋の最後の思い出に、是非先生の精液を味わわせて下さい」
野川技師も自分のズボンを下げ、褌を外して肉棒を露わにした。
「君のも立派な陰茎じゃぁないか。涎まで垂らして本当に待ち切れなさそうだ」
「ああ、先生……、先に先生のマラを頂いても構いませんか?」
机に両手を置き、尻を春日に向けて軽く突きだす。すると、野川の先走りで濡れた亀頭が謎の物体「甲」に触れた。
――キュバ! ズニュ! ギュブブ! グニュルン!
野川の亀頭が物体「甲」に密着するや否やリング状の「甲」が内側から「解けて」細長く伸び、ズリュリュリュ! と野川のチンポの中、鈴口の内部に侵入していくではないか!
「うあ゛! はがががが!? あぎぎひぃっ! んぎひひぃぃーーーーーーーっ!」
「の、野川君!? 何だこれは! 一体何が起こっているんだ!?」
数メートルもの長さになった紐状の「甲」はまるで生きている蛇のように身をくねらせ野川の体内に入って行く。
しかし、野川の尿道も膀胱も「満タン」にならず次々と「甲」を受け入れ続けている。
まるで野川のカラダの中に入った途端、野川のカラダに融けて合体して行くかのようであった。
あっという間に「甲」の全てを体内に受け入れた野川の男性器がメリメリ、グチュグチュと肥大に肥大を重ね、
勃起しても20cm程だったチンポは60cmに、根元にぶら下がる二つの睾丸もまたそれぞれが直径30cm程もある真桑瓜のような超巨大睾丸と化した。
「せ、先生ぇ~! 早く先生のマラを~! 精液を俺に! 俺に雄汁をたっぷりぶち込んで下さい! あああ! もう我慢できないぃぃぃぃぃ!」
性器の超巨大化と言う著しい変貌にはまったく頓着せず淫らな欲望を沸騰させて春日にせまる。
そんな野川技師の「勢い」に抗えず、春日の咽喉がゴクリと上下した。
野川は春日に背を向け足を広げて尻を突き出した。両手でヌチャヌチャと粘つく雄膣をグパァと拡げ春日のチンポをズププ、ニュルンと飲み込む。
「ほぁひぃ! こ、こりゃぁ凄い!」
野川のアナルの、想像以上の具合の良さにたまらず驚きの声を上げてしまう春日。
腰を2、3度前後させただけで快感のあまり射精してしまう。
「ば、馬鹿な!? もう? もうイクのか!? あり得ない! あり得ない! こ、こんな事は! あああっ!
しかし、出る! でるぅ! も、もうっ! イッグゥゥゥーーーーーーッ!」
挿入後間もなく一発目を野川に放出した春日。
すると野川もまた――「ぬあああっ!? わ、私も! 私もぉ! 出る! 出る出るぅ! んがはぁぁーーーっ!」と叫ぶと、
二つの巨大睾丸がギュンギュンと陰嚢の中で蠢き、巨大チンポの先からビュバ! と射精。
白い粘液と共に半透明の「膜」のような物が飛び出て来た。
その「膜」は周囲の粘液をするする吸い込むと厚みを増して一枚の「布」になり、その「布」を広げてみれば頭部を覆うに丁度良い寸法の「覆面(全頭マスク)」になっていた。
「何故このような覆面が野川君の体内から? やはり野川君の中に入ったあの物体が原因としか考えられん!」
覆面を手に取って不思議に見ていると、野川が「次」を催促して来た。
「先生ぇっ! まだ欲しいっ! もっともっと先生のマラが! 精液が! 欲しいぃぃぃっ! もっと私の尻を突いて! 犯して!
先生の精液をぶち込んでぐちゅぐちゅに掻き混ぜでぐだざい゛い゛い゛い゛ーーーーっ!」
猛烈にねだる野川のカラダがギシギシと膨張し、たちまちの内に衣服をバリバリと引き裂いた。
中から現れたのは今までの何倍ものボリュームを携えた分厚い筋肉、盛り上がった筋肉、肥大した筋肉――仁王像のように
逞しい筋肉を備えた野川であった。
そして、そんな野川を見た春日はかつてない興奮を覚え、異常なほどの性欲の昂りを覚えていた。
「い、いいともっ! 君にもっと、もっともっとワシの精液を注ぎこんでやるとも! 嫌と言うほど君の肛門を犯してやるとも!」
興奮のあまり滲み出た汗をぬぐおうとして持っていた「布」を顔に寄せた。すると、その「布」は春日の手から離れ、ひとりでに切り込み部分をグワァと拡げたかと思うとそのまま春日の頭部をズッポリと飲み込んでしまった!
