【掘出し物】コレクターズライヴズ (Pixiv Fanbox)
Published:
2020-10-10 11:48:50
Imported:
2026-06
Content
~作者より~
約二年前から途中まで書いたまま放置していたものがいくつか見つかったので、少しずつ公開していこうと思います。
本当に文章の途中で終わっているものもあり、オチなどもないのでご了承ください。
~本文~
時間停止能力と一口に言っても、その種類は様々だ。
基本的には、この宇宙全体の時間を止めて、自分だけは物理法則に構わず御都合主義的に自由に動き回れるものがよく知られている。
その派生形として、特定の空間や個人だけの時間を止められたり──さらに小さな単位(首から下のみ、意識のみ)の場合もある──、逆に一度止まってから永遠に止まったままの世界を旅したりするものもある。
この物語に登場する時間停止能力は、上記の中では基本的なものから派生形の前者──宇宙全体の時間を止めている間に、止まった人間を拉致し、その個人だけの時間を止め続けたままコレクションする、という目的に使われることが多い予定だ。
あえて“止まった女性”ではなく“止まった人間”とした理由は文字通りで、この物語に登場する時間停止能力者──しばらくはAと呼称しようと思う──が興味を持っているのは、“女体”ではなく“人体”だからである。
といっても、Aは医学や解剖学の知識があるわけではないし、ましてや医者でも学者でもない。
ただ単純に、“止められた人間”が好きなのである。
Aは郊外の安アパートで一人暮らしをしていて、普段は普通の会社員として働いている。
止まっている間に他人の財布から少額ずつ抜き出したり、店から商品を盗んで生活することもできるのだが、地元にいる両親や近所の人間に少しでも怪しまれないために、できるだけ真っ当な社会人を演じていた。
また、通勤するたびに利用する場所や施設は、Aの狩り場の一つでもある。
今朝もAは、ある乗換駅の通路で好みのターゲットを見つけた。
この“Aの好み”というテーマでも、小一時間は話せてしまうのがAの悪いところである。
何しろ前述の通り、Aがフェチズムを感じるのは“止められた人間”である。
それは言い換えれば、止められていればどんな人間も好き、ということになりはしないか。
実際、Aはこれまで女性だけでなく男性も、またそれぞれ子供から老人まで、人種等も関係なく、白人も黒人もヒスパニックも分け隔てなくコレクションしてきた。
しかし、どうも手当たり次第という訳でもないのである。
例えば、Aが今見つけたターゲットは、明らかに体育会系の女子高生である。
良く言えばベリーショート、悪く言えば男に見えるほど短く刈り込んだ黒髪に、日に焼けた褐色の肌。
体つきもスカートから伸びる足も明らかに日頃からスポーツで鍛えられているそれで、化粧っ気も全くない。
さらに彼女への失礼を承知で言えば、その近くには他にも今時の化粧をした女子高生もいれば、モデル体型の女性もいれば、名門校の制服を着た女子小学生もいた。
そしてAの場合は、ここに“イケメンの男子大学生もいれば、中年のサラリーマンもいれば、坊主頭の野球少年もいた”が付け加えられる。
しかし、それらすべての候補の中で、Aが“コレクションに加えたい”とまで思わせたのは、彼女だけのようなのである。
この好みの問題に関しては、これからも折に触れて掘り下げていくことになるだろう。
Aは、彼女が他の誰にも見られていない──監視カメラ等の視角にも入っていない──タイミングで時間を止めた。
それからすぐに近づくのではなく、まずコインロッカーが並んでいる場所まで行って、特大サイズに空きがあるかを確認する。
ここで一つも無ければ潔く諦めるのだが、三つも空いていたので安心して彼女の元まで戻る。
忘れない内に彼女個人の時間を二重に止めてから、腰を抱えてロッカーまで運ぶ。
ロッカーの前で所持品と身体検査をし、無骨な黒い財布からは数百円を抜き取り、スマホは電源を切ってカバンに戻しておく──ちなみに電子機器はAが触れたもののみ機能するという御都合オプションである──。
