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 おはこんばんにちは。酒々井です。

 今回は『京王旧5000系』のイラストにて使用した、カメラエフェクトっぽいものを中心にまとめてみました。レベルとしては中級者向けかと思います。


 キャラクターイラストや漫画調のものを多く描いていたため、久しぶりの一枚絵となった今回のイラスト。

 質感はもちろん、最後の仕上げとしてカメラ同様のエフェクトを入れることにより、存在感を高めることに注力しました。


 1枚にまとめた画像はこちら↓

(あれ……書いた覚えのないものもあるな……)


 ちなみにこのイラストの大部分は、自前の写真をほぼ模写しています。(重ねたり組み合わせたりしています)

 模写からの仕上げで、元の写真とは色合いや雰囲気はかなり変わっています。


 左上から時計回りに解説していきます。


スクリーン(1)

 四隅を合成モード「スクリーン」にした上で、エアブラシで塗っています。ふんわりさせたいときにオススメ。

 色は

・陽の光……クリーム色や黄色

・爽やかさ……水色

・レトロ……オレンジや赤

 とイメージに合わせて変えています。また、色が濁らないよう気をつけています。

 これを行うことで、少し古い写真のような感じがでる……と思っています。エモい。

 他にも周りの情報を軽くできるため、人物への視線誘導効果も狙えます。こちらは後に解説しています。


レンズフレア・ゴースト

 レンズに強い光が当たった際にできる点々です。

 特に強いハイライトが入る帽章、ボタンの付近に配置しました。斜めに配置することで、「どこから光が入っているのか」という情報を付与できます。

 色は緑・赤・黄色など色々です。プリズムを思い浮かべていただければわかりやすいかと思います。白色が分解されているイメージです。


白飛び

 背景を白飛びさせています。

 外と比べたら、車内の方が暗いです。その暗さにフォーカスを当てると、結果的に外は明るすぎて真っ白になる。

 単純ですが、背景を描き込みすぎる必要がなくなり、情報が整理できます。また、シルエットがハッキリするため、キャラクターに目が行きやすくなります。


 しかし、ここに車両を描きたい!となったため、車両の色味を工夫しました。

 ただ半透明にするだけでは、折角白飛びさせて軽くした車外が重い印象になってしまいます。それは黒色(グレー)が原因です。

 そこで、オーバーレイレイヤーで上から色をがっつり乗せました。

 上が水色なのは、青空の反射。下が赤色(茶色)なのは、地面の反射を描いているからです。

 このおかげで、なんだか外側は日が強く当たっているように感じませんか?


金属

 このイラストの醍醐味かつ地獄である運転台。模写→嘘ハイライト追加→色味調整→素材追加、といった手順で作成しています。人物の下辺りにも、関係する書き込みをしていますね。

・模写

 模写は模写です。色合いも元の写真に極力近づけます。根性。ただ、線画はトレースです。ここだけの秘密で……

・嘘ハイライト

 勝手に嘘ハイライトと呼んでます。写真には存在しない、誇張したハイライトです。

 実際ここまで一点に光が入ったり、コントラストは強かったりしないのですが、こうした方が金属らしさがでます。反射しているところも濃いめに描写します。

 強いハイライト、どこに入れるねん!という話ですが

・『写真でも一点に光が入っていることが確認できるところ』をさらにわかりやすく白くする

・たとえ本来入っていなくても『角』や『フチ』をなぞるように光らせる

 あたりを行うと、それっぽくなります。イラストのいいところは、事実を描かなくていいところです。

・色味調整

 陽の光に照らされていることを考えて、黄色っぽい色味にします。後から色をつけるのは、モノクロだけでコントラストを考えたほうが楽だからです。3次関数より2次関数の方が楽みたいな……(違うか?)

・素材

 金属部分に、材質の素材画像を乗せます。ここはたしか、大理石の素材を乗算で乗せたはず……。いつもオーバーレイ、ソフトレイ、乗算あたりを使用しています。素材はなんかいい感じのやつで。

 元々塗りの時点で、わかりやすいくらいの質感を意識して塗っています。特にメーターが3つあるところは、縦に筋があることや、傷ついていることがわかると思います。


スクリーン(2)

 『暗くしてからスクリーンで薄くする』。これは最近気をつけていることです。

 透明感を目指した塗り方をする上で、最初から薄い色で描くという方法は、自分には合っていませんでした。計算ができないもんですから、ただ薄い絵になるのです。

 透明感を出すには、薄くてもいいけれど、その分イラストの中で『色相の幅』を広くしなければなりません。赤色から一周回って赤色まで、色んな色を使いたいわけですね。

 自分はこの『色相の幅』というものを、脳内から一発でイラストに変換できないんですよね……。

 というわかりにくい感覚の話は兎も角、『色相の幅』ー透明感ーを出すために『一度普通に描く→スクリーンやオーバーレイで鮮やかにする』という手段を使っています。このスクリーンの説明も、その一部ですし、上記にあった外の車両へのオーバーレイの話も該当します。

