マゾカトラズ5 (Pixiv Fanbox)
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「慶徒君?」
「うぁ……? 古川……さん?」
皆美の言葉に慶徒はぼんやりと顔を上げてこちらを見つめる。
苛烈な環境らしく、憔悴していて意識もぼんやりとしている様だが、こちらと目が合うと徐々に意識がはっきりしてきたらしく目の焦点があってきた。
「慶徒君よね?」
「は……い……」
皆美の言葉に慶徒は力なく俯いた。
トクン……。
そんな弱々しい姿の慶徒に皆美の心臓が強く鼓動を奏でる。
あの慶徒君が……。
幼稚園の頃から皆に慕われて、頼られて、実は私も好きだった慶徒君があんな顔を浮かべるなんて……。
「なんで慶徒君がこんな場所に? それにその姿だと牡奴隷になったの、卒業してすぐだよね? 何があったの?」
「それは……その……」
しどろもどろになる慶徒だが、皆美は慶徒の檻につけられたプレートに目を向けた。
このプレート、実は二枚目があり、そこには牡奴隷がどの様な罪を犯したのかが書かれているのだ。
「へぇ……痴漢、強姦未遂……。意外だね。あの慶徒君がそんな最低なことするなんて……」
「ち、違う! 冤罪なんだよ!」
「冤罪とか知らないよ。現にこうして牡奴隷堕ちしてるわけだし。がっかりだな……幼なじみがこんな最低のクズだったなんて。これは幼なじみとしてしっかり罰をあげないといけないね?」
皆美の心を抉る言葉に呆然とした慶徒だが、さらに罰と言われて血の気が引いていた。
「い……やだ。……やめて……やめてくれ……やめて……ください」
ガタガタ震える慶徒は絞首刑を待つ罪人の様で、その態度がかえって皆美を興奮させてしまう。
あぁ、ゾクゾクする。
下腹部がキュゥゥゥとなって熱い。
もう、なんでそんな顔しちゃうかな……。
罰がそんな怖い?
そうだよね……。だって、他の奴隷がどんな扱いをされてるのか見ちゃったらそりゃ、怖いよね。
でも、慶徒君。
君に拒む権利も逃げる権利もないんだよ?
だって今、慶徒は牡奴隷。
慶徒君の生殺与奪は――私の手にあるからね?
「決めました! この牡奴隷1218号を連れていきます!」
私はにこやかに慶徒へ背を向けると、麗美へと宣言した。
「フフ、お前も過去の知人に引き取られるなんて数奇な話ね。せいぜい可愛がって貰うといいわ。あはは!」
麗美は檻に繋いだリード――鎖をはずすと、それを皆美に手渡す。
引き取りの書類にはっきりと古川皆美に所有権が譲渡されたことが明記され、法律でも慶徒は皆美の牡奴隷とされたのだった。
そして、慶徒の地獄の日々が始まることが決まったのだ。
「慶徒君――いえ、慶徒……いえ、牡奴隷だから、ケイでいいわよね。もう人間じゃないんだから」
印を押された書類を手渡された皆美の眼差しに優越感が帯びていく。
かつて好みだった同級生が自分の所有物となった。
こんな支配者としての愉悦はないだろう。
「ほら、ケイ。これから私が君の飼い主になるんだから挨拶しなさいよ。習ってるわよね? 牡奴隷のご・あ・い・さ・つ♪」
カン、とヒールを鳴らして小馬鹿にする皆美の顔をケイは見ることすら許されない。
顔を下げ、楽しげに身体を揺らす皆美のパンプスしか見ることが許されないからだ。
この光景、懐かしいな。
皆美はケイの後頭部を見下ろしながら口の端をあげていた。
小学校の授業で男子に土下座のやり方を教えるときにケイがしていた姿がよぎる。
あの時は無邪気に笑えたけど今は残虐な嗜虐心が燃え上がっていた。
圧倒的な優越感を感じながら皆美はパンプスをケイへ突き出し――。
「舐めろ」
短く命令した。
「……は……は、はい……」
ケイは絶望で顔を下げた。
拒否権なんてない。
もし拒否すればどんな拷問をかけられるかは、他の牡奴隷の調教を見せつけられて嫌と言うほど理解させられている。
(あら、従順ね。嫌がるかも思ったけど、牡奴隷として躾られちゃってるから抵抗もないのね♪)
嫌がればお仕置きでもしてやろうと思ったけど、まぁいいわ。
別に牡奴隷なんかどんな扱いをしても問題ないんだし♪
皆美の残虐な考えなど露も知らないケイは皆美のつきだしたパンプスへ顔を近づけ――。
ピチャッ、レロ……。
「ははっ! ちゃんと舐めれるんだね~。フフ、感謝しなよ? こうして牡奴隷に罰を与えてあげてるんだから……」
ピチャ、レロ、レロ、ピチャ……。
「あひがど……う……ございます」
這いつくばりながら足を舐めるケイの姿に皆美は征服感を噛み締めながらゾクゾクと身を震わせた。
「あれだけモテモテだったケイが私の奴隷になって、しかもこうして足舐めてるなんて……あの時は想像できなかったなぁ……。あっははは!」
ピチャ、レロ、レロ、ピチャ……。
「靴は爪先だけじゃないでしょ? ほら、ここも舐めなさい。汚れてるんだから」
皆美は爪先を天井へ反らして、さらに命令した。
ケイの目の前にあるのは島を歩いて汚れた靴底だ。
何を踏んだかもわからない靴底。
擦りきれた滑り止めはどれだけ歩いたかを物がたっている。
常人ならばどんな病気になるかもわからないが、牡奴隷にはそんな配慮はいらない。
牡奴隷は女性の排泄物を食べさせられることもざらなので、免疫能力強化の薬を打たれているのだ。
(うぅ……ぁぁぁぁ……なんで……うぅぅ……)
理不尽な地獄での仕打ちに顔を歪めながらもケイはヒールの底へ舌を伸ばした。
ピト……。
爪先とは比較にならない埃や砂の不快感。
レロ、レロ、レロ、レロ……。
舌全体に広がる強烈な苦味とささくれたソールを舐めるたびに走る痛みがさらに屈辱感を倍増させる。
目の前に広がる黒いソール。
(まずい……まずいよ……うげぇぇぇぇぇ)
ケイは泣きそうになりながらも靴を舐め続ける。
「フフ、惨めね。ケイの舌ったら真っ黒じゃない。ほら、まだ反対もあるんだからしっかり舐めるんだよ? じゃないといきなり処分しちゃうからね?」
頭上に響くのは悪魔の愉悦。
絶対的な支配者としてなった飼い主の恐ろしい言葉に恐怖しながらケイは必死にヒールを舐め続けた。
皆美の許可が降りるまで――。
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