そして彼女をその場に体操座りさせ、カバンと共にロッカーの中に押し込む。
ロッカーも触れた時点で機能し始めているので、扉を閉め、彼女の数百円で精算して、止めた位置まで戻る。
時間を再開させ、何事も無かったかのように歩き始める。
こうして、Aは彼女の凡庸とした表情で止まった顔を脳内に思い浮かべながら、一日の仕事に取り組むのである。
そして夜、Aは乗換駅で降りると、まずトイレに行き個室に入った。
時間を止めてから外に出て、改札──改札機に触れると動き出してしまうので駅員のいる端の通路である──を抜け、直結している百貨店で売られている大きなトランクケースとボストンバッグを一つずつ借りる。
戻ってコインロッカーに行き、十二時間近く狭いロッカーの中に保管されていた彼女を取り出し、トランクケースの中に入れ、彼女のカバンもボストンバッグの中にしまう。
それらを持ってトイレの個室に戻り、時間を再開させて外に出る。
あとはそのまま、また電車に乗って安アパートに帰るだけである。
Aの部屋は一階の奥にある何の変哲も無い1Kだったが、中に並んでいるコレクションを見れば誰もが異常な部屋と形容するだろう。
それ以前に、基本的にコレクション以外の物事には無頓着なAの部屋はちょっとした汚部屋と化していた。
壁際には引っ越しの時から解かれていない段ボールがまだ何箱か積まれていて、床には洗濯物やらコミックやらビニール袋やらが散乱している。
シンクにはコンビニ弁当やカップ麺の空き容器が重ねられていて、今にも崩れそうである。
そんな元から混沌とした部屋に点在する空きスペースには、Aの“現在の”コレクションが直立していた。
前述の通り老若男女様々な人間をコレクションしてきたAだが、そのすべてをこの部屋に収納することはとてもじゃないができない。
レンタル倉庫等を利用する方法もあったが、Aにはそんなことを始めたら際限が無くなってしまうだろうということが目に見えていた。
そこで、Aの城であるこの部屋に陳列して愛でるのは最大八体までとして、それ以上に増えそうになった時、あるいは単純に飽きた時には、コレクションの住所だけ特定してから拉致した場所に戻す、というルールを自らに課したのである。
そのおかげで、ここ最近都内では謎の短期失踪事件が多発していることになり、それらは今はバラバラに取り沙汰されていたが、やがて警察が関連性を疑い始めるのはまだ先の話である。
というわけで、現在Aの部屋には今夜来たばかりの彼女を除いて五体のコレクションが陳列されていた。
最初に宣言しておくと、全員生まれたままの姿である。
段ボールの横に並んで立っているのは、強面のカップル。
男は金髪のオールバックで首にはタトゥーが彫られ、筋骨隆々という表現が相応しい肉体は黒く日焼けしている。
女は銀髪のストレートで鼻と顎にピアスをしており、引き締まった身体は白く透き通るようで、お椀サイズの乳房に付いた乳首はまだピンク色である。
二人とも目も口も半開きの気の抜けた顔で対面の壁を見つめていた。
テレビの横には黒人の女性が立っている。
ドレッドヘアーを高い位置でまとめたポニーテールで、九頭身でありながら爆乳の持ち主でもある。
尻が小さいので全体的なバランスは完璧とはいえないが、その胸だけでもすれ違ったすべての男が振り返るほどのレベルだろう。
彼女は何が楽しいのか満面の笑みでクローゼットの方を向いていた。
そしてベッドの枕元には親子が並んでいる。
子供は五歳くらいの少年で、幼いながら賢そうな顔立ちをしている。
太りすぎず痩せすぎずな健康的な身体で、気をつけの姿勢で立つ姿はそれだけでかわいさを感じさせる。
母親は二十代後半から三十代前半で、少年の弟か妹を身ごもっていた。
それがわかるのはもちろん彼女の腹部が膨らんでいるからで、しかもこの大きさだともう臨月を迎えている時期だろう。
しかし、彼女の時間が再開されない限り、永遠に出産することはない。
