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帰宅後


体験入店を終えて家に戻ると、

玄関の鍵を閉める音が、ひどく大きく響いた。


ベッドに倒れ込んだ瞬間、

胸の奥がまだドクドク脈打っているのが分かった。

喉が乾いて、手足がほのかに痺れている。


(今日……わたし、何をしてきたんだろう)


天井を見つめながら、ひとつずつ思い出す。


控室で出会った、明るい店長バニーさん。

「新人ちゃんだ〜かわいい!」と笑って頭を撫でてくれたこと。

その手の温度が、いまになってじわりと蘇る。


すれ違いざまに声をかけてくれた、先輩バニーさんたち。

「最初は緊張するよね、でも大丈夫だよ」

あの、優しい調子。


そして――

初めて“バニードリンク”をいただいた瞬間。

男性客が照れながら注文してくれて、

「これ、よかったら……」と笑ったときの胸の熱さ。


グラスを持った指先が震えて、

「ありがとうございます」さえ上手く言えなくて、

でも嬉しくて、視界がゆるくにじんだ。


会話は、驚くほど楽しかった。

ほとんど初対面なのに、

知らない男性がこんなに優しくしてくれるなんて――

そんなこと、わたしの人生にはなかった。


途中で気持ちが抑えられなくなって、

トイレに逃げ込んだ。


ドアを閉めた途端、

胸の先が呼吸に合わせて小さく震えているのに気づいた。

ハイレグの細い布が、動くたびに

脚の付け根の“奥の奥”を意識させてきて、

どうしようもなく、自分の身体が熱くてたまらなかった。


鏡に映る、自分の姿。

蝶ネクタイだけが整然としていて、

それより下は何も守られていない裸の胸。

腰骨にぴったり吸い付いたT字のライン。

あまりに“いけない姿”で、

なのに、目が離せない。


(わたし……こんな顔、するんだ)


指先が震えた。

触れてはいけないのに、

触れたくて仕方がなかった。


けれど店に戻らなきゃいけなくて、

ただ息を整えるだけで精一杯だった。


――その続きが、いま胸の裏で疼いている。


ベッドの上で横になると、

脚の間の熱が、逃げ場を失ったみたいにじんじん広がった。

下腹の奥が小さく跳ねるたび、

胸まで熱が伝ってくる。


そっと太ももを寄せると、

布越しに伝わる温度が、自分でも信じられないほど敏感で、

呼吸がふっと止まる。


(あ……だめ……)


だめなのに、

どうしてこんなに、思い出すだけで苦しくなるんだろう。


ホールで向けられた視線。

照れ笑いのドリンク。

鏡の中の、自分の肌。

胸の先をかすめたあの冷気と、

ハイレグの布がこすれた場所。


――全部が、まだ身体に残っている。


(……だめ、だって……思ってるのに)


喉の奥が甘く震えた。


そして彼女は、

ゆっくりと、ベッドの上で身じろぎし――


その先へ、静かに落ちていった。


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waruby

😍😍😍