【這い寄れニャル子】ふたなり巨根クー子が、ニャル子に煮え切らない真尋が知らないうちにニャル子心も子宮も完全寝取られる (Pixiv Fanbox)
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ヒロインの好意に承諾も否定もしない主人公が寝取られとスカっとするテーマ。
◇
八坂家の朝は、混沌の匂いから始まる。
けたたましいアラーム音でも、窓から差し込む陽光でもない。
階下からのドタドタという地響きにも似た足音と、鼓膜を突き破らんばかりのハイテンションな声。
それが、八坂真尋にとっての日常の合図だった。
バァン!
「真尋さーん! 朝ですよー! あなたの隣に這いよる混沌、ニャルラトホテプです! さあ、今日も私と愛の歴史を紡ぎましょう!」
と、もはや蝶番の悲鳴など意にも介さない勢いで寝室のドアが吹っ飛ぶ。
そこに立っていたのは、銀髪を朝日よりも眩しく輝かせ、碧眼を期待に満ちてキラキラさせる美少女――の皮を被った、形容しがたい宇宙的邪神、ニャル子その人だった。
「……ドア、直しとけよー…」
布団から顔だけを出し、真尋は心底うんざりした声で呟いた。
毎朝毎朝、繰り返される光景。
そのたびに削られていく自宅の耐久性と、自身のSAN値。もはや彼の日常は、このやかましい邪神によって完全に支配されていた。
「何を水臭いことを! ドアの一枚や二枚、真尋さんと私の愛の巣の礎ですよ! さあ、そんなことよりモーニングキッスを!」
「誰がするか! こっちに来るな!」
ベッドから飛び起き、枕元に常備された銀色の得物――フォークを構える。
邪神にすら特効を持つ、八坂家に伝わる最強の迎撃武装。
それを見たニャル子の瞳が、しかし、恐怖ではなく恍惚に濡れるのを真尋は見逃さない。
「ああ! その警戒心に満ちた瞳! 私を拒絶するその冷たい声! たまりません! もっと罵って! そしてそのフォークで私の身体に愛の証を刻んでください!」
「変態が!」
枕を投げつけるが、ニャル子はそれを軽々とはたき落とし、猟犬のような速さでベッドに飛び乗ってきた。甘いシャンプーの匂いと、とんでもない圧力が真尋を襲う。
「さあさあ! 諦めて私と一つになりましょう! 今ならお子様の名前も真尋さんが決めていいですよ!」
「重い! どけ! っていうか話が飛びすぎだろ!」
ニャル子の身体を押し返そうともがくが、見た目からは想像もつかない力で押さえつけられる。
宇宙CQCだか何だか知らないが、無駄に高性能なその技術は、常にこういう形で濫用されていた。
その、地獄のようなじゃれ合いの真っ最中。ぬるり、と新たな気配が部屋に侵入してきた。
「……ニャル子……はぁはぁ……クー子の可愛いニャル子……朝から元気……」
そこにいたのは、燃えるような赤髪をツインテールにした、無表情な美少女。
ニャル子の幼馴染にして、偏執的なストーカー邪神、クー子だった。
その手には、なぜか撮りたてであろうニャル子の写真が握られており、その瞳は尋常ではない光で濁っている。
「ゲッ、クー子! あんたまた人の家に勝手に入り込んで!」
ニャル子が真尋から注意をそらした、その一瞬。
クー子は音もなく距離を詰め、背後からニャル子の腰に抱き着いていた。
「……ニャル子の匂い……はぁはぁ……今日もいい匂い……クー子の嫁に相応しい……」
「ひっ! やめなさいこの変態! どこを触ってるんですか! セクハラですよセクハラ!」
クー子の無表情で淡々とした、しかし的確にニャル子の下着のラインをなぞるような手つきに、ニャル子が悲鳴を上げる。
その光景に、真尋は深いため息をついた。カオスが、カオスを呼んでいる。
「……ニャル子……クー子の子供を産む準備は万端……さあ、今すぐここで……」
「誰がですか!私の子宮は真尋さんのものです! 先約済みです! ほぉら加減にしてくださーい!」
バキィッ!と、いう鈍い音。
ニャル子の回し蹴りが、クー子の側頭部にクリーンヒットした。
常人なら即死、邪神でなければ耐えられない一撃。クー子の身体は綺麗に宙を舞い、廊下の壁に叩きつけられてズシャッと崩れ落ちる。
何事もなかったかのように制服のスカートの乱れを直すニャル子。
その額には汗一つ浮かんでいない。床に伸びるクー子は、しかし、ダメージを受けた様子はなく、むしろ恍惚とした表情で「……今の蹴りも……最高だった……はぁはぁ……♡ い、イク゛」と呟いている。もうダメだこいつら。
「……お前ら、いい加減にしろよ。朝飯、食うならとっとと下に降りてこい」
真尋は、もうツッコむ気力すら失せ、部屋を出て行こうとした。
その背中に、ニャル子が慌てて声をかける。
「あ、待ってください真尋さん! 私も行きます!」
「‥‥‥ニャル子まって‥‥未来のお嫁さんを置いていかないで‥‥」
「誰が未来のお嫁さんですか!っちょ! 離れてくださいッよ!」
これがいつもの日常で、ニャル子がいつも通りハイテンションで真尋に愛のアプローチで熱く絡み、それを真尋がフォークやらで撃退しツッコミ、そこにクー子がニャル子に絡んで愛のアプローチをして真尋のツッコミのように突き放してぶっ飛ばしてそれをクー子がめげずに喜ぶ…それが、いつもの日常である。
◇
あれから数日。
この間のアプローチは激しい物だった。
受験もあるなかで、何かとニャル子のアプローチはストレスになっていた真尋。
季節は変わり映えしないが、八坂家の日常という名のカオスは、今日も元気に稼働していた。
リビングのソファで、ニャル子が何やら分厚いアルバムのようなものを抱えてそわそわしている。
その表紙には、ピンクのレースとけばけばしいラメで『あなたと私の愛の軌跡♡』と書かれているのが見えただけで、真尋はこめかみが引き攣るのを感じた。
「ねえ、アナタ! 見てください! 私が真尋さんの為に、徹夜で作ったんですよ!あ、まあ、クー子も一応入れたんですけども、おまけで。 幼馴染ですしね一応」
ニャル子は、最高の笑顔でそのアルバムを真尋の目の前に突き出した。
ページをめくると、案の定、そこには撮影されたであろう真尋の写真が、寝顔から食事中、いつ撮ったんだと思うどうでもいいものの瞬間まで、おびただしい数、貼り付けられている。
ただ、どこも別に気味が悪くなるような瞬間もなければ、それぞれのツーショットもあればクー子も入ってる(おまけで勝手にピースしたりキスしかけたり)していたりという、至って健全なアルバム。
いつものニャル子にしては本当に健全なアルバムである。
「どうです! 私の、真尋さんへの純粋な愛と努力の結晶です! 感動したでしょう!」
胸を張るニャル子は、純粋な好意と善意の塊。
いや、純粋な曇りなき愛情。
その瞳は、一点の曇りもなく、ただただシンプルな賞賛の一言を求めてきらきらと輝いている。
「誰がアナタだ! はぁ……」と深いため息をつき、彼は心底うんざりした顔で言った。
真尋はいつも通り、どうせ中身は自分の撮られたくもない見られたくない姿、あるいは自分を性欲的に見てとアピールするようなニャル子のあられもない姿が張りつめられたとんでもない物だろうと、口を開く。
「どうせいつものしょうもないもんだろ、本当にいい物だと思って時間使ってみたらしょうもないもんだった…ってパターン。こういうの、一番タチが悪いって」
それは、いつものツッコミの延長線上だった。
真尋にしてみれば、「変態が!」や「ストーカー!」と同じ、お決まりの罵倒の一つに過ぎなかった。
彼の言葉に、深い意味など何一つない。
だが、その言葉は、確かにニャル子の心の柔らかい部分を的確に刺し貫いた。
「――え…あ、あの少しでもいいので、見てくれませ――――――――――――」
「ほらあっちいった。 しっし」
ピシッ、と。ニャル子の、あの太陽のような笑顔が渇いた笑顔に。
太陽はまるで沈んだかのように。
しかし、それも一瞬。彼女はすぐに、ひきつったような笑顔を取り繕った。
「あ、はは……そ、そうですよね! ちょっと、やりすぎました! この手のベタなのは、あなたの好みじゃありませんでしたね! ごめんなさい!」
「はいはい。覚えてといてくれ」
ケラケラと、空々しい笑い声を立ててアルバムをパタンと閉じる。
その完璧な取り繕い様に、真尋は「分かればいいんだ、分かれば」と呟き、テレビのリモコンへと手を伸ばした。
「あっと、こんな時間か。買いだしいかないと。」
数分後、財布を片手に真尋がリビングを出ていく。
玄関のドアが閉まる音が聞こえた、その瞬間。
今まで必死に浮かべていたニャル子の笑顔が、徐々に口角が落ちていく。
ドサリ、とソファに深く沈み込み、その手から例の、しっかり丁寧にデコレーションされたアルバムが滑り落ちる。
テーブルの角にぶつかり、無様に開いたページは、真尋の寝顔の写真やツーショット、あるいはどうやって撮ったのか分からないドタバタする三人の日常。
そして、そのページに書き込まれた、明らかにメインのメッセージ。
「安らかな寝顔、ずっと見ていられます。 真尋さん、何だかんだクー子、私の三人でいるこの日常が大好きです。 あわよくば、私のこの気持ちが嘘ではないことがこれで伝わってくれればなって。今後とも、よろしくお願いします。 大好きな真尋さんへ♡ あなたを愛するニャルラトホテプより」という文字が、丁寧に書かれていた。
いつもはやかましいほどに感情を垂れ流す彼女が、今はただ、無言で。色の消えた瞳で、虚空を一点に見つめているだけだった。
◇
それから、数日が過ぎた。
八坂家の日常は、何事もなかったかのように元通りだった。
朝はニャル子が「あなたー!朝ですよ!」と奇声を上げて突撃し、真尋がフォークでそれを迎撃する。
そこに、クー子が「……ニャル子……私の……」と現れては、ニャル子の宇宙CQCで壁まで吹っ飛ばされる。
何も変わらない。いつもの光景だ。
ニャル子は、またいつものハイテンションな邪神に戻っていた。少なくとも、真尋の目にはそう映っていた。
その日の午後。
「悪い、ちょっと用事ができた」
真尋がそう言って、再び家を出ていった。
