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《まえがき》

『VS・AI』の最初期(2017年1月頃)の構想で考えていたお話です。近いうちに公開予定の『VS・AI』本編のコンテンツ発表のための実験的なものとして投稿いたします。脚本もどきのショートストーリーでこの物語を展開していきます。

当初はストライクウィッチーズを意識したSFファンタージー系の戦闘ヒロインものとして考えていました。東や希々、鈴乃といった主要人物は現在の『VS・AI』とはかなり違ったキャラ像になっていますのでご了承ください。


(別院さんの小説版です) https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9766765



《登場人物》

太浪東(たろう あずま)

・17歳。日本国戦闘魔女部隊関東方面隊隊長。


加藤鈴乃(かとう すずの)

・16歳。日本国戦闘魔女部隊関東方面隊副隊長。東の後輩。


東山希々(とうやま きき)

・16歳。敵組織の魔女で東たちと対峙する。


白石瑠琉華(しらいし るるか)

・16歳(当時)。東とは同期の魔女。1年前に死亡している。


円谷未来(つぶらや みく)

・22歳。東たちを育成する魔女トレーナー兼魔女スカウト。




【回想・夜:廃ビルの屋上】

東「嫌…嫌だよ…。死なないで…!お願い!」


瑠琉華「…ごめんなさい…わ…たし…もう…だめ…みた…い」


瑠琉華「でも…さ…いごは…あなた…にみとられ…て…ほんと…う…よかった…」


東「そんなこと、言わないでよ…」


瑠琉華「あずま…あなたは…しな…ない…で…や…くそ…く…よ…」


東「約束するわ!!…だから瑠琉華も!!」


瑠琉華「も…う…じゅ…うぶん…だよ…ありが…とう…あ…ず……ま………」


東「瑠琉華…嫌、瑠琉華ぁぁぁ!!」




【現在・昼:千葉県房総半島沖】

東(通信)「敵補足!距離およそ10キロ。戦闘開始まであと5分!」


東(通信)「全長60メートル程度の海獣型の魔獣よ!みんな十分に気を付けて!」


魔女一同(通信)「了解!」


東「隊長の太浪東。敵の魔獣との戦闘区域に突入。これより魔獣との戦闘を開始する!」


鈴乃「こちら副隊長の加藤鈴乃!敵の視線をこちらに引き付けます!」


東(通信)「わかったわ。頼むよ鈴乃」


鈴乃「サンキューです隊長!愛してます!」


(海獣型の魔獣に接近する鈴乃)


鈴乃「!…あらよっ」


鈴乃「こっちだよ!御魚野郎!」


東「ナイスよ鈴乃!しばらく引き付けておいて!」


鈴乃(通信)「あざっす、隊長!了解です!」


東「私たちも行くわよ!松永、山口は右側から、上本、花園は左側を、それ以外は私に続いて!」


魔女一同(通信)「了解!」


東「よし!魔獣は私たちに気づいていないわ」


東「総員攻撃開始!!」


東「撃ち方はじめ!!」


(魔女全員総攻撃→海獣型の魔獣爆発四散)


