限定ショート「美容室と弟と」(CFNM) (Pixiv Fanbox)
Content
「自分でバリカンで刈るからいいって!」
そう叫んで抵抗する弟の手首をがっしりと掴み、私は容赦なく玄関の外へ引きずり出した。
「いいからお姉ちゃんの練習台になりなさい!」
ボサボサに伸び散らかった髪を、自分で坊主頭にするのだと弟は息巻いていた。
それならば渡りに船だ。
バリカンで丸めてしまう前に、私のカット練習に付き合わせない手はない。
だというのに、弟は何が恥ずかしいのか頑なに拒んできた。
どうせ坊主にするなら、姉の練習台になったっていいじゃないか。
ちなみに、私は美容師の卵である。
まだまだ未熟だからこそ、ウィッグではなく生身の髪を切る機会は多ければ多いほどありがたい。
それなのに弟は一向に首を縦に振ろうとしなかった。
だが、私にもちゃんと勝算があった。
「あーそう。いいのかなぁ。今日、私のお手伝いをしてくれるの、美玲なんだけど?」
案の定、弟の身体がピクリと反応した。
本当、単純なやつ。
「髪を切ったあと、ご飯食べてカラオケ行く約束をしてたんだけど……断ろうかなぁ。」
「……わかったよ。行く、行けばいいんだろ。」
ついに観念した弟は、諦め顔で私の車の助手席に乗り込んだ。
美玲は私の幼馴染で、同じ美容室で切磋琢磨している修行仲間でもある。
昔から弟は美玲によく懐いていたし、美玲も弟を弟以上に可愛がってくれていた。
早い話が、弟は美玲に絶賛片思い中なのだ。
最近はお互い忙しくてなかなか会う機会もなかったから、弟としても愛しの美玲ちゃんに会えるなら断る理由がないのだろう。
少しずるい手だとは思うけれど、これで全員win-winだ。
私はさっそくエンジンをかけ、車を勤務先の美容室へと走らせた。
ーーー
ずっとソワソワと落ち着かない弟の様子を横目で見つつ、目的地へと到着した。
まあ、そこまで遠い場所というわけでもないのだけれど。
駐車場に車を止め、お店に向かうと美玲が出迎えてくれた。
「彩花、待ってたよ! 颯太くんも久しぶりだね。」
美玲はそう言いながら、ポンポンと弟の頭を撫でている。
弟のやつ、情けないくらい分かりやすく顔を緩ませちゃって、まったく……。
今日はお店が定休日なのだが、練習のために使っていいとお許しが出ている。
どうやら美玲が先に来て準備をしておいてくれたらしい。
「颯太くん、ずいぶん髪伸びたねぇ。今度私にも切らせてよ?」
「わかりました! 美玲ちゃんのためにいくらでも伸ばします!」
二人でそんなやりとりをしている。微笑ましいのやら呆れるやら。
まあ、今日弟の髪を切るのは私だから別にいいんだけどね。
美容室の中に案内し、早速弟をカットチェアに座らせた。
それから散髪用のケープを頭からすっぽりと被せる。
うちの店で使っているケープは「手が出せるタイプ」と「手が出せないタイプ」の2種類があるのだが、今回は手が出せない方のケープを選んだ。
「じゃあお姉ちゃんが切っていくから、眠かったら寝ててもいいよ。」
そう声をかけながら、スプレーの霧吹きで髪全体に水を吹きかけていく。
さて、どんな髪型にしようかな。
と言っても、最終的には坊主頭にする予定だから、失敗を恐れず気楽にいけそうだ。
「颯太くん、私とお話ししてよっか。」
美玲はそう言うと、コロ付きの低いスツールを持ってきて弟のすぐ横に腰掛けた。
鏡越しに見える弟の顔は、相変わらずデレデレと崩れ切っている。
「颯太くん、どうして坊主にするの?」
「はい! 来週から部活の合宿があって、髪が長いと何かと面倒なんです!」
楽しそうな二人の会話をBGM代わりに聞き流しながら、私はハサミをチョキチョキと動かしていく。
ふと、弟の横に座る美玲の方に視線を向けると、彼女の胸の谷間がくっきりと見えていた。
美玲はプライベートだと、比較的胸元の開いた露出多めの服を好む傾向がある。
低い椅子に座っていることもあり、上から覗き込むと大きくて魅力的な胸元がはっきりと見下ろせる状態になっていた。
(あー……低めの椅子に座ってるから、これ絶対弟の視界にも入ってるよね。)
ちらっと鏡越しに弟の顔を見ると、案の定、会話をしながらチラチラと視線を落としていた。
心の中で深いため息をつく。
けれど、まあ今日は私の練習台になってもらっているのだ。
これくらいの役得は注意せずに見逃してあげよう——そう思い直した、その時だった。
どうも弟の様子がおかしい。 ケープの下で、変な動きをしている気がする。
手が出せないはずのケープの内側。
その布地の下で、何やらモゾモゾと妖しい動きが蠢いているのだ。
(えっ……まさか、こいつ……!?)
