小説 【入れ替わり・上司2】⑧ (Pixiv Fanbox)
Published:
2025-09-11 13:00:54
Imported:
2026-06
Content
-目次-
・22.オカマ
・23.寝返り
・24.女口調
22.オカマ
歯磨きを終えた二人は、寝室の前で立ち止まった。
「ねえ、村田くん」翔也(精神は紗英)が、少し真剣な顔で問いかけてきた。
「彼女、いるの?」
突然の質問に、紗英(精神は翔也)は一瞬言葉を詰まらせたが、すぐに小さく首を振った。
「……いませんけど、今は…」
すると、翔也(精神は紗英)は安堵したように微笑んだ。
「ふふ、そうよね。もし彼女がいたら……私と体を交換するなんて、絶対できないものね」
そう言いながら、からかうように視線を向けてくる。
ベッドルームを覗くと、そこには広々としたダブルサイズのベッド。二人が寝ても余裕は十分だった。
紗英(精神は翔也)は少し照れくさそうに、けれど期待を隠せない声で提案した。
「……どうしますか、ベットが一つしかなくて…一緒に寝ますか?それか、僕は床で寝ましょうか?」
翔也(精神は紗英)はわざとらしく肩をすくめて、にやりと笑った。
「私の体を床でなんて寝かせないでよ…そうね。ダブルベッドだし……一緒でいいわよ」
そして、続けて女の口調で小さく釘を刺す。
「でもぉ……私に変なことしないでよぉ…?♡」
その妙に艶っぽい響きは、どこかオカマのような調子で、紗英(精神は翔也)は慌てて赤面した。
「ちょ、ちょっとやめてくださいよ!僕の体で……そんなオカマみたいに喋らないでくださいよ!」
その恥ずかしそうな姿に、翔也の(精神は紗英)はくすくすと笑い、ベッドの端に腰を下ろした。
「ふふ、冗談よ♡でも……本当に変なこと、しちゃダメだからね♡」
部屋の空気はどこか甘く、そして危うい熱を帯びていた。
23.寝返り
広いダブルベッドの上、二人は同じ布団に身を沈めた。
灯りを落とした部屋の中、かすかに聞こえるのは互いの呼吸と心臓の鼓動だけ。
紗英(精神は翔也)は、胸元に意識を奪われていた。布団越しでも感じる柔らかなふくらみ。寝返りを打つたびに、その存在感はいやがうえにも意識にせり上がってきて、男だった頃にはなかった肉の重みに興奮を覚える。
「……やばい、高垣係長のおっぱいデカすぎる…全気になって然眠れない……♡」心の中でそう呟き、おっぱいをそっと腕で押さえると、乳首が布に擦れてじんわり熱を帯びていく。
一方で、翔也(精神は紗英)もまた、落ち着かないでいた。布団の下で感じる股間の存在感――ぶら下がる陰茎が寝返りのたびに揺れ、下着越しに触れるたびに意識してしまう。
「…うぅ…これが男の体なの…股間が気になって寝れないわね…なんかグニグニしてるし…」その現実を改めて突きつけられ、じわりと興奮に似たざわめきが広がっていた。
やがて、翔也(精神は紗英)がふっと息を吐き、小声で呟いた。
「ねえ……村田くん。お互い、こうして異性の体になってるんだし……少し、大人なことも試してみたくない?♡」
その一言に、紗英(精神は翔也)の心臓は跳ね上がった。暗闇の中で頬が赤く染まっていくのが、自分でも分かる。
「……大人なこと、ですか?……」喉がからからに乾きながらも、正直な思いが口をついて出る。
「僕も…また、女性の体になったら……試してみたいって、ずっと思ってました…♡」
布団の中、重苦しい沈黙が一瞬流れる。だがそれは拒絶の気配ではなく、むしろ互いに高まっていく熱を確かめ合うような間だった。
24.女口調
布団の中で、互いの吐息がかすかに重なり合う。
紗英(精神は翔也)が、布団越しに身体を少しだけ寄せながら口を開いた。
「……高垣係長…ひとつ提案してもいいですか?」
翔也(精神は紗英)が不思議そうに首を傾げる。
「ん?提案?どういうこと?」
「…僕が高垣係長に、高垣係長は僕に…お互いに、なりきって話してみませんか…♡」
その言葉に、翔也(精神は紗英)は一瞬固まり、怪訝そうに眉をひそめた。
「なりきって?……なんでそんなことするの?」
紗英(精神は翔也)は、枕に顔を半分埋めながら、小さな声で続ける。
「……お互いの真似をした方が……面白いとす思うんです♡……」
翔也(精神は紗英)は呆れたように小さく笑い、けれど少しだけ興味を抑えきれない目をしていた。
「……なるほどね。村田くん、そういうとこあるよね…でも……面白そうね」
その承諾に、紗英(精神は翔也)はニヤッと息を吐き、意を決して女口調で話す。
「じゃあ……アタシ…脱ぐわね……♡」
柔らかく、色っぽい響き。わざとらしく抑揚をつけて、唇の端を上げる仕草まで加える。
その瞬間、翔也(精神は紗英)はぶわっと頬を熱くした。
「ちょっ……ちょっと!?私、そんなふうに見えてたの?…村田くんからみた私、そんなだった!?…」
羞恥と興奮が入り混じった声。掛け布団をぎゅっと握りしめ、胸の奥からぞわぞわとした感情が込み上げてくる。
「うぅ…なんか……私の口からそんなこと言われるの……変な気分になるんだけど……」
暗闇の中、二人の視線が絡み合う。羞恥と背徳の甘い熱気が、布団の中にじんわりと満ちていった。
-続く-