いつもいじめてくる女子に仕返しをする話① (Pixiv Fanbox)
Content
放課後、誰も寄りつかない旧校舎の空き教室で俺は酷い仕打ちを受けていた。
全身を縄でグルグル巻きに縛られて立ち上がることも許されず、縄尻を持った女子にグイグイと引っ張られている。
「ほらハルト、遅いわよ。さっさと追いつきなさい」
「本当にイモムシみたいね~。がんばれ♡ がんばれ♡」
不自由な体で床を這うことを強制されて、人間としての尊厳が踏み躙られるような思いだった。
俺がこんな目に遭わされるのは一度や二度の話ではない。
明るい髪色で赤い制服に身を包み、俺に繋がる縄尻を引っ張っているのが幼馴染のヨウコ。こいつは昔から俺にちょっかいをかけてきて、いつもニヤニヤとした表情で見下したような態度を取ってくる生意気な奴だ。
背中まで届く長髪で青い制服に身を包んでいるのがミズキ。ミズキは高校に進学してからヨウコが仲良くなった女子で、おしとやかな佇まいがヨウコとは対照的だった。
そして俺は高校生になってからというもの男友達との付き合いはそこそこに、ヨウコとミズキとの三人でつるむようになった。
もちろん可愛い女子二人に仲良くしてもらえることは俺にとって喜ばしいことで、特に気を揉むようなことは何も無いはずだった──
ある日、ヨウコが秘密基地に丁度いい空き教室を見つけたなどと言って俺たちをこの部屋に連れてきた。
全てが変わったのはそれからだ。
初めてこの空き教室に連れてこられた日、ヨウコは顔を上気させていておかしな様子を見せていた。そしておもむろにカバンから縄を取り出したのだ。
『ハルト……あんた、大人しく縛られなさい……!』
『……はぁ!?』
訳が分からず混乱している内に、背後から迫っていたミズキによって羽交締めにされてしまった。
『な、何するんだよ!?』
『悪いようにはしないからね……フフフ……』
二人とも興奮気味に息を荒くさせていた。
『お前ら……そういう趣味があったんだな』
俺の言葉などそっちのけで二人がかりで俺を縛り上げていくヨウコとミズキ。
本気で抵抗することもできたが、女子を相手に思わぬ怪我させることになってはいけないという躊躇が仇となり、瞬く間に身動きが取れない姿にされてしまった。
『はぁ……はぁ……ハルトぉ……』
『フフ……縛られて身じろぎするハルトくん、可愛い……』
腕に食い込む縄が少しの抵抗も許さず、されるがままでいるしかない状態はあまりに屈辱的だった──
これに味をしめた二人はそれからも毎日のようにこの空き教室へ俺を連れ込み、あの手この手で色んな縛り方を試している。
今日は体の上から下まで縄でグルグル巻きにされ、“お散歩”などと消して俺を床に這わせている。
二人が満足するまでこの縄は解かれることがなく、無抵抗でいるしかない俺はいつまでもおもちゃ扱いが続くのだ。
「くそぉ……」
しかしこうも毎日おもちゃにされては俺とて黙ったままではいられない……などと歯向かうことができればいいのだが、二対一ではどうしても遅れを取って縛られてしまう。
「ハルトも満更じゃないくせに」
「私の目にもハルトくんは喜んでるように見えるなぁ」
こんな見透かしたようなことを言ってくるのもムカつく。
いつか絶対に復讐してやる……。
きっとチャンスは必ず来る。心を強く持ち、その時を虎視眈々と待ち続けるんだ。
ある日の放課後、スマホにヨウコからメッセージが届いた。
『ごめーん』
『今日はおつかい頼まれてて行けないや』
『二人で遊んでて!』
ついにチャンスが来たぞ……と、俺は口角を吊り上げて笑った。
空き教室に向かうと、既にミズキが縄を手に俺を待っていた。
「フフフ。今日は二人きりだね♡」
「そうだな」
「後ろを向いて? 今日はヨウコちゃんの目もないし、いつもしないような飛びきり恥ずかしい縛り方をしてあげ……」
俺はすぐさまミズキの手から縄を取り上げ、壁に彼女の体を押し付けた。
「きゃっ!? な、何!?」
一対一なら力負けすることもなければ遠慮する必要もない。特にミズキは腕力も無いので抑え込むのは簡単だった。
俺は後ろに回させたミズキの手にするりと縄を巻きつけていく。
「や、やめ……!」
毎日のように縛られてきた俺は人間の動きを封じるのに効果的な縛り方をほぼ完璧に記憶していた。縛る側は初めてでありながらあっという間に縛りを完成させた時、俺の手中には身動きできず体をくねくねと躍らせる可愛い緊縛人形が収まっていた。
「ん……っ!? う、動けない……!」
「そりゃお前ら直伝の縛り方だからな」
「それにこんな、ま、股縄……まで……!」
「お前らだって俺にやっただろ! 人の股ぐらをいいようにしやがって!」
顔を覗いてやるとそれはもう真っ赤になっていた。
いつも俺をいじめていた女子が、今や俺の手中で無抵抗の姿に……!
かつてない興奮に心臓が激しく脈を打つ。これから始まるミズキへの仕返しを思うと高揚が止まらない。
「ゆ、許して……縛られるのなんて、初めてなの……」
震えるようなか細い声で許しを乞うミズキ。
今まで俺にしてきた仕打ちを考えれば縛るだけで終わるはずがないだろう。
「俺の気が済んだら解いてやるよ」
そう言いながら、俺は徐々に自分の指をミズキの脇腹に這わせていった。
(つづく)