リビングには、ニャル子と、つい先ほどまで彼女に殴り飛ばされていたクー子の二人が残される。
燃えるような赤髪を揺らし、クー子は音もなく身体を再生させると、いつものように愛しの幼馴染へと這い寄った。
その紅い瞳は、獲物を狙う肉食獣のように、ニャル子だけを捉えている。しかし、今日はその瞳が、わずかに戸惑いの色を浮かべた。
「‥‥ニャル子、邪魔者はいなくなった‥…! さあ、ここからは二人の愛のランデブーポイントを作るじか―――――――――――――……ニャル子……?」
クー子は、思わず足を止めた。
ソファに座るニャル子の様子が、おかしい。
数日間、じわじわと心のHPを削られ続けたような、深い疲労の色。
トレードマークである頭のアホ毛も、心なしか普段よりもしんなりと垂れ下がっているように見えた。
クー子が知るニャル子は、いつだって自信満々で、傲岸不遜で、太陽のように輝いている存在だった。
こんな、雨に打たれた捨て猫のような姿は、初めて見る。
「……」
いつもなら、間髪入れずに背後から抱き着き、その匂いを堪能するところだ。
だが、今の彼女には、そんな変態行為すら躊躇われた。
クー子はただ、その場に立ち尽くし、心配そうに眉をひそめる。そして、ゆっくりと口を開いた。
「……ニャル子、大丈夫‥‥?」
「‥‥‥‥え、あ、ああ! だ、大丈夫です! い、い、いやクー子に心配されるほどやわじゃないんですよ! 私の真尋さんへの愛は! さ! 次なるアプローチを考えて今日も頑張るますよー!」
ニャル子はまた太陽のように眩しい笑顔を浮かべてガッツポーズをすると、走る様にその場を去った。
「‥‥ニャル子…?」
そして去ったニャル子のいた場所に落ちていた、例のページがあったアルバムを見た。
「‥‥これって‥‥」
ページをめくって、まためくって、クー子はそれを全部見て、このアルバムに込められた気持ちが一切邪な気持ちが一切ない二週間もこっそり作っていた物だと理解した。
そして…決心する。
「‥…少年は、ニャル子に相応しくない‥‥私が、ニャル子を幸せにする。 アプローチを…変えないと…」
アルバムを大事に拾って、その後丁寧に壊れたデコレーションを直しにいったクー子。
その瞬間から、クー子はニャル子の気持ちを察してアプローチを変えることを決めた。
◆
1週間後。
八坂家の食卓。
エプロン姿のニャル子、真尋はいつも通りトーストをかじり、クー子はいつも通りニャル子をいやらしい目つきで観察している。
昨日、クー子が固めた決意など、知る由もない。
「あ、あの、真尋さん!」
唐突に、ニャル子がテーブルの下から、巨大な風呂敷包みを取り出した。
三段重ねはあろうかという、立派な重箱だ。
「これ! 真尋さんのの為に、お弁当を作ってきたんです!」
得意げに風呂敷を解くと、現れたのはもはや芸術品の域に達したお弁当だった。
一段目には、タコさんウィンナーや卵焼きといった定番おかずが、完璧な彩りで詰められている。
二段目には、栄養バランスを考え抜かれたであろう煮物や和え物。
そして三段目には、真尋の顔を模した、驚くほど精巧なキャラ弁が鎮座していた。
そのおかずの品数と手の込みようは、どう考えても早朝の数時間で作れるレベルのものではない。
彼女が、真尋の健康や好みを必死に勉強し、何度も夜を徹して準備したであろうことは、誰の目にも明らかだった。
「どうです! 昨日のアルバムはベタすぎましたけど、これなら実用的ですし、あなたの健康もサポートできるかと思いまして! 私の愛、受け取ってください!」
期待に満ちた瞳が、まっすぐに真尋を射抜く。
今度こそ、自己満足ではない、ただすこしでも力にでもなればとあなたの為を思った行動なのだと、その全身で訴えかけていた。
だが。
真尋は、その重箱を一瞥すると押しのけて、心底面倒くさそうに顔を顰めた。
「はぁ……。朝からこんな重箱みたいな弁当、誰が食うか。大体、お前が作ったもんとか何が入ってるか分かったもんじゃない。媚薬でも入ってそうだ。面倒くさいって。重いしさ。いいって」
それは、昨日と同じ、いつものツッコミの延長。
「手間がかかっていて、すごい」というシンプルに欲しかった言葉が、即ち「面倒くさい」「重い」という評価に直結するだけなのだ。
悪意はない。ただ、致命的に、少年は思春期であり、そして他人のその行為に隠された気持ちを慮る能力に欠けていた。
「…………」
その一言で、ニャル子の輝くような笑顔が、またしても凍り付く。
ああ、まただ。また、私の努力は、私の想いは、「面倒くさい」の一言で片付けられてしまうのか。
「……そう、ですよね。ごめんなさい、邪魔でしたね‥‥すぐ、片づけます‥‥」
ぽつりと、か細い声で呟き、ニャル子は重箱に再び風呂敷をかけようと、力なく手を伸ばした。
真尋は、彼女が素直に引き下がったことに安堵し、「分かればいいんだ」とばかりに牛乳を呷っている。
そのすぐ隣で、大切な存在の心が、静かにすり減っていることにも気づかずに。
「……ニャル子」
今まで沈黙を保っていたクー子が、すっと動いた。
いつもなら、「……ニャル子のお弁当……はぁはぁ……クー子が代わりに食べてあげる……」などと変態的なアプローチを仕掛けてくる場面。
だが、今日の彼女は違った。
クー子は、ニャル子の手から、そっとその重箱を受け取った。
そして、何の躊躇もなく蓋を開ける。
色とりどりのおかず、そして真尋を模したキャラ弁。
その完璧な出来栄えに、クー子の普段は感情の読めない紅い瞳が、わずかに見開かれた。
「……すごい。 美味しそう。 凄い勉強してるって私でも分かる。」
ぽつり、と。それは、紛れもなく、賞賛だった。
クー子は、おもむろに近くにあった箸を手に取ると、綺麗な形をした卵焼きを一つ、つまみ上げた。
そして、それを自分の口に運ぶ。
次にもう一つ、次の段を。
「え…あ、あの…そ、それは真尋さんには朝から重いって言われたものですよ…?」
「人間の話ならね……うん、美味しい。すごいよ、ニャル子。」
淡々とした、しかし嘘のない声。
クー子は、真尋のように「何が入ってるか分からない」などと疑うこともなく、ニャル子の努力の結晶を、その価値を正しく理解し、評価した。
そして、もう一度、今度は打ちひしがれているニャル子の顔をまっすぐに見て、こう言った。
「……少年には、もったいない」
その言葉は、ナイフのようだった。
無神経な少年(真尋)を切り捨て、そして同時に、傷ついた少女(ニャル子)を優しく包み込む、温かい毛布のようでもあった。
今まで向けられたことのない、純粋な賞賛と肯定。
それも、一番言われたくなかった相手――恋敵であるはずの、クー子から。
「え、えっと……く、クー子……?」
「私はニャル子の頑張り、知ってるから。 あ、私たちも早く食べよ? 学校の時間」
「え? え、あ、ああ! そ、そうですね! た、たまには一緒にいきますか…?クー子?」
「!? 行く…!」
この日、何かが動き出した。
◆
それから事あるごとに、クー子はニャル子をサポートした。
主に、まるで恋敵を応援するようなことを、クー子らしからぬイケメンムーブで。
しかし、気持ちが落ち込んでいる人間が、慰めてくれる相手にこそ、好意は上がっていくのだ。
◇
別の夜。
クー子は自室で新作のゲームに没頭し、リビングには珍しく真尋とニャル子の二人だけだった。
テレビのバラエティ番組が、空々しい笑い声をリビングに響かせている。
だが、ソファに座る二人の間には、気まずい沈黙が流れていた。
真尋はリモコンをいじり、ニャル子はただ、俯いて自分の膝を見つめている。
「……あの、真尋さん…真面目な、お話が、あります…」
沈黙を破ったのは、ニャル子だった。
その声は、いつもの太陽のような明るさとは無縁の、か細く、震えた声。
「なんだよ。 どうせいつものそういってしょうもない話で――――――――――」
真尋は、テレビから視線を外さずにぶっきらぼうに返す。
「――――――――――――真面目です……お、お願いが、あります……」
その必死な響きに、真尋はようやく彼女の方を向いた。
そこにいたのは、顔を真っ赤にし、唇をわななかせ、今にも泣き出してしまいそうな表情のニャル子。
彼女は、震える声で、一生分の勇気を振り絞って、こう言った。
「お、お願いです…! い、一回でいいので私と…し、してくれませんか…!」
「…………は?」
「…私を、抱いてください…一回だけで、いいです…お願いします…」
真尋は、思考が停止した。
いつもの「子作りしましょう!」という、冗談めかした、性欲丸出しの言葉とは全く違う。
抱いてくださいの、この雰囲気で意味が分からないほど初心じゃない。
ニャル子の言葉にあるのは、恥と、そして拒絶されることの恐怖を覚悟した上での、悲痛なまでの懇願。
その事実が、嫌というほど伝わってきた。
面倒だ、と思った。重い、とも思った。
だが、それ以上に。
ここまで言わせておいて、これを拒絶するのは、男としてどうなのか。
その日、夜…
八坂真尋の部屋のベッドの上で、シーツが乱れる音だけが響いていた。
「っ…ま、ひろさん……! は、ぁっ……! すご、いです……っ」
途切れ途切れに発せられる、甘い声。
それらが、真尋の理性の最後のタガを、いとも簡単に弾き飛ばした。
ああ、こいつも、感じているんだ。
そう思った瞬間、脳が真っ白に焼け付く。
「……っ、う、ぉ……! お、おれ…!射精る…!」
「え…? え、あ、は、はい! 来てください! 真尋さん…!」
ビュル…
短い衝動の果て。ごくわずかな熱が、体の奥からほとばしる。
ビクン、と一度だけ大きく体を震わせ、真尋の動きは、完全に止まった。
少量の、小さじに満たすか満たない量の白い液体が、入り口付近にかけられる。
ぜぇ、ぜぇ、と荒い自分の息遣いだけが、やけに大きく部屋に響く。
下敷きになっているニャル子は、ぐったりと目を閉じ、小刻みに肩を震わせていた。
その頬は上気し、額には玉の汗が光っている。
「ハァ…ハァ… ハァ…つっかれたぁ…俺、もう無理だ…」
