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ウスターソースの解説イラストの補足とおまけイラストです。


イラストを描く際に取った読書メモなどの引用をします。最後におまけイラストもあるのでぜひ見てくださいね。



ウスターソースと醤油の関係

「1881年のフランシス・ビーティ・サーバー著『コーヒー』には、コーヒーとは関係のない様々なテーマを扱った長い付録が掲載されています。「中国ノート」(279ページ以降)には、「ここ(広州)で製造された大豆のほとんどはイギリスに輸出され、ソース製造の原料として大量に使用されている」と記されています。」

→ウスターソースの隠し味は中国式の醤油



「1886年7月25日、1800年代の大半、ウスターソースの原料は厳重に秘密にされていました。アラン・フォアマンは醤油について次のように記しています。「(醤油は)東インドからイギリスへ向かった。そこでは、醤油はよりスパイスと風味が豊かで、愛国心を込めてウスターソースと呼ばれていました。」彼は、醤油がウスターソースの主要原料として使われていることを初めて明言しました(ワシントン・ポスト紙より)」

→醤油がウスターソースの味の決め手なのはなぜか秘密だったらしい。ここで書かれているように大英帝国の紳士たちの「愛国心」の都合から来ているのかもしれない。イギリスバンザイ!イギリスバンザイ!


当時の英米でのウスターソースの扱い

1843年3月5日のロンドンの『オブザーバー』という新聞の広告より

「リー&ペリンズの『ウスターソース』は、田舎の貴族のレシピに基づいて作られています。この有名なソースは、発売以来、着実に人気を高めてきました。独特のピリッとした辛さと絶妙な風味が組み合わさり、ソースの中でも比類のない存在となっています。貴族や、味覚の達人として知られる人々は、これを『唯一の良質なソース』と称しています。」


「グレービーソースの風味を豊かにしたり、魚、カレー、ステーキ、ジビエ、冷製肉などの風味付けに使用したりと、特に比類のない美味しさです。」


「現在、英国全土で問い合わせが急増しているため、当店は、薬局、食料品店、その他の販売店に対し、以下の代理店を通じて供給できることをお知らせいたします。バークレー・アンド・サンズ社(ファリンドン・ストリート)、J・ハーディング氏(ステップニー、リング・ストリート59番地)、メトカーフ・アンド・カンパニー社(サウサンプトン・ロウ16番地)、そしてロンドンの卸売油・イタリア製品倉庫業者からも、ウスターシャーにある倉庫と同様の条件で供給を受けています。通常の販売業者による小売販売では、ハーフパイント瓶入りのソースは1シリング6ペンス、パイントは2シリング6ペンス、クォートは5シリングで、各瓶のコルクに店主の刻印が押されています。」

→ウスターソースはイギリスの生み出した調味料で一番美味しいと話題ですが当時からこんな「良い扱い」だったようです。とにかく美味しかったらしい。食通という言葉がないから「味覚の達人」というのがいいですよね。なお「痛風の達人」という語もありました。通風になるくらい美食をする金持ちということ。日本人の私もウスターソースは好き。中濃ソースと使い分けてます。味覚の達人ではない貧乏舌ですが……(貧困の達人)


インドでウスターソースが大人気!

1851年5月、マドラス(インド)の医師がウスターシャー(イギリス)にいる兄弟に宛てた手紙の抜粋。「リー&ペリンズに伝えてほしい。彼らのソースはインドで高く評価されており、私の意見では、最も美味しく、最も健康に良いソースだ」。

→インドでもウスターソースは大人気だったようです。すごいわねえ。実際美味しいしね~当時はウスターソースは胃薬とも考えられていたので「健康にいい」んでしょうね。


スペインとポルトガルでもウスターソースが大人気!

