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太陽が中天に差し掛かる頃、波の音だけが静かに響くプライベートビーチは、まるで世界の果てに二人きりで取り残されたような錯覚を覚えさせた。

白く眩しい砂浜。その上に敷かれた大判のビーチタオルの上で、カーマが自信満々に、そして挑発的にポーズを決める。

「ふふん、どうですかマスター? この『夏の魔王』たる私の、完璧すぎる水着姿は! こんな刺激的な姿を見せられたら、もう私にメロメロになって、愛の奴隷になるしかありませんよね? ほーら、恥ずかしがらずに私に落ちちゃってもいいんですよ?」

両腕を組んで胸元を強調しながら、ドヤ顔でこちらを見下ろしてくるカーマ。布地の面積が極端に少ない、ビキニからは、滑らかな肌と、柔らかそうな肢体が惜しげもなく晒されている。彼女としては、これでこちらを困惑させ、欲望に振り回される姿を高みの見物と決め込むつもりなのだろう。

だが、私の視線は、彼女の意図とは別のところで釘付けになっていた。

(……すごい。本当に、すごい)

同じ女性として、そのプロポーションはあまりに羨ましく、思わず溜息が漏れるほどに完璧だった。

カーマの姿は、少女の可憐さを残しながらも、その肉体は成熟した大人のそれだった。白く、陶器のように滑らかな肌。細い首筋から続く肩のラインは華奢だが、その先にある鎖骨はくっきりと美しく、そこから視線を下げればビキニの小さな布地では隠しきれない、豊満な双丘が圧倒的な存在感を放っている。

その胸の重みは、組まれた腕によってさらに強調され、中央には深い、深い渓谷を作り出していた。同じ女性の私でさえ、その谷間に視線を吸い寄せられ、そこに触れたらどれほど柔らかく、温かいのだろうと想像してしまう。

そして、その豊かな胸とは対照的に、ウエストは驚くほど細く、くびれている。肋骨のラインが微かに浮き上がるほどに引き締まっているのに、そこから下腹部、そして腰へと続くラインは、女性特有の柔らかく、丸みを帯びたカーブを描いている。

腰の位置は高く、そこから伸びる脚は、すらりと長く、太ももには適度な柔らかさと肉感がある。砂浜に立つその姿は、まるで夏の女神が具現化したかのような、あまりに非現実的で、そして暴力的なまでに美しいプロポーションだった。

その美しさは、異性を惑わす「魔」の力だけでなく、同性さえも魅了し、嫉妬さえ抱かせないほどの圧倒的な完成度を誇っていた。

「……マスター? ちょっと、何黙って見てるんですか? あまりの美しさに言葉も出ない、っていうのは分かりますけど……そんなにじっと見られると、さすがの私も……っ」

私の視線が、単なる性的欲求ではなく、その「美」そのものへの称賛と、憧れ、そして微かな嫉妬が入り混じったものであることに気づいたのか、カーマの余裕ぶったドヤ顔に、微かな亀裂が走る。

彼女の瞳が一瞬、泳ぐように揺れた。

(……可愛い)

その完璧な肉体と、中身の「チョロさ」のギャップ。それこそが、この夏の魔王の最大の魅力かもしれない。

彼女は私が動揺し、赤面する姿を見て悦に浸るつもりなのだろう。だが、あいにく私は、彼女の思惑通りに翻弄されるつもりは毛頭なかった。その「美」を、そしてその「ギャップ」を、心ゆくまで堪能してやる。

私はビーチチェアからゆっくりと立ち上がり、砂を踏みしめて彼女の元へと歩み寄る。

「え、あ、ちょっと……? なんで何も言わずに近づいて……っ!?」

彼女の動揺など意に介さず、私は一歩、また一歩と距離を詰め、彼女の細い腰を、迷うことなく両手で抱き寄せた。

「っひゃい!?」

カーマの口から、可愛らしい、そして情けない悲鳴が漏れる。

抱き寄せた腰は、私の手のひらにすっぽりと収まり、その細さに改めて驚かされる。同時に、その柔らかさと、ドロリとした夏の熱が、私の体へとダイレクトに伝わった。

「誘惑してくれたんじゃないの?カーマ。期待に応えないと、マスター失格じゃない?」

「な、なにを……っ!? あ、あの、マスター……?」

「ダメ?」

私は、驚愕に染まる彼女の赤目をじっと見つめ、さらに密着するように力を込める。私の胸が、彼女の豊かな胸に押し潰されるように重なる。その圧倒的な柔らかさと、そこから伝わるドロリとした熱に、私の中の「理性」が少しずつ溶けていくのを感じた。

「そういう問題じゃなくて……っ! というか、なんでマスターが、そんな顔……っ!?」

カーマの顔が、一瞬で耳の先まで真っ赤に染まる。

ドヤ顔で仕掛けたはずの「愛の誘惑」は、私が一歩踏み出し、その身を抱き寄せた瞬間に、完全に崩壊していた。

「逃がさないよ、夏の魔王様」

動揺する彼女の体を、そのまま後ろへと押しやる。不意を突かれたカーマは、バランスを崩し、柔らかい白砂の上に仰向けに倒れ込んだ。

「ひゃんっ!?」

衝撃と、背中に触れる砂の感触に彼女が目を見開いた瞬間、私は彼女の上に覆いかぶさり、その両手首を砂に押し付けた。

「っ、ちょっと!? マスター……!?」

「自分から『落ちてもいい』って言ったんだから、責任取ってよね」

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