ハッとして美玲の方を見ると、バッチリと目が合った。
おそらく、彼女も弟の異変に気づいているのだろう。
間違いなく弟は今、目の前にある美玲の谷間をおかずに、ケープの下でちんちんをいじっている。
これにはもう、あきれ果てるしかなかった。
確かに思春期でやりたい盛りだろうし、部活が忙しくて家でオナニーをする暇もなかったのかもしれない。
けれど、よりによって美容室で、姉と好きな女の子の前でやるか普通……?
だが、美玲はそんな弟の行動を咎めるでもなく、私に向かってパチンと可愛らしくウインクしてみせた。
胸の中に、なにか恐ろしく嫌な予感しかしてこなかった。
ーーー
美玲はコロ付きの椅子を滑らせ、弟の身体にピタッと自分の身体をくっつけた。
そして、手が出せないはずのケープの隙間から、するりと自分の手を差し込んだ。
(おいおい……)とは思ったが、まあ面白いから好きにさせることにした。
「颯太くん。」
「っ!?」
美玲に耳元で囁かれた瞬間、弟の身体が跳ねるようにビクッと大きく震えた。
ハサミを持っていた私の手が滑りそうになり、危うく変な切り方をしてしまうところだった。
「ちょっと颯太。危ないから動かないでよ。」
「わ、わかってるよ……っ!」
とりあえず弟に釘を刺しておく。
もしかすると弟は、美玲の悪戯に私が気づいていることすら察していないのかもしれない。
……ふふ、なんだか少し面白くなってきたかも。
すると、「うっ……!」と弟の口からくぐもった声が漏れた。
ケープ越しにも、下で布地が激しくもぞもぞと動いているのがはっきりと見える。
というか、美玲の手が明らかに上下にストロークしているようにしか見えない。
「颯太くんって、毎日部活で忙しいんだっけ?」
「あ、は……はいっ! 忙し……いです……っ!」
弟は固く目をつぶり、歯を食いしばっている。
何なら興奮のあまり、口の端から少しだけよだれすら垂れていた。
ずっと好きだった美玲ちゃんに直接手コキされているのだから、無理もないか。
美玲も本当に罪な女だ。
「だから動かないでってば。今日はほんと、落ち着きがないねぇ。」
どうしても気持ちよさに耐えかねて、身体をピクピクと動かしてしまう弟。
横を見ると、美玲の口角が楽しそうに上がっていた。
「座りっぱなしだから仕方ないよね? でも危ないから、あんまり動かない方がいいよー?」
可愛らしい笑顔で話しかけながら、ケープの中で手加減なしに手を動かし続ける美玲。
逃げ出すことのできないこの状況を、心底から楽しんでいるようだ。
「ぐぐっ……くあ……っ!」
弟が低く唸り声を上げる。荒くなった息が、ハァハァと部屋に響き渡る。
もうすぐイッてしまうのだろう。
実の姉の目の前で射精してしまう気分は、一体どんな気持ちなんでしょうね。
「あ、だ! だめです……っ!!」
そんな限界の叫びとともに、弟の身体が大きくビクンビクンと痙攣した。
絶頂を迎えたのだろう、弟は気持ちよさにすっかり溶けた顔を晒していた。
実の弟のこんな顔、生まれて初めて見たかもしれない。
「もー! 動かないでって言ったでしょ! 合宿前に怪我しちゃうよ!」
私のそんな小言も、今の弟の耳には届いていなかった。
だが次の瞬間、とろけていた弟の表情が、一転してパニックを起こしたような驚きの表情へと変わる。
「え? え……っ!?」
困惑した声が弟の口から漏れる。それもそのはず。
射精が終わったというのに、美玲の手はまだ止まっていなかったからだ。
「ちょ、ちょっと美玲ちゃん……っ!?」
弟は助けを求めるように美玲の方を見るが、彼女からはとびきり可愛い笑顔が返ってくるだけだった。
しかも手先のスパートは、さっきよりもむしろ速くなっているような気さえする。
ケープで隠れていて見えないけれど、おそらく射精したばかりの精液がそのまま潤滑剤代わりに使われているのだろう。
くちゅくちゅと、妖しい音が聞こえてくるようだった。
「あ……美玲ちゃん……ほんとに……だめですっ……!」
「んー? 何がだめなのかなー?」
美玲の顔には、今まで見たこともないようなイタズラっぽい愉悦が浮かんでいた。
「颯太くんって、今彼女いるの?」
「い、いませんっ! くっ……っ!」
手を激しく動かしながら、容赦なく質問をぶつける美玲。
今の追い詰められた弟なら、どんな秘密でも白状してしまいそうだった。
