マゾカトラズ6 (Pixiv Fanbox)
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「うわぁ……すごい……」
「……………………」
寮に入った皆美は部屋を見て感嘆の声をあげた。
2LDKの寮はシステムキッチン、お湯は温度管理可能。エントランスはオートロックの新築マンションの一室だった。
冷蔵庫、洗濯機、冷暖房、テレビ完備でベットもある。
一階にはコインランドリーもあった。
私物だけの荷ほどきだけで済むのはとても楽だ。
部屋の隅には奴隷用の檻も設置されている。
滑車つきで移動も可能だ。
しかも、一室は防音使用の部屋で、様々な拷問器具が置かれている。
そういえば、一階のエントランスに檻があったわね。
一匹、牡奴隷が繋がれ、寒さに震えていた。
(こんな時期に野宿させられたら、凍えるのに可哀想ね……フフ……。あの牡奴隷明日には死んでるかもね)
しかも、ゴミ捨て、炊事、洗濯、掃除などの雑事は奴隷にさせればいい。
それが社宅。
信じられないほど格安だと思うと顔も緩む。
「フフ、よかったわね、ケイ。お前の家もあるわよ」
「………………」
皆美は足で檻の方を差しながら楽しげに笑っていた。
皆美の笑顔とケイの落ち込んだ表情は実に対照的だった。
皆美は見知らぬ男よりも過去を知っていて、その時と姿が変わらない人気者だったときのケイを支配できることに激しく興奮していた。
そして、逆にケイは昔の面影を残し、思いでもある皆美に奴隷として虐げられることは、今まで見知らぬ職員に虐められるよりも遥かに強い屈辱を感じていたのだ。
故、二人の表情は対比はより色濃く現れている。
玄関が普通の家の何倍もあるのはなんでかと思った皆美だが、背後で四つん這いのケイを見てピンときた。
「ケイ、靴脱ぐから台になりなさい」
「……はい、皆美様」
あは♪ 台って言われてわかるんだ。
さすが、牡奴隷だわ。
ケイは笑う皆美の横を抜けると正面に回り込んで四つん這いになる。
「フフ、何度見ても惨めだわ。あの慶徒が今は私の牡奴隷だものね~。こうして……」
ギュ……。
皆美は片足を上げるとケイの背中にパンプスを履いたままの足を乗せた。
躊躇なく背中に乗せられた足――舐めさせられたパンプスには砂がこびりつき、背中に食い込む。
磨り減った靴底はささくれ立ち、少し足を動かすだけで肌に赤い線が描かれるが、皆美は無視した。
「土足で踏まれても何もできないものね♪ あ、靴でも舐められるし、こんなの当然なのかな? アハハ♪」
「あぅ……」
フフ、無抵抗で偉いわね。よっぽど奴隷根性を植え付けられたのかしら?
まぁ、牡奴隷は従順じゃないと生きれないからね。従順でも殺されちゃう奴隷もいるけどね。フフ……。
皆美は片方のパンプスを脱ぐと、同じようにパンプスを脱ぐ。
「あ~涼しい♪」
そのまま四つん這いのケイを踏みつけて跨ぎ部屋へと向かう。
「………………」
ケイは惨めだった。
幼なじみで可愛くて、よく遊んだ。
あの時の思い出があるせいで今の変わってしまった立場が余計に胸を抉るのだ。
他の女職員とは比較にならない悔しさがある。
でも、逆らえない。
牡奴隷として地獄の調教を受けたケイに反骨精神など欠片も起こらない。
起こせなくなるように徹底的に行われた調教がトラウマとして残っているからだ。
「ほら、早く!」
ジャラン!
リードが乱暴に引かれ、首が絞まる。
「うっ! は……い……」
ケイは半ば引きずられる形で部屋へと四つん這いのまま向かう。
どうかこのまま檻に入れられて一日が終わります様に――。
そんな叶わぬ惨めな願いを込めながら――。
◆
「へぇ……座り心地もいいわね」
ケイが部屋に入ると皆美はソファに座りくつろいでいた。
リビングにはテーブルもテレビもあり、テーブルには皆美の鞄が無造作に置かれている。
女性の寮に来たのははじめてだ。
今までこの島で見たのは牡奴隷の檻と看守の宿直部屋と訓練施設だけだった。
「何呆けてるのよ? こっち来なさい」
ジャラン!
呆けたケイの首をリードを引っ張ることで巧みに絞めながら皆美はケイを足元へ来させた。
「フフ、改めて挨拶して貰おうかしら……。ほら、挨拶なさい。これからお前を飼育してあげるこの私にね♪」
皆美は床を爪先でトントン、と叩き楽しげに嗤った。
弱者をいたぶる強者の愉悦。
床にひれ伏すケイを見るだけでどうしようもなく加虐心が疼く。
今日はまだまだ長いよ?