鈴乃(通信)「魔獣、消滅を確認しました!」


東「よし!」


鈴乃「いやぁ、今回の魔獣は意外とあっさりでしたね」


東「そうね」


鈴乃「た・い・ち・ょ・うー!」


東「!?」


鈴乃「やりましたね、隊長!」


東「ちょっ…!」


鈴乃「こんかいの作戦も隊長の指示はやはり的確でしたね!これは将来有望な魔女の司令官になれますよ!」


東「…そんなんじゃないよ。私は誰一人も死なせたくないだけだから」


鈴乃「誰一人も…ですか」


東「あ…まぁ、私を隊長として高く評価をしてくれていることなんだよね、いつもありがとう鈴乃」


鈴乃「いえいえ、隊長らしいですよ」


東「フォローありがとう、鈴乃」


鈴乃「どういたしまして~」


東「…それに瑠琉華と約束したしね」


鈴乃「?…隊長、何か言いましたですか?」


東「ううん、なんでもないよ」


東「さ、帰ったらみんなでのんびりしましょう!」


鈴乃「いいですね!ひゃっほぅ!」



【夕方:東京都立川市・日本国戦闘魔女部隊基地の某休憩室】

未来「今日もお疲れさまでした。はい、タオルと栄養ドリンク」


東「未来さん、ありがとうございます」


未来「今回は特に苦戦はなかったと聞いたけど、本当に大丈夫そうね」


東「そうですね。今日は本当にあっさりでした」


未来「最近、世界各地で魔獣たちが簡単に倒されることも多くなっているらしいけど何かあるのかしら?」


東「それだけ魔女たちの質も上がってきたのですよ。きっと」


未来「そうだといいのだけどね…なにか不安なのよね」


東「何が不安ですか?」


未来「何が…そうね。魔獣って初めて現れてから5年くらい経つけどどこで生まれてどこで現れるかはわかってないじゃない。…だから、もしかしたら魔獣側が魔女たちを油断させているとか?」


東「ま、まさかね…?あ!それよりも最近の魔女のスカウトってどうですか?」


未来「いやー、それが全然うまくいってないんだわ。ここ最近才能に溢れた魔女とも出会えてないし」


東「そうですか…出会えるといいですね。才能に溢れたすごい魔女に」


未来「ほんとだよ…」


東&未来「あはははは…」


(突然の警報アラート)


東「何?!また魔獣?!」


未来「いや、どうやらここに侵入者が現れたらしいわ。このタブレットの映像を見て!」


東「な…っ!?」


(何者かによって倒されていく警備員と魔女たちの映像)


東「…魔女たちがこんな簡単に?!強い魔獣相手でもこんなことには…何者?!」


未来「…どうやらさっき言ってた不安が現実になってきたのかもしれないな、急ぐよ東ちゃん!」


東「はい!」



【同・基地内司令室】

東「……?!」


未来「日本でもトップクラスの実力揃いの魔女たちがこんな簡単に…?!」


東「す…ッ、鈴乃!?おい、あんた鈴乃を話しなさい!」


鈴乃「た…隊長、逃げてください…この黒フード野郎強すぎです…」


希々「ふーん、あんたがここの隊長さんかぁ」


東「何者?!」


希々「私は東山希々。『黒十字軍』の魔女よ」


東&鈴乃&未来「!!」


東「ま…魔女ですって?!」


未来「それに黒十字軍って…?聞いたことないぞそんな組織」


希々「おまぬけなあんたたちに話すつもりは全くないけど、上からは話せって言われてるからねぇ…」


東「何が言いたい!?」


希々「そう怖い顔しないでよ、どうせ今日ここであんたらは死ぬんだからさ」


鈴乃「…くっ!」


希々「まぁそんなことはいいんだよ。実はね魔獣の正体って魔女が生み出したものなんだよね~」


東「…そ、そんな!?」


未来「馬鹿な、人類の希望となるはずの魔女がそんなこと…」


希々「それがアリなんだよね~」


希々「ま。つまりあんたらは黒十字軍の書いたシナリオ通りに頑張って働いてくれたのよね~ははははは」


東「ふざけんなー!」


希々「…でも、そのシナリオに感づいたバカがこの日本に1人いたのよね」


東「1人…?いた…?」


希々「そ。1年前に強力な魔獣を盾にこの私自らが始末したんだけどね…名前何だったかなぁ…あ!そうだ白石瑠琉華って言ったっけ?」


未来「な…っ!?瑠琉華ですって…!?」


東「あんたが…瑠琉華を…!?」


希々「ん?」


東「許さない…っ!よくも…よくも、瑠琉華を!!」


(怒りで我を失った東、希々に素手で殴りかかる)


希々「あはは…痛いなぁ、そっかあんたあのバカと友達だったのかぁ、こいつは面白い」


東「っ!!」


鈴乃「隊長、落ち着いてください!あいつの思うつぼです!」


東「でも!!あいつは私の…」


希々「…バカの友達はやっぱりバカだわ」


東「何ですって?!」


希々「ま、私がここに来たのはこれからは魔獣退治のお馬鹿さんたちへの見せしめとして、ここにいる全員を皆殺しするためだから。…よかったね、大好きなお友達の下に逝けるね」