何が起きたのか!? と一瞬慌てた春日だったが覆面と皮膚が密着・融合すると視界も開け呼吸にも全く不都合が無い。
それ以上に早く野川を犯してやりたい、早く雄交尾の快感を味わいたいとの熱い衝動が春日の頭の中を占めてしまう。
野川の腰をがしっと掴んだ春日はズブズブと自身のイチモツを野川の中で動かしていく。
「う゛ぉ! あ゛あ゛~! キモチ、イイーー!」
強烈な快感が襲い掛かり春日はまたもやあっけなく果てた。が、春日の男根は萎える事無くますますいきり勃っている。
野川はまたもや新たな「布」を亀頭から吐き出していたが、それに構う余裕など春日にもはや無かった。
(もっと、もっと、野川を、この淫らな尻穴を犯したい! もっともっと精液をぶち込んでやりたい!
もっと、もっともっと、快感を! 尻とイチモツを結合させて蕩けるような快感を、もっと!)
――ドビュ! ビュルルッ! ドッビュゥゥーーーッ!
春日がイった。野川もイった。だが、春日はまだ全然射精し足りない! いくらでもぶっ放せそうだ!
――ビュバ! ブジュゥルル! ブビュ! ゴビュゥゥッ!
野川がイった。また「布」を亀頭が吐き出した。春日もまたイった。野川の締め付けが春日の精液を搾り上げたようだ!
再び野川に続いて春日が射精を迎えた! すると、春日の体がギシギシと音を立てた。
春日もまた射精を行うたびに筋肉が肥大しペニスや睾丸がサイズアップしていく。
それと共に春日の頭部を覆う覆面も「成長」し、目や鼻の部分の立体的な凹凸が明瞭になった。
やがて、材審室の小屋の中には揮発した二人の汗のニオイと雄のフェロモンがぐんぐん拡がり、そして濃密に溜まっていった。
その濃度は異常とも言える濃さであり、ひと息吸うだけで意識は性的興奮状態に陥る程であった。
翌朝、失意に打ちひしがれている野川を嗤おうと材審の小屋の中に入った先輩研究員たちであったが、脇目もふらず交尾をし続けている野川と、覆面を付けた春日の二人を見て驚くのだった。
まるで別人のように筋肉とイチモツが数倍に発達した野川。その後ろで腰を振る春日もまた堂々たる体躯に変じておりエロティックな肉体美を晒している。
匂い立つ凄まじく濃厚な雄フェロモンを吸いこめば、たちまち研究員たちも性獣と化してしまった。
小屋の中で男たちは激しくカラダをぶつけ合う。
猛る欲望のまま性器を合わせ、肛門と言わず口や手でも扱き、しゃぶり、ずっぽりと嵌めさせ淫らな心地良さを貪り合う。
しばらくして野川の前に落ちている何十枚もの「覆面」を先輩研究員たちが手にした。
そして、春日はその中の一枚を被っているのだ、と気付く。
誰が言うともなく一人、また一人、覆面は研究員たちの顔を覆っていく。
誰が被せたのか分からないが、素顔のままだった野川もまた覆面を付けていた。
雄交尾は終わらない。
材審の小屋から始まった性なる饗宴は陸軍全体に広まり、あっという間に海軍にも広がった。
『覆面さえしていれば疲れも無く無尽蔵に射精できる』
それに気付いた男たちは快楽を求めてこぞって覆面を手に入れ、また周囲にも広めていった。
覆面を増殖させる方法も見つかった。
増久山隧道の工事現場から次々とリング状の物体「甲」、いや、「覆面の種」が発見されたからだ。
その数は万を超えた。
一つの「覆面の種」でおよそ5千枚もの覆面を産み落とす事が可能であったため、増久山隧道で発見された「覆面の種」だけで当時の国民の全員に行き渡るに十分な枚数を得られた。
また、時を同じくして海外各地の地下や山中からも「覆面の種」が発見されて行った。
わずか1年で世界中の人間が覆面を、「マスク」を手に入れ、セックスに活用するようになった。
精力も体力も飛躍的に上昇し、性欲も爆発的に膨れ上がった。
それまであった文化ががらりと変化した。
政治や社会も当然ながら変化した。
カラダの構造も変化した。子供は6歳で肉体的に成人し、それぞれに適合するマスクを求める権利が与えられた。
ただし、妊娠する、或いはさせられるのは18歳を超えてから、であった。
世界中の軍隊と言う組織が瓦解した。軍に入らずともマスクを付けてセックスをすれば誰であっても鍛え上げた偉丈夫の肉体になれるのだから。
殺し合いの戦争と言うモノも無くなった。性欲を満たしてくれる相手をむざむざ殺すなどあり得ない。憎悪や怨嗟よりも性欲が先になった。
武器よりも性器をぶつけ合う事の方がより重要になった。
それでも闘争本能とも言うべき「闘いへの欲求」は残った。
では、どうすればよいのか?
