Home Creators Posts Import Register Favorites Logout

Content

今回夢主が多くて申し訳ありませんと🙇‍♀️全公開と告知しているので、需要はなくともいれさせてもらいました。お話の続きも必要に応じて今回は展開しています。

♢

「っ……お、落ち着いてください!す、すぐに、何か……隠せるものを探してきます」

ユミに背を向けるようにして、私は海辺へと歩き出した。

海水に浸っていた流木、平たい大きな貝殻、長く伸びた海草──それらを手に取りながら、魔力を抑え込む。

理性が、削られていく。

濡れたユミの髪が太陽の光に透け、柔らかく滴る雫が肌を伝う様子を思い出すだけで、心臓がざわめいた。

(違う……これは、単なる羞恥ではない。感情だ。情欲だ。私は──)

だが、それを悟られてはならない。ユミの信頼を、守る者としての誇りを、裏切ってはならない。

海草を結び合わせ、即席の腰巻をつくる。貝殻を組み合わせ、胸元を覆う布の代用にする。完全ではない。だが、彼女の身体を晒さない程度にはなる。

私はそっと振り返った。

ユミは、まだ砂浜にしゃがみ込んだまま、両膝を抱えていた。まるで波にさらわれた貝殻のように、儚くて、脆い。

「……ユミ、これを。すこし、不格好かもしれませんが……」

「っ、あ、ありがとう……!」

顔を真っ赤に染めて、彼女はそれを受け取ると、背中を向けて素早く身に着け始めた。

私はその間、ただ目を閉じて、波音に意識を向けた。

「つけてみたよ」

そうして立ち上がった彼女は、貝と海草で覆われた即席の姿だったが──

(美しい……)

「……似合ってます。可愛いです」

「~~~っ!!い、言わないでってばぁ……!」

小さな抗議の声が、可愛くて。私は笑いそうになるのを、必死で堪えた。

その感想は、私の内心のもっとも奥底から、自然と湧き上がったものだった。

「それで……アルトリアの服は……?」

「……私は大丈夫です。魔力を帯びれば、鎧を再構築できます」

そう応えて、私は静かに手を掲げる。

魔力の流れを整え、青のドレスが、私の身体を再び包んだ。

ユミが、ぱちぱちと目を瞬かせる。

「相変わらずすごい……魔法みたい」

「ふふ……魔法と似たようなものかもしれませんね」

けれど、心のざわめきは、鎧では覆えない。この身体の奥底で、未だ疼いているものがある。私はその気配を押し殺しながら、彼女の手を取った。

「ユミ。まずは、この島の状況を確認しましょう。安全な場所を探さねばなりません」

「……うん。よろしくね、アルトリア」

その笑顔に、また心が揺れる。

(……今だけは、私が騎士であり続けなければならない)

自らに言い聞かせながら、私はユミと並んで、森の中へと足を踏み入れた。

~略~

静寂のなか、水の音だけが響いていた。

月明かりの下、ユミがひとり、水の中に立っていた。髪を解き、素肌を晒しながら、そっと身体を洗っている。海草のドレスは足元に脱ぎ捨てられ、彼女の白い肌が──月に照らされていた。

「……ぁ……冷たっ……でも、気持ちいい……」

私は息を呑んだ。胸の奥が焼けつくような、痛みとも熱ともつかぬ感情に包まれる。

(……見ては、ならない)

そう分かっているのに、目が逸らせない。水の滴が滑るうなじ、細くしなやかな背、ゆらりと揺れる腰の曲線。そのすべてが、私の理性を蝕んでいく。

どうしようもなく、愛しくて、触れたくて──

私は、気づいたときには、水辺に立っていた。

ユミが、ゆっくり振り返る。

「……アルトリア……見てたの?」

その声音は、責めるように、恥じるようにただ、少しだけ、火照ったように熱を帯びていた。

私は言葉に詰まったまま、一歩、近づいた。

「……ごめんなさい。でも、貴女が……あまりに、美しくて」

ユミは、もじもじと両手で胸を隠したまま、小さく俯いた。

「もう……寝てると思ったのに……」

「申し訳ありません。……ですが」

月光に照らされた森の泉。その水面が、ゆるやかな波紋を広げる。 木々の葉が揺れ、風が音を運ぶなか──泉の中心に、ユミがいた。

 背中まで伸びる黒髪は濡れてしっとりと肌に貼り付き、白い裸身が月光に照らされてほのかに輝く。 肩から背中、腰のくびれ、やわらかな尻、そして脚のラインまでもが、自然の中に静かに浮かんでいた。

 全裸のまま、水と戯れる彼女。 その美しさは、まるで神秘の女神のようだった。

 だが、アルトリアにとってはそれ以上だった。 あれは、誰のものでもない。私だけの人だ──

 気づけば、彼女はその場に立ち尽くしていた。

 ユミがふと、こちらを振り返る。濡れたまつげの奥で、優しく微笑む。

「アルトリアも……一緒にどう?」

その言葉が、水音にかき消されずに届いたとき── アルトリアの中の何かが、壊れた。

 騎士として積み重ねてきた理性が、ひび割れた音を立てて崩れていく。

 黙って頷いた彼女は、魔力で自らの装束を霧のように解き、髪をほどきながらゆっくりと泉へ足を踏み入れた。

 白く滑らかな肌が、月明かりの中で露わになる。 女としての姿をさらけ出すことへの迷いも羞恥も、今の彼女にはなかった。

~続~

Files

Comments

No comments found for this post.