「え、そ、そうですね! 疲れましたもんね! 私を抱いてくれて、幸せです!♡」
「そっか、ならよかっ…た…」
彼はそれだけいって、落ちるように眠りへ…
(……まあ、こんなもんだよな‥‥ニャル子も、満足してくれただろ…)
彼は、それが自分の拙さ故の、あまりに一方的で、短い行為だったことに気づかない。
ニャル子の熱っぽい吐息も、潤んだ瞳も、小刻みな痙攣も、すべてが自分の「おかげ」で引き出された、快楽の証だと信じて疑わなかった。
彼女が、痛みすら覚える暇もなく終わったこの行為の間、必死に感じている「フリ」をしていたことなど、知る由もなかった。
「……これで、約束は…果たしたからな」
真尋は、そうぶっきらぼうに呟くと、今度こそ完全に寝た。
◆
あれから、1ヶ月が経過した。
八坂家の日常は、一見すると何も変わっていないように見えた。
朝になればニャル子が突撃してきて、真尋がそれをフォークで迎撃し、クー子がニャル子に絡んでは宇宙の彼方へホームランされる。
その光景は、もはや様式美ですらあった。
だが、変化は静かに、しかし確実に起きていた。
ニャル子が、真尋に対して過剰なアプローチを仕掛けてくる頻度が、明らかに減っていたのだ。増えるかと、あの日を通してそう思った。
以前なら一日中、金魚のフンのように付きまとっていたのが、今では学校の休み時間や放課後、やたらとクー子と一緒にいることが多くなった。
図書室で勉強を教え合ったり、二人で新作ゲームの攻略に熱中したり、スーパーの特売に連れ立って出かけたり。
その隣に、真尋の姿はない。
「…………」
その変化に、真尋もなんとなーくではあるが、気づいてはいた。
正直、あしらう手間が減って楽になった、というのが本音だ。やかましい邪神が一人静かになれば、家での平穏な時間も増える。
だが、楽になったはずの胸のどこかに、ぽっかりと穴が空いたような、奇妙な物足りなさがあることも、彼は自覚し始めていた。
静かすぎるリビングに、言いようのない居心地の悪さを感じる。
……まあ、気のせいだろう。彼はそう結論付ける。
「っと…喉乾いたな。 水、水っとー」
その夜、真尋はいつもより遅いお風呂の後、喉の渇きを覚えて、リビングへ。
シン、と静まり返った暗い部屋。
いつもなら、この時間帯にニャル子が逆夜這いを仕掛けてきて、攻防戦が繰り広げられるのがお約束だったが、ここ最近はそれもパッタリと無くなっていた。
(アイツも、もう寝たのか……最近、寝るの速いな)
しかし夜は静かに越したことはない。
冷蔵庫から麦茶を取り出し、グラスに注ぐ。
その時、ソファの足元で、ぼんやりと液晶の光が灯っているのに気が付いた。
ニャル子のスマートフォン。
宇宙テクノロジーとやらのスマホらしい。
「こんなところに置いて…踏んだら危ないだろうが」
独りごちて、それを拾い上げようと屈む。パスワードもかかっておらず、何かのアプリが起動したままの画面が見えた。
そっと指で触れ、テーブルの上にでも置いてやろうとした、その拍子だった。
『んっ…んほぉ!!おっほぅ゛…♡ チンポっ、ぶっと゛っ…!』
「ぶっ!?」
突如、スマホのスピーカーから、やけに生々しい、ぽるのっぽい喘ぎ声が響き渡った。
思わず麦茶を噴き出しそうになる。音量は決して大きくないが、静寂な深夜のリビングでは、心臓に悪いほどクリアに聞こえた。
自分がリビングでエロ動画でも見てると勘違いされかねないと。
「お、音量! ってこのスマホなんか変だぞ! 仕様が違――――――――――――――う…?」
真尋は、動画に違和感を感じた…
その動画の画面には――――――――――――女同士のはずのニャル子が、クー子の…自分なんかよりずっと逞しいペニスを自分に向けていた顔でしゃぶっている、幸せそうな動画だった。
その動画は、止め方も分からず、見ることを強制された。
実に2時間21分もあった。
◇
シン、と静まり返った暗い部屋。
その静寂を、ぼんやりと光るスマートフォンの液晶画面だけが照らし、そして、そこから漏れ出る、およそこの世の物とは思えない音が支配していた。
『ジュボッ…ん、く……んちゅ……♡ ズボッ゛゛っ♡♡』
ニャル子が、誰かのを、チンポを媚びるように貪っていた。
自分とは…そんなことされていない。
なら相手は…?
ニャル子に、そんな相手は…自分のみだったはずで…
(な、なんだよこれ!? ど、どういうことだよこれ!? それに、なんで女のクー子にあれが……!?)
真尋は、目の前の光景が理解できなかった。
そこは、ニャル子の部屋に間違いない。
何も穿いていない…そのニャル子にしゃぶられていた相手とは…真っ赤な髪、クー子が、堂々とソファに座っている。
問題は、そのクー子の股間から伸びる、禍々しいまでの存在感を放つ卑猥なチンポだった…♡
彼の、貧弱なソレとは比較にすらならない雄マラ♡
太く、咥えているニャル子の顎が外れないか心配なほどで、あんなの、生殖器と言われたら不安になるほどでとてもじゃないが交尾だなんてと。
おまけに長く、まるでバナナを舐めているのかと思うほどに傾斜が付いたそれは硬さと柔らかさがあるのか伺えるのだが…そこはやはり種族の差か。
そんな先端は、自分の先っぽまでずっぽり覆いかぶさって全く剥けないモノと別種のモノのように、皮膚色7.5割、赤色2.5割の亀頭が大きいのとズル剥けているのが当たり前と言わんばかりの剥け面積を晒す雁首はマンコを逃さないような返しがエグイカリ笠がニャル子の口から抜ける時に見えるレベルである。
血管をくっきりと浮き上がらせた肉棒は、クー子の可愛らしい容姿とはかけ離れた浮き上がりと、3本の血管から複数にミミズ走りしている具合は余りにも彼女の容姿とは不釣り合い。
キンタマなど、自分のはクルミサイズでいくら動こうと揺れない面積なのに、クー子のそれは世界一大きい鳥類の卵とされるダチョウの卵といい勝負。
デカい立て型の楕円の袋が二つもあり、ニャル子が手コキしながらしゃぶる動作の反動で振り子のように柔らかさにプルンプルン揺れるだけでも、この後あるかもしれない射精から放たれる子種の量に畏怖してしまう。
真尋は馬においての、子と大人の正確なサイズは知らないがどちらか、馬のそれにも匹敵するのではと思えるほどの、明らかに自分が格下だと本能で分からせられるチンポ。
その、女の子であるクー子であるにはありえないはずの巨根を、ニャル子が、恍惚とした表情で、その小さな口に含んでいた。
彼女の口は、クー子の巨根を限界まで含み、その表面を唾液でぬらぬらと光らせていた。時折、喉の奥を突かれて「お゛っ」と嗚咽を漏らすが、その瞳は嫌がるどころか、宝物をしゃぶるように蕩けている。
『……んぉ゛♡……ニャル子……上手……最初と、全然違う‥‥♡』
クー子の、いつもは感情の読めない声が、快感に甘く掠れる。
その手は、ニャル子の銀髪を優しく撫で、まるで愛しいペットを労わるかのようだ。
『んん……♡ そ、そりゃあ私ですからね! 回数を重ねていけばどんなチンポもイカせれる屈指のテクにもなるのは必然ってんですよ! まあ、他のチンポなんて興味もないし相手しませんが…! ジュブブブ♡♡ このぉ…おっき、なぉちんぽだけぉ……♡ おいし、いですぅ……♡ さあ、本気出しますよぉ…!』
しゃぶりながら、ニャル子は上目遣いでクー子を見つめる。
その奉仕的な姿に、クー子の巨根がさらに一段、硬度を増すのが画面越しにも分かった。
『―――――――――――ズボボボボ‼‼‼❤♡♡❤♡』
『オッホぉおお!!!? ニャル子新゛フェ゛ラ゛ぁ♡♡♡❤!!』
画面から、とてもフェラの音だとは証明しようがない波外れたバキュームの音が響き始めてしまった。
その音源の正体はニャル子が、普段はしたないニャル子でも自分には見したことがない、頬が窄めて頬に影が出来るほどの、品のない顔で品のない行為であるチンポをしゃぶる音。
真尋はそれを見て、どんどん心が何か蝕まれる。
(な、なんだよ、この顔…! お、お前、そ、そんな顔する奴じゃ…!)
そう思うのも無理がない顔、テク。
バキュームに必要な酸素が足りなくなると、また頭を上目遣いでクー子の感じる顔を見ながらピストンしていくのだが、亀頭以外の赤が、舌であろう舐めまわす色も垣間見えるのが如何にニャル子が初心な回数ではないことを物語っていた…
そしてそんな、自分なら数秒で射精してしまえそうなのをクー子は当たり前のように受け止め‥‥
数分間の、濃密な愛撫の末。
『お゛っギッ♥ んお゛おぉっ♥♥♥ う゛んお゛っ、おおぉぉ~~っっ♥♥♥……ニャル子ぉ゛、もう゛……射精る……っ!!!♡♡♡』
「!♡ は、はいぃ……! ジュボボボ♡♡♡♡ ぜんぶ、ください……! ズルルルル‼‼‼❤❤❤❤!!!」
クー子の腰が、大きく、数回しなる。
それに合わせ、ニャル子は喉を大きく開いて、その全てを迎え入れた。
「イックッッッ‼‼‼❤❤❤」
ドッピュルルルル♡♡♡
ドッピュルルルルルル‼‼‼❤❤❤
竿の根元から、白濁した精液が、ドクン、ドクンと脈動しながら、とめどなくニャル子の口内へと注がれていく。
生温かく、そして生命の匂いが凝縮されたそれが、彼女の口の端から溢れ、顎を伝っていく。
『ん……んぐ……っ! ゴク……っ♡ ゴク‥‥♡』
『あ~~~♡♡ いっぱい飲まれるのいいのぉ‥‥♡♡』
ニャル子は、一滴たりとも零すまいと、必死にそれを嚥下した。
チュパ♡♡♡
『ぷはぁ♡』
最後の麺を顔を上げて吸い上げながら堪能するように、チンポに唇を吸いつかせたまま口元を放たしたニャル子の口から亀頭にかけて唾液まみれの亀頭が糸を引きながら現れた。
そして、精液で濡れた唇を舌でぺろりと舐めると、恍惚とした表情。
雌の顔。
自分に向けていた、女の顔じゃない。
本能で、相手を求めている顔。
「…………クー子の、いっぱいで……濃くて、おいしいですぅ♡ 量も相変わらずぅ、すっごいんですからねぇ。 いやぁ困ったものですよ、昨日も3時間くらいを二回もしたのに、相手するのも大変というもんですよ♡ 真尋さんのときみたいに、薄くなんかないのがいいですぅ……♡ 回数も精力も段違いですよぉ」