リー&ペリンズ社に届いた手紙(としてウスターソースの広告で使われた)

「スペインとポルトガルを巡る旅に、貴社のウスターソースを1瓶携行しました。今の私の健康状態は、このソースのおかげであると信じています。貴社のソースは健胃作用があり、薬効もあると思います。少なくともこれらの国々では、旅行者の荷物の中で、貴社のソースほど旅の快適さに欠かせないものはないと断言できます。(…)現地の人にも大変好評でした。」

→スペインとポルトガルの人にもウスターソースはバカ受け!しかもウスターソースを持ち歩くイギリス人もすごい!日本人が醤油を海外旅行に持っていく感覚でしょうね。私達が思っている以上にウスターソースはすごい人気だったのです。それにしても製品が美味しいからとファンメ送るイギリス紳士もある意味すごい律儀。イギリス人らしいね。




新味醤油

国産ウスターソースは当初新味醤油として「発明」されて売られていました。当時の特許を見つけたので引用します!

「名称:新味醤油

洋食和食共二調和シテ用ユ可キ極テ好味ナル新規有益ノ新味醤油ヲ発明セリ之ヲ左ニ明解ス。

 此ノ新味醤油ハ日本醤油、西洋酢、蕃椒、胡椒、丁字、蒜、胡すい子ノ七品目ヨリ成ル乃チ其成分ノ割合ヲ掲クルコト左ノ如シ

 

 日本醤油1斗、西洋酢5斗、蕃椒1500匁、胡椒500匁、丁字400匁、蒜250匁、胡すい子150匁

 

 此ノ醤油ヲ製スルニハ日本醤油ニ西洋酢、蕃椒、胡椒、蒜、胡すい子ヲ混和シテ大約2月間放置シ而シテ布袋デ以テ濾過スルモノトス。此ノ醤油ノ用法ハ西洋ノ「テーブルソース」ニ異ナラス牛肉或ハ魚肉等調理品ニ和スルトキハ鹹味ヲ増シ一種ノ芳香ヲ放チ食物ヲシテ一層美味ナラシムルノ効アリ

 此ノ発明ノ専売特許ヲ請求スル区域ハ上文記載ノ如ク日本醤油、西洋酢、蕃椒、胡椒、丁字、蒜、胡すい子ヲ以テ製造スル新味醤油是ナリ」


…まじかよぉ!読みにくくてたまんねーよ!ということで現代語にします。


名称:新味醤油

洋食、和食どちらにも合う、とてもおいしく、新しくて役に立つ「新味醤油」を発明しました。その内容を以下に分かりやすく説明します。


この新味醤油は、日本の醤油、西洋酢、唐辛子、胡椒、クローブ、にんにく、コリアンダーシードの7つの材料から作られます。それぞれの材料の分量の割合は以下の通りです。

日本の醤油:1斗

西洋酢:5斗

唐辛子:1500匁

胡椒:500匁

クローブ:400匁

にんにく:250匁

コリアンダーシード:150匁


この醤油を作るには、日本の醤油に西洋酢、唐辛子、胡椒、にんにく、コリアンダーシードを混ぜ、約2カ月間置いてから布袋で濾過します。この醤油の使い方は、西洋の「テーブルソース」と同じです。牛肉や魚料理に加えると、塩味が引き立ち、独特の香りが加わることで、食べ物をさらにおいしくする効果があります。


この発明で特許を申請する範囲は、本文に記載の通り、日本の醤油、西洋酢、唐辛子、胡椒、クローブ、にんにく、コリアンダーシードを使って製造する新味醤油です。


醤油ベースに風味付けをした感じですね。まさに「新しい味の醤油」ですね。


当時のウスターソースの扱いは明治5年刊行の『西洋料理指南』(敬学堂主人著)には、ウスターソースについて「醤油ナリ。此品ハ我国二有セス我醤油ヨリ上品トス。舶来品ヲ用ユベシ」と書いてあります。要するにウスターソースは「上品」で船舶品が良かったそう。この時代は海外の品のほうが品質が高かったから止むなし~!


新味醤油は「洋式醤油(洋醤)」とも言われていたようです。結局醤油。


ということでウスターソースの解説でした。とにかくウスターソースは海外でとんでもなく人気だったと覚えて帰ってください。どこに帰るかは……それは諸君らの宿題だ、自分で心の故郷へ帰るのよ。


以下はイラストと国産ウスターソースのおまけイラストです。












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Comments

マリオン

勉強になります!お好み焼きの時にいっぱい使うこのソースにもそんな来歴があったなんて