小悪魔メイドに弱味を握られて:君臨篇3 (Pixiv Fanbox)
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「へぇ~ハルト君は足で……足で苛めて欲しいんだ。普通なら屈辱だよね。だって足だよ? あ・し。人間の一番下にある足で苛めて欲しいなんて自分がどれだけ卑しい存在か告白してるみたいなものだよね?」
リルはそう言いながらも挑発するように足をプラプラ揺らしたり、脚を組み替えたりしてハルトの視線を左右に行き来させて笑った。
「さっきから私の足ばっかりみてそんなに足が好きなんだね」
「は、はい……」
「フフフ、そんなに好きなら苛めてあげるわ。王子様のハルト君からのリクエストだものね? でもね……」
スッ、とリルの眼差しが細くなってハルトを射抜いた。
たったそれだけ。
睨まれたわけでも、怒られたわけでもにいのに、ハルトはジン、と身体が痺れ、呼吸が荒くなった。
「足で苛めて欲しいのに、なんで立ってるの? ハルト君は私の足以下なんだよ? そう宣言したのも同じなんだよ? なのに、なんでそんな立ってるのかな?」
「え?」
キョトン、としたハルトにリルは小さくため息をついた。
エルヴィスならばまず私の前で立っていることなどありえない。
普通、調教される奴隷ならば主の前で見せる態勢は――。
まぁ、王子様には難しかったのかな?
マゾ王子様はリアルで調教されたことがないから説明してあげないのわからないみたいね。
「ハルト君は初心者だし仕方ないね。うん。じゃ、私が教えてあげるね。ハルト君、足で苛められたいなら、私が踏みやすいようになってくれるかな?」
「ふ、踏みやすい……ですか」
その単語だけで感じるなんて真性のマゾね。
ハルトの顔を赤らめた反応にリルはクスリ、と笑った。
本来なら土下座させてからだし、服も着せないが、今日はまだ本格的な調教はしない。
ハルト君には私を崇拝して貰わないとね。
エルヴィスみたいに全てを捧げて隷属させるための下拵えだからね?
フフフ、ハルト君が知るよしもないけど、君もそうなる運命なんだから。
「そうだよ。そう……私の足元に寝転んで」
「こ、こうですか? リルさん」
「フフフ、このアングル。パーティーの時を思い出すね。今日はあの時と違って、たっぷり踏んであげるよ?」
カタン、とブーツがハルトの顔の側に落ちて、パンスト越しのリルの足の裏が目の前に広がる。
あの夜――自分の妄想を叶えてくれた足の裏。
綺麗だ。
黒く透けた布地を見ながら、ハルトはそう思っていた。
むわっとする熱気や酸っぱい様な蒸れた匂いも美しい足のギャップとなって魅力的に感じられる。
なにより、この体勢。
自分が寝転がされながら、顔を差し出している現状がどうしようもなく情けなくて興奮してしまう。
自分の歪んだ性癖を自覚してしまうとそれすらも快感だった。
スー、スー、スー。
「あらあら、命令してないのに鼻で息をしちゃうだ。ねぇ、臭くないのかな? 足の臭いだよ? 朝からずっと洗ってないブーツを履いていたからきっと熟成した臭いがこびりついてるよ? それなのに命令してないのに嗅ぐなんてハルト君は変態だねぇ……」
詰りながらもリルの表情は笑顔だった。
小動物をいたぶる猫の様にジワジワとハルトの心をなぶっていく。
「そんなにいい匂いならおねだりしてごらんよ? もっとリル様の足の匂いを嗅がせて下さい、もっとリル様の足を押し付けて下さい、ってね」
「リル様、リル様の美しいおみ足でもっと僕の顔を踏みつけて下さい、もっとリル様のおみ足の香りを嗅がせて下さい、床みたいに踏み潰して……」
「あは! あははは! 本当に言うなんて正直な変態だね! 国王様や王妃様が見たらショックで卒倒するんじゃないの?」
蔑み高笑いするリルの声すらもハルトには甘美な刺激、スパイスにしか感じられない。
彼女の笑顔をもっと見たい。
もっと詰られてバカにされたい。
ハルトは恍惚としながらリルを見つめていた。
「そんなに欲しいなら存分に踏んであげる。前のパーティーの時みたいにお試しじゃなくて本当に床みたいに潰してあげる。それがお望みなんでしよ?」
ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
返事をすることすら許されずリルの足の裏がハルトの顔に踏み降ろされた。
「どうかしら? 床にされたご感想は? まったく……これが私たち貴族の、民の頂点に立つお方の姿だと思うと情けなくて笑えてしまいますね!」
ぐり、ぐり、ぐり。
「あぶぶぶぶぶぶ!」
乱暴に足を揺り動かすと、顔の皮膚が左右に捻れる様に引っ張られて激痛が走る。
あまりの痛みに顔を背けようとしたが、頭上からリルの鋭い声が響いた。
「こら、床! なに逃げようとしてるの! 床なら床らしく大人しく踏まれてなさい !」
ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
腰をベットから浮かし、両足での踏みつけ。
ミシミシミシ。
頭蓋骨の継ぎ目が軋むほどの重みにハルトはピクピクと震えていた。
成人したリルの重みに少年のハルトでは対抗しようがないのだ。
こうして体重をかけられただけで顔を動かすことすらできない。
しかも、密着した足の裏からの熱気はハルトの頭を朦朧とさせ、さらに体力を奪っていく。
「あら、どうしたの? 床にして欲しいっておねだりするから踏み潰してあげたのに、もうギブアップ? もう少し頑張って欲しいなぁ~」
視界は足の裏一面に染まり、圧迫されて潰れた