マゾカトラズ8 朝食編 (Pixiv Fanbox)
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ピピピピピピピピピピ。
目覚ましの音で目が覚める。
「ん……」
皆美には見慣れない天井。
(あぁ、ここは社宅ね)
「………………」
モゾリ、と動く気配がしてそちらに目をやると、大型犬用の檻にいれられた裸の男がいた。
(あぁ、ケイね)
ほとんど反骨心やプライドなんて破壊されているが、さすがに飼い始めた奴隷に就寝中の無防備な姿を晒すつもりはなかったので、檻に入れたのだ。
「おはよう、ケイ」
「お、おはようございます、皆美様」
ケイは狭い檻の中で身体を折り畳み、土下座して挨拶してみせる。
(ふ~ん、檻生活が馴染んでるじゃない♪ これからは使わない時は檻に入れておけばいいわね)
皆美はケイの奴隷っぷりに満足な表情を浮かべると、檻の鍵を外し、短く命令する。
「朝御飯。十分で仕度なさい。一人分よ♪」
「……か、かしこまりました」
一人分、と言われてケイは自分の朝御飯がまともなものではないもの、もしくはなしであることを理解して肩を落とした。
織から出てきたケイは流れるように四つん這いでキッチンへ向かう。
冷蔵庫からウインナー、卵を出し、素早く料理を開始。
その間に皆美は上がり切っていないパジャマの裾を床に少し引きずりながら洗面所に歩いていく。
床は昨日の夜にケイにしっかり掃除させたので、埃がつくことはない。
もし汚れていたら、掃除怠慢で罰を与えるだけだけど。
皆美は洗面所で洗顔を済ませ、テーブルの席についた。それを見たケイは素早く料理した朝食を並べていく。
焼いたウインナーと卵焼き、トーストとジャム、ブラックコーヒーだ。
「いただきます」
皆美がそれに手を合わせて食べ始めた。
ケイは皆美の足元に這いつくばり、皆美は当たり前の様にケイの頭と背中に足を置く。
(美味しそうな匂いだなぁ)
グゥゥゥゥゥゥ。
踏まれる屈辱よりも朝御飯の空腹の方が勝った。
昨日の足の臭いならともかく、ただ足を置かれるなら痛みはないし、もはや慣れてしまっていたのだ。
「フフフ、そうだったわ。お前の餌もいるわね。待ってなさい」
餌――。
自然と言われた台詞にもはや、皆美は自分を人間と見なしていないことを思い知らされ、ゾクッとした。
どんなものを与えられるのか恐怖すら湧いてくる。
あの施設で餌と称して様々な物を与えられていた奴隷の姿が思い出された。
コトリ……。
やがて、這いつくばるケイの前に犬用の餌皿が置かれた。
「さて、お前のご飯ね」
そう言うと、皆美は食べ終えたはずの朝食の皿から何かを口には運び、咀嚼を始め――。
「………」
ケイは内心安堵していた。
普通の人間なら何が起きるのか分からずに見ているだけだろうが、牡奴隷におとされ、飼育されたケイにはすぐに意味が分かった。
だからこそ、ケイは大人しくそれが来るのを待っている。
「ペッ……」
しばらく咀嚼した朝食を、皆美は下を向いて口から吐き、下に落とした。
皆美が吐き落とした無惨な形となったグチャグチャの咀嚼物は、べチャリと嫌な音を立てて床に置かれた餌皿の中に落ちる。
「フフフ、ケイには餌代も勿体ないしまだ私も本格的に奴隷を飼い慣れてないから初めはこれよ♪ まぁ、機嫌がよかったら、ドックフードもあげるけどね!」
「ありがとうございます。いただきます!」
もはや、人間としてまともな食べ物を得る日はないことを思い知らされる朝に絶望しながらも、ケイはただの咀嚼物でよかったと内心安堵しながら、それを貪る。
その姿はまさに豚や犬。
家畜と呼ぶに相応しい哀れな姿だった。
「うわぁ、こんなの躊躇せず食べれるなんて牡奴隷ってどんな生活してるのかしら。先生は排泄物だけでいきてる奴隷とかもいるって言ってたけどどうなのかしらね?」
いくら学生自体に共同奴隷をいじめていた皆美だが、さすがに聖水、黄金と呼ばれる排泄物を与えたことなどない。
(フフフ、私も慣れたらそうしたいけどね♪)
皆美はゴミの様になった残飯以下の餌を必死に貪るケイを見下ろしながら、優越感を噛み締め、朝食を終えたのだった。
(Fanbox)
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