【セイバーオルタ×夢主】シークレット・ドライブ【サンプル】 (Patreon)
Published:
2026-05-22 12:38:06
Imported:
2026-09
Content
眼下に広がるのは、まるで宝石箱をひっくり返したかのような、無数の光の海。都会の喧騒が遠く小さな瞬きとなり、遮るもののない特等席から、車内の中にいながらにしてそのすべてを見下ろすことができる。
「どうですか。これなら、貴方の安っぽい感傷も少しは満たされるでしょう」
アルトリアはシートに背を預け、満足げに微笑んだ。その表情は、どこか誇らしげでもある。
「うん、最高だよ! こんなに素敵なところを見つけてくれたんだもん、何かお礼をしたいな……」
ユミはアルトリアの方を向き、少しだけ声音を落とした。慈しむような、けれどどこか切なげな瞳で、黒い騎士王を見つめる。
「アルトリアがオルタになってから……ちゃんと毎日、幸せに過ごせてるかどうか、私、少し不安もあって。……だから、少しでもアルトリアの願いを叶えてあげたいなって」
ふにゃりと、心からの親愛を込めて笑うユミ。
その無防備で、あまりにも自分を肯定してくれる笑顔を見た瞬間、アルトリアの瞳の奥で、昏い情熱の炎が静かに揺らめいた。
「願い、か──」
アルトリアの声が、低く、そして酷く冷ややかに響く。
「ユミ」
一言、その名を呼ばれ、夜景に見とれていたユミが何気なく彼女の方を振り向いた──その瞬間だった。
「んむ……っ!?」
視界が急反転する。
気がついたときには、ユミの背中は助手席の肉厚な革シートへと深く押し付けられていた。目の前には、至近距離にあるアルトリアの美しい顔。驚きに目を見開く暇さえ大与えず、重ねられた唇が、ユミの思考を完全に白濁させた。
Files