(あ……が……っ)
その一言で、真尋の心臓が、氷の手に握り潰されたかのように軋んだ。
知っていた。薄々感づいてはいた。
だが、こうして、彼女自身の口から、自分の惨めな現実を突き付けられるのは、想像を絶する苦痛だった。
『……当然。私のチンポは、ニャル子の為を【孕ませる為】にあるから。 宇宙幼稚園時代から溜めてきたザーメンとニャル子の為のチンポ』
射精の余韻に浸りながら、クー子は満足げにニャル子の頭を撫でる。
その光景は、どこからどう見ても、相思相愛の恋人同士のそれだった。
『そ、それは、お、お恥ずかしい嬉しい話ですね♡ 今まで見向きもせず、なにやってんだー!この変態ー!って跳ねのけてた私は失礼でしたね…』
『‥‥‥全然いい。 気にしてない。 今が大事。 今ニャル子に子種を注げるのが少年じゃなくて、私なんだから』
『うわ!』
そして、クー子はニャル子をソファに押し倒すと、今度は自らがその濡れた秘裂へと顔を埋める。
しばらくの間、生々しい水音が響いた後、クー子は体勢を入れ替え、ニャル子の両足を持ち上げた。
「……今度は、こっち……入れても、いい?」
「あ……♡ は、はい……♡ お、お願いします……今日も、クー子の、おっきいの……私の、おく、まで……全部……っ入れちゃってめちゃくちゃにマンコ抉ってくださいってんですよ♡」
ニャル子は胸の前で手を組みながら恥ずかしそうに、真尋にも向けたことない乙女顔で覆い被さっている相手に許可を上げた。
許可は求める紳士っぷりだが、ニャル子はそんなのはこの後微塵もなくなる、本能と本能をぶつけ合う交尾になることを知っている。
ゆっくりと。慈しむように。
クー子のデカマラのカリの笠を形どった先端が、ニャル子の迎え入れる準備万端の濡れそぼった入り口に宛がわれる。
「ぉ゛…んぉ゛…デッカッッ…♡♡」
抵抗など一切ない。
あれだぇ太いというのに。
まるで、そこが本来あるべき場所だと知っているかのように、ぬるり、と吸い込まれていった。
「……っ……は、いってるぉ゛゛♡ 一日゛゛ぶりぃ゛のぉ♡♡チンポぉ♡♡くーこぉ♡♡ おっきいのが、私のなかに……っ♡」
亀頭が完全に埋まり、その太い竿が、肉壁を押し広げながら、じっくりと進んでいく。
ニャル子の体は、その圧倒的な侵食に、快感のあまりビクビクと痙攣していた。
真尋はそれ見ながらスマホをミチミチ音がするほど握る力を込めながら見て、(や、やめてくれ…!)っと、過去の出来事にモノ申ししていた。
しかし、それは止まらない。
過去の事だから。
そして、根元まで、完全に埋没しきったところで、クー子の動きが止まる。
真尋のその言葉は届かない。
「ぐぉぉ゛♡♡♡ マンコいっぱいぃ♡♡ す、すごい……奥まで、ぜんぶ、入ってるのがぁ♡ はぁ♡ハァ♡ 真尋さんのじゃ、こんなところまで、届かなんですよぉっ♡」
(やめろ……もう、やめてくれ……)
真尋は、もはや声にならない声で、目の前のスマホに囁いた。
だが、無情にも動画は再生され続ける。
止め方が、分からない宇宙製のスマホはただ真実を、鮮明に再生するのみ。
「ふぅ♡♡ ふぅ♡♡ ニャル子……動いて、いい?いつもみたいに」
クー子の問いに、ニャル子は、蕩けきった瞳で、悪戯っぽく微笑んだ。
「……はい♡ 思いっきり、めちゃくちゃに、してください♡ クー子専用おマンコ、召し上がれですよ♡」
その許可が下りた瞬間、クー子の動きが――――――――――変わった。
パン♡♡パン♡♡♡パン♡♡♡パン♡♡♡
「はお゛っ、オ゛おおぉぉ~~ッッ♥♥♥!!!??? あ゛っ!♡ ひぎぃッ!♡♡ そ、ぉッ!♡ い、ぃ゛、ですぅッ!♡♡ あ゛、あ゛、あ゛ーーーーッ!!♡♡♡」
今までとは別人のような、獣じみた激しいピストンが開始される。
ソファがギシギシと大きく軋み、二人の肌がぶつかり合う、湿った打撃音が部屋に響き渡る。
超高速で、子宮の奥の奥までえぐるような、チンポを真下のニャル子の大事な、敏感な所にケツごと叩き落とすケダモノじみた動き…♡
それは、凄まじい種付けプレス。
ニャル子の体は、快楽の波に木の葉のように翻弄され、もはや意味のある言葉を発することすらできず、ただただ獣のような喘ぎ声を上げ続ける。
突き挿すたびに、そんなので一体どうやってと、マン汁が動画越しでも分かるほどニャル子から溢れ出てしまっていた…
あんな長いのを、一体どうやって受け入れているのか、これが確実に一回目ではないことは…どうしようもない証拠となって見せられていた。
その光景は、真尋の心を確実に、削り、砕き、破壊していった。
(!? なんで……なんで俺は、こんなものを……見て……)
絶望に、意識が遠のきかけた、その時。
真尋は、自らの股間に起きた、信じがたい変化に気づいてしまった。
恐怖と、絶望と、屈辱に苛まれているはずの自分の身体が、あろうことか、目の前の冒涜的な光景に、正直に反応してしまっていたのだ。
粗チンが、僅かにズボンをあげていた。
(な……んで……っ)
やめてくれ、やめてくれ、と心で叫びながらも、その視線は、スマホの画面に釘付けになる。
動画の中では、二人はセックスを熟練夫婦のように繰り広げていた。
パンッ♡♡パンッ♡♡♡パンッ♡♡♡パンッ♡♡♡
獣じみた肉の打撃音が、リビングに響き渡るが全てセックスの音。
動画の中のクー子は、一切の躊躇なく、その逞しい交尾器腰をニャル子の体に叩きつけていた。
ソファは悲鳴を上げ、ニャル子の体は快楽の波に翻弄され、もはや人間としての尊厳すら失ったかのような、嬌声を上げ続けている。
『んほぉッ!♡ くーこのぉ、このぉ、ケダモノみたいなセックスが、いちばんすきぃ…♡‼‼‼』
ニャル子が、恍惚の表情で、喘ぎながらクー子に囁く。
『ふぅ♡ふぅ!♡ 知ってるッだからいつもッこうして、ニャル子の子宮にぶつけまくって挨拶してる…♡』
クー子は、動きを緩めることなく、淡々と、腰で示していくだけ♡
クー子の動きも、手慣れたもので同じ角度、強さ、リズムを的確に叩きつけてイカせもせず、トークをするムードを快楽を与えながら保つという自分よがりではない営みを動画に映す。
どちらも慣れを感じさせる。
しかし、動画を回していて熱が入っているのか…突かれながら何回も見たことない液体を、まるで潮を吹いているニャル子が喘ぎながら言う。
『あ゜くッ、ぐふうぅ~ッ♡ま、真尋さんが修学旅行でいなかった三日間とかぁ!! ずーっとこれでしたよねぇ♡!!』
(…え?)
ニャル子の口から、真尋の全く知らない、秘密の時間が暴露される。
『……ふぅ♡ふぅ♡!! リビングでも♡!お風呂でも♡! 少年の♡!ベッドでも…全部でやった…♡!』
クー子の言葉が、真尋の記憶を、聖域だったはずの場所を、汚していく。
『んくぅッ!♡♡ た、ったった三日間゛゛っでぇ♡♡♡ 場所コンプリートしたのもぉ! クー子が全然疲れないせいですぅ…!♡ 真尋さんなんて、あれ一回で寝ちゃったのにぃ…!』
無邪気な声で、しかし残酷な比較が、真尋の心を抉る。
パン♡パン♡パン♡パン♡
音の回数が増えるたび、ニャル子のプルンプルン揺れるデカパイから見えるほどの汗が飛び散っていく…
『っふ!っふ!……当たりっ前♡! 私の体力は、全部ニャル子のためにあるチンポ!♡♡ 少年とは、気持ちが違う…♡!』
クー子の言葉は、絶対的な勝者の宣言だった。
『あ、おっほぉッ!♡♡ ポルチオつぶれりゅ!! もっと、もっとぉ!♡ この前みたいに、私の腰、壊しちゃってくださぁい゛!!♡♡』
ニャル子は、更なる快楽を、過去の経験に基づいて要求する。
そう、そういえば二週間前、ニャル子はやたらと腰を押さえて歩きズラそうにしていた。
更に、股間元を隠すようにシャツを下に引っ張たり…
『当然♡ この前みたいに、明日、腰が立たなくなるまで、やってあげる…♡♡!』
クー子は、その要求を、さも当然のように受け入れた。
『はひぃッ!♡♡ 私、もうクー子のチンポがないと、ダメですからぁ…♡!! クー子と一緒じゃないとダメなんですぅ!!』
ニャル子の口から、完全な堕落と依存の言葉が紡がれる。
『っふ! っふ! っふ! もう‥‥絶対離さない!♡♡ この‥‥私のチンポを締め付けて離さない淫乱なマンコみたいに!♡♡ ニャル子は、私の女だから!』
クー子の最後の言葉が、所有権を確定させた。
その言葉を合図にするかのように、クー子の腰の動きが、さらに一段階、速く、そして深くなる。
もはや限界だった。ニャル子の体も、そして、それを見せつけられる真尋の心も。
『あちんぽぉォオ~~っっ♥♥♥ふッ……あ゛っ、ア゛っ……ぐ、う゛おおぉォぉ~~ッッ?♥♥☆♡♡♡♡ だ、出すんですね!? また、私の、中にぃ…!?♡』
また…?
どうやら、この撮影の日は…初回でなかったらしい。
確かによく見れば、中から何か泡だった白いのがあふれ出てていた。
『……ニャル子…!奥に、出す…!いっぱい、出すから…!』
クー子の巨根が、ニャル子の体の一番奥深く、子宮口にその硬い先端をグリグリと押し付ける。
そして、今までで一番大きく、深く、その腰を沈み込ませた。
パン‼‼
「イグイグいぐぅ゛!! クー子とイッグッッッッ!!!!♡♡♡♡♡」
「んんッ…!ニャル子の奥…あったかい…♡ 全部、受け止めて…!」
ドッピュウルルルルルル♡♡♡♡‼‼‼
ドッピュ―――――――――――♡♡♡
竿の根元から、白く、濃い精液が、ドクッ、ドクッ、と力強い脈動と共に、ニャル子の胎内へと撃ち込まれていく。
一度、二度、三度…まるで、底なし沼のように、生命の奔流が注ぎ込まれ続けた。
『きてる、きてますぅ…!♡ あったかくて、いっぱいのクー子のザーメンが、おくで、ひろがって…あ゛ぁんっ!♡♡ 真尋さんと全っ全格が違う中出しぃいいイイ♡♡♡』
ニャル子は、子宮が内側から満たされていく、その圧倒的な感覚に、白目を剥いて痙攣した。
中に感じる、クー子の太くて長い物が脈打って熱い物を止めどなく注いでくれる…
(あ、あぁ…!お、俺ぇ…! にゃ、ニャル子ぉ…!)
