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親のコネで無理やり入れさせられた進学校。

あの学校の生徒の多くは、朝から晩まで勉強漬けの優等生ばかりだった。


だから面白半分に、そんな奴らをそそのかしてドラッグをばらまいた。

それが全部バレて、全国の問題児が放り込まれるこの施設に連れてこられた。


施設の門をくぐり、広々とした体育館には、すでに20人ほどの男たちが集められている。

俺と同じような目つきの奴らばかり——。


皆が皆、教師たちを睨みつけながら、荒い息を吐いている。

その時、一人の教師が声を出した。


「いいか!ここは親からも世間からも見放されたお前らの、最後の受け皿だ。ここでの反抗は一切許さない」


教師はスタンガンをチラつかせながら、白いスポブラとパンツ、ブルマー、体操服を突きつけてくる。


「さあ、着替えるんだ。お前らはもう男じゃない。女の子として更生するんだよ」


「てめえ、何言ってんだ……!俺がそんな女みたいなもん着るわけねえだろ!」


俺は拳を握りしめ、声を荒げる。


「拒否はできない。お前はこの服を着てこの全寮制の施設で過ごして貰う」


教師がさらにスタンガンを近づけ、目を細める。


「ふざけんなよ、クソ野郎!ぶっ殺すぞ!」


勢いよく殴りかかった瞬間、後ろから複数の手が俺の体を掴んだ。


「離せよ、てめえら!」


首元に冷たい金属が押し当てられる。

次の瞬間、激しい電撃が全身を駆け巡った。

視界が真っ白になり、意識が一瞬で落ちていく……。


◆

ー

——

―――

目が覚めると、俺は狭い独居房の真ん中に、椅子に縄でガッチリくくり付けられていた。

体にはもう、スポブラとパンツ、ブルマー、体操服がぴったりと着せられている。

布地が肌に食い込み、胸や股間に妙な締め付けを感じる。


「何だよこれ……俺の体に……脱げねえ……」


俺は喉を裂くように叫ぶ。


「おい!誰か来いよ!ふざけんな!はずせよ!」


叫んでも、部屋は無音のまま。

誰も来ない。

縄を解こうと暴れ続けるが、がっちり身体に食い込んでおり、全くはずれない。


何時間経っただろうか。

ドアが静かに開き、教師が入ってきた。


「おい!これを外せ!ここから出せよ!俺の服はどこやったんだよ」


教師は何も反応をしない。

ただ、無言で俺の口に流動食を無理やり流し込み、水を流し込んだ。

さらに、黒い布で目を覆われた。


「お、おい!やめろって!」


あろうことか、そいつは俺の目に目隠しをしていった。

俺の視界は完全に奪われてしまった。

二日目、三日目……。

日が経つごとに声が枯れ、喉が痛む。

それでも俺は叫び続け、縄に抗い続けた。


食事は機械的に差し入れられるが、味など感じない。

ただ腹が減るのを我慢しながら、ずっと抵抗し続けた。


◆


一週間が経った頃だろうか。

体が重く、声もほとんど出なくなっていた。

それでも俺は歯を食いしばり、抵抗を止めない。


(……女になってたまるか……)


その時、扉が静かに開いた。

数人の若い女性教師と、今まで見たことのない40代ぐらいの女性が入ってきた。


ここの教師はほとんどが若い女。皆が無表情の中、彼女だけが柔らかい笑顔を浮かべていて、異様に目立つ。


「君、すごい根性だね。見直したよ」


「うるせえ……こいつを……はずせよ……」


声が掠れている。

そいつはくすっと笑って手を軽く上げた。

周りの教師たちが一斉に俺を取り囲む。


「はずすのはまだできないけど……少し楽にしてあげるね」


複数の手が俺の頭を押さえつけ、ヘッドホンを強引に装着する。

さらに口にはさるぐつわが噛まされ、抵抗する間もなくすべてが固定された。


ヘッドホンから、甘く妖しい女の声が、ゆっくりと繰り返し流れ込んでくる。


『お前はみおだ』

『お前は女の子だ』

『可愛い子が好きで好きでたまらない』


(何言ってんだ……俺は……)


声が頭の奥深くに染み込んでくる。


『お前はみおだ』

『お前は女の子だ』

『可愛い子が好きで好きでたまらない』


体がじんわりと熱を帯び始める。


(やめろ……俺は……まだ、男だ……!)


それでもヘッドホンからの声は止まらない。

何度も、何度も、同じ言葉が脳に刻み込まれる。

頭の奥が、ゆっくりと溶けていくような感覚に襲われる。


『お前はみおだ』

『お前は女の子だ』

『可愛い子が好きで好きでたまらない』


俺の唇がわずかに震えた。

胸の奥で、何かが小さく、確実に揺らぎ始めていた。



【2章につづく……】

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