「マスクを付けての闘技大会を行いましょう。そして、大会の勝者、世界一の男をキングと讃え、世界一にふさわしい待遇や報酬を与えましょう」
マスクが全世界に普及して20年後に初の【キング位争奪アルティメットマスクトーナメント】が開催された。
初代キングの『ビクトール=リッツ』氏はこう宣言した。
「マスクの、マスクによる、マスクのためのセックスを!」
また、こうも宣言した。
「すべての道は、マスクに通ず」
◇
『至高の五枚』『至誠の九枚』と称される14枚のマスクは初の【キング位争奪アルティメットマスクトーナメント】において最終戦に残った14人の選手が着けていたマスクの事である。
また「覆面の種」と呼ばれる生きている化石は【キング位争奪アルティメットマスクトーナメント】が始まった頃から減少傾向にあり、現在ではすでに天然マスクは希少なため価格も高騰していた。
その代わりマスクを量産する方法が発見されたため量産型の安価なマスクが普及しつつあった。
「ねぇねぇ! そこのお兄さん! 秋の新作マスクが入荷したんだよ! 良かったら見て行かない? 今なら俺とのセックス付きでお安くしとくよ!」
盟治、大証、照和、平盛、そして怜和。
街の至る所にマスクを販売するショップがあり、それぞれのマスクショップが特徴を打ち出ししのぎを削っていた。
「新作かぁ! そういや新しいのをそろそろ欲しいと思ってたんだよね! 試着してみていいかな?」
「もちろんです! 適合しなければ意味無いですし! ぜひ手に取って被って見て下さい!」
マスクは一人一枚と言う時代ではなく時に応じて付け替えるカジュアルなアイテムとなっていた。
「これ、どうっすかね?」
色使いの派手なマスクを試着した男が店員に聞いた。
「お似合いっすよ! 一対一というより複数、乱交なんかでひと際存在感を放てる逸品かと!」
「こっちの渋めのマスクも捨てがたいんだよなぁ~」
グレーのマスクを持ち上げて思案する男。
「だったら二枚ともゲットしてみてはいかがっすか? 割引もしますんで!」
「割引よか、店員さんとのサービスセックスをこれからもずっと、ってのに切り替えられない? 俺、店員さんの顔もカラダもすんげぇタイプなの」
男は上半身ハダカのショップ店員に勃起し盛り上がった股間を押し当てた。
「オッケーっすよ! 俺もお兄さんとでしたら一回だけじゃ嫌だなって思ってたので! では、お会計と本日のセックスはこちらでお願いしまーす!」
こうしてマスクショップの店員と客の男は店舗の奥へ入って行った。
と、同時に「一仕事」終えた店員が奥から店舗へ戻り、入って来た別の客への対応を始めるのであった。
「秋の新作マスク、入りましたー! 今なら俺のトロトロアナルも使えますよー! 是非ご利用くださーい!」
呼びかけるそのショップ店員の太ももには一筋、白い粘液が伝って流れていた。
リビドーマスク・エキサイト 番外編 終
野川 均 26歳
盟治中期、マスキュラーワールドにおける大日本帝国・陸軍省・資材審査室付きの若き技師。
世界中にマスクを広めるきっかけをつくった。
春日 藤二郎 43歳
帝国大学 医学生理学博士 トンネル工事中に発見された謎の物体について検証を行った人物。
ビクトール=リッツ(88歳にて没)
【キング位争奪アルティメットマスクトーナメント】の初代キング。
28~34歳までキングの地位にあった。
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