確実に、注がれている。
クー子の腰が、ねもとまで合体したまま、激しく痙攣しているのだから。
真尋はそれを見て…ビュル…
ズボンに、濡れたかもわからないほどの、精子を出してしまった…唇を噛んで血を出しながら‥‥。
『……はぁ…♡ はぁ♡ これで、またニャル子は、私の匂いになる…♡ マンコまでね♡』
射精を終えたクー子が、満足げに息を吐く。
『はいぃ…♡ 真尋さんに、バレちゃいますかねぇ…?♡ でも、それも、関係ない話ですよね…♡ 別に、付き合ってたわけでも、ないですし…』
ニャル子は、その背徳感すら、快感のスパイスとして楽しんでいた。
過去の事。
付き合っていなかった、振り向いてもらえなかった。
それだけの事。
『……大丈夫。どうせ少年は、何も気づかない…今までも、そうだった…』
クー子の言葉は、冷徹な事実だった。
『ふふ…そうでしたね♡ 私がクー子にどれだけ慰めてもらってたか、わからない方ですもんね…』
また一つ、真尋の知らない秘密が、当たり前のように語られる。
『……ニャル子の全部、私が上書きしてあげる。記憶も、身体も、快感も…全部…』
クー子の独占欲が、言葉となって現れる。
『…もう、とっくに、上書きされてますよぉ…♡ 私の、クー子…♡』
ニャル子は、完全に満たされた、雌の顔で、そう囁いた。
プツン…
そこで、その動画は何の操作か、突然終わった…
その画面の途切れ方が、動画を見ていた真尋とリンクするように…
膝から崩れ落ちた。
◇
プツン、と。
あまりに唐突に、悪夢の映像は途切れた。
暗転したスマートフォンの画面には、虚ろな目をした、自分の間抜けな顔がぼんやりと映っている。
シン、と静まり返った部屋。さっきまで耳を劈いていた冒涜的な嬌声が消え、その静寂が、逆に現実を脳に焼き付けていく。
(……あ、あ……)
声にならない声が、喉から漏れる。
膝から崩れ落ちたまま、どれくらいの時間が経ったのか。
分からない。
思考が働かない。
手足の感覚すらない。
ただ、床の冷たさだけが、自分がまだここに存在しているという事実を伝えていた。
のろのろと、壊れたブリキの人形のように、八坂真尋は立ち上がった。
目的などない。ただ、この場所から逃げ出したかった。
ふらつく足取りでリビングを後にし、ゾンビのように階段を上る。
自分の部屋へ。
かつては、唯一の聖域だったはずの、自分の部屋へ。
その、途中だった。
ニャル子の部屋の前を通りかかった、その時。
「……ん、くぅ……っ♡」
微かな、音。
聞き間違えか、と足を止める。彼女の部屋のドアは、宇宙テクノロジーによる簡易的な防音施工をしたと…この前聞いた。
意味不明過ぎて、思わずなんのためと聞いたが、「乙女の秘密です♡」っと言ったが…どうやら、その乙女の秘密はそれが理由だった、ということだと、今になって分かってしまった。
気づけば真尋は…そこに耳を澄ましていた。
普段からニャル子の部屋になんて、興味がなかった事、この静けさが目立つ時間だからこそ、今になって最悪の形で知ってしまった。
ズチュッ、ビチャッ、という粘着質な水音。
ベッドが、ギシ、ギシ、と悲鳴を上げる、規則的なリズム。
そして。
「お゛、ごっおおぉォオッほぉおおお~~~ッッッッ!!♡♡ マンコぉ♡♡!! しょこ、ですぅよぉ!♡ く、クー子の、おっきいチンポでぇ、もっとクー子専用に開発されてますぅ゛♡♡ んぉ゛ッ♡!!」
ニャル子の、もはや原型を留めていない、声 。
脳が、理解を拒絶する。さっきまで、画面の中で繰り広げられていた、あの獣のような営み が。
今、この瞬間も、この薄いドア一枚を隔てた向こうで、リアルタイムで進行している…っと。
真尋は、まるで磁石に吸い寄せられる鉄のように、ゆっくりと、そのドアに近づいた。
その時、自らの股間に、じっとりとした、不快な濡れを感じる 。
先ほど、胸が張り裂けそうな中で、水のような精子を漏らしてしまった、惨めな痕跡 。
だというのに。
その濡れたズボンの下で、普段は一度の射精で完全に萎えきる、彼の粗末なイチモツが 。
信じられないことに、この、ドアの向こうから漏れ聞こえる音に反応して、僅かに…ズボンを押し上げていた…
(な……んで……)
身体が、言うことを聞かない。
気づけば、ドアに耳を押し当て、息を殺して、中の音に全神経を集中させていた 。
「……っは、ぁ……!♡ にゃ、るこ……っ♡ こっち、見て……♡ ちゃんと、鏡の顔、見て……イって……?」
クー子の、少し掠れた、しかし支配的な声。
「は、ひぃッ!♡ み、見て、ますぅ……♡ だいすきな、くーこの、かおぉ゛♡ それとぉ! 私の主人に喜んでる盛った犬みたいな雌顔ぉオオオ゛♡♡♡!! あ、あ、もう、だめぇ!♡ その、うしろから、お腹を、えぐるみたいな、角度……!♡ あたし、それがいちばん、イッちゃうからぁ……ッ!」
(――後背位)
ニャル子の言葉から、脳内で、見たくもない光景が再生される。
クー子の小柄に似合わないデカマラをぶら下げた身体で、ニャル子の柔らかな背中に覆いかぶさり、一つの獣となっている姿が。
「んっ、ふぅ……!♡♡ じゃあ、それで、イかせてあげる……!♡ ほら、もう、マンコが、自分で、びくびく、動いてる……♡」
「だっ、へぇ……!♡♡♡ も、まんまん、がまん、できな……イグッ! イキますイキますぅッ!! くーこと、また、いっしょに、膣で、イグぅうううううううううううううううううッッ!!!!♡♡♡♡♡」
絶頂。
ドア越しにすら伝わる、肉が痙攣するのが鮮明に伝わる明らかな中出し宣言。
「ニャルこぉ、体勢変える…♡ 注ぎながら仰向けに…」
「ふぁいぃ~…♡ クー子は体位移行スムーズでドキっとしちゃいますよぉ…♡ ぁ…顔見られながら注がれるのイイですぅ…♡」
「ギもちぃ♡♡♡でしゅぅ゛♡ 熱くて濃いのでぇ、私の中ぁ、もっといぃ~っぱいになってますよぉ…♡ んちゅぱっ くぅ、ろぉ…♡」
「んちゅ♡ レロォ…♡…んふぅ…ニャル子ぉ、甘えん坊…♡ ご褒美に、んちゅ…♡ いっぱい注ぐ…♡」
何かを舐める音が僅かに聞こえる…きっと今頃、色んな事をしながらあの
そして、全てを出し尽くした後の、甘い、吐息。
獣の時間が終わり、静寂が訪れる。
きっと、膣出しが終わった頃、なのだろう。
「ふぅ…ふふっ♡」
「……ん……ニャル子?」
「クー子のがぁ、あったかいです……♡」
「…当然、23回、溢れては注いだ…♡」
「逞しいおチンポ、かっこいいんですよねぇ♡ でも……もっとしてほしい、です……♡ このまま、ずーっと、くっついてて、ください……♡」
「……ふふ…♡ 甘えん坊ニャル子、チンポ勃つ♡」
「もぉ、チンポ、だなんていいムードが少し崩れちゃういますよぉ♡ まぁ、どうでもいいですけど♡ 幸せですし。 んちゅ…」
キスをする、リップ音。じゃれ合う、衣擦れの音。慈しみに満ちた、囁き声。
その、あまりに幸福なピロートーク が、真尋の最後の理性を、完全に破壊した。
ずるり、と。
真尋は、ドアから離れ、その場に崩れ落ちるように壁に背を預けた。
視界が、滲む。何が滲んでいるのかも、もう、分からない。
「……は、ははは……」
乾いた笑いが、口から漏れる。
「そ、そうだよな……お、俺……ニャル子の事、ずっと、否定してたんだから……こうなって、当然、だよな。……は、ははは……」
自業自得。因果応報。
頭に浮かんだ言葉は、あまりに正しく、そして、あまりに残酷だった。
もう、何もかもが、手遅れだった。
◇
翌朝。
世界は、何も変わらなかった。
けたたましいアラームが鳴るよりも数分早く、八坂真尋は覚醒していた。
眠ったという感覚はない。
ただ、意識が暗転していただけ。
身体を起こし、着替えを済ませる。全てが、他人事のようだ。
その、時だった。
バァン!
