アルティマミレーヌ・オリジン⑧『ミレーヌinUSA①』 (Pixiv Fanbox)
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挿絵 dom brother 様
※本作から少しの間、中編となります。ミレーヌ・ソフィ・リオナが同時に登場するシーンもあるため、セリフ前に名前が入る形となりますのでご注意ください
ソフィ(以下ソ)「ここがアメリカ…長旅だったわねぇ~。」
北米全体を管理下に置く、DUO北米支部。
その中でも大きな規模を誇る基地の滑走路に日本から直行できた飛行機が着陸し、タラップから三人の美女が降り立つ。
ミレーヌ(以下ミ)「ちょっとお母さま!遊びに来たんじゃないんですから…お迎えの人たちをお待たせするわけにはいかないんですよ!」
ハリウッドスター張りの優雅さで階段を下りていくソフィを、後ろからミレーヌ…もといDUO日本支部所属の卯月メイ隊員が急かす。
リオナ(以下リ)「卯月隊員、あなたも少し落ち着きなさい…私たちは日本支部を代表してここにきているのよ。」
おのぼりさん全開なミレーヌ親子の様子を呆れたように見ながら、ため息をつくリオナ。
一応今回の一行の中では責任者ポジションなこともあり、この先のことを考えてリオナは一抹の不安を覚えていた…
時間は少し戻り…
DUO日本支部で活躍する卯月メイ隊員は、現場の作戦指揮を執る村正キャップに呼び出されていた。
その呼び出しの内容とは、アメリカの数カ所に隕石が落下したという最近の事件に関するものであった。
村正(以下村)「この隕石はもともと一つの形で大気圏に進入してきたのだが、アメリカ上空で4つに分かれたそうでな。その動きが人為的な物の可能性もある上に、落着地点に何も落ちた痕跡がないと来たもんだ。アメリカ支部でもお手上げだそうで、『君たち』の知見を聞きたいとの依頼があったわけだ。」
宇宙からの飛来物であれば、確かにミレーヌたちの方が詳しいうえに、何かあった場合でも対処できる可能性が高い…
現在日本の状況がだいぶ落ち着いていることもあり、日本支部としてもその提案を受け入れることが決まったとのことだった。
村「分割された隕石の数から想定するに、最大四面で作戦が展開する可能性がある。君と白鐘補佐官…それに今地球にいらっしゃるという君のお母上の力をお借りできればと考えているのだが、どうだろうか?」
確かに母・ソフィは一線を退いているとはいえ、もとは銀河守備隊の一員である…いざという時の戦力としては申し分ないであろう。
ミ「そうですね…おか…コホン…母には私から聞いてみます。おそらく大丈夫かと…」
結局その話をミレーヌがソフィに持っていったところ、問題なく了承される運びとなった。
そして今、三女神はアメリカの大地に降り立ったのである…
リ「状況は承知いたしました。まずは近場の隕石落下箇所に、私と卯月隊員が向かいます。後方支援の北条特別隊員は待機ということでよろしいでしょうか?」
北米支部との作戦会議に参加した三人。
ソフィは表向き、宇宙生物学者を特別隊員として同行させている…という体で連れてきていたため、いったん基地に残ってもらうことで調整を進めるリオナ。
リ「(ソフィ様は私たちに何かあった場合の遊撃として、こちらで待機をお願いします。)」
リオナがソフィに念話を飛ばし、ソフィも承知したと頷いて返す。
ある程度行きの飛行機で打ち合わせていた通りの流れで、三人は行動を開始するのだった…
リ「さてと…私の担当はサンフランシスコ…隕石落下後に港湾部の発電所から電力低下の報告が上がっているのよね…怪しいと言えばここなのかしら?」
リオナが向かった発電所では、ここ数日に原因不明の電力低下が頻発していた。
その発生時期が隕石落下後と重なるため、北米支部はリオナの到着を待って調査に乗り出す予定になっていたのである。
そしてその懸念は、怪獣の出現によって現実のものとなってしまう。
グアアア!