こんなムラムラしちゃったら一日で壊しちゃいそうね。フフ……。
皆美は口の端を上げながら、皆美はケイを侮蔑の眼差しで見下ろし――。
「ほら……ご挨拶🖤」
ケイは惨めさを噛み締めながら床へ頭を下げる。
三つ指をつき、額を床に擦り付けこれ以上下がらないと言わんばかりに平身低頭した土下座だった。
「アハハ! いい土下座ね! 土下座にいいも悪いもあるかわからないけど見ていて気分がいいわー♪」
グッ……。
頭上で皆美の馬鹿にした笑い声が響き、後頭部に重みがかかった。
頭を踏まれている。
「小学校の時を思い出すね。あの時もこうして踏んであげたかったんだよ。アハ♪夢が叶っちゃったね~🖤」
「ぅ……」
皆美の荷重で額が痛い。
今まで何人もの女性にされた行為だが、皆美の笑い声は深く心を抉ってくるのだ。
「ほら、そのままこの私に調教の挨拶してよ。気に入らなかったらこのまま思い切り踏みつけて頭潰してあげるからっ!」
平然と言い放った皆美の態度に逆に恐怖が募る。
脅しではなく本当に踏み殺しかねない。
ケイは怯えながら頭を必死に回転させ、台詞を絞り出した。
「古川皆美様……御主人様好みの奴隷になれるように、一生懸命頑張りますので、どうか、御主人様に喜んでもらえるように誠心誠意ご奉仕いたします。よろしくお願いします」
グッ……。
皆美からの踏みつけが強まった。
機嫌を損ねたらしい。
「そんな挨拶じゃ全然ダメね。ケイったら、なんでそんな当たり前のことを言ってるの? 私をお前が喜ばせるのなんて当たり前のでしょ? お前が私に誠心誠意仕えるのも当たり前よね? そんな挨拶で私が喜ぶと思ってるの? やり直しよ」
女尊男卑の極まった社会で育ち、まして女性絶対優位の会社に就職した皆美は男への差別意識は普通よりもはるかに強いのだ。
幼馴染みだからまだ優しく接しているが、本来ならこれだけで鞭で泣かせていただろう。
(フフ、言い直して済ますなんて私ってば優しいわね♪ ケイも感謝なさいよ)
心の中で皆美はほくそ笑みながら挨拶を再度させる。
「ほらっ♪」
「ふぐっ!?」
皆美はさっきよりも強くケイの頭を踏みつける。
フローリングの床に顔がめり込み、息をするのすら苦しい。
「やっぱり奴隷と言えばこの格好よね。首輪をつけられて、女の前で這いつくばって……。お前達牡奴隷のあるべき姿よね」
「あ、ありがとうございます……皆美様……」
多くの職員に頭を踏まれたが今までよりも一層惨めだ。
踏む立場と踏まれる立場……これほどまでに身分の差を感じさせられことはなかった。
ジリジリと心を屈辱の火が炙り、ケイを苦しめる。
「な~に? 言い直しもできないの? ケイってそんな頭が悪かったかしら? なら、私がお前が述べるべき挨拶を教えてあげるから復唱なさい」
可愛らしい幼馴染みから残酷な支配者へ成長した皆美は冷たく、それでいた楽しげに言葉を紡ぐ。
「皆美様、こんな下等で愚かで罪深い牡奴隷のケイのために皆美様の貴重なお時間を割いていただける御慈悲、誠にありがとうございます」
卑屈すぎる。
ケイは痛みと惨めさで涙が出てきた。
「ほら、復唱なさい」
でも、皆美に逆らうことは死刑と同じだ。できるわけない。
「皆美……様、こんな……下等で……愚かで……罪深い牡奴……隷のケイのために……皆美……様の貴重なお……時間を……割いていただける……御慈悲、誠にありが……とうござ……います」
「フフフ、よく言えました~♪でも、まだ足りないよ? ほら、復唱」
皆美の足指がケイの頭の上で踊り、惨めさを倍増させる。
「女王様に罰を与えていただくために生きる社会のゴミである牡奴隷ですが、どんな調教にも耐えられる、より惨めで下等な牡奴隷として、皆美様好みの牡奴隷となれるよう、皆美様のお好きにお使いくださいませ」
「女王様……に罰を与えていただくために生きる……社会のゴミである……牡奴隷ですが、どんな……調教にも耐えられる、より惨めで下等な……牡奴隷として、皆美様好みの牡奴隷となれるよう、皆美様のお好きにお使いくださいませ」
こうやって復唱させられるだけで自分がどんな存在か思い知らされる。
まるで心の底から皆美に服従させられたようでとても惨めだった。
「よく言えましたね♪ アハ♪お望み通り罰として私好みに調教してあげるよ。お前が言ったんだからね?もう戻れないよ? フフフ、アハハ!」
言わしといてなんて女だ。
ケイは心の中で毒づくがそれも一瞬だった。
むしろこれからどんな目に合わされるのかも思うと恐怖で震えてしまう。
「フフフ、そんなに怯えなくても大丈夫よ? 初めは奴隷として当たり前のことから初めてもらうからね~」
頭を踏みつけながら笑う皆美の顔は天使のように可愛らしかった。
だが、それをケイが見ることはない。
床に顔をめり込まされたまま己の運命を呪うケイをどうするか皆美は実に楽しげに考える。
さて、次は奴隷としてどうしてやろうかと……。
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