記憶にある、聞き慣れた、しかし今は聞きたくなかった破砕音と共に、寝室のドアが吹っ飛んだ。
そこに立っていたのは、銀髪を輝かせ、碧眼をきらめかせる、日常という名の混沌。
「真尋さーん! 朝ですよー! さあ、今日も元気に這いよりましょう!」
ニャル子だった。
ここ最近、鳴りを潜めていた朝の襲撃。
それが、何事もなかったかのように再開された。
だが。
何かが、決定的に、違っていた。
彼女は、いつもならベッドまで飛び込んできていたはずなのに、部屋の入り口で立ち止まったまま、完璧な笑顔を浮かべている。
そのハイテンションな声色とは裏腹に、その身体は、真尋との間に、明確な距離を保っていた。
キスを強請ることも、無意味に抱き着いてくることも、ない。ただ、そこに立って、彼を起こしに来た。それだけだった。
「ささ、朝ご飯のですよ。 降りてくださいね」
ニャル子はそれだけいうと、部屋を出ていく。
「え……ニャル子、その……」
真尋の口から、無意識に言葉が漏れる。お前、何か、変わったんじゃないか、と。
そう問い質したいのに、言葉が続かない。
「? どうしましたか? 早くしないと遅刻しますよ!」
ニャル子は、小首をかしげて、完璧な「いつも通り」を返す。
その笑顔には、一点の曇りもない。
その時、階下から、もう一人の邪神の声が響いた。
「……ニャル子! 早く食べたい」
クー子の、短い、しかし甘えの含まれた声。
その瞬間、ニャル子の沈んでいたアホ毛が❤を形どり、表情が、真尋に向けていた営業用の笑顔から、本物の、蕩けるような愛情のそれへと変化したのを、真尋は見逃さなかった。
「!♡ 今行きまぁ♡っ――――――行くってんですよ! く、クー子の言葉で急ぐわけじゃないですが、速く作るに越したことないですからね♡!」
真尋に背を向け、一瞬のためらいもなく、彼女は階下へと駆け下りていく。
その背中は、もはや彼を振り返ることはなかった。
食卓もまた、違った。
「クー子、たた、たまには食べさせてあげます」
「!♡ ニャル子…! ツンデレ!♡ あぁん♡」
「ニャル子が…クー子に…はは…」
「つ、ツンデレじゃないですからね! あ、真尋さんは、その、これツンデレじゃないですからね! はい、あぁーん♡」
真尋は、必死にカラ元気を装い、いつも通りを演じる。
だが、ニャル子は、もう彼に「あーん」を強要したりはしない。
ただの同居人に対するような、当たり障りのないコミュニケーション。
その視線、その意識、その愛情の全ては、隣に座るクー子にだけ向けられていた。
クー子がパンくずを口の端につければ、ニャル子が自分の指でそっと拭ってやり、その指を自分で舐める。
そんな、恋人たちの、無意識で、あまりに自然なやり取りが、真尋の目の前で繰り広げられる。
ニャル子もクー子も、まだ気づいていない。
自分たちのその違う「日常」が、既に、真尋によって観測されていることに。
◇
真尋の、家の住人なのに住人ではない空気としての観測が始まった。
▼ある日の浴室
「…お風呂を入ろう…三日、ぶりか…はは…」
精神がやつれて、お風呂に入る事すらしなくなっていた。
久しぶりにバスルームへ歩き、がらんっとあけた。
「――――――――――う!?」
夜中、バスルームを使おうとドアを開けた瞬間、むせ返るような、頭がくらくらするような匂いに遭遇した。
湿気と、石鹸の匂い、そして、明らかに性行為の後に残る、二種類の体液が混ざり合った匂い。
床には、燃えるような紅い髪が1、3本、銀色の髪も同様。
お風呂直後の熱気とは明らかに違う蒸気。
…昔はニャル子の入っているところにクー子が「子作り…♡!」といって突入して殴り飛ばされる…
そういえば…微かに聞こえた「……だめぇ♡ ま、真尋さんがリビングでぇ♡♡」という嬌声が、脳内で再生される。
▼別の日
「…なんだよ、これ…」
洗濯物を取り込む時。
その中にあった、ニャル子のものと思われるシーツ。
そこに広がっていたのは、もはや染みというレベルではない、おびただしい量の、何かの痕跡…。
自分が、あの夜に漏らした、水分ばかりの惨めなそれとは比較にすらならない、圧倒的な量と濃度。
それが分からないほど、今の真尋は何が起こっているのか無知じゃない。
今までの、日常を繰り返して何かが変わっていくのを察せなかった少年じゃない…。
それは、彼女たちの営みの激しさと、クー子の雄としての「格」を、雄弁に物語っていた。
「……もぉ♡ こんなに出したら、お洗濯が大変じゃないですか!」
「……大丈夫。また今夜、もっと汚してあげるから」
そんな、昨夜の…寝静まる前の、真尋が『日課』をしているときの会話が蘇った。
▼またの別の日…
自室のベッドで、眠れぬ夜を過ごしていると、階下のリビングから、微かな、しかし規則的な音が響いてくる。
ボスッ、ボスッ、と、ソファのスプリングが沈む音。
そして、それに合わせるような、くぐもった、甘い声。
「……ん、んっ♡ だ、だめですよぉ……♡♡! ま、、真尋さんが起きてきたらぁ♡! おっほ! マンコえっぐ♡♡ そ、ソファ、揺れ、て……♡」
「……静かに。少年が、起きる……♡」
「あふぅ、そうなんですけどぉ……♡ はぁ♡♡ や、やっぱり激しくてもだいじょぶ、ですぅ♡ あの人、寝たらなかなか音じゃ起きないし、鈍感だからぁ……♡」
もはや真尋の心を傷つけない。
今の真尋には、傷つく死角がないのだから。
ただ、事実として、鼓膜に記録されるだけだ。
▼昨日
学校から帰宅すると、玄関先で、ニャル子とクー子が一本のアイスを分け合っていた。
クー子がかじり、ニャル子がかじる。ごく普通の、光景。
しかし、そんなことは、ニャル子とクー子の関係ならそうではないこと…であるはず。
だが、真尋の目に映ったのは、クー子の口の端から垂れたアイスの雫を、ニャル子が、ごく自然に、舌ですくい取って舐めた瞬間だった。
その、長年連れ添った夫婦のような、当たり前の親密さ。
「……ん、甘いですね♡」
「……ニャル子との時間のが、もっと甘い♡」
「……ふふ♡ 夜、確かめますか?」
「……もちろん。楽しみにしてる…」
真尋は歩き…
「!? ま、真尋さん!? おお、お、お早いですね! おかえりなさい!」
「…あぁ…ただいま…」
その会話に、もう、真尋が入り込む隙間は、どこにもなかった。
昔なら、真っ先に自分が玄関を開ける音を聞いて迎えたり…そもそも、半場無理やりニャル子に付きまとわれて一緒に、帰っていた時間なのだから。
◇
季節が、また一つ、死んだように巡っていった。
あれから、どれくらいの時が経ったのか。真尋は、もう数えるのをやめていた。
彼の日常は、驚くほど「日常」だった。表面だけを修復していく。
その日のリビング。
クー子が買ってきた最新のVRゲームを起動したニャル子が、ヘッドセットを装着したまま、何もない空間に向かって宇宙CQCを繰り広げていた。
「えい! えい! この惑星の知的生命体め! 私の愛の前にひれ伏しなさーい!」
「うわっ! 危ねぇな! 人ん家のリビングで暴れんな!」
咄嗟に、真尋の口から、かつてと同じ、鋭いツッコミが飛んだ。
だが、その表情は、不思議なほど凪いでいた。無理をしているわけではない。
怒りも、呆れもない。ただ、目の前の事象に対して、プログラムされた言葉を返す、機械のように。
時間とは、そういうもの。
「あ、真尋さん! いいところに! このゲーム、二人プレイもできるんですよ!」
「誰がやるか。家が壊れそうなゲームを! 大体、お前はくー……」
真尋が、次の言葉を続けようとした、その時だった。
ソファに座って本を読んでいたクー子が、ふ、と顔を上げた。
その視線は、ゲームにはしゃぐニャル子にだけ向けられている。
「……ニャル子。汗、かいてる」
「え? あ、ほんとですね! ちょっと熱中しすぎました!」
クー子は、読んでいた本を静かに閉じると、ソファの自分の隣を、ポン、と軽く叩いた。
命令ではない。ただの、合図。
それだけで、ニャル子は「はーい」と、飼い主に呼ばれた子犬のように、嬉々としてクー子の隣に駆け寄った。
そして、ごく自然に、その場に座り込むと、クー子の膝に、自分の頭をこてん、と乗せる。
クー子は、何も言わず、再び本に視線を落としながら、その空いた手で、ニャル子の銀髪を、優しく、梳き始めた。
静かで、当たり前で、そして、誰にも邪魔させる気のない、完全な二人の世界。
「へ!? あ、あ、い、今の違いますからね真尋さん!」
真尋の視線に気づいたニャル子が、慌てて飛び起きる。
「い、いやぁクー子は何だかんだ幼馴染ですからね! 気にかけるのは当然です! ね、ねー!」
「……ニャル子、髪が乱れる」
クー子は、顔も上げずに、ただ静かに、事実だけを告げた。その一言で、ニャル子は「う……」と言葉に詰まり、再び、おずおずと、その心地よい定位置へと戻っていく。
その光景を、真尋は、ただ、見ていた。
隠す気なんて、あるのか、そんな日常が露骨に…露見し始めていた。
◇
その数日後。
珍しく、クー子がゲームの限定版を買いに、一人で出かけていった。
リビングには、真尋とニャル子の二人だけ。気まずい沈黙が、部屋を支配する。
二人きりになるのなんて、何カ月ぶりだろうか。
以前なら、やかましいくらい、「二人の愛の時間ですよぉ♡!」っと絡んでいただろう。
「……あの」
先に沈黙を破ったのは、ニャル子だった。
真尋が視線を向けると、彼女は、テレビのリモコンを意味もなくいじりながら、俯いている。
その横顔は、緊張と、羞恥と、そして、何かを決意した色に染まっていた。
「……真尋さん。あの、話が、あります」
「……なんだよ」
「その……えっと……」
もじもじと、数分。
やがて、彼女は、意を決したように、顔を上げた。
「―――――――――――――――私、クー子と、その……お付き合い、してます。恋人、です」
ぽつり、と。
あまりに、あっさりと、その言葉は紡がれた。
真尋は、ただ、静かに、その言葉を聞いていた。
そして、浮かべていた。
完璧な、穏やかな、笑みを。
「――――――――ま、気づいてたさ! おめでとう!」
この時真尋は明確に、認めなかったことを認めた
俺は、ニャル子が好きだったんだ…と。
◇
その日の夜。
ニャル子の部屋のベッド、シーツがぐちゃぐちゃに乱れていた。
床やベッドに飛びった、服や下着、意味すらない中身たっぷりのゴム複数が倒れていたり。
