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「由紀さん、着きましたよ」

由紀は美麗に車で迎えに来てもらい、学校に向かった

「は、はい、よっこいしょ!」

由紀と美麗は車を揺らしながら降りる

「ふぅ......では付いてきて下さい」

ドスッドスッドスッドスッ......

2人とも巨デブなため身体を左右に揺らす肥満体特有の歩き方をする

いや、2人だけではない

周りを見ると超が付く肥満体の女子高生達がたくさん巨体を揺らして歩いている

「これ全員......?」

「えぇ、みなさん肥満化現象の被害者です」

辺りを見渡し、由紀は違和感に気付く

「......男子が見当たらない」

「そこも不思議な話なんですが、肥満化現象の被害報告を集めていますが何故か男性の被害者が全く見つからないんです」

「女子だけ......?」

不思議に思うが考えたとて答えが出る訳もなく、2人は校内に入り、理事長室に入った

すると美麗は空席だった理事長の椅子にドスンッ!と腰を下ろす

「ふぅ......改めまして、ようこそ佐々木由紀さん、理事長の龍宮寺美麗です」

「えっ!?り、理事長!?」

「あら?言ってませんでしたっけ?」

「聞いてないよ......」

「財閥令嬢兼理事長兼生徒会長です」

「キャラが渋滞している......」

「ふふ、格好いいでしょう?」

ドヤ顔をする美麗

「ではこれを、あなたの制服です、着替えてください」

「う、うん......えっと......更衣室は?」

「ここで着替えて構いませんよ、私は後ろを向いています」

美麗は椅子を回転させ後ろを向く

由紀は真新しい制服を広げる

制服はかなり巨大でテーブルを覆ってしまう

由紀は着ていたジャージを脱ぐ

大量の汗を吸ったジャージが贅肉に引っかかり、脱ぎにくいため身体を揺らしながら脱いでいく

そして制服に袖を通す

かなり大きいと思ったが着てみると由紀の巨体にジャストフィットだった

「......着替えたよ」

「はーい、あら!よくお似合いですよ!」

その制服はTHEお嬢様学校の制服というデザインだった

「サイズは大丈夫ですか?どこかキツいとか苦しいとか......」

「だ、大丈夫、凄く快適」

「その制服は特注品なんです、一流の呉服店とスポーツメーカーに作らせたんです、どんなに汗をかいても即吸収、速乾、しかも吸収した汗でひんやりと冷たくなるのでとても快適に過ごせます」

「あ、確かに身体がひんやりしてきた......」

「でしょう?これでクーラーを全開にすれば校内で汗だくになることはほとんどなくなりますよ」

太ってからというもの、四六時中汗が止まらず不快だった由紀には嬉しい話だった

「さて、改めてこの学校について説明しておきます、この学校の生徒は私達と同じ肥満化現象の被害者達です、早い話痩せている人は1人もいません、それにこの肥満化現象には様々なバリエーションがあることが分かりました」

「バリエーション?」

「えぇ、オーソドックスなのは私や由紀さんのようなただ大きく太ったタイプ、多汗や食欲の増加といった症状です、信じられないでしょうが私達の症状は一番マシな部類なんです」