大きな腹を両手で支えた状態で立ち続ける母親は、隣に立つ息子と同じ穏やかな表情で対面の壁に設置されたエアコンの方を眺めている。
以上の五体が現在のAのコレクションなのだが、こうして列挙してみてもやはり共通点が一つも無い。
Aは帰宅して早々、トランクケースから女子高生を転がり出すと立たせ、慣れた手つきで制服や下着を脱がせ始める。
そして一分もしない内に靴下まで脱がせてしまうと、カップルと黒人の間のスペースに立たせ、しばらく鑑賞してからベッドの上に座った。
ボストンバッグから女子高生のカバンを取り出し、再び中を調べる。
生徒手帳から名前や学年はわかったが、やはりスマホの情報が一番だろう。
すでに警察が動き出している可能性も十分考えられるので、念のため時間を止めてからスマホの電源を入れ、──パスワードが設定されていたら潔く諦めていたが彼女は不用心だった──SNSの履歴から彼女の交友関係や普段の生活態度を想像していく。
実はこの行動はAにとっては大事な行程の一つである。
あくまでコレクションするかはAの第一印象で決めるのだが、それが完了してからはターゲットがこれまで築き上げてきた人生が垣間見える情報をできるだけ取り込んで、そのすべてを自分が支配しているのだという優越感に浸るまでがコレクションなのである。
Aはスマホの電源を切ると時間を再開させ、新しいコレクションを眺めながら夕食、歯磨きとシャワーを済ませて、親子の足下でしばらくテレビを見てから就寝した。
翌朝、六体が昨夜と同じ位置に同じ表情で立っていることを確認するA。
昨日は直立の日だったが、今日はポーズ変えの日なので、さっさと済ませてしまおう。
まず女子高生は初めてなので、オーソドックスにガニ股Wピースにする(あえてアへ顔にはしない)。
黒人には12年前の裸芸人のポーズ、妊婦には5年前の裸芸人のポーズ、少年には2年前の裸芸人のポーズをさせる。
もう少し具体的に説明するなら、黒人は左腕と右足が一直線になるように上げそんなの関係ない感じに、妊婦は四股を踏ませとにかく明るい感じに、少年はカップ麺の容器を使い100%な感じにした──どこまでおわかりいただけただろうか。
カップルはこの中だと最古参なのでたいていのポーズはとらせてしまっていた。
それでも苦心して、正座させた女の頭頂部に男が逸物を乗せ、女の髪をツインテールのようにつかむ、というよくわからないポーズに落ち着いた。
女の両手が寂しかったので顔の前まで上げさせ、クローゼットから取り出した小さな白いブリーフを手首に通して組ませ、祈っているようなポーズにさせる。
それは少年がこの部屋に入れられた時に穿いていたもので、まだ黄色いシミが残っていた。
一体に付けると他のコレクションにも何か付けたくなったのか、Aはまず男の頭に黒人が穿いていた紫色のパンティーを被せる。
少年の頭に女が穿いていた黒いパンティーを被せたところで飽きたのか、それとも最初から男限定のつもりだったのか、残り三体の女性にはまた別の装飾を施し始めた。
黒人には鼻の先から眉間にかけてテープを貼り、妊婦には両方の乳首を洗濯ばさみで挟んだのである。
残るは女子高生だが、もうネタが尽きたのか彼女をあらゆる角度から観察して考えにふけるA。
やがて下から顔を見上げた時に、Aは彼女が鼻の手入れも怠っていたことに気づいた。
女子高生の左の鼻の穴にできていた大きな鼻糞を取り出すと──他人の鼻の穴を穿れることにもAは快感を覚えていたりする──、口を開けさせ舌を出させ、その中央に乗せる。
これで、全員ポーズだけでなく何かしらのアクセントも加えられたので、Aは満足して出勤していった。
ここで戯れに、Aの部屋にいた一匹のハエの視点を見てみよう。
シンクの壁でじっと息を潜めていたハエは、住人が出ていくと飛び上がり、コレクションの巡回を始めた。
少年の頭の周りを回ってから、妊婦の背中の上を通過し、カップルに接近する。
女の手首を覆っている白ブリーフのシミに停まってから、頭上の男の逸物の上で休憩し、男の顔の前で一回転してから黒人の方に移動する。