「そうなんだー。じゃあ、今までいたことは?」
「な、ないです……! くぁっ……はぁっ……!」
弟の息が、再び激しく上がり始める。
もう二度目の絶頂が近いのだろう。
「颯太! いい加減にしなさい! だから動かないでって!」
弟の両肩をぽんと叩いた。
その衝撃が引き金となったのか——。
「だめっ……!!」
弟の身体が再び大きくビクンと跳ね上がった。
どうやら私のダメ押しが刺激になって、二度目の射精に至ってしまったようだ。
ようやく美玲の手の動きが緩やかになった。
余韻を与えるようにゆるゆると動かされる手に合わせて、弟の身体がひくひくと小さく震えている。
「うはぁー……っ」
弟の口から、魂が抜け出たような深いため息が溢れ出た。
どうやら、美玲の過酷で甘い手コキが、ようやく終わりを迎えたようだった。
ーーー
二度の絶頂を終え、まだ少し息が上がっている弟。
そんな弟の顔覗き込むようにして、美玲が声をかけた。
「ねぇねぇ颯太くん。……これ、なーに?」
美玲はそう言いながら、自分の手のひらを弟の目の前に見せつけた。
そこには、べっとりと白い粘着物がまとわりついている。
見ているこちらまで、ほのかに生臭い匂いが漂ってきそうだった。
「い、いやっ! それは……えっと……っ!」
まさか実の姉の目の前で、それが何なのかを説明できるわけもない。
けれど、質問を投げかけているのはずっと片思いしていた愛しの美玲ちゃんだ。
さあ、どう答えるのだろうか——そう思いながら見守っていると。
「す、すいません……。僕の、精液です……」
お、ちゃんと正直に答えた。
私はわざとらしく、あきれ果てた声を絞り出した。
「颯太……あんた、ケープで隠れて見えないと思ってオナニーしてたわけ?」
「ち、ちがっ!」
弟は慌てて言い訳をしようとしたが、途中で口をつぐんだ。
まさか「美玲ちゃんに手コキされました」なんて、自分の口から言えるはずもない。
まあ、美玲の手にべったりと精液がついている時点で、誰がやったのかは一目瞭然なのだが。
「……姉ちゃん、ごめん……」
弟はがっくりとうなだれた。
どうやら、自分が悪者になって美玲を守る道を選んだようだ。
すると、急に美玲が立ち上がり、椅子に座る弟をぎゅっと力強く抱きしめた。
「んーっ! 颯太くん、本当にかわいいー!」
精液のついた自分の手を変な場所にくっつけないよう、少し浮かせながら抱きしめている姿がなんともおかしかった。
当の弟は、顔を真っ赤にさせながら本気で戸惑っている。
「恥ずかしかったはずなのに、私をかばってくれたんだね。ありがとうっ!」
美玲はそう言うと、弟のほっぺたにチュッと可愛らしい音を立ててキスをした。
ちょっとやり過ぎじゃないかなとは思ったけれど、まあ二人の世界だし任せることにした。
もちろん、姉の前で何やってんだこいつらは……という気持ちもおおいにあったのだが。
「いい子の颯太くんには、ご褒美をあげないとね。おちんちん、キレイにしてあげる。」
そう言いながら、美玲はティッシュで自分の手をサッと拭った。
そして、椅子に座る弟の真前に移動すると、その場にすっと跪いた。
「え? え? え……っ!?」
困惑する弟をよそに、美玲はそのままケープの中にズボッと自分の顔を突っ込んだ。
「うはっ!?」
またしても弟の口から変な声が漏れ出た。
間違いなく美玲が「掃除」をしているのだろう。……それも、自分の口で。
ケープの下で、美玲の頭がゆらゆらと妖しく動いている。
耳をすますと、チュッチュと濡れた小さな水音が聞こえてきた。
本格的なフェラチオをお見舞いしているようだ。
弟は困惑とあまりの快楽の狭間で、どうしていいのか分からない様子だった。
「ねぇ颯太……気持ちいい?」
一応、姉として声をかけてみた。
「あ、き、気持ちよすぎる……っ!」
そうか……。なら、いいか……。
いや、姉としては今すぐ止めるべきなのだろうか。
だが、ケープの下で美玲の頭の動きがどんどん激しさを増してきている。
ここで水を差したら、弟から一生恨まれそうだ。
もう早いところもう一回イッてもらって、さっさと坊主にして終わらせよう。
弟の身体が震え始めた。
本日三回目だというのに、もう極限まで上り詰めてきているらしい。
そして何を思ったのか、弟はケープ越しに美玲の頭を上からがっしりと押さえつけた。
