氷解の熱 —— Medusa① (Patreon)
Published:
2025-12-28 12:07:06
Edited:
2026-07-02 06:50:29
Imported:
2026-09
Content
冬の夜、暖炉の薪がはぜる音だけが響く一室。
主がソファに腰掛けている前で、メドゥーサは居心地が悪そうに身を小さくしていた。
彼女が身に纏っているのは、主が用意した白のニットドレス。
本来なら可憐な少女……例えば桜のような者が着るべきもので、長身で成熟した肢体を持つ自分には不釣り合いだと、彼女は感じていた。
「……やはり、私には似合いません。このような……可愛らしい服は」
彼女は困ったように視線を伏せ、ドレスの裾を少し引っ張る。
だがその仕草は、逆に彼女の豊満な胸元や、ボディラインの起伏を強調させていた。白いニットの清潔感が、彼女が持つ本来の妖艶さと混ざり合い、背徳的な魅力を放っていることに、彼女自身だけが気づいていない。
「……貴方の趣味には、時々困らされます」
ため息をつきながらも、彼女は拒絶しない。貴方がそれを望んでいると知っているからだ。
貴方が「よく似合っている」「その姿をもっとよく見せてほしい」と告げると、彼女の頬に朱が差した。
「……意地悪な人」
少し拗ねたような、けれど甘い声色。
彼女はゆっくりと、暖炉の前のラグへと移動する。
「……貴方がそれを望むのなら。……サーヴァントとして、お応えするまでです」
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