祭り(G視点) (Pixiv Fanbox)
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1
公民館に着くと、玄関先にはすでに裸の男たちが準備を済ませていた。
みんな褌を締めている。
受付のおばちゃんに挨拶をすると、すでに同僚が受付を済ましているらしい。
SとTが済ませてくれたんだろう。
SとTの連名と所属している課、連絡先が書かれていた。
几帳面な字が並んでいる。Sの字だろう。
俺は、その下に名前だけを書いて、それ以外は同上にする。
着替え部屋に入ると、裸の男たち。
その中にSとTがいた。
「お~もう裸になってんじゃん」
二人ともひょろっとした体つき。
でも思っていたより、Sは筋肉質だった。
ガリガリのTを見て、俺はいつも通りちょっかいをかける。
手で軽くTの股間をぽんと叩く。
やわらかい感触。
「ちょっとやめてください」
Tは苦笑いをしながら腰を引く。
「ははは、お前チンコちっちゃくね?」
Tの顔が赤くなっている。
からかっていると、Sが制してくる。
「Gやめろよ、Tにちょっかいかけるの」
「なんだよ、ちょっとふざけただけだろ」
ったく学級委員長かよ。
Sの体を見る。
適度についた筋肉。
体毛の少ない綺麗な肌。
腰には褌。
その膨らみを見るに、チンコは大きくはなさそうだが。
普段はスーツ姿のSが裸でいるだけでなんだか可笑しかった。
Tにしたような軽く触るような冗談は、くそ真面目なSに通用しないだろう。
たぶん毅然と軽く受け流されるだけでつまらない。
真面目なSは、人望は厚いらしいが、俺にしてみればつまらないやつだった。
もう褌を締め終えた男たちが、準備を済ませて部屋の外へと出ていく。
俺もそろそろ着替えるか。
ダウンを脱ぐ。
服を脱いで、さっさとボクサーパンツ一丁になる。
SもTもすぐ近くにいたが、かまわずにそのパンツも脱ぐ。
見慣れたチンコがあらわれる。
周りで小さく声が上がった。
自分のチンコが大きい自覚はあった。
Sを見ると、俺の股間を見て固まっていた。
チンコは揺れて、内腿に当たってはバウンドする。
想像してたよりもでかくて驚いたか?
褌に着替えるためには当然全裸になる。
小さく舌打ちをする。
Sのチンコでも拝むためにもっと早く来るんだったなぁ。
Tから褌を受け取って、おっさんの列に向かう。
2
「兄ちゃんチンコでけえな!」
おっさんに褌を締めてもらった際、言われたことだった。
銭湯なんかでもよく言われることだった。
「ああ、ま、そうっすね」
極端に薄い褌が透けないために、おっさんは小さな布切れを畳んでチンコに当てる。
ほとんど俺のチンコを握るみたいにして、位置を調整する。
「兄ちゃんのチンコじゃあ、隠れないな」
別のおっさんがもう1枚布切れを用意する。
2枚使ってようやく俺のチンコが覆い隠される。
他の参加者では起こらなかったことらしい。
褌を身につけて外に出た。
素肌が冷気に晒される。
(寒ぃな)
白い息が漏れる。
普段は裸でいるわけにいかない屋外に、裸も同然でいる。
非日常に多少の興奮があった。
どうせなら途中で褌が外れたフリでもして全裸になっちまうか?