ハエはそのポーズよりもいつもより開いている鼻の穴に興味を持ったらしく近づいた。
満面の笑顔の上唇の上に停まって穴の方を向くが、それ以上前には進まない。
時間を止められた人体は、もちろん鼓動も呼吸も瞬きもしていないのだが、体表・体内の温度だけは保たれていて、ハエのような虫たちにとっては格好の繁殖場所のはずである。
それでも中に侵入しようとしないのは、恐るべきハエの動物的本能によるものだ。
皮膚の垢や、それこそ肛門や性器の周りに残っている排泄物は問題なく摂取できるので、ハエもそれで満足している。
実際、少年と妊婦とカップルをなかば素通りしたのは、彼らの体表面の汚れをほとんど食べ終えてしまっていたからで、二番目に新しい黒人も左腋に残っていた垢を一口いただくと、すぐに最新の餌場に向けて飛び立つ。
女子高生は朝にシャワーを浴びていたので垢はほとんど残っていなかった。
これがもし夕方のサッカー部の活動後に拉致されていたら、ハエにとってはご馳走になっていただろう。
しかし、シャワーの後でトイレに行き大便をしていたので、しっかり拭いたつもりでも残っていた物質にハエの臭覚が反応した。
肛門のそばに停まって新鮮な食事にありつくと、今度は顔の周りをぐるぐると回る。
そしてブリーフのシミや男の逸物、黒人の腋や彼女の肛門に着地したその足で、彼女と向かい合うように舌の先に停まると、そこに乗せられていたご馳走を満足するまで摂取した。
ここまでわずか約一分間のハエの行動を見てみたが、六体のコレクションにとってはその後も永遠と静寂の時間が続く。
時折聞こえてくるのは、車の走行音、近所の飼い犬の鳴き声、集団登校する小学生たちの話し声、飛行機のエンジン音等々。
カーテンの隙間から差し込む光の角度が変わっていき顔に当たるコレクションもいたが、目を閉じられるはずもなく無様なポーズのまま照らされるしかない。
昼過ぎにネット回線のセールスが来てチャイムを鳴らしたが、もちろん誰も反応することなく止まったまま、ポストにチラシを入れて去るセールス。
その後も暗くなっていく夕方から夜までこれといった変化もないので、コレクションたちの紹介をしておこう。
といっても、別にレギュラーキャラクターになる予定でもないのであしからず。
最古参のカップルは、元々この部屋の隣に住んでいた夫婦である。
毎朝のように怒鳴り声で喧嘩をしていながら、毎晩のように性行為に励む音を隣室まで響かせていた二人に心底嫌気が差していたAは、夏のある晩に時間を止めて網戸だけ閉められていた窓から侵入した。
ベッドの上で両手両膝をついた妻にバックから腰を打ち付ける夫を尻目に室内を物色すると、浴室に全身痣だらけの痩せ細った幼女が全裸で監禁されていることを知った。
Aが引っ越してきた頃には泣き声もあげられないほど衰弱していたため、夫婦が犯罪者であることまでには思い至らなかったのである。
Aはまず三人の時間を二重に止め、夫婦をつながった状態で台車に乗せ、二人の衣服も何着かまとめて自室まで運ぶと、幼女に毛布を被せ玄関に座らせた。
次にその部屋にあった紙とペンでこのアパートの住所と部屋番号、子供が虐待されているようだ、数日前から親が帰っている様子がない、といった内容の文言を書いて、近所の交番まで届けに行く。
アパートに戻り、隣の部屋のドアを少しだけ開けておいて自室に入ると、時間を再開させて玄関の前で待機。
やがて手紙に気づいた巡査がやってきたので耳をすませ、巡査が何度か声をかけた後、ドアが開けられる音を聞いた瞬間に幼女の時間だけ再開させた。
幼女は無事に保護され、夫婦は失踪、というより娘を残して夜逃げしたのだろうという扱いになった。
二人とも複数の暴行や恐喝で警察に特定される直前だったのである。
朝になってからAの部屋にも刑事が聞き込みに来た。
Aは「二人ならテレビの前でセックスしたまま止まっていますよ」と言いそうになるのをこらえて、当たり障りのない返答をした。
