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「この歳になって、ビジネスマナー講習を受ける羽目になるとはなぁ」

 ぼやいたのは営業部の武藤だった。武藤は四十近くで、講習を受けるような新人ではない。


「新社長の意向じゃ仕方ないっすな」

 隣の席に座ったのは、同じく営業部の磯部だった。磯部は武藤の入社年度がひとつ違いの後輩だ。柔道一筋だった武藤に対して、磯部はアメフト部。早々に身を固めた武藤と違い、未だ女癖が悪かった。


 講習が始まり、隣の磯部とペアを組み、名刺を交換する。何年営業やってると思っているんだと思いながら、手慣れた所作で名刺を交わす。

 そして、武藤は磯部の腋に鼻を押し付けて、深呼吸した。


 名刺交換する際、互いの体臭を嗅ぎ合うのがマナー。

 そんなことは社会人の常識だ。


 スパイシーな香水の匂いが鼻を掠めて武藤は顔をしかめた。武藤は男の香水というものが苦手だ。体臭を嗅ぎ取り辛くなるのだから気遣いが足りない。しかし、腋を直接嗅いでしまえば、体臭を隠すことはできない。


 自分も今朝、制汗剤を使ったことをふと思い出し、気遣いの足りなさを武藤は恥じた。マナー講習も確かに必要なのかもしれない。


 しかし、何年経っても男の体臭には慣れないものだ。顔をしかめながら、――武藤は自分が重度の匂いフェチであることを思い出した。汗の香りは何度嗅いでも最高だ。

 右腋の次は左腋。再び腋に鼻を押し付け、匂いの鉱脈を探り当てた瞬間、武藤は痺れるような喜びに包まれた。


 匂いを反芻しながらお互いの体を抱き締め合い、手慣れた所作でキスを交わす。


「んーッ」


 舌と舌が触れ合った瞬間に、それが男の舌であると認識した瞬間に、武藤の腿はガクガクと震え始めた。湧き上がる不可解な快感に押し出されるようにして、武藤は失禁するようにじわりと吐精する。


 その瞬間、磯部の身体からも特有の強い臭気が鼻腔をくすぐる。

 同じく磯部も絶頂したのだろう。彼の惚けた顔を見れば、それは明らかだった。

リクエスト内容

ターゲット:

体育会系のサラリーマンたち


どのように:

「名刺交換する際、互いの体臭を嗅ぎ合うのがビジネスマナー」という洗脳をされ


最終的に:

さらに「重度の匂いフェチ」という洗脳も追加され、互いの体臭を嗅ぎ合い絶頂


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