ケープ越しではあるけれど、弟が激しく腰を振っているのが丸わかりだった。
奥まで押し込まれているのか、美玲の手が椅子の手すりをバタバタと叩いている。
「……美玲ちゃん! イく……っ!!」
弟は思いっきり美玲の口の中に腰を突き立てた。
「あーあ……」
同情の声が思わず漏れてしまう。 何度目かの弟のとろけきった表情。
射精が終わると、弟はハッと正気に戻ったようにようやく手を離した。
ケープの中から、慌てて美玲が顔を飛び出させた。
「ちょっと! 頭押さえるのはだめでしょ! 飲んじゃったじゃないっ!」
美玲は口元をティッシュでゴシゴシと拭いながら、おかんむりで抗議している。
そりゃあそうだ、いきなり喉奥まで突っこまれたのだから。
弟は「ごめんなさい!本当にごめんなさい!」と小さくなって平謝りしていた。
さてさて、これで弟の不器用な恋路は一体どうなっていくのやら。
私は姉として温かく見守っていこうと心に決めつつ、コンセントを入れたバリカンのスイッチを押し、弟の頭を思い切り刈り上げていった。
ーーー
エピローグ
激しく抗議していた美玲だったが、すぐに機嫌を直した。
元々彼女は感情の切り替えが早いタイプだ。
弟の髪をさっぱりとした坊主頭に切り揃え、店内をみんなで綺麗に掃除したあと、近くのファミレスへと移動した。
遅めの食事を終えたところで、弟がいったんトイレへと席を立った。
その隙を見計らって、私は気になっていたことを美玲に尋ねてみた。
「ねえ、美玲。颯太のこと、本当のところはどう思ってるの? 正直、付き合ったりする気とかあるわけ?」
すると、美玲はあごに手を当て、少し考えてから答えた。
「うーん、今はまだないかなぁ。もし颯太くんが大人になって社会人になった時に、私に結婚相手も恋人もいなかったら考えるかも。……でもさ、その頃にはおばちゃんになった私なんて、興味なくなってるでしょ?」
確かに、二人にはそれなりの年齢差がある。
颯太が社会人になる頃、私たちはもう立派なアラサーだ。
その時まで弟の片思いが続いているかどうか……いや、あの感じだと多分ずっと続いていそうだな、と密かに思った。
「はぁ……美玲が私の妹になる可能性も、一応考えておかなきゃいけないのか……」
ため息交じりにそう呟いた私を見て、美玲は何か名案でも閃いたかのようにポンと手を叩いた。
「じゃあさ! 彩花が私のお兄ちゃんと付き合っちゃえばいいじゃん! 今フリーだしさ!」
「はぁ!?」
美玲のお兄さん……。
子供の頃はよくみんなで一緒に遊んでいたけれど、お互い大きくなるにつれていつの間にか顔を合わせることもなくなっていた。
確か美玲の兄なだけあって、かなりの美形だったはずだ。
とはいえ、私なんかに興味を持つはずがないだろう。
そう思った矢先、美玲が急に私にスマホのカメラを向け——カシャッとシャッター音を響かせた。
「ちょっと!何も言わずに撮らないでよ!」
私が抗議するのも無視して、美玲は楽しそうにスマホの画面をタップしている。
「何やってるのよ、急に」
「ん? お兄ちゃんに彩花の画像送ったの。」
「相談なしに何やってるのよ……」
文句を言いながらも、(……どうせ送るなら、もうちょっとキメ顔の時に撮ってほしかったな)なんて思ってしまう自分が少し恥ずかしい。
すると、美玲のスマホがブブッと小さく震えた。
「あ、お兄ちゃんから返事来たよ!『彩花ちゃん、すごくかわいくなったね』って! 『よかったらお友達からどうですか?』だってさー!」
「えっ……!? ほ、本当……っ!?」
不意打ちの言葉に、胸が急激にドクンと跳ね上がった。
「うん! 今からこのファミレスに来るって! この後はカラオケでダブルデートだね!」
美玲が楽しそうに企んでいるところへ、ちょうどトイレから弟が戻ってきた。
「あれ? 姉ちゃんどうしたの? なんでそんなに顔真っ赤なの?」
「……うるさい。」
自分の顔が急速に熱くなっていくのを感じながら、私は弟からぷいっと顔を背けた。
END
後書き
限定ショートあげちゃいます。
今回は珍しく第三者目線からの話ですね。
書いてみたはいいけど、第三者って結構難しいですね。
エロシーンが。
CFNM目線からしたら100%の第三者ではないけど。
傍観者ですね。
書いていて楽しくはありました。
うむ。