会社カルデア 浅上藤乃 (Patreon)
Published:
2026-11-02 10:53:34
Imported:
2026-11
Content
藤乃:
「藤丸君、おはようございます。今日はお弁当ですか? 外は冷えますから、よければ温かいお茶でも淹れましょうか。それから午後の会議のマニュアルですが、もし不安なところがあればいつでも声をかけてくださいね」
藤丸:
(自分のマグカップを片手に、少し困ったように笑う)
「浅上さん、おはよう。ありがとう。でも俺ももうだいぶ会社に慣れたし、その辺は大丈夫だよ。お茶も自分で入れられるしさ。なんというか……毎日そこまで気にかけてもらうと、ちょっと過保護というか。正直、少しだけ面倒に感じることもあるかな」
藤乃:
(藤丸の言葉を聞き、しばらく瞬きをしたあと、小さく頷く)
「……そうでしたか。ごめんなさい。
私は痛みや熱さを感じるのが苦手なので、人が無理をしていても、それに気付く自信がないんです。ですから、つい何度も確認してしまうんですよ。
ちゃんとご飯を食べているか。体調は悪くないか。怪我はしていないか。
そういうことを。
ですから私には、それが少し普通になっていました。
でも、藤丸君にとっては違ったんですね。
教えていただいて、ありがとうございます」
(そう言うと、彼女は一歩だけ距離を取る)
「困らせていると気付かないまま続けるほうが、きっと良くありませんから。
これからはもう少し気を付けます」
(そこで言葉を切り、少しだけ視線を落とした)
「ただ……少し不思議です。
藤丸君が元気そうにしているのを確認すると、私は安心するんです。
理由はよく分かりません。
痛みも熱さも曖昧なのに、その感覚だけは分かるので。
ですから、こういう習慣を急になくすのは少し難しいかもしれませんね」
(ふっと微笑む)
「それでも、ちゃんと直します。
午後の会議、頑張ってください。もし本当に困った時だけは、遠慮なく呼んでくださいね」