肥満化学校の転校生 (Pixiv Fanbox)
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ドスッドスッドスッ......
「ふぅ......ふぅ......んぶぅ......」
「え?何あのデブ?」
「あんな子ウチの学校にいたっけ?」
「あれ佐々木さんらしいよ!」
「嘘!?なんであんなに太ってんの!?」
「知らないよ、昨日まで痩せてたのに......」
少女の名は佐々木由紀
新体操部に所属しており、その細くしなやかな肢体、整った顔立ち、校内に由紀のファンは多かった
しかし、現在の由紀の姿はお世辞にも可憐とは言えない姿であった
特大サイズのジャージをパンパンに張り詰めさせ、動くたびに贅肉が揺れ動く
小さく可愛かった顔も贅肉でパンパンに膨れ上がり、大きな二重顎がタプタプと揺れていた
由紀本人にすら、なぜ自分がこんな姿になったのかわかっていなかった
朝目を覚ますと突然今の姿に変わっていたのだ
教室に入ると案の定クラスメイトがざわめく
由紀はうんざりしながらも自分席に向かう
身体が大き過ぎて机の間を通るのに苦労する
どうにか通ろうと体を横にするが、大きく突き出た腹と尻が机にぶつかってしまう
結局、クラスメイトが机をずらし、大きく道を開けることになった
ようやく席に辿り着く
由紀の体力は既に限界が近づいており、ようやく座れると思い、椅子に思い切り体重を掛けて座ってしまった
ギシィッ!ビキィッ!バキッ!!
「きゃっ!?」
ドッシィィィンッ!!!
由紀の体重に耐え切れず、椅子は見事に潰れて盛大に尻餅をついてしまった
「はぁ!はぁ!うぶぅ......!」
あまりの衝撃に由紀の心臓はバクバクと拍動する
「ふぅ......ふんっ!......あれ?......ふんぐぅぅ!」
由紀は立ち上がろうとするが腹の贅肉が邪魔をして起き上がれない
「ぷっ!やば......」
「椅子潰すとかどんだけ重いんだよ......」
「......!?」
クラスメイトの嘲笑に気付き、由紀は顔を真っ赤にしながら巨体を動かす
反動をつけてゴロンと寝返りをうつと、膝を立てて四つん這いになり正座、そして机に手をついてどうにか立ち上がる
机まで潰れないかと不安だったがどうにか大事には至らなかった
足がものの見事にひしゃげた椅子を見て由紀は巨大な腹をさすり、ため息をつく
すると教室に先生が入ってくる
「佐々木はいるか?」
「え......?」
突然先生に呼び出される
由紀は机をずらしながら教室をあとにする
「学校中で噂になってたけどまさか本当に......」
先生はチラチラと由紀の身体を見る
容姿端麗な美少女が突然こんな巨デブになっていたら物珍しく見てしまうのも仕方ないだろう
「ふぅ......ぶふぅ......どこ行くんですか?」
息を切らしながら一生懸命歩く由紀
「応接室だ、ほら入って」
由紀は応接室に入るとそこには校長先生とソファに1人の少女が座っていた
その少女は3人掛けのソファを1人で占領する程の巨体だった
「佐々木由紀さんですね?私は龍宮寺美麗と申します」
少女はソファに座ったまま軽く会釈する
「申し訳ありません、この身体では立ったり座ったりするのがかなり大変なので座ったままこ挨拶となってしまい......」
巨体に似合わない物腰の丁寧さに面を食らう由紀
「さ、あなたも座って下さい、疲れたでしょう?」
由紀は美麗に促され、ソファに座る
由紀もまた巨大な尻の肉がソファを占領する
「さて、佐々木由紀さん、聞いた話ではあなたは昨日まで痩せていたそうですね?」
由紀は再び面を食らう
「この写真を見て下さい」
その写真にはスタイルが良く、育ちの良さそうな少女が写っていた
「それは私の一年前の姿です」
「えっ!?」
由紀は写真と目の前の美麗を見比べる
確かに顔立ちは同じに見える
しかし、贅肉の多さにそう言われなければ分からないだろう
「い、一年でこんなに......」
「いいえ、一年ではありません......一晩で......です」
「え?」
「私もあなたと同じ、たった一晩でこんな姿になってしまったんです」
由紀と美麗は互いの経緯を話した
「全国には私達のような現象に遭ってしまい、苦しんでいる人達が大勢いるんです」
「そうなんですね......」
「そんな人達はもれなく日常生活に支障をきたし、何故か一切痩せることができません、私もあらゆる減量方法を試しましたが全く痩せることができませんでした、おそらくあなたもダイエットなどは無駄に終わるでしょうね」
「そ、そんな......」
「私は考えました、この現象に悩む人達を救うにはどうすればいいのか......そこで私はある施設を設立しました」
「施設?」
「学校です、謎の肥満化現象に遭った人達を支援、教育する学校を設立したのです」
その学校では肥満化現象に遭った人達を集めて、生活の支援、就職のサポートなどを行っていると言う
「由紀さん、今回あなたにはウチの学校への転校をおススメに来ました、肥満により生じる事象の全てを金銭的、メンタル的に全てをサポートします、その巨体での生き方、もちろん元に戻るための研究もしています、まぁ、こちらはあまり芳しくはありませんが......」
「は、はぁ......」
「もちろん無理にとは言いません、よく考えていただいて......」
「行きます」
「え?」
「行きます、その学校」
「いいんですか?」
「はい、今日みんなの反応を見てわかったんです、ここに私の味方はいないって、仲の良かった友達も今の私には近づきもしなかったし、困ってても誰も助けてくれないし......ぐすっ......」
言っていて由紀は涙を浮かべる
心のどこかで期待していた
姿が変わってもみんな変わらず接してくれると
しかし、そんな淡い期待は打ち砕かれた
「ぐすんっ......す、すみません......」
涙が止まらない由紀
「どっこいしょぉ......!」
美麗はのっそり立ち上がると由紀の傍らに立ち、由紀を抱きしめる
「わっぷっ!?」
「辛かったですね......怖かったですよね......私も似たようなものでしたから......」
美麗の肉厚で柔らかな贅肉が由紀を包み込む
暖かく、ほんのり香る香水と汗の匂い
由紀は自分と同じ境遇の味方がいると実感し、声を上げて泣いてしまった
ひとしきり泣いた後、互いに少し照れながら転校の手続きを済ませる
転校先は全寮制になるため、両親の承諾が必要だったが思いの外すんなり許可が下りた
こうして由紀は新天地へと赴くのであった
続く