 イラストで黒色を使わない、という言葉は良く聞きます。自分も極力使いたくはないかなと思います。

 しかし、それは"最終的に"黒色が無ければ良いのであって、描く過程では黒色で影を描かないとわかりにくいですし、コントラストがでないため、ぼんやりとしたイラストになります。

 ということで、黒色で描いた濃い影(今回でいう足元など)を、後からスクリーンで薄くする、軽く色付けするわけです。

 深く暗い場所であると伝わりつつも、イラストは重くなっていないかなと思います。


オーブ

 丸いもやもやです。心霊現象的な扱いを受けることがありますが、実際はホコリや塵が反射したものです。

 キャラクターイラストにも使い勝手が良く、神秘的な印象を与えたいときにオススメです。

 (旧5000系だし、ホコリくらい舞って……ないか……)

 描き方は簡単。半透明の丸を沢山かいて、ソフトレイやオーバーレイで乗せるだけ。あまりはっきりさせず、塩コショウ程度の気持ちで使用すると良い感じです。


視線誘導

 『背景……白、人物……黒』と記載がありますね。これは如何に人物を目立たせるか、を意識したお話です。

 背景と人物の濃さ(モノクロにしたときのメリハリ)が同じくらいだと、人物が目立ちません。

 もちろん背景が中心のイラストで、人物は小さくオマケ、とかならいいのですが、今回は人物を見せたいイラストです。町田に目立ってほしいのです。

 ということで、背景は薄め、人物は濃いめに描いています。人物への視線誘導ですね。このときの"薄め"には、先程のスクリーン(2)にてお話した薄め方を多く利用しています。

 "濃さ"もそうですが、実は"色"でも背景と人物を区切っています。人物は"赤"で、背景は"青"。これは京王旧制服だから成せる技……ではありますが、色による区別は色んなところで活用できます。例えとして、水着のイラストでは、青い海、青い空に、人の肌色で人物と背景を区別できます。

 ちなみに、見せたいところは濃くする、ということですから、描き込んだ運転台は"濃いめ"のグループに入っています。ただ、人物はシルエット(あらゆる線)がハッキリしているのに対し、運転台(車内)の窓付近は薄くなっており、見せたい町田の手元の機器以外はシルエットがぼんやりしていることがわかると思います。

 左側にあるメモ書きも、狙っている効果は同じです。

 描き込み(情報量)の多い方が目立つ。だから、座席の方は細かく塗らなくてもいいね、といった塩梅です。

 スクリーンで薄くしたところには、こうした『情報量を目立つところより少なくしたい箇所』という共通点もあるわけです。

 このイラストにおいて、四隅をまじまじと見てほしい、とはならないでしょう。だからスクリーンを乗せるんです。もっと見てほしいところがあるから。


失敗箇所その1

 これは線画時点での失敗かつ、気付いたのが仕上げの時でした。

 よく見るとわかるのですが、"結構線画が汚い"んです。馴染んでないですよね。

 楽してトレースしようとして、デジタルペンというドットのペンを使ってしまいました。このペン、直接ツールで線の強弱が出ないんですね。

 しかしドットなもんですから、線が馴染まなかったんです。塗ればなんとかなると思い放置したことが原因です。

 後から通常のペンかつ、直接ツールでも入り抜きが生じないペンを見つけました。こいつを使っていればなあ〜……。

 あと運転台の線画は全て一定の太さで、強弱がありません。これも良くなかったです。

 遠目からならバレないか、と直すのは諦めました。

 アイビスペイントに慣れていないから、仕方ない。 byクリスタの民


失敗箇所その2

 白手袋、めちゃくちゃ綺麗じゃないですか?運転士なのに。

 これは投稿してしばらくしてから気づきました。白すぎる……。

 汚す計画は描き始め時からあったのですが、忘れてました。

 汚れてる方がリアルじゃないですか。


 え?画像の反省文に何か書いてある?

 そういうのは、あんまり深堀りするものではないですよ。


 解説は以上です。

 そこそこの長文になってしまいましたが、ここまでご覧いただき本当にありがとうございます。

 何かしら創作の参考になりましたら幸いです。疑問点や質問は、お気軽にコメントしてくださいませ。

 毎度ご支援ありがとうございます。これからも、何卒よろしくお願いいたします。

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