Home Creators Posts Import Register Favorites Logout

Content

無人島シリーズ長くわけさせていただきましたがこれでラストとなります。長い間お付き合いいただき、ありがとうございました!

 何度もキスを交わしながら、ふたりの動きは激しさを増していき──

「アルトリアぁ……っ、イくっ……一緒に……っ!」

「……ユミ、ああ、私も……っ、一緒に……!」

 重なった吐息が、星空へと溶けていった。

 ぬめるように濡れたふたりの秘所が強く擦れ合い、深く貫かれたような快感が、脳髄の奥を焼く。

 そのまま、ふたりは同時に──絶頂を迎えた。甘く、深く、溶け合って、ひとつになるように。 静かな森の中、焚き火の赤がゆらゆらと、ふたりの影を優しく揺らしていた。

熱の波が静かに引いていく。

 貝合わせで重なり合ったふたりの身体は、同時に脱力し、草のベッドへと倒れ込んだ。

 月明かりが優しく照らすなか、焚き火の赤い光がちらちらと揺れ、その影がふたりをひとつに包み込む。アルトリアを胸に抱くようににして、ユミがそっと目を閉じた。 彼女の頬は紅潮し、唇は柔らかく緩んでいる。アルトリアの頬にも、愛しい者を慈しむような笑みが浮かんでいた。 だが、その瞳はまだ熱を帯び、潤んでいた。

「……ユミ」

 名を呼ぶその声には、喜びと戸惑い、そして深い幸福が込められている。

 そのまま、濡れた髪を撫でながら、彼女の額にそっとキスを落とした。

「愛しています。……何度でも、どこまでも。世界の果てにいても、私の心は貴女だけに向いている」

 その囁きに、ユミが頬をすり寄せるように小さく動く。

「……アルトリア……」

 声には感動で声を震わせ少し涙目ながらも穏やかさが滲んでいた。 アルトリアは目を伏せ、少しだけ照れたように唇を噛んだ。

「……ええ。だって、貴女を独り占めできる今夜が、あまりに幸福すぎて……私は……もう誰にも、譲れません」

 そう言いながら、彼女はユミの手を取って、自らの胸元に重ねた。 その小さな手が、アルトリアの鼓動に触れる。

 鼓動は、まだ早く、熱を帯びていた。

「聞こえますか?……これが、貴女のせいです」

 ユミがそっと頷き、今度は自分の胸をアルトリアの手に添わせた。 そこにも同じく、高鳴る鼓動。

 ふたりは、何も言葉を交わさず、ただその心音だけで、互いの愛を確かめ合っていた。

 裸の身体を寄せ合い、唇を再び合わせる。 もう激しさはない。 あるのは、静かな余韻と、深い愛の熱だけ。 まるで、鼓動と鼓動を重ねながら眠りにつくための、ふたりだけの儀式。

 風がやさしく草を揺らし、焚き火がぱちりと弾けた音が、ふたりの間に沁み渡る。

「……ユミ」

「ん……」

「……眠る前に、もう一度だけ言わせてください」

 アルトリアは、ユミの頬に手を添え、真剣な目で見つめた。

「──愛しています。今夜だけでなく、明日も。未来も。どれほど時を重ねても……私は、貴女のものです」

 その誓いのような言葉に、ユミの目に涙が浮かぶ。

「……うん。私も、大好き。……ずっと、一緒にいて」

「……もちろん」 そのまま、ふたりは草のベッドで静かに寄り添いながら、そっと目を閉じた。

 夜の風が肌を撫で、焚き火のあたたかさが背中を包む。 その温度すべてが、「あなたがいる」という幸せに変わっていた。気がつけば、空が白んでいた。

 夜と朝の境が溶け合うような、静かな薄明の世界。 野営の草のベッドには、まだ裸のまま、ふたりの身体が寄り添っていた。

 アルトリアは、ユミの腕の中にすっぽりと収まりながら、優しく背を撫でられていた。 濡れていた髪もほとんど乾き、指の腹がその柔らかさをゆっくりとなぞるたび、心までほどけていく。

 頬を彼女の胸元に寄せると、規則正しく響く鼓動が耳をくすぐった。 その音は、温かくて、静かで、ずっと聴いていたくなるほど安らぎに満ちていた。

~fin~

Files

Comments

No comments found for this post.