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 バンジージャンプ巡りが趣味の私は「世界一怖い」との噂を聞きつけ、あるバンジージャンプ施設へと訪れた。

 ここは完全予約制で体験者の数が少ないためか、他のバンジージャンプとの違いについては今のところ情報が回ってきていない。

 何としてもこれを体験したい私は月に一度しかないチャンスにスマホと睨めっこし、何とか予約を勝ち取ることができたのだ。


「すいませーん、予約していた高杉なんですけど」



「お待ちしておりました。どうぞこちらへ」


 スタッフらしき人に声をかけると丁寧に案内してもらえた。

 山奥の中に大きな鉄の塔が立っている。バンジージャンプできるのは塔を上った所らしい。

 備え付けのエレベーターに乗り込むことしばらく。

 ただでさえ標高の高い場所からさらに高い塔の上まで来たことで、眼前には私の想像を超えて素晴らしい景色が広がっていた。


「ここからジャンプできるのかぁ。楽しみっ」

「フフフ……ではこちらへどうぞ」


 はしゃぐ私に含んだように笑うスタッフさんは、私をとある部屋に導いていく。


「あの、ここは……?」

「今から準備を始めますね」


 彼以外にも数人のスタッフが現れて私を取り囲む。

 手に持っている物は……ダクトテープ?


「失礼いたします」


 スタッフさんは私の腕を取り背後で組ませたかと思うと、テープを巻きつけ始めた。


「なっ! 何なの!?」

「当アトラクションはただのバンジージャンプではございません」


 数人に寄ってたかってテープを巻かれるので、瞬く間に全身をミイラのような姿にされてしまった。


「完全に身動きを封じられ、泣いても笑っても落とされる……まさに恐怖のバンジージャンプでございます」

「だからってこんな厳重にムグゥッ」

「お口も塞がせてもらいますね」


 口元にもしっかりとテープを巻かれてしまう。もはや発する声は言葉にならず、ただ呻くことしかできなくなってしまった。


「ムーッ!!」


 怒る私の声に聞く耳を持ってくれないスタッフは、私の両足首にベルトを固定し始めた。

 ちょ……本当にこんな格好で飛び降りさせられるの!?

 ベルトの装着が完了すると、私は色の違う床に持ち運ばれていった。

 すぐ目の前には柵もなく、雄大な景色と奈落の底にも思える地面が広がっている。

 色んなバンジージャンプを経験してきた私だけど、こんなに全身を縛られて突き落とされるのは本当にこわい……!!


「ンンンーッ!!!」

「ではお楽しみください」


 スタッフの人が手に持っていたスイッチを押したようだった。

 すると色の違う床が徐々に競り上がっていく。



(やめてやめてやめてやめてーーー!!)


 恐怖する私の声も虚しく、無情にもダイブさせられてしまうのだった……。



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Comments

ドゥンドゥン

リクエストに応えて頂きありがとうございます!イメージ通りの見た目でとても良かったです。スタイル抜群の良いミイラの出来上がりですね!