ラヴァーズマッチング (Pixiv Fanbox)
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ラヴァーズマッチングとは特殊なマッチングイベントで初めて参加する俺、羽野 慎吾(はのしんご)はドキドキしていた。
まず、ラヴァーズマッチングのラヴァーズとは3つの意味がある1つめは恋人たち、2つめは愛好家、そして3つめがゴム、ラバーの複数を示す言葉、2つめのの愛好家はおそらく3つめのラバーに掛かってくるのだろう。
つまり、ラバーフェチのためのマッチングイベントなのだ。
そのため参加者はイベント参加費用以外に、フルオーダーのラバースーツと、ラバー製のボディバッグを購入しなければならない。
ラバーの色は好みのものを選ぶことができる。
ちなみに俺は黒を選んだ。
ラバースーツは口の部分から体を滑り込ませて着るマウスエントリーのラバースーツ。
ラバースーツは全身一体型でグローブとソックスはもちろんペニスケースまで付いている。
このラヴァーズマッチングではこのペニスケースが重要になってくる。
男性はペニスケースで男性器を露出させ、女性は体の中、女性器の中までラバーで覆われて、ラバースーツを着たままでも挿入が可能となる。
そんなラバースーツを着た参加者は次に陰部を露出することが可能なフェイスエントリーのラバー製のボディバッグの中へ。
ボディバッグに収まると、より圧迫感を強めるために足裏から空気を抜かれて真空パックされる。
こうして準備が完了。
ラヴァーズマッチングイベントの参加者は男女ともラバーで覆われた陰部を露出させ、柔らかいエアマットの低い壁と床で囲まれたイベント会場に立った状態で並べられる。
エアマットを使用するのは、倒れたりぶつかっても怪我をしない対策だろう。
それに手足の使えないイベント参加者同士がぶつかって怪我をしないように、ボディバッグで真空パックし、動きを制限しているのだと思った。
参加者は男女とも10名ずつ。
男性陣が並べられた対岸には、黒はもちろん、赤やピンクのラバースーツを着てボディバッグに収まった女性が並べられていた。
なぜ見えているのかというと、マウスエントリーのラバースーツの目の部分がマイクロホールになっているから。
ハッキリと見えるわけではないが、ある程度は見えている。
今はご対面の時間。
どの女性にするかを選ぶ時間だ。
もちろん男性だけが選ぶのではなく、女性からも選ばれなければならない。
女性を選ぶ基準といっても、得られる情報は少なくスタイルの良さくらいだろうか。
口元が露出しているが、離れている上にマイクロホールマスク越しではよく分からない。
結局のところ、スタイルと好みの色のラバースーツの女性を選ぶくらいしかできない。
ただ、選んだところで今から男女ともに呼吸するためのチューブの付いたマスクを被せられる。
このマスクは視界がゼロになってしまう。
そんな中でエアマットの上にローションが撒かれ、マッチングイベントが開始する。
男性は女性の方へ向かって、イモムシのように這って移動を始める。
そして女性と接触すると、手を使わずに男性器を女性器に挿入するのだ。
挿入しお互いを受け入れることができればカップル成立となる。
5分以上交わってカップル成立となると、イベントスタッフによって離れないように2人で入れるボディバッグに入れられ、お互いに離れられなくなる。
そうしてからようやくチューブの付いたラバーマスクを脱がせてもらえる。
お互い近距離で会話をするなり、キスをするのは自由。
順番は逆だが、ほとんどのカップルはここでお互いの自己紹介をするのだとか。
仮にカップルが成立しなくても、時間となり体を擦り合わせられなくても、チューブ付きのマスクを脱がせてもらうとイモムシ状態のままで会話し、意気投合しカップルになって帰っていく男女が多い。
それも特殊なラバーフェチのためのイベントだからだろう。
ただ、カップルが成立すると、2人で入れるボディバッグがプレゼントされる。
俺は目の前に立っていた俺と同じ黒光りしたラバースーツ、ボディバッグの女性と決めていた。
近くにいたのもあるが、なんとなくだが俺と相性が良さそうな気がしたから。
もちろん、参加者の全てを見てそう判断した。
立ったままだと危険なので座らされてチューブ付きのマスクを被せられる。
ここからは視界がなくなる。
目が見えなくなった分、チューブを通して呼吸する自分の呼吸音が大きくなり、ドキドキして心臓の音も大きくなったような気がした。
水が撒かれるような音は、ローションを撒いて準備しているのだろう。
いよいよラヴァーズマッチングのスタートだ。
目の前の女性を目指そうと思うが、いざとなると拒まれてしまうのではないかと不安になってくる。
それでも参加した限りはダメ元で、見えない中目の前の俺と同じ全身黒光りした女性を目指して這いずりながら進み始めた。
周りでも俺と同じように這いずり始めているのが音で分かる。
そんな音を聞いていると気持ちだけが焦ってしまう。
それほど距離は離れていなかったのに、女性まで辿り着くのに思っていたよりも時間を要した。
エアマットの上に撒かれたローションで滑ってしまっていたからだろう。
その分、俺のペニスはいい感じにローションがまとわりついて、挿入し易くなっている様な気がした。
