Home Creators Posts Import Register Favorites Logout

Content

春日みなとは、冷たい石造りの牢獄の中で両手を吊るされていた。鉄製の枷に繋がる鎖が彼女の細い手首を締め付けるたび、鋭い痛みが走った。蝋燭の微かな明かりが揺らめき、暗い部屋に映し出された彼女の影が、怯える獣のように震えていた。

囚われてから、どれだけ時間が経ったのかは分からない。牢は薄暗く、ただ冷たい空気が彼女の頬を撫でるばかりだった。

枷の鎖が重たく軋む音が静寂を破った。みなとは手首をねじるようにして鎖をいなし、何とか体勢を変えようとする。

痛みに耐えながら、彼女は心の中で静かに祈りを捧げた。

Files

Comments

No comments found for this post.