いや、地域振興課のやつが撮影に来てるんだっけ。
撮った写真はパンフレットに載せるかも、とか言ってたっけ。
(めんどくせぇな)
「にいちゃん、チンチンでけえな!」
知らない褌姿のおじさんが話しかけてくる。
「ああ、そうなんすよね」
さっきも聞いたよ。
薄い褌は、俺のチンコを締め上げても、その膨らみは中の大きさを隠せていなかった。
カリの段差もはっきりと確認できる。
これじゃあ、包茎かどうかくらいは褌をつけてもばればれじゃねぇか。
Sの褌を見ても、そんな段差は見られなかった。
たぶん皮被りなんだろう。
あいつの大人じみた人間性からしたら、大人らしくない包茎のチンコは、少々アンバランスに思えて小気味よかった。
30人ちょっとの参加者は皆一様に禊のために川へと向かう。
川に着く頃には裸で外にいることにも慣れてしまっていた。
すでに退屈感を覚えていた。
(このまま神輿を担ぐんだろう、めんどくせぇな)
ぐわっと大口を開けてあくびをする。
───なんか面白いことでも起きねえかなぁ。
川辺に着くと、おっさんが「これより禊を行う」と短い口上を述べて、別のおっさんが太鼓を叩く。
「そーれ!」
掛け声の後、常連組の参加者たちが草履を脱いで、川に入っていく。
それに続いて、俺やS、Tたちも川に入っていく。
足先が水に触れる。
覚悟はしていたが冷たい。
足首から膝、腰と水が上がってくる。
さすがに股間に来た時は息を詰めた。
金玉がきゅっと引き上がる。
意識を強く保って、深く呼吸をする。
慣れれば耐えられる。
周りを見ると、みんな必死な顔をしている。
歯を食いしばったり、声にならない叫びを上げている。
Tなんか唇が真っ青で、今にも倒れそうだった。
肩まで浸かる。
確かにきつい。
腹に力を入れて、呼吸を整える。
おっさんの掛け声が上がる。
水から上がる合図らしい。
どかっと誰かが俺にぶつかってくる。
Sじゃねえか。
寒さにほとんど耐えられていないようで、意識も薄れながらなんとか川辺に向かって歩いている。
「あ?おい大丈夫か?」
いつもはスーツ姿で、凛々しいSが裸でこんなに食らっている。
それを見られただけでもよかったとするか。
水から上がると風が肌を叩いて、一瞬水の中より寒く感じた。
体をぶるっと震わせる。
ふと近くのSが目に入った。
体を丸めて震えている。
その腰には濡れた褌。
待てよ。
おいおいおいおい、まじか。
目が見開く。
Sの褌が、肌に張り付いている。
Sの股間が、完全に透けてる。
金玉の上に乗っかった、あれはチンコか?
小さな突起の形がそのまま浮き出ている。
周りの連中の股間は白い布に隠れているのに、Sだけ丸見えだった。
あいつ、当て布をつけてねえのか。
思わず口元が緩む。
───面白いことになった。
それに気づいた青唇のTがSに声をかけようとしている。
俺はすばやくTに近づく。
「Sさん!ふ───!」
全てを明かされる前にTの肩を掴んで、そのまま強引にSから引き離す。
「おいおいおい!せっかく面白いんだからよ!」
Sに聞かれない距離まで離れる。
「お前、あいつがなんで当て布つけてないか知ってるか?」
「い、いえ……わかりません、締めるところ見てないので……」
「ふーん」
SとTは一緒に受付していた。
なのに褌を巻くところは見てない。
Sは1人で締めたのか?
その理由は───
「お前、あいつに言うんじゃねえぞ」
「えっ、なんで……?」
「そのほうが面白いだろ?」
「でも、それじゃあ、この祭りの間Sさんは……」
「問題ないだろ、裸祭りなんだぞ?ちょっとチンチンが見えてることくらい」
「でも」
「それともお前は、あいつのチンチンが人に見せられない恥ずかしいもんだと思ってんのか?」
「え……えっと」
こいつもSのチンコを粗チンだとは思ってる。