東「……!!」


希々「というわけで、死んで!」


(魔術で衝撃波を生み出し東を吹き飛ばした希々)

 

東「くっ……」


希々「ハアッ!」


鈴乃「隊長、危ない! うわっ…!」


(希々が魔術で生み出した竜巻を鈴乃が庇う)


東「鈴乃!?」


鈴乃「はぁ……はぁ……隊長は大丈夫ですか……?」


東「ええ!」

 

東「負けない……!」

 

希々「ふっ、あんたもその子みたいにボロボロになりな!」


(魔術で粉塵爆発を起こし東を吹き飛ばす)

 

東「うっ……いやああっ……!」


鈴乃「隊長ぉっ!!」


(瓦礫の下敷きとなった東)

 

東「はぁ……はぁ……」


希々「せっかくだから、すぐに死ぬのか、弱っていって死ぬのかを選ばせてあげる」


東(もう勝利宣言かよ…ッ!ここまでなのか…!?)

 

希々「返事が無いならすぐに殺すわ」


東(もう……殺されるんだ……仇を取れなかった。瑠琉華ごめんね……)


瑠琉華(東の脳内)「あずま…あなたは…しな…ない…で…や…くそ…く…よ…」

 

東(瑠流花の声が、死んだ瑠流花の声が…そうだ約束したんだ。『死なない』って!)


希々「どうしたの?」


東「お前なんかに…私は負けない!!」


(全力の魔術で瓦礫を取り払った東)


希々「何をしようというのよ!」


鈴乃「隊長…倒しましょう! ここで負けている場合じゃないです!」


東「そう…魔獣を倒すために頑張ってきたんだから……黒幕も倒さないとね!!」


希々「くっ、しぶといゴキブリめ!」


東「なんとでも言いなさい……!」


東「鈴乃!」


鈴乃「はいっ!」


希々「ちっ……」


東「えいっ!」


(魔術で炎の風を生み出し希々を飲み込む)


希々「うっ……ああっ……」


東「鈴乃!」


鈴乃「了解!!」


(魔術で光の矢を放ち希々に命中させる鈴乃)

 

希々「痛っ……何なのよ……」


(鈴乃の魔術に気を取られ、東の動きを見失う希々)

 

希々「なっ……!?」


東「これで終わりよ、東山希々!」


(炎の矢を放つ東→希々にその炎が纏う)

 

希々「きゃあぁぁぁぁっ!!」


(炎でフードが焼け焦げ、満身創痍になった希々)

 

東「私達の勝ちね…さぁ、大人しくお縄についてもらうわ」

 

希々「はぁ、はぁ……まだだ…絶対あんたを潰してやる!名前は?」


東「太浪東よ…!東山希々!!」


希々「太浪東!覚えてろよ!いつかあんたちに復讐してやるからな!」


東「ちょっと…待て!」


(残っていた全ての魔術を使い姿を消した希々)


東「逃げたわね…。次こそはか…な…らず……」


(意識を失い倒れる東)


鈴乃「た、隊長!?」


未来「東ちゃん!?」




【翌朝・同基地内医務室】

未来「これから大変になるわね……」


東「はい」


東「覚悟を決めていかないと…ですね」


未来「それにしても重傷者こそ沢山出たけど、死者が出なかったのは幸いね」


東「はい……」


(医務室の窓の外の景色を見る東)


東「…瑠琉華、皆を守れたのはきっとあなたのおかげよ。ありがとう」


鈴乃「隊長!在日アメリカ魔女隊のフレッチャー隊長さんとレーガン副隊長さんが遊び?に来ましたですよ!」


東「わかったわ、すぐ行くー」


東「…あいたたたぁ」


鈴乃「大丈夫ですか!?隊長?!」


未来「東ちゃんも怪我してるのんだから無理しないの」




?「わたしとの約束ちゃんと守ってくれてるんだね!ありがとう、東」


 (少女が基地の医務室の窓に向かって微笑む)




《TO BE CONTINUED…?》



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