巨デブ喪女化一花 (Pixiv Fanbox)
Content
「マジあの女ムカつく......!」
私の目線の先にはクラスメイトに囲まれる女子の姿
「一花ちゃん映画見たよ!めっちゃ良かった!」
「あはは、ありがとー!」
「ねー!めっちゃカッコよかったよねー!」
中野一花
容姿端麗で現役高校生女優
クラスでも人気者で噂だとファンクラブもあるとか
一方私は......
体重80kgの芋女
人見知りで友達もいないぼっち
同じ人間でなんでここまで差があるのだろうか
「はぁ......不公平だなぁ......」
キラキラと輝いている中野さんを眺めていると携帯が鳴る
「ん?何だろ......」
通知を開くと見た事ないアプリだった
「対象の人生を思い通りに改変?」
説明を読むと読み込んだ対象の人生を書き換える事ができるらしい
「合成写真を作れるやつかな......暇だしやってみるか......そうだ、どうせならあいつにするか」
私はネットで中野一花の画像を検索し、アプリに読み込ませる
するとあいつのプロフィールが事細かに出てきた
「へー、身長体重にスリーサイズまで出るんだ!凄......」
画面をスクロールすると備考欄に色々書き込めるらしい
「じゃあ手始めに......」
[小さい頃から食べる事が大好きで運動が大嫌い]
そう書き込むとプロフィールの画像の中野さんの身体が変化する
引き締まった身体がどんどん肥え太っていき、あっという間に相撲取り顔負けのデブになってしまった
「ぷっ!ヤバっ!めっちゃデブになった!体重は......180kg!スリーサイズも全部三桁だ!」
私は面白くなってきてどんどん書き加えていった
[野菜嫌い]
[オタク]
[陰キャ]
[過食症]
[風呂キャン]
[剛毛]
[ワキガ]
思いつく限り書き込むと中野さんの画像は物凄く変化した
身体は更に太り、体重は圧巻の290kg
綺麗だった髪はボサボサのギトギトした質感になり、肩口には大量のフケが付着している
肌は妙に青白く不健康さが目立ち、顔にはそばかすができる
脛や腕には薄っすらと毛が生えている
恐らく身体中にも無駄毛が生えているだろう
最終的にとんでもない不潔巨デブ女が出来上がった
「ぷっ!中野さんめっちゃデブス!おもろ!」
私は画面をスクロールすると[反映]の文字があった
私はなんとなくその文字をタップする
すると騒がしかった教室が急に静かになる
「な、何?」
戸惑っていると突然悲鳴が聞こえる
視線を向けると信じられない光景が目に入った
ぶくんっ!ぶくんっ!
ぶくぶくぶくぶくぶくぶくぶくぶく......
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
中野さんの身体が物凄い勢いで太っていく
身体中の贅肉がまるで生き物のように波打ちながらその質量を増していく
更に健康的だった肌は血色が悪くなっていき、パンパンに膨れ上がったデブ顔には大量のそばかすが出来ていく
そして腕や足から毛が生え出し、大量の汗をかき出す
そしてサラサラだった髪がくるんくるんとちぢれ出し、脂ぎった癖毛になってしまう
そして中野さんの身体から異様な悪臭が漂い出す
「ぶほっ!?な、何これぇ......わ、私の身体がぁ......」
変化に戸惑う中野さん
すると教室に喧騒が戻る
「あ、あの......」
「は?何?」
「い、いや......そのぉ......」
「用無いなら話しかけないでくんない?」
「え......でゅふ......ご、ごめんね......」
さっきまで中野さんにベッタリだったクラスメイト達は彼女をまるでゴミを見るような視線を向け、中野さん自身も上手く話せないようで小さい声でモゴモゴと言葉を詰まらせている
「てゆーかアンタさ、臭すぎ」
「んぇ......」
「絶対風呂入ってないでしょ?他のみんなは気を遣って言えないみたいだから言うけどマジで迷惑だから、スメハラって知ってる?太ってて体臭キツいならそれなりに周りの事考えなよ」
「う......あ......ご、ごめんなさい......」
めちゃくちゃ詰められてる
さっきまで「一花ちゃーん!」なんて懐いてたのに......怖っ
私はスマホの画面を見ると反映完了の文字
やっぱりこれのせいか......