「恥ずかしいと思わないなら放っておけよ。どうせ締め直しになんて戻れねぇんだし。あいつが見えてることに気を取られて神輿中、事故っても危ねえだろ?」
「……」
Tから離れて歩き出す。口元の笑みが消えなかった。
3
(ちっさ)
Sのチンコを見た第一印象だった。
ただ正直、チンコの小ささ自体には興味がなかった。
それよりも面白いのはこの状況だった。
透け透けの褌を身につけた、ほとんど全裸の姿。
因果関係を読み解けば、より一層滑稽だった。
───あいつはチンコを見られたくなかった───だからおっさんに頼まず自分で締めた───自分で締めたから当て布の存在を知らなかった───当て布がないからチンコが透けた───今、透けていることにも気づいていない。
全部、あいつ自身の選択の結果だ。
誰のせいでもない、SがSを丸裸にしたんだ。
───面白いことになった。
チラリとSを見る。
透け透けの褌で、小さなチンコをさらけ出したまま歩いている。
まさか自分のチンコが丸見えだとは気づかず、平然としている。
また口元が緩む。
着替え部屋でSの褌姿を見た時、ふと普段のスーツ姿が重なった。
窓口で背筋を伸ばして、隙のない対応をしている姿。
同じ人間が、頼りない褌一丁で突っ立っている。
それがなんだか可笑しかった。
でも、Tには同じことを思わなかった。
普段から抜けているところも多いTは裸になったところで印象に落差がない。
でもSは違った。
普段、きっちりしすぎているからこそ、スーツという鎧をなくした裸姿がより一層頼りなく見えた。
───それにしても。
透けた褌を見る。
冷静にチンコを見る。
粗チンだな。
まるで大人のものとは思えない。
金玉の上に、短いかりんとうが乗っかっているだけ。
こじんまりと前に突き出すだけで、竿と呼べるようなものではない。
寒さで縮こまっているとはいえ、あれじゃあ普段も大したことないんだろう。
口元が緩む。
4
神輿の行進がはじまった。
Sはというと、列の前で目立つ位置。
今この瞬間にもあいつのチンコが晒されている。
しばらく歩くと、休憩に入る。
街の商店街だった。
ふと、地域振興課のMちゃんが目にとまる。
「おうMちゃんじゃねえか!」
Mちゃんがこちらに気づく。
いつもの美人な顔。
その顔が少し歪む。
あからさまに嫌がっている。
その目が俺の体を見る。
その視線が股間に下がる。
Mちゃんが俺のチンコを見ている。
褌を締めているとはいえ、膨らみからその中身は大体わかってしまうだろう。
その視線は、すぐにチンコから外れてしまう。
(チッ)
数年前にMちゃんにアタックしたが、さっぱり相手にされなかった。
飲みに誘って、連絡先を聞いて、映画にも誘った。
全部やんわりと断られた。
嫌われてるのはわかってる。
MちゃんはSが好きなんだろう。
あいつの前だと目の輝きが違うのを知っている。
あの真面目でつまらないSのどこがいいのか、俺にはさっぱりわからなかった。
そのSは今、面白いことになっているが。
「そうだ!あっちにSたちもいるから行こうぜ!」
「え、で、でも」
「いいからいいから!」
Mちゃんの体は俺の腕で簡単に引き寄せられる。
「ほらこっちこっち!」
SとTの姿が見える。
2人がこちらに気づく。
「おつかれさまです」
「Mさんも来てたんだ」
「うん、ごめんね、生活課に参加をお願いすることになっちゃって。うちの課で出せればよかったんだけど、男手が課長と係長しかいなくて……2人ともおじさんで、ほら、腰が、ねえ?」
「いいってことよ、Mちゃん、裸で外歩くのなんてなかなかできることじゃねえし、いい経験ってやつよ」
Mちゃんが苦笑いをしている。
Mちゃんの視線がSの姿を見る。
その目が徐々に下がる。
そこには体に張り付いて、意味をなさない薄い布。
粗チンを見ただろう。
好きな男のチンコはどうだ?
