小説 【入れ替わり・日常2】① (Pixiv Fanbox)
Published:
2025-09-04 13:56:03
Imported:
2026-06
Content
育児と夫婦のすれ違い2
『入れ替わり×日常』
-あらすじ-
妻・唯の身体で狂ったように愛欲を貪った義文は、女としての余韻に浸り続ける。一方、自分の身体を夫に好き勝手に弄ばれた唯は、屈辱を抱えながらも妊娠の不安に苛まれ、緊急避妊薬を求めて産婦人科に行くことを提案する。だが女体を味わうことに酔いしれる義文は、ノーパンで病院に向かうなど痴女のような振る舞いを隠し持ち、優越感に震えていた。受付で“女性”として扱われ、男性医師に内診を受ける――妻の身体でしか味わえない羞恥と快楽に、義文は堕ちていく。羞恥、屈辱、そして背徳的な興奮が渦巻く第2章。
-登場人物-
・美甘 義文 (みかも よしふみ)
性別:男
年齢:28歳
職業:某大手メーカー(営業職)
※唯の夫。娘の千夏は可愛いが育児はできれば唯にお願いしたいと考えている。
・美甘 唯 (みかも ゆい)
性別:女
年齢:27歳
職業:専業主婦
※義文の妻。育児と家事で心身ともに疲れている、できれば義文にも育児や家事を少し手伝って欲しいと思っている。
・美甘 千夏 (みかも ちなつ)
性別:女
年齢:最後三ヶ月
※義文と唯の娘(第一子)
-目次-
1.余韻
2.提案
3.日曜の朝
1.余韻
行為を終えた寝室には、甘い吐息と体温の余韻がまだ漂っていた。
シーツに包まれながら、唯(精神は義文)はベッドの上で腕を広げ、陶酔したように目を閉じている。女として味わった快楽の残響に酔い、心地よさの余波を逃したくないというように。
一方で、義文(精神は唯)は隣で深いため息をついていた。
「……もう、こんなの嫌…早く元に戻らなきゃ…」
心ここにあらずでシーツを胸元まで引き上げると、手を伸ばして自分の――唯のスマホを探した。
慣れない大きな自分の男性の手に違和感を覚えつつスマホを操作して、体を入れ替えた〇〇クリニックの、入れ替わりマシンの予約サイトが開かれる。
しかし画面に表示された文字を見て、義文(精神は唯)は思わず声を荒げた。
「なにこれ……!?明日の日曜日、予約がもう全部埋まってるじゃない!?」
唯(精神は義文)はゆっくりと瞼を開け、まだ蕩けた表情で呟いた。
「明日予約取れないの……?♡まあ、月曜日に行けばいいか…♡俺もまだ有給残ってたはずだし…♡」
女の声でそう言う唯(精神は義文)は、どこか嬉しそうだ。
義文(精神は唯)はスマホを握りしめ、眉間に皺を寄せた。
「簡単に言わないでよ…明日もこのままなの…!?私早く元の体に戻りたいんだけど…」
「しょうがないじゃない…♡もう少し、お互いの異性の体楽しみましょ…♡」
義文(精神は唯)は呆れたように横を向き、唯の――自分の顔を見つめた。
余韻に浸って微笑むその顔は、普段の自分とは全く違って見える。
「……私の体を楽しんでるでしょ…?」
「そうだな…♡唯の身体って、こんなに……気持ちいいんだな♡」
義文(精神は唯)は布団を頭までかぶり、もう会話を打ち切るように黙り込んだ。
それでも彼女の心には、明日一日をこのまま過ごさなければならないという現実が重くのしかかっていた。
――戻れない日曜日。
二人の心に、不安と期待が入り混じる夜が更けていった。
2.提案
ベッドの上でしばらく無言の時間が流れた。
義文(精神は唯)は、胸の奥にじわじわ広がる不安に耐えきれず、つい口を開いた。
「ねえ……さっき生でしたの…本当に大丈夫かな…?避妊しなかったでしょ…」
その声は震えていて、普段の唯の落ち着きが消えていた。
一方で、唯(精神は義文)はシーツにくるまりながら、女の顔でにやつき、のんきに答えた。
「まあ大丈夫だろ♡そう簡単にできたりしないって♡」
「……そんな軽く言わないでよ!」義文(精神は唯)は思わず声を荒げた。
自分がいま義文の体にいるという事実が、さらに不安を強める。妊娠してしまうのは、今の自分ではなく“唯の身体”。しかも――今、そこに入っているのは義文なのだ。
しばらく考え込んだあと、義文(精神は唯)はスマホを手に取り、決意を込めて言った。
「……やっぱり、明日…産婦人科に行こう。緊急避妊薬をもらえば安心できるし…」
その提案に、唯(精神は義文)は目を丸くしたあと、にやりと笑った。
「産婦人科か……♡女の体で、そういうとこに行くのって……ちょっと興奮するな♡」
「……はぁ?なに考えてるのよ…」義文(精神は唯)は呆れつつも、ため息交じりに続けた。
「どうせ明日は元の体に戻れないんだから、明日のうちに行っておくべきよ…」
「なんか、楽しみだな…♡」
唯(精神は義文)はベッドから起き上がり、女の体のまま鏡に映る自分を見つめながら、妙な期待に胸を膨らませていた。
一方の義文(精神は唯)は、夫の呑気な態度に不安を募らせながらも――仕方なく産婦人科行きを決意するのだった。
3.日曜の朝
その夜は結局、互いに不安と妙な興奮を抱えたまま眠りについた。
そして翌日、日曜の朝。
二人は簡単に朝食を済ませると、それぞれの体で着替えを始めた。
義文(精神は唯)は、クローゼットから夫の服を取り出し、少し眉をひそめた。
「……やっぱり抵抗あるわね…」
男物の服をまとうことに、どうしても違和感と抵抗感がある。
渋々、白いTシャツを頭からかぶり、黒い短パンに足を通す。鏡に映る姿は完全に義文――けれど中身は自分。どこか居心地の悪い気分が胸をしめつけた。
一方で、唯(精神は義文)は、まるで遠足前の子供のように目を輝かせていた。
「おおっ……♡これ、エロくていいな♡」
選んだのは白いワンピース。軽やかな布が脚を包み、裾がふわりと揺れるたびに、どうしても頬が緩んでしまう。
「女の子しか着られない服って、やっぱ興奮するな……♡」
鏡に映る自分――いや、唯の姿を眺めては、にやけ顔を隠しきれない。
その様子を横目で見た義文(精神は唯)は、呆れ顔でため息をついた。
「……ちょっと、私の体で鼻の下伸ばさないでよ…」
「スカートってこんなに涼しいんだな…♡女の特権だな…♡」
興奮と不安を抱えながらも、二人は身支度を整えた。
こうして――“妻の体”の義文と、“夫の体”の唯。中身の性別が逆の奇妙な組み合わせの夫婦が、産婦人科へ向かう準備を整えるのだった。
-続く-