体育倉庫で罰ゲーム (Pixiv Fanbox)
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試験が近づくと体育の授業はいつも自由行動になる。試験勉強の気分転換の範囲内で運動し、体力を使い過ぎないようにするためとのことだった。
運動好きの生徒がバドミントンや卓球などで体を動かしている中、談笑して時間を潰している生徒も多い。
ミヤコとその友達数名は教師の目の届かない体育倉庫に引きこもって遊んでいた。
「「「「王様だーれだ!」」」」
王様ゲーム──人数分の爪楊枝でくじを作り、印のついたくじを引いた者が王様役となる。王様は他の者に何でも好きなことを命令できるという単純なゲームだ。
「やった! わたし王様~!」
友人のサナが印つきの爪楊枝を掲げて束の間の栄光に浸っている。
「うぅ……」
ミヤコは当たりを引くことができなかった。
さっきまでは命令によりマッサージをさせられたり、ネットで見つけた恥ずかしい台詞を言わされたりなどしていたが、いつも遊んでいるような流れであればそろそろ命令の内容がエスカレートし始める頃だった。
──嫌な予感がする。
「命令は何にしよっかな~? うーん、じゃあ~……」
サナは辺りをキョロキョロと見回している。アイデアの元になる物を見つけたようで、それを拾い上げて命令を下した。
「命令! 前回の数学のテストで一番成績の良かった不届き者は、この大縄でみんなから縛られなさい!」
それを聞いた瞬間、血の気が引く思いだった。
友達は次々に点数を申告していった。
「ま、私は79点ってとこかな」
「私は80点くらい!」
「自慢~? 私70点くらいなんだけど」
ミヤコは口が重くなりなかなか答えることができない。
サナがニヤニヤした顔で聞いてくる。
「ほら、ミヤコは何点?」
命令の内容を聞いた瞬間からサナの意図は読めている。さらに他の友達も既に大縄を手に取り、ミヤコのことを取り囲んでいた。
(私の点数を知っててこんな命令にしたんだ……)
ミヤコは観念して点数を答える。
「えっと……100点……」
「はい、縛られるのはミヤコに決定~!」
数学で100点を取ったことはミヤコだけだと先生にも褒められて、クラスメイトの誰もが知る所だったのだ。
ミヤコは実の所とても良い気になっていた。いくらテスト範囲を完璧に学習していてもミスなく満点などなかなか取れるものではない。
あれだけ達成感で満たされていた満点のテストが、まさか縄で縛られるなどという苦難を招くことになるとは……ミヤコは世の中の世知辛さを痛感する思いだった。
「えっへっへ! 本格的なSM縛りにしてやる」
サナの手には大人数用の縄跳びが握られている。
(今からあの縄で縛られるんだ……)
そう考えた瞬間、ドクンッ──と心臓が跳ねる。
(な、なに今の)
何故か高鳴る鼓動に戸惑う間に、まず背後に回ったサナがミヤコの手首をガシッと掴んで背後へと回させた。
「ん……ッ!」
グルグルと両手首に縄を巻きつけられる。そこから胸の上、胸の下に縄を通され、仕上げに両脇の辺りをギュッと締め付けられる。
同時に別の友達がミヤコの両足をグルグル巻きにして、瞬く間に全身の自由を奪われることとなった。
頑丈に縛られ、床に寝転ばされてモジモジしているミヤコの様子をサナ達が見下ろしている。
「できたー! あはは! ミヤコえっろ!」
「ううぅ……」
背後の手は上下にも左右にも動かせず、少し身動ぎするだけで縄の圧迫感に抑えつけられる。
たかが縄跳びの道具のみで自由を奪われ、解いてもらえるまで人間らしい行動の一つも取ることもできない。まるで尊厳を奪われたかのような、圧倒的な服従感……それはミヤコの心を蝕み、息を荒くさせた。
(や、やだ……変な気持ちになっちゃう……)
みんなの視線がミヤコの体の上から下まで突き刺してくるようだった。
ミヤコの異変を感じ取っているのかいないのか、ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべている。
(みんな見てるのに……だめ、こんな気持ちになっちゃ……)
ビクンッ
「あ……んっ」
ミヤコの反応に対してサナが口を開いた。
「ひょっとしてミヤコ……感じてる?」
「ち、ちがっ……!」
さらにサナは指先をミヤコの脚へそっと這わせる。
「ひゃんっ!?」
「ほら、感じてんじゃん!」
他の友達も追随してミヤコの体を触り始めた。
自分でも気づかない内に敏感になっていた神経は少しの刺激でもミヤコの脳に電撃級の信号を送り込む。
「だ、だめ……やめ……あんっ、違うの……やぁ……っ!」
それからは王様ゲームなど誰もやらなくなり、ひたすらミヤコを弄んで反応を楽しむという悪夢のような時間が続いた。
(だめだめだめだめ……! ひぃん、助けてぇ……!)
口では否定していても、やはりミヤコは縛られた上での愛撫に最上級の快楽を感じていた。
致してしまわないように必死に理性を保ち続け、授業が終わるまで堪え続けるのだった。
それ以来「ミヤコは縛られて悦ぶM」という認識が共有され、ことあるごとに面白半分で縛られるようになってしまったのはまた別のお話。