俺のと比べたらずいぶんと粗末だろう。
Mちゃんの目が泳ぐ。
確実に見たはずだ。
でも見なかったことにしようとしている。
その気まずそうな顔が、妙に気分を良くさせた。
「そうだ、ちょうどいい、せっかくだし撮ってもらおうぜ!」
俺はSを中心に立たせる。
「え?で、でも……」
「いいから!ほらMさんカメラ構えて!」
肩を回して、「ほらお前らも!」と促す。
Sは少し踵を上げて、俺の肩に腕を回す。
ぴったりと褌が張り付いた股間が前に突き出される。
Mちゃんがカメラを構える。
シャッター音が鳴る。
カメラにSのチンコが収められていく。
5
商店街の外れに出ると、ひとけのない小さな川がある。
まだ休憩の時間には余裕があった。
おっさんに聞くと、立ちションならその辺でということだった。
遠くに喧騒が聞こえる中、河原の大きな木の影で、褌の脇からチンコを出す。
窮屈そうにしていたチンコが、圧迫から解放されてボロンと飛び出す。
指でそれを摘む。
ジョボボと黄色い液体が飛び出し、地面に当たって弾ける。
溜まったものが抜けて、下腹が軽くなる。
尿は徐々に勢いを失っていく。
ブルっと体を震わす。
チンコを振って、先端の雫を切る。
すぐにチンコはしまわなかった。
川辺にはさっぱりひとけがない。
商店街から川を挟んで向こう岸はほとんど民家がなく、田んぼが広がっている。
寒空の下、屋外でチンコを出している。
格好もほとんど全裸だ。
開放感───
露出しているこの状況に、だんだん股間に血が集まる。
(ああ)
外で露出している背徳感。
商店街の賑わいが、すぐそこに聞こえるスリル。
いつも隙のないSが見せた見栄と空回り。
未体験の興奮に、チンコはギンギンに勃起する。
硬くなったチンコを握る。
握ってもチンコは半分も隠れない。
広がった空を見る。
脳内ではMちゃんの姿を思い浮かべる。
以前見た、汗ばんだMちゃんの背中。
シャツの上から、うっすらと透けた下着のライン。
手を動かす。
Mちゃんが服を脱ぐ。
(ああ)
手は大きなストロークでチンコをスライドしていく。
先端に手が及ぶと、いつも剥けている亀頭に半分ほど皮が被さる。
根元に及べば、また亀頭が露出する。
手の動きを速くしていく。
透明な液が先端から溢れる。
裸のMちゃんと俺の体が交わる。
その様子をSが近くで見ている。
あいつは全裸のまま突っ立っている。
股間には小さな皮被りのチンコ。
そのチンコはすでに先端に我慢汁が染み出している。
俺のチンコとの歴然の差。
俺は口元を緩める。
あんなチンコじゃMちゃんを満足させられない。
体の横で、ぎゅっと手を握り締めて、Sはただ俺たちを見ているしかない。
その粗チンが徐々に勃起していく。
皮をすっぽりと被ったまま。
フル勃起しても相変わらず小さい。
尖った皮の先端からは我慢汁をダラダラと溢れ出す。
俺たちの行為を見て何もできずに、ただ勃起するしかできないS。
ぴくぴくと小さく震える粗チン。
触ってもないのにそのまま弾けちまいそうな未熟なチンコ。
見せびらかすように俺は腰を動かす。
Mちゃんは気持ちよさそうに声を漏らす。
どうだ、お前の好きな女は俺のチンコが気持ちいいってよ。
服を着た観客たちが俺たちを取り囲む。
同僚や上司、部下、町の住人たち。
それに気づいたSは、慌てて勃起した小さなチンコを握って隠す。
観客たちは俺たちを見ている。
気づけばSは白い褌を締めている。
勃起した粗チンがテントを張っている。
その先端に我慢汁が染みる。
俺たちの行為を見てSは何もできずに我慢汁を漏らしていく。
濡れた褌は透けて中の小さなチンコが丸見えになっていく。
観客たちにもその粗チンを見られていく。
自分の失敗のせいで、粗チンを晒すS。
Mちゃんにも粗チンを見られるS。
(ああ)
快感が押し寄せてくる。
「いくっ」
白濁した液体が、チンコから射出されていた。
(ああ)
妄想が溶けて意識が現実に戻ってくる。
ビュッ、ビュッ、ビュッと続けざまに飛び出す。
いつもより量が多い。
「ああ」
次第に勢いを失っていく。
冷気の中にもかかわらず、体は熱かった。
湯気が体から立ちのぼる。
「おーい!神輿行くぞー!」
少し離れたところから、おっさんの声が聞こえる。
「あーい」
適当に返事をする。
俺の姿は背中だけ見えていて、まさかシコっているとは思わないだろう。
風が急に冷たくなった気がする。
さっきまでの興奮が嘘みたいに体が冷えていく。
弛緩していくチンコを褌の中にしまう。
いっそ当て布を外してしまおうか。
そう思ったが、当て布はつけたままにする。
俺が外しても意味はない。
あいつの褌だけが透けていることに意味があるんだ。
6
射精したからか、急激に祭りに飽き始めていた。
寒さが倍になった気がする。
もうSの透けた褌を見ても、さっきほどの面白さは感じない。
Sの露出自体もどうでも良くなっていた。
神輿は元の神社に戻り、練り歩きは終了した。
ああ、やっと終わった。
Tは結局最後まで言わなかったのか。
もう言っちまってもどうでもよかったが。
むしろ知ったときのあいつの反応が見たかった。
そうか、まだ着替えの時にからかう隙がある。
公民館へと戻った男たちはみんな一様に着替え始める。
俺もさっさと褌を外して全裸になる。
Sの褌を外してしまうか?