その日からAのコレクション生活が始まったわけだが、しばらくは夫婦だけで楽しんでいた。
Aのパソコンの画像フォルダには、ベッドの縁にAを間に三人並んで座り笑顔で肩を組んでいる謎の写真が残っている。
親子は近所の産婦人科医院から拉致してきた。
ある日突然、“妊婦が欲しい”と思い立ったのだろう。
自室で時間を止めてから外出し、まっすぐ産婦人科医院に向かい、妊婦たちを物色する。
待合室にいる人間は一人になるタイミングを待たなければならないので、できれば最初からトイレにでも入っていてくれないないかな、という望み通りにトイレにいたのが、彼女である。
しかもそのそばには、おまけの少年が立っていた。
男の子供が何歳まで女子トイレや女湯に入っていいかという議論もあるが、誰にも預けられずに付いてこさせざるをえない状況だったのなら仕方ないだろう。
幼女の時は警察に保護させたAだが、この少年はAの謎の合格ラインに入っていた。
Aは親子を二重に止め、医院の車椅子に妊婦を乗せ、その息子をボストンバッグに犬のように頭部だけ出るように入れると外に出て、静止した住宅街を悠々と帰宅した。
しっかりもう一往復して車椅子を返してくると時間を再開し、二人を全裸に剥く。
この頃はまだコレクションの数に上限を設けていなかったので、室内は大量の人体で埋め尽くされていた。
特に場所をとっていたのは合コンをしていた大学生のグループで、男女四人ずつ、席順と同じ位置で向かい合わせて立たせている。
そこでAは妊婦を前屈みにさせて男子で囲み、左右の逸物を両手で握らせ、前後の逸物を口と性器に挿入した。
また少年を仰向けに寝かせて女子で囲み、二人に左右の腕を胸で挟み乳首を舐めさせ、一人を頭の上でしゃがませ性器を鼻に押しつけ、一人に精通すらしていないだろうががんばって騎乗位で挿入させた。
そんな惨憺たる光景を、虐待夫婦も含めた他のコレクションたちは黙って眺めることしかできない。
黒人女性はたまたま日本に観光旅行に来ていた、日本語もいくつかの単語しか知らない純粋な外国人である。
すべての日程を終えて帰国しようとしていた直前、哀れにもAに気に入られてしまった女性は、公衆の面前で拉致された。
Aはその日、空港で新しいコレクション候補を物色していたが、なかなか気に入った人間が見つからず、諦めてタクシーで帰ろうとしていた。
タクシー乗り場の列に並び、あと一組が乗れば次はAの番というタイミングでふとタクシー降り場の方を見ると、モデルのような黒人女性が颯爽と降りてくるのを目撃した。
その瞬間に即決したAは、彼女が座席からトランクを降ろし、その場でスマホを取り出し操作を始めたところで時間を止め、行動を開始する。
彼女を乗せていたタクシーがAの前に並んでいた客を乗せて走り去っていることを確認してから、彼女に近づいて二重に時間を止め、彼女とトランクを自分がいた位置まで運び、念のため後ろに並んでいた数人の時間もまるごと二重に止めて、何食わぬ顔で時間を再開させる。
やってきたタクシーの運転手に、「二人です、こっちの彼女も」と伝えてまず自分が乗り込み、運転手がちょっと前を向いた瞬間に時間を止め、彼女とトランクを乗せ再開させる。
運転手は一瞬「あれ?」という表情をしたがすぐにドアを閉め、Aが告げた町に向けて走り出した。
忘れない内に列の人間の時間を再開させる。
これで目撃者は最小限に抑えられたはずだ。
あとはタクシーの運転手に怪しまれないように振る舞えばいい。
幸い積極的に話しかけてくるタイプの運転手ではなかったし、彼女もスマホを見たまま黙っているので問題なく過ごすことができた。
念のため自力で運べるギリギリの地点で停めてもらう。
彼女を降ろすときも運転手がバックミラーも見ていないタイミングで時間を止めたのだが、最後はあえて降ろした後に、
~再び作者より~
これは、ひたすら時間停止と放置プレイもの?を極めようとしていた時の作品ですが、もう中盤から方向性を見失っているというか、タイトルも寒いですし。でも確実に現在にまで至る性癖が凝縮されている感じですね。