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警察官に肩を叩かれて、すぐに自分の状況を理解した。

「ちょっといいですか?署の方でお話を聞かせてもらえますか?」

そう言われて動揺しない訳がない。

「いえ、私は違うんです!」

声を荒げて言ったが、警察官はすぐに俺の腕を取り押さえる。

「放して下さい!私は違うんです」

そう言ったところで放してもらえるはずもなく、俺は桃華の部屋の前で声を荒げて警察官たちと問答を繰り返す。

「とにかく落ち着いて、話は署で聞きますから」

抵抗する俺を宥めながら、パトカーに乗せようとする警察官。

『ガチャ!』

桃華の部屋の前で俺が声を荒げたものだから、桃華が扉から顔を出した。

ラバースーツを脱ごうとしている時に部屋の前で騒いでいたので、気になって顔を出したのだろう。

その顔はショッキングピンクのラバーで顔を覆われたノッペラボウのままだった。

その姿に警察官たちも声を上げて驚いていた。

「あなた!その姿!」

そう言われて桃華が答える。

「ラバーマスクを被っているんです… え!亮?!なんで?」

警察官の質問に答えている途中で、桃華が俺、足立 亮(あだちりょう)の存在に気づいた。

「あなた、この男にストーカーされてたんですよ!」

そう警察官に言われた桃華は弁解しようとして言葉に詰まった。

「この人は私の… 」

セックスフレンドとは大きな声では言えないだろう。

言葉に詰まった桃華に警察官が言った。

「ここでは近所の目もありますので、署でお伺いします」

結局、俺と桃華はパトカーに乗せられて連行される事となった。

桃華はというと着替える時間もなく、全身ショッキングピンク姿に同色のエナメルニーハイブーツ、同色のダウンジャケット姿でパトカーに乗せられた。

桃華は恥ずかしさからダウンジャケットのフードを被り前傾姿勢のまま、まるで自分が犯罪でも犯したかのようにパトカーの窓から見えないように体を隠していた。

警察署についてからも桃華は注目され続けた。

俯き加減で歩く桃華はまるで犯罪者の様だった。

ストーカー容疑を掛けられた俺の方が普通に歩いて取り調べ室へと入った。

そこで俺たちがセックスフレンドの関係である事、明日が桃華の誕生日でラバースーツやマスク一式をプレゼントした事、着替えられないようにしてホテルを出て、尾行しながら桃華を撮影していた事を話した。

桃華も撮影されていた事は知らなかったが、それ以外は真実であると話して俺と桃華は桃華のボロアパートまで送り届けてもらった。

つづく

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