「えっ!?これが一番マシ!?」

由紀は大きな腹をさする

「ほ、他にはどんな......?」

「こればかりは見てもらった方が早いでしょう、私達の教室に行きましょう」

美麗はのっそりと立ち上がると由紀を連れて教室に向かう

「では、入りましょう」

「う、うん......」

ドアを開けるとクーラーの冷たい空気が廊下に流れる

そしてツンと鼻を突く匂い

その匂いには覚えがある

その匂いは由紀や美麗からも漂う

腋や首筋、股間、そして全身の贅肉の谷間

その特有のすえた匂いが教室から冷気に乗って大量に匂ってくる

そして教室に入ると物凄い光景が広がっていた

見渡す限りデブ、デブ、デブ

由紀と美麗もかなりのデブであるが、この集団の中では目立ちはしないだろう

「今日は転入生を紹介します、佐々木由紀さんです」

「佐々木由紀です、よろしくお願いします」

「由紀さん、あいさつついでにあなたの体重や症状も教えてください」

「え?」

「みなさん体質や症状が特殊ですからね、全員で把握していた方が互いにサポートしやすいですからね」

「なるほど.......えっと、体重は256kgで......」

「あら?この前より太りましたね?」

「し、しょうがないでしょ!?この身体になってからご飯が美味しくてたまらないんだから!」

クラスが笑い声が上がる

由紀は咳払いをし、自己紹介を続ける

「......太ってからは食欲が増えて、あと汗っかきになりました」

「ついでに私の体重は280kgで食欲と汗っかき、あとは......食べるとオナラが出やすくなります」

「えっ!?初耳!」

「流石に恥ずかしいですからね......」

美麗はモジモジと照れる

自己紹介が終わると美麗と由紀は席に着く

椅子は大きく頑丈で巨大な尻の肉がはみ出すことは無く、体重で軋みもしない

すると由紀の隣の席から声をかけられる

「んぶぅ......私新妻明里、体重は215kgだよ、ふぅ、よろしくね?」

目を向けると由紀より少し小さい

とは言ってもかなりのデブではあるが、愛嬌のある子だった

「うん、よろしくね」

「んふー、分からないことがあったら、ぶぅ、なんでも聞いてね?ふぅ......」

「ありがとう、じゃあ聞くんだけどその......大丈夫?」

「え?」

「その......息切れが凄いから......」

「あぁ......ふぅ......これ......んぶぅ......これは別に、ふぅ、苦しいとかじゃないの、んふぅ」

「そうなの?」

「太ってから息遣いが、ふぅ、こんなになっちゃって......ぜぇ......直そうと思っても、ぶふぅ、無理で.......」

「そっか......それがあなたの症状なんだね」

「ふぅ、明里でいいよ、私も由紀って、ふうぅ、呼んでいい?」

「もちろん!よろしくね明里」

「よろしく、ふぅ、由紀」

話していると由紀は背中をつつかれる

「ん?」

振り返るとこれまた立派な巨デブがニヤニヤしていた

「ウチは後藤瀬奈、体重は305kgや、よろしゅうな」

その関西弁の少女は人懐っこい笑顔を見せる

しかし、その笑顔をかき消すインパクトがあった

どぷぅぅぅん......

それは机の上に鎮座している巨大な胸だった

「デッカ......」

由紀は無意識に口に出していた

「あー、凄いやろ?このおっぱい......」

「え!?あ、ご、ごめん!」

「別にええよ?もう慣れてもうたわ」

瀬名は胸をパフパフと揺らす

「それがあなたの症状なの?」

「まぁ、これだけじゃないかな」

瀬奈はカバンから瓶を取り出す

中には白い液体が入っていた

「何これ?」

「ウチの母乳」

「ぼっ!?」

「太っておっぱいが馬鹿デカくなったと思うたら母乳が出始めて止まらんようになってな......」

「えぇ......」

「ホンマに参ったで、服は母乳でびちゃびちゃになるし、匂いは甘ったるいし......」

瀬名は瓶を開けると甘ったるい匂いが鼻をつく

「飲んでみ?めちゃくちゃ甘いで」

「えっ!?だ、大丈夫なの!?」

「あくまで母乳やもん、たまーに飲ませて欲しいって言ってくる子もおるんよ、ちなみに美麗と明里もその一人やで」

「え!?」

美麗と明里はサッと目を背ける

「ほれ一口飲んでみ?デブならこの味は好きやと思うよ?」

由紀は瓶に口をつけ、母乳を口に含む

「ん!?」

口に入れた瞬間、とてつもない甘味が広がり、その旨みは牛乳や練乳などとは比にならない程だった

「んぐっ!んぐっ!んぐっ!」

由紀は一気に母乳を飲み干してしまう

「ぷはぁっ!!うんま!!」

「あはは!それはよかったわ、また飲みたくなったら言ってな、すぐに搾るさかい」

瀬奈は胸をポンポンと叩く

この巨大な胸の中にあの美味しい母乳が詰まっている

そう考えると由紀は生唾を飲む

「んー?なんや?あー......もしかして直飲みしたいとか考えとる?」

「えっ!?いや!?そんなこと!?」

図星を突かれ慌てる由紀

「......かまへんで、あとで寮の部屋においで?」

「え!?ホントに!?」

「ぷっ!あははは!由紀ちゃんだいたーん、エッチー」

「なっ!?」

瀬奈は巨大な胸を抱えて由紀をからかう

その様子を見て、クラスメイト達は笑っている

由紀の表情は赤面していながらも楽しそうで晴れやかだった

思い返せば肥満化してからというもの、体重にも人間関係疲れていたので同じ悩みを持つ友人を持てた由紀はある意味幸運と言えるだろう

「あ、ちなみに美麗と明里は直飲みした事あるで」

「えぇっ!?」

「ちょっと!?」

「ぶふぅ!?そ、それは、ふうぅー!内緒の約束でしょ!?」

この学校は本当に退屈しなさそうだ

由紀はまん丸な笑顔を浮かべていた

完

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