いや、当て布の存在を教えてやらねえと意味がないか。
俺はTに近づく。
Tは俺に気づいたが、構わずTの褌に手をかける。
俺に捕まったあいつの褌はすぐに外れてしまう。
Sを見る。
こっちを見ている。
落ちた褌を。
俺は固まったSに近づき、肩に腕を回す。
「てかさ、なんでお前、当て布つけてなかったの?」
7
「あて……ぬの?」
Sが小さく絞り出した。
透けた褌を隠すように手が股間に当てられる。
「いや、今さら隠しても遅いだろ」
俺は息を漏らしながら答える。
「───で?なんで当て布つけてなかったんだよ?」
Sの唇が震えているのがわかる。
「……いや、それは……」
「おっさんに褌締めてもらわなかったのか?」
「あ、ああ、うん……」
「なんで?」
「それは……」
普段のSとはかけ離れていた。
(あーあ、黙っちまった)
やっぱりこいつはつまんないやつだな。
おもちゃになり得ると思ったんだけど。
肩に置いた腕をケツに持っていく。
「なあって」
結び目と体の間に指を入れて、キュッと持ち上げる。
ビクッとSの体が震える。
Sは何も答えない。
これじゃあ俺がいじめてるみたいじゃんか。
「まあ、いいや」
手を離し、俺はボクサーパンツに足を通す。
Sはまだ動けないでいた。
トイレにでも行くか、タオルでも巻いて着替えれば粗チンを見られずに着替えられるのに。
でもあいつの最後のプライドがそれを許さなかったらしい。
中途半端に手で隠しながら、褌を解き始める。
結局、両手を使って、粗チンを晒す。
「ふん」
鼻から息が漏れる。
ようやく褌が解けると、また手でチンコを隠す。
もう誰もがそのチンコを見たんだけど、今さら隠して何になるんだよ。
Sがもたもたしている間に、俺も他のほとんどの参加者もすでに着替え終えている。
Sはリュックを開けて、パンツを取り出している。
お辞儀をするような姿勢で、肛門も見えていた。
急いでトランクスに足を通す。
「おい、パンツ、裏表逆になってんぞ」
軽くからかうつもりで、罠を仕掛けてみる。
「えっ」
Sは反射的に足を抜く。
粗チンを丸出しのまま、両手でトランクスを裏返す。
そのまま急いでパンツを履く。
「あれ?」
履いた後で、嘘だと気づいたらしい。
また固まっちまった。
やっぱりいじりがいがないな。
「ま、今日はどんまい」
Sの肩をぽんと叩いて、俺は部屋を出た。
受付のおばさんに褌を返して、靴を履く。
公民館を出ると、もう暗くなっていた。
振り返ると、さっきまでいた着替え部屋が見えた。
電気がついていて、薄いカーテンは、明るい部屋の中を丸見えにしていた。
ちょうどSがトランクスを脱ぐところだった。
背筋が伸びていた。
ピンと正された姿勢に、ちょこんと前に突き出した粗チン。
はじめに裸を見た時、スーツという鎧を脱いだ落差を、今は感じなかった。
いつもの隙のないS。
ただその股間には驚くほど粗末なチンコ。
まだ部屋にはT以外にも人がいるのに、全く恥ずかしくないかのように、粗チンをさらけ出したまま、丁寧な手つきでトランクスを裏返している。
───へぇ。
俺が部屋から出るまでSはおどおどと背中を丸めていたのに。
この数秒で何があったんだ。
Tが何か励ましでもしたのか。
認識を改める。
興味をなくしたはずのSにまた微かにそそられる。
TはSのチンコをまっすぐに見ていた。
Tの目が気になったが、まあいいか。
俺は背を向けて歩き出した。