発電所の内部から機械で身体を構成したサイのような巨獣・ガルバレイドが現れ、発電所を破壊し始める。
リ「十分な電力を吸収して正体を現したようね…おそらく分かれた隕石にも同じような怪獣たちが…まずは周りの避難を!」
北米支部の隊員たちに避難誘導を実施させ、発電所から人を遠ざけることに成功するリオナ。
その間にアルティマサインを作り、ソフィやミレーヌへと飛ばす。
リ「これで二人も気を付けて事に臨んでくれるはず…私はまず、この怪獣を!」
人気のないところへ駆け込み、意識を集中するリオナ。
次の瞬間、白いボディに澄み切った水色のラインを走らせた美しい巨人・アルティマリオナが顕現した。
「オゥ…ビューティフル…」
「ガッデスアライブ!」
アルティマの女神の登場に、それを始めてみた人々の口からリオナへの称賛の言葉が飛ぶ。
断片的な映像配信等で、日本でのミレーヌの活躍などは全米でも報道されていた。
しかし間近で見る女神の姿に皆、興味津々で興奮した様子であった。
リ「ここは危険です!皆さん避難を!」
英語で呼びかけるリオナ…
それを聞いた人々も、顔を見合わせて安全な場所へと避難し始めていた。
ガォッ!
ガルバレイドは巨体を生かした突進を繰り返すものの、リオナは闘牛士のようにヴェールをはためかせてそれをいなしていく。
ドズウゥン…
ついには岩山に頭を突っ込んでしまい、身動きできなくなるガルバレイド。
リ「そのまま大人しくなさい!フェザーアロー!」
カチューシャについた羽を光の矢に変えて撃ちだすリオナの必殺技が命中し、ガルバレイドを構成してた機械の部品がばらばらと地面へと転がっていく。
リ「ふぅ…あとは怪獣の正体を確認しなくては…」
ガルバレイドは明らかに機械を外付けの鎧として使っていた様子だった…
一体隕石の中にどんなモンスターが…警戒しながら距離を詰めるリオナ。
バシュッ…シュルルル…
近づいたガルバレイドの残骸の中から、無数の触手がリオナに襲い掛かる。
リ「きゃああああっ!」
ガルバレイドの中心に鎮座していた電脳のような球体から触手が生え、タコのような形状へと変化していた。
リ「ぐう…これが…あの怪獣の正体…」
何とか脱出を…身体に巻きついた触手を何とかしようと手をかけたリオナを、強力な電撃が襲う。
バチバチバチッ!
リ「あああああっ!…かはっ…」
その身体を焦がすような電流の前に、動きが止まってしまうリオナ。
ピコンピコンピコン…
エナジータイマーも赤く点滅し始め、リオナの動きが鈍っていく。
リ「このままでは…むぐっ!…んむぅ…」
止めを刺すべく、リオナの口に触手を突っ込み更なる放電攻撃を仕掛けていくガルバレイド。
リ「んんっ…むぅ――!」
ブシュッ!プシッ…
身体の内と外から電撃攻撃をくらったリオナの中でエネルギーが暴走し、乳首や秘所からエネルギーが漏れ出してしまう。
触手の締め付けで弱っていくリオナを見て、応援していた人々にも不安の色が広がっていく。
ふらふらと足取りも重くよろめくリオナ。
しかしそれは彼女の作戦であった。
リ「これで…なんとか…タァッ!」
リオナが倒れ込んだ先…そこには貯水タンクが鎮座していた。
発電所の冷却のため、海水をくみ上げて貯蔵しているタンクにはなみなみと水が蓄えられている。
何とか手の先にフェザーアローの矢じりを作り出したリオナは、そのタンクに大きな穴を開けたのである。
ブシュウウウウ…バチバチバチッ!
大量の水がガルバレイドを襲い、その勢いでリオナから引きはがされていく。
そして水に飲み込まれたことで自慢の放電が拡散し、ガルバレイドは一気に弱っていった。
リ「ふふっ…これで形勢逆転ね…」
リオナはエネルギーで球体の檻を作り、その中へ小さく縮んだガルバレイドを捕らえることに成功する。
リ「ふぅ…とりあえず持ち帰って正体を調べないと…」
危機が去ったのを理解したのか、周りで観戦していた人々から指笛などで歓声が沸き上がる。
リ「しかし怪獣の出現となると、一筋縄ではいかなそうね…ミレーヌの調査はどうなっているかしら…」
先ほど別れて別の地区へと向かった義妹を案じ、上空を見上げるリオナ。
その先には嵐をはらんだ雷雲が、厚く垂れこめるのであった…
②へ続く…
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