クリスマス会の罠 (Pixiv Fanbox)
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ご近所さんで寄り集まって開催されるクリスマス会に、私は子供たちへプレゼントを手渡す係として参加していた。
大人から渡されたのは白くて大きな袋。その中には緑色の小さな袋がいっぱい入っている。
小袋の中身はどれもお菓子の詰め合わせらしい。
私の前にきちんと一列に並ぶお利口さんたちへ、一つ一つプレゼントを手渡ししていく。
「はい、どうぞ。メリークリスマース。こらこら、一人一個だよ」
お菓子を貰って喜んでいる子に、白い袋を覗いて中に手を伸ばそうとする子など。子供の数だけ違う行動を取るのが見ていて微笑ましい。
ああ、お手伝いに来てよかったな……なんて思いながら仕事をこなし、ほとんどの子供たちにプレゼントが行き渡った頃。
一人の男の子が私の前に立ってじっとしていた。
私が緑の小袋を渡そうとしても受け取る様子がない。首を傾げると、男の子は人差し指をビシッと私に向けて叫んだ。
「お姉ちゃんが欲しい!」
「へっ……ええええっ!? わ、私!?」
小学校低学年くらいだろうか。そんな子がまさか高校生の私に……あ、愛の告白のようなことをするなんて……!
「だ、ダメだよ。私とあなたには越えてはならない年齢の壁が……!」
心苦しくありながらも彼の告白に誠実な答えを示そうとした所で、私の視界に茶色の細長い物が映り込んだ。
「えっ?」
これは……ロープ?
突然現れたそれは私の身体をギュッと締めつけた。
「ちょっ、やだ、何これ……!」
動揺している間にも縄がどんどん巻き付けられていく。
後ろを見ると、別の男の子がロープの束を持って背後に立っていた。
「な、なんで縛るの!? やめてよっ!」
抵抗しようと身を捩らせるも、私の腕はとっくに胴体と一緒に束ねられていて自由が効かなくなっている。
腕が開かない。力を入れても縄がギチギチと音を鳴らすだけだった。
「おりゃー!」
「痛っ!」
後ろの男の子が突然私を押し倒し、うつ伏せになった私の背中に馬乗りになる。両手首を無理やり背中に束ねられ、縄を巻き付けられていく……。
「こらっ!! こんなことして……タダで済むと思ってるの!?」
それだけに留まらず、私に愛の告白めいたことを言った子まで私の脚に馬乗りになり、両足首を縄で縛り始めた。
このままじゃ、完全に動けなくなる──
「や、やめ……やめてよおっ!」
イタズラ小僧たちの魔の手は止まることなく。
「足縛れたぞ」
「こっちももうすぐ終わる」
「じゃあ足でもくすぐってやろうかな!」
私の足首を縛り上げた子が、あろうことか抵抗できない足の裏をくすぐり始めた。
「ひいっ!? だ、ダメ……あっはははははははっ! や、やめてえっ!!」
敏感な神経を刺激されて体が思わず暴れ狂う。
「おい~、縛りづらくなっただろ!」
「へへっ」
「あははははははっ、だめえっ、もうムリぃっ!!」
こんなに苦しんでいるのに全然容赦してくれない!
そしてあろうことか、私が地獄を見ている隙に一人の女の子が白い袋からごっそりプレゼントを持ち出していた。
「こらーっ! プレゼントは一人一個って言っあははははははははははっ!!」
必死の怒鳴り声も笑い声に変えられてしまい立つ瀬がない。
子供たちに喜んでもらいたくて、このクリスマス会を手伝いに来たのに……どうしてこんな目に遭わなければいけないの!?
「き、君たちは……なんでこんなことするの……っ」
「え? おもしれーから!」
私の上半身を縛り終えた男の子は、今度は私の脇腹に手を忍ばせていた。
「ああっ!? いやああああっははははははっ!」
足と脇腹のダブルくすぐり攻撃に、私はもう笑い声以外の言葉を失ってしまった。
「あははははははっ! ああっ! あああっ! あっはははははははっ!!」
小学生なんかに良いように縛られて、身体のあちこちをくすぐられて。
正気を失いそうになる責め苦を受けて……。
──ああ、やばい。なんか……新しい扉が開かれちゃう……っ。
「あんっ、はぁ、はぁっ……! あ……~~~っ!」
自分で聞いてもイヤになるほどの甲高い声が、聖なる夜に響き渡っていった。