二人とも首筋には鬱血した証やら汗、ニャル子にやたらとまとわりつく、白く濃すぎて黄ばんでいる肌や髪から胸…勿論、マンコから溢れる精子。
空気には、二人の汗と愛液の匂いが、むせ返るように充満している。
「……ん、ふぅ……♡」
ニャル子の隣には、燃えるような赤髪を汗で肌に貼り付かせた、恋人。
クー子の、整った寝顔を見ているだけで、さっきまでの激しかった営みの余韻が、身体の奥で、また、じゅん…と熱を持つ。
真尋に関係を打ち明けてから、もう、何も隠す必要はなくなった。
この部屋は、完全に、二人だけの城。だから、今夜は、いつもより、もっと、もっとすごかった。クー子も、どこか、箍が外れたみたいに、彼女を求めた。
「ふぅ…♡ あっとすいません、クー子。ちょっと水飲んできますね! 今日は暑いし、いつもよりハードすぎて汗かきすぎちゃいました」
「……うん、その後、再会する」
「♡ もぉ、別に良いんですけどね?」
そっとベッドを抜け出し、火照った身体を冷たい空気に晒しながら、私は部屋のドアを開けた。
廊下は、シンと静まり返っている。薄暗い常夜灯だけが、床をぼんやりと照らしていた。
水を飲みに、階下へ行こうと、一歩、足を踏み出した、その時。
ぺちゃ…
「うわ! なんですかこれ! 誰ですか何か零した人!――――――――――――ん?」
床の、その一点に、目が留まった。
私の部屋の、ドアのすぐ前。
木目の溝に、白く、こびりついた、小さな染み。
記憶の断片が、繋がっていく。
最近、やたらといたるところに半透明な白いのがあった。
点と、点が、線になる。
「……♡」
思わず、口元が、弧を描いた。
「ははーん、そういうことですか♡」
ニャル子はその事実に気づき…クー子との最高の時間とも違う、別の興奮でマンコを濡らして、部屋に戻ったセックスはいつもより盛り上がった。
◇
【別の日、夜】
「うっ…!」
ビュル…
真尋は、いつもの早く短い、センズリを終えていた頃…
ピロン♪
「…?」
静かな自室で、ただ虚空を眺めていた真尋の耳に、スマートフォンの通知音が届いた。
手に取ると、画面には、『〇INE』の文字。
『ニャル子』
『ビデオ通話が着信しました』
「なんだ?」
指が、震える。出るべきか、出ざるべきか。
なぜか躊躇う。
だが、拒否するという選択肢は、もう、彼には残されていなかった。
壊れた指が、画面の応答ボタンを、スワイプする。
画面が切り替わり、映し出されたのは、少し揺れた、見慣れた天井。ニャル子の部屋の天井だ。
やがて、画面の中に、ひょこり、とニャル子の顔が現れる。彼女は、スマートフォンをどこかに固定しようと、アングルを調整しているようだった。
「えーっと…生放送は・・これでいいのでしょうか…」
独り言のような、しかし、明らかに、画面の向こうの誰かに聞かせるための声。
そして、カメラのアングルが、定まる。
そこに映し出されたのは、彼女たちの、城。
あの、ベッドの上だった。
そして――――――――――――裸のニャル子だった。
画面の向こう、ベッドの上に座る裸のニャル子は、恥ずかしそうに頬を染め、少しだけ俯きながら、潤んだ瞳でレンズを見つめていた。
その声は、いつもの喧騒が嘘のように、か細く、しっとりとしている。
「えっと…真尋さん、見てますか…? これを撮ろうって思ったのは…その、私の、本当の気持ち、というか…今の、ありのままの私を、ちゃんと、見てほしくて…」
そこまで言った、次の瞬間。
彼女の表情が、一変した。
物憂げな少女の顔はどこへやら、そこには、全てを見透かしたような、悪戯っぽく、そして底意地の悪い笑みを浮かべた、いつもの邪神がいた。
「なーんて! ここからは、混沌のエンターテイメントタイムの始まりですよー! クー子ー! お待たせしましたー! 準備、できましたよー!」
「♡ 遅いよ、ニャル子。こっちは準備、万端すぎて痛い」
ギィ、と。
静かに扉が開き、そこに、燃えるような紅蓮の髪を持つ、もう一人の邪神、クー子が姿を現した。
彼女もまた、糸一本纏わぬ、生まれたままの姿だった。
ニャル子は、手にしたスマートフォンを、まるで自分の視線を誘導するように、ゆっくりと、クー子の下半身へと向けていく。
「すみません、少し無駄話が過ぎました。 って、もぉ、あれだけやったばかりでそれですかぁ?♡」
そこに鎮座していたのは、完璧なるチンポ…♡
ニャル子を勝ち取った、チンポだ。
動画で見ていたのと、何なら成長していた。
あの時から、数か月たっているし、育ち盛りのクー子なら…それもそうかと真尋は思った。
何なら、ニャル子は…かなりおっぱいが大きくなっていたのを見るに、年齢以上に…行為の影響。
カメラはクー子を映し…
普段は、その小柄な体躯に隠されているのが信じられないほどの、威容。
まだ完全に硬いきってはいないというのに、成人男性の平均を遥かに凌駕するであろう、その長さと、尋常ではない太さ。
血管が、まるで生き物のように、その淡い肌色の竿に、青々とした軌跡を描いている。
先端の、瑞々しく濡れた傘の部分は、僅かに赤みを帯びており、その中心にある尿道口は、今か今かと、生命を吐き出すのを待っているかのように、微かに、ひく、と蠢いた。
その根元に控える、きゅっと引き締まった二つの玉は、これから始まるであろう激しい戦いを前に、静かに、しかし確かな存在感を放っている。
「さーて真尋さん! 今から、私とクー子の『いつもの』を始めます! これ、私たちの本番前の、大事な大事なルーティンなんですよぉ♡」
実況が始まった。
クー子は、音もなくベッドに近づくと、仰向けになって足を恥じらいながら開いているニャル子の足元にひざまずく。
「まずはこうやって、クー子がお風呂上がりの私の匂いを、全身くまなくチェックするんです♡ 特に、念入りに洗ったはずの、この場所とか…♡」
クー子は、その言葉を合図に、ニャル子の大きく開かれたマンコへと、その顔を埋めた。慈しむように、そして、隅々まで味わうように、丹念な舌使いが開始される。
「んんっ…♡ あ、ふぅ……♡ さ、すが、くーこ……♡ 私の、いいとこ、ぜんぶ、しってるぅんですよぉ……♡ 真尋さんと違い、最初からすっごいテクでぇ…♡ あん!」
「真尋さん、見てるんでしょ? 前から、ずーっと、見てましたよねぇ?♡ ドアの前で、私たちの声聞いて、一人で、こっそり、イイことしてたの、私、知ってるんですよ♡ だから、これは、そんな真尋さんへの、私からの特別サービスです! あなたが知りたくて知りたくて、たまらなかった、私たちの、ぜんぶ! 見せてあげます!」
絶頂に達したニャル子の身体が、びくん、と大きく痙攣する。
クー子は、その濡れそぼった場所から顔を上げると、今度は、自らの巨根を手に取り、ゆっくりとニャル子の口元へと運んだ。
大きいのに、一切苦労していない。
「そういえば、真尋さんが風邪で寝込んでた日、覚えてます? 私、看病するって言って、ずっとお側にいましたけど、あの時、夜中にこっそり抜け出して、クー子の部屋で、朝までめちゃくちゃやってたんですよ♡ 真尋さんのすぐ隣の部屋で、ね♡ 起きたら隣で寝落ちしている女の子…なんていうべたな展開できなくて、ごめんなさーい! ジュボボボボ‼‼‼ ズボボボ!!」
ニャル子は、恍惚とした表情で、その巨根を口に含み、画面の向こうの真尋に見せつけるように、深く、浅く、その奉仕を繰り返す。
手慣れた、作業である。
やがて、準備運動は終わりだとばかりに、クー子は、ニャル子の上に跨った。
そして、その、硬く、熱く、猛り狂った凶器を、ニャル子の、マン汁でぬるぬるになった入り口に、ゆっくりと、宛がう。
「さあ、メインディッシュの時間です♡ あなたが、一番、見たかったものでしょう?♡ いいですか、これからじーっくり、以下に私の恋人のがどれだけ真尋さんのソレとは違うか、動画を通して見てくれればなと思います♡! ズボンを下げてますかー?(笑)」
ニャル子は、悪戯が成功した子供のように、キラキラと目を輝かせながら、画面の向こうの真尋に語りかける。
その口調は、まるで出かける息子の忘れ物を心配する、母親のそれのようだった。
クー子は、そんなニャル子を満足げに見つめながら、その指先で、彼女の濡れた花弁を、ねぶるように撫で回している。
「さあ真尋さん、ちゃんとズボンは下ろしましたか? まさか、まだ履いたままなんてことはないですよねぇ?♡ ちゃんと、シコティッシュとか、ご用意しました? 後片付けは大事ですよぉ、男の子なんですから♡ んっ、あ、クー子、そこ、だめぇ…♡ くり、くりしないでぇ…♡」
その指が、一点を、執拗に刺激する。ニャル子の腰が、びくん、と跳ねた。
「ゴミ箱近くに置いてますかー? キンタマの準備できてますかー? あ! 画面の角度は、ちゃんと、見やすい位置に固定しないと!♡ 私の、一番きれいなところ、見えなくなっちゃいますからね♡ あ、んくぅッ!♡ だめ、クー子、まだだって言ってるのに、指で、奥を、ぐりぐり…♡」
クー子の指が、一本、また一本と、その蜜の溢れる洞穴へと侵入していく。
「ちゃんと、ローションとかは使ってますか? そんなに擦ったら、皮がむけちゃいますよぉ! 真性包茎ですから、剥けたら危ないですからね! あ、でも、精子よりでる我慢汁でびしょびしょ、ですかねぇ…♡ んぅううッ!♡」
「いいですか、真尋さん。集中しないとダメですよ。よそ見してたら、最高の瞬間、見逃しちゃいますからね?♡ 私が、ちゃーんと、あなたの為に、全部、見せてあげるんですから。感謝、してくださいね?♡ お…お゛ッ!♡♡」
ニャル子は、クー子の指によって、早くも一度、軽い絶頂の波に攫われる。
その姿を確認し、クー子は、ようやくその指を抜くと、満足げに、自らの本体を、その手に取った。
「ふぅ…♡ マジイキしかちゃったの見えましたかね♡ さ、さあ、準備はいいですね? いきますよ…♡ 見ててくださいね?私と――――――――――クー子が内側まで一つになると・こ・ろ♡!」
ニャル子がカメラを謎の宇宙テクノロジーで空中に浮かばせると、マンコを広げて見せた。
わざと見えやすく覆いかぶさらず、ただ足の間に入っているクー子が、ゆっくりと、その腰を沈めていく。
硬く、熱く、生命力に満ち溢れた先端が、愛液でぬるぬるになった入り口を、じっくりと…こじ開ける。
(あ、あぁ…!)