試しに戻るボタンを押すが案の定反応しない
つまり中野さんは元に戻れないという事だ
すると中野さんは首を垂れながら席に座る
ビキッ!ギシィ!
椅子が嫌な音で軋む
大丈夫かと思い見ていると
バキンッ!!
「うぶぉぉ!?」
椅子が中野さんの体重に耐えられず潰れてしまう
ズドンッと尻餅を付き、冗談抜きで教室が揺れた
「ぷっ!ヤバッ!」
「デブ過ぎだろ」
クラスメイト達は中野さんの事を横目に嘲笑し、誰も助けようとしない
「うぅ......」
中野さんは身体を起こそうとするがお腹のお肉がつっかえて起き上がれない
その滑稽さに周りは笑う
私はその姿が見たかった......はずなのだが......
何だろ......あまり面白くない......
みんなに嘲笑される中野さんの姿が自分と重なる
「大丈夫?」
気付くと私は中野さんに手を差し伸べていた
「うぅ......は、はいぃ......でゅふ......あ、ありがとぅ......」
中野さんの手を握るとムチムチで肉厚な手の感触が気持ちいい
しかし手汗が物凄く、指に生えた毛が少し見苦しい
「うぶぅぅぅぅぅぅぅ......」
贅肉に邪魔されながらも協力し、どうにか身体を起こす
それだけで中野さんは顔中に玉のような汗をかいている
「大丈夫?今新しい椅子持ってきてあげるから」
そうして私は空き教室から新しい椅子を持ってくる
また潰すといけないので2つ持ってきた
「はい、なるべくゆっくり座ってね」
「は、はいぃ......どっこいしょぉぉ......」
ギィィ......ギシィィィ......
軋みはしたが潰れる心配は無さそうだ
私は席に戻ろうとする
「あ、あのぉ......」
「ん?」
中野さんは私を呼び止める
「あ、ありがとぉ......ね?でゅふっ......」
中野さんはお礼を言いながら笑いかけてきた
顔の贅肉が歪み、覗く歯は黄ばんでいた
しかし不思議と嫌悪感は湧かなかった
「どういたしまして」
私は返事をすると席に戻る
大きな中野さんの背中が上下している
恐らく呼吸が苦しいんだろう
その姿を見て私の中に中野さんへの嫌悪感はまるっきり無くなっていた
それから私は彼女と過ごす事が多くなった
「ねぇ一花、昨日のアニメ見た?」
「でゅふ!見たよぉ!マジ尊かったよねぇ!」
昼休み
私と一花はお昼を食べながら深夜アニメの感想を語り合っていた
アプリで改変された一花は最初こそ元の自分に戻ろうと頑張っていたけど、女優だった事実も無くなり頭の中は食べることとアニメや漫画の事ばかり考えてしまうようになっていたため早々に痩せた美少女だったのは自分の妄想だったと結論づけたようだった
「てか一花、今度のイベントは参加するの?」
「もちろんだよぉ!超エロエロなやつ描いてるんだから!毎晩描きながらオナってるから妹達にキレられちゃったwでゅふふw」
一花はR-18同人誌を描いている
そのせいか目元の隈が酷く、視力も落ちたようでダサい黒縁メガネを掛けている
「コスプレは?」
「ガッツリやるよぉ!推しキャラのおデブ喪女化バージョン!ついでにROMも売るつもり!」
一花は素性を隠してデブ専向けのROMの販売もしている
元々女優だったこともあり、承認欲求は人よりも強いらしい
「げえぇぇっぷっ!っぷ!ご馳走様ぁ......」
「てゆーか一花、また太ったでしょ?」
「でゅふっ!わかるぅ?この前300kg超えたんだぁ......みんなか、可愛いってさぁ......でゅふふ!」
一花は大きなお腹をさする
一花は普段クラスメイトからはキツく当たられている
その反動もあってかSNSで褒められることを何よりも喜ぶのだ
私はあの中野一花をこんな臭い贅肉の化け物に変えてしまった
罪滅ぼしという訳ではないがこれからもこの子の行く末を見守っていこうと思う
完