“そろそろだろう”
そう思いながら這いずっていると、何かに軽くぶつかった。
途端にくぐもった女性の声が聞こえてきた。
お互いに見えないので、こうしてぶつかった際、男性は声を上げず女性は声を上げるルールとなっている。
声を上げない場合、男性なので男性同士で頑張って交わろうとしているのは無意味なので。
また、女性側も気が進まなかった場合、声を出さずに男性のフリをすれば回避が可能だ。
なので、女性のみ声を上げるルールとなっている。
女性の声がした方が頭になるので、俺は這いずりながら女性に体を寄せていく。
ローションで滑る体を上手くコントロールし、女性の体に自分の体を沿わせた。
ここからは女性が俺に体を沿わせ、俺のペニスを探す。
女性が俺のペニスを見つけ、自分の陰部を近づけるために体を擦り付けてくるのが堪らなく気持ちいい。
そんな中、俺のペニスが女性の陰部に引っ掛かって、そのままゆっくりと入っていく。
「んっっ!んー!」
言葉にならない可愛い喘ぎ声を聞きながら、俺のペニスは温かい肉壁に包まれていった。
俺も腰を少し振るようにして彼女に刺激を与えると可愛い声で鳴いた。
そこからは体を寄せ合い、彼女の中を掻き回すようにペニスを動かしていくと、彼女は俺の胸の辺りに顔を寄せてしばらく気持ち良さそうに喘いでいた。
どんどん気持ちよくなって逝きそうになるが、それを我慢する。
このまま5分経過すれば俺は可愛い喘ぎ声で鳴く女性とカップル成立となる。
2人で1つのボディバッグに入れば、ずっとくっついて気持ちよくなれる。
それまでの我慢だ。
そしてその時は来た。
『カップル成立です』
そんなアナウンスとともに、俺と彼女は1つのボディバッグへと詰められていく。
今まで浅くしか彼女の中に入っていなかった俺のペニスがグイッと奥まで押し込まれ、彼女が必死に抑えながらも喘ぎ声を漏らしてしまっているのが分かった。
そんな彼女と密着すると、他のイベント参加者の邪魔にならないようにエアマットから引き摺られながら外へと出された。
そこでいよいよチューブ付きのマスクが外される。
マスクを外されても口元しか露出しないのは分かっているが、彼女の普通の声が聞けて、会話もすることができる。
そう思っていたのだが、マスクが外されるとどちらからともなく自然と唇を重ねていた。
ずっと前からお互いを知っていて、愛し合っているカップルのように舌を絡ませて濃厚なキスを交わした。
チューブを咥えていたので、涎まみれになっていたことを微塵も気にせずに。
濃厚なキスが落ち着いたところで、俺から話し始めた。
「ありがとう、俺を受け入れてくれて」
「こちらこそありがとうございます、私を選んでくれて」
そう言葉を交わすと、お互いを求めるようにまたキスをした。
「ねぇ、これだけ体が親密になっているのに名前を知らないのは変だから自己紹介しようよ!」
可愛くそう言う彼女に俺は答える。
「それもそうだね、じゃあ俺から」
「俺は羽野 慎吾、ごくごく普通の会社員をしています」
俺が自己紹介をすると、彼女から声が漏れた。
「うそ、うそ、うそ!」
彼女の声は驚きに満ちていた。
どうしたのだろうかと、自己紹介をした俺が動揺してしまう。
そんな俺に彼女が言った。
「本当に慎吾さん?」
「えっ!」
俺の名前を呼ぶその声は親しみのこもった声だった。
「私、須藤 千香(すどうちか)だよ!」
顔は見えないが、確かに彼女の声だった。
「えっ!うそっ、マジっ!千香ちゃんなの?」
俺も驚いて声を上げてしまった。
須藤 千香は新入社員で、今は千香ちゃんを含めた男性8人女性5人の新人教育を俺が担当している。
その中でも千香ちゃんは可愛くて、俺は気になっていた。
そんな千香ちゃんがラバーフェチで、今俺と… 。
顔が見えなくても興奮するのに、それが千香ちゃんだと分かるとますます興奮してきた。
「慎吾さん、大きくなってますよ!」
恥ずかしそうにそう言う千香ちゃんが可愛い過ぎて俺は体を擦り寄せると、彼女も俺に体を擦り寄せ合って濃厚なキスを交わした。
濃厚なキスが落ち着くと、また恋人のように話を始めた。
「まさか千香ちゃんがラバーフェチだったなんて驚いたよ!」
「私もです!一目惚れした新人教育担当の慎吾さんがラバーフェチだったなんて!」
「私だけラバースーツで新人教育してもらっちゃおうかな?」
「それはダメ、俺が興奮して仕事にならないよ!」
「冗談ですよ!でも、今日から付き合ったらラバースーツを着た私を個人的に新人教育や調教もして欲しいな」
そう言うと恥ずかしそうに俺に体を擦り付けてきた。
そんな千香ちゃんとまたキスをする。
あの千香ちゃんが俺のことを好きだったなんて… 、それだけでなくラバーフェチだったとは。
こうして最高の形でラヴァーズマッチングを終えた俺と千香ちゃんはイベント会場を後にした。
手を繋いで歩くが2人とも落ち着かない。
理由は2人ともラバースーツを着たままだから。
千香ちゃんからの提案でラバースーツを着たまま帰ろうということになった。
まあ、このラヴァーズマッチングイベントの参加者はマッチングしてもしなくても、ラバースーツの上に服を着て帰るのが通例となっているらしい。
黒光りした手のまま繋いだ手をギュッととして千香ちゃんが言った。
「今日から私たちラヴァーカップルだね」
「うん!よろしくね」
おしまい