真尋は気づいたら…自分の股間を摘まんで画面にこれでもかと近づいてみていた…
ズプ……ズププ……
「ぉ゛…」
肉壁が、未知の太さに、悲鳴を上げながら押し広げられていく感覚。
ズズズズズ……
「んぉ゛」
痛みなど、どこにもなさそうなにやけている顔。
あるのは、ただ、身体が、ありえないほどの大きさのもので満たされていく、圧倒的な、快感だけ。
そして。
「んぉお゛!!♡」
竿の根元まで、その全てが、完全に、ニャル子の胎内に収まったところで。
ピタリ、と。
クー子の動きが、止まった。
「はぁ…はぁ…♡ 真尋さん、見てください…♡ これが、クー子の…全部、私の中に入ってる、ところ、です…♡」
ニャル子は、ぜぇぜぇと息を弾ませながら、カメラのアングルを、二人が結合している、その一点へと、執拗に、固定する。
ニャル子の、膨らんでいるお腹、内側から亀頭の部分によって盛り上がっていた。
ピンク色の割れ目は、クー子の体格離れした巨根の太さによって、限界まで押し広げられてしまって如何にしてそんなものがすんなり入ってしまうのかと背景を妄想してしまう。
段は隠されている、その内側の粘膜のひだまでが裏返るように呑み込んで露わになってしまい。
クー子の青筋の浮き出た淡い肌色の長マラがその肉壁に寸分の隙間もなく、溶けるようにおめり込んでしまっているのがガッチリと映ってしまっている♡
結合部からは、二人の体液が混じり合った、先ほど注いでいたのであろう白濁した潤滑液が、きらきらと光を反射しながら、とろり…。
根元で絡み合う、銀と紅蓮の陰毛が、まるで、二つの種族が完全に交わったことを示す、契約の印のようだった。
そして、動きは止まっているというのに、クー子の竿の根元が、ドクン、ドク...と、力強く、そして定期的に、脈打っているのが、画面越しにも、はっきりと見て取れた。
「み、見えますかぁ真尋さぁん♡ い、今、私の中を……クー子のでぇ……こんな風にいっぱいにされてるんです♡ ここに、クー子の命の源が、これからたくさん流れ込んでくるんですよ さあ、クー子。 カメラの向こうにいる真尋さんに一言言ってあげてくださいな」
「……♡ 少年、残念だったね… いつも、ニャル子の好意に甘んじて、答えを明確に返さずにいたから、こうなった♡ ニャル子は今や私の彼女♡ ニャル子にとって少年は今、ただの仲のいい同居人でしかない♡ それも全部、少年の選択。 しっかりそこで、これから毎日流し込まれる場所に私の子種が流し込まれるところを見てるといい♡ ……ふふっ♡ 動くよ……ニャル子……」
「はいぃ……♡ おぉおぉお゛ぉおおおぉぉぉぉぉっっ!!!!!♡♡」
クー子が、ゆっくりと、しかし確実に、その腰を引いて―――――――――――――っパン‼‼❤パン‼‼❤パン‼‼❤パン‼‼❤
「ん゛ぉっほおおぉぉおおぉぉお゛お゛ぉおおおぉぉぉッッ!!♡♡」
「―――ッッ!!!!」
その音が響いた瞬間、真尋は、まるで雷に打たれたかのように、全身を硬直させた。
画面越しと…何故か防音加工であるはずの隣の部屋からダイレクトに…ケダモノの声と、なんという大きな肉音が耳に響いてくる。
――パンッ!!♡パンッ!!♡パンッ!!♡パンッ!!♡
「んぐぅうううっっ!!♡♡ お゛っ!!♡ お゛っ!!♡ く、くーこぉ、や、やっぱり、いきなり、激しっ……んお゛っほぉおおおっっ!!♡♡」
画面の中では、クー子の腰が、まるで機械仕掛けのように、一定のリズムでニャル子の肉壺に打ち付けられている。
それはセックスじゃない。
営むことを目的としたセックスじゃない。
それは毎回、扉越しで声や音を聞いて想像していた通り…いや、想像なんかよりもっと品の無い、下品極まりない「種付け」の姿だった。
「はぁ……はぁ……♡ 真尋さん♡ ビデオ通話の画面に、今……おへそあたりにクー子の形がくっきり浮き出てるでしょ♡ これが……♡ これがね♡ 本当にいいところに当たるんですよぉ……♡ そらっ!!♡」
ニャル子は、クー子の背中に爪を立てながら、まるで自分の快楽の源を見せるために、自らの腰を突き出して自分からもチンポをマンコに突き挿していた。
どうやらそれも、一つのルーティンなのだろう、ヤりなれている。
「はぶひィぃ゜い゛っ♡ あ゛ぐっ、う゛、い゛ぎぃ゛っ、ん ゚おぉぉッ♥♥♥どうですかぁ…!! 真尋さんも、ずーっと、想像してましたよねぇ!!♡ ニヤニヤしながら見てたんでしょ?♡ こらっ!! だめですクー子、今は真尋さんに言ってるんですかんっほお!♡♡!! ま、マンコ締めますからゆっく゛り゛ぃ!!」
言葉すらキャンセルさせられるマンコ杭打ちピストン。
ニャル子の大事なマンコは、あんな巨根の、しかもあんな叩きつけるピストンを一秒間に3回も打ち付けられるのを、今もう40秒もやっている。
デリケートなマンコは果たしてあんな、セックスですらないピストンでしっかり子宮も大丈夫なのか……!? そのような心配と……その異常な光景に見入ってしまう。
しかし…そんなことは、ニャル子の言葉でも、顔でも、声でも一切そのようなものは感じられない。
むしろ……真尋とセックスした時よりも、ずっとずっと気持ちいい、と顔のイキ顔とマンコの締まりが教えてくるのだ。
「くひぃっ!!♡ み、見えますか真尋しゃん゛ン゛!! い、今私たちぃ! 子宮の入り口にぃぃぃクー子の亀頭があたってぇ! 子作りしちゃってるんですぅ! ち、ちなみにぃ! 今日は危険日でーすぅ!♡ 妊娠の可能性も、おもいっきりありありでーす!! だからぁ!♡ 私、今日から、クー子の子供を身ごもっていきますね?!♡」
その言葉は、もう、真尋に向けたものではなかった。
「……ニャル子ぉ♡ 私も、そう言ってくれて射精る……♡」
パン!♡パン!♡パン!♡
クー子はいきなり更にピストンの速さと強さを爆発的に強めはじめた♡
ベッドが、揺れる音が壁越しにすら聞こえる。
先ほどの言葉は、今まさにニャル子に種付けを試みているクー子に向けられた言葉だった。
真尋などという、もう眼中にない存在に語る必要などない。
「う゛くゥうゥウウぅぅぅぅッッ!!♡ あ、あぁ……い、イキそうですクー子!♡ い、一緒にイキましょぉ!❤♡ 一緒にイクとぉ! 受精率! 上がるんですよぉお゛ぉお゛ぉお゛お゛ぉおぉッッ!!!!!♡」
クー子のピストンの速度が、加速する。
ベッドの軋む音が、まるで獣の咆哮のように部屋に響き渡るとともに、隣の音が全て激しく聞こえてくる。
「イ゛っ、クぅううぅぅううッッ!!!!♡♡ まひろさあ゛ああぁぁん!!♡♡ わたしのなかぁ!♡♡ くーこのでぇ!♡♡ たねちゅけられますよぉおぉ!!♡♡」
「……射精る……っ!! ニャル子ぉ!!」
クー子の身体が、ニャル子の身体に覆い被さるように倒れ込み、ニャル子は手足を全てクー子に絡めて固定し―――――――――――――
ドッピュウウウゥゥゥルルルルルルル!!!!!!!!
「―――――――――――――イ゛ッッッッッッグぅううぅぅうううぅううッッ!!♡♡」
クー子の巨根の根元までぶっ刺して0cm間隔までみっちり直結してから…種付けプレスを開始した♡
確実に…クー子のチンポを経由して…好きであると、自覚したニャル子が子種を植え付けられてしまっていた。
ニャル子の顔は、昔していた発情していた顔など、生易しいアへっている顔で…カメラを見ずにクー子だけを見てカメラに向かって語り掛けた…
「オッホォオオオオ!!♡♡♡ み、見てましゅかまひろさぁああんん!? お゛ぉ゛おおぉお゛ぉお゛! い、今ぁ!♡ 危険日真っ只中のぉ! あなたのだったニャルラトホテプがぁ♡♡ あなたじゃない人のチンポぉ!!♡♡ たっぷり子宮に種付けされてますよぉおおお!!♡♡」
クー子は、ニャル子の身体に完全に覆いかぶさり、その腰を激しく打ち付けている。
ニャル子の細い腰が、クー子の動きに合わせて激しく痙攣し、絡めていた足はすっかり解けてバレリーナのように足先までピーンと攣るように伸びてしまっていた。
快感に蕩けきった顔。目尻は下がり、涙と涎でぐしゃぐしゃになりながらも……真尋に見せつけるように、ニヤリと笑みを浮かべていた。
「ほ゛お゛ッ゛ッ!! ん゛ッホオオォォォォッッ!!♡♡ どぴゅどぴゅってぇ……♡♡ すごいのぉ……っ!♡♡ おまんこの中で……っ!♡♡ びちびちぃって跳ねてるぅ……っ!!♡♡ 真尋さんの精液とは比べ物にならないくらい濃くてどろどろした精子がぁ……子宮に流し込まれてぇ……っ!!♡♡」
ニャル子は今度は結合部を見せつけるようにしてカメラを呼び込んでしっかり注がれている所を見せつける…
そこには、ニャル子の秘部がぱっくりと開かれ、クー子のものが深々と突き刺さっていた。
クー子の大きなそれを受け入れて、ニャル子の秘部は限界まで広がっている。
結合部からは大量の愛液と精子が溢れ出し、太ももを伝ってシーツを汚して…確実に、受精していることだろう…
数億匹のクー子の子種が、今頃ニャル子の卵子を取り囲んで包囲網を築いて
「あぁ……真尋さん……私の中……今、クー子でいっぱいで……熱くて……幸せです……♡」
そう言って微笑むニャル子。
その言葉を聞いてもなお興奮してしまう真尋は、自分が情けなくて…射精していた…クー子に何て、全く何一つ勝てない薄い精子を画面にだして…
「お゛ほッ……お゛お゛っ……ふぅ……っ! ふぅ……っ! ま、まだまだこれからですよぉ……♡ これから毎日私の卵巣はクー子の精液で満たされますからね……? だからその間真尋さんは、その粗末なちんぽでひとりさびしくイってればいいんですよぉ……ふふっ……」
「ふぅ‥‥ニャル子、一旦抜いて、少年に見せつけてあげるから待って」
「おぉ、それは良いアイディアですねぇ♡ カメラもしっかりマンコを映してっと…はい! スタンバイオッケーです! さあ、抜いて抜いて!」
ニャル子の指示に従い、クー子はゆっくりと自分のモノを引き抜いた。
ズル‥‥ッ‥‥
ニャル子の秘部から巨大なそれが引き抜かれる瞬間、白濁した精液が噴水のようにドピュッっと上昇してから一気に内側の、子宮容量によって注がれ切れなかったクー子の子孫の種が溢れ出てくる。
「はぁ‥‥ふぅ……♡ どうですかぁ、真尋さん‥‥これぇ‥‥全部、クー子の精子ですよぉ‥‥真尋さんの薄くて少ない精子とは大違いぃ♡」
そう言ってニャル子は満足げに微笑む。
クー子のものはまだ硬さを失っていない。
ニャル子はそれをうっとりとした表情で見つめると、カメラに向けて差し出した。
「ほらぁ‥‥見てくださいよぉ‥‥クー子のちんぽぉ‥‥真尋さんのものとは違うでしょう‥‥?」
ニャル子は指先でそれを撫でる。
「…少年に見られて興奮してる?」
「えへへ~♡ そうなんですよね~♡ 実は今、ちょっとだけイッちゃってます♡ まひろさんの前でクー子とこんなことしてるとおもったらぁ……」
頬を赤らめながら言うニャル子。
クー子はそんなニャル子の反応を見て楽しげに笑う。
「…可愛い…♡ それじゃあ次はどうする?少年に見せつけるのはもう十分みたいだけど?」
「まあ、真尋さんは一発出したらチンコ萎えますからね。 精力クソ雑魚な上に早漏なんですよ♡ 今頃きっと隣の部屋で一発、私たちを見て抜ききった後でしょうし、すぐ寝ると思いますが…寝付けBGMとして私たちの交尾の音を聞いててくださいね♡」
「……じゃあもう良いでしょ。ニャル子……続きシよ……?」
クー子はニャル子をベッドに押し倒し…寝落ちしかけている精力クソ雑魚の真尋はセックス音を聞きながら…その夜を過ごした…
◇
数か月後…
ドン!
「さあ朝ですよ! 起きなさい真尋さん!」
勢いよくドアを開けたニャル子が部屋に入ってきた。
いつもの日常。
朝から元気な彼女に、真尋は迷惑そうに顔をしかめる。
「うるさいなぁ……もっと静かに起こせよ……」
「だめですよ! 真尋さんは朝から私の可愛いお声を聞かないと一日が始まりませんからね!」
「そんな趣味はない……」
真尋がうんざりした表情で返すと、ニャル子はくすくす笑いながら小声で…制服のスカートを捲って…
「まあ――――――――――私たちの喘ぎ声で起きるのがお好みですもんねぇ…?」
べちゃ…
下着一切なし、マンコを曝け出して……そこは、事後であろうことを伺えるように…恐らく数分前に注いだであろう精子が……床に、糸を引きながら落ちていた……
真尋はそれを見て、射精した。
ミジンコにも満たない、量を…
「あは♡ えぇ? 見るだけで精子、出したんですか? 相変わらず、早漏で寝取られマゾの真尋さんですね! ささ、朝ご飯はあのクー子が作ってくれたのが出来ていますから、勝手に降りて来てくださいね!」
「ああ わかってるからいったいった」
真尋はニャル子を見届けた…
彼女の、学生ながらポテッとした大きくなったお腹を見ながら……新しい、満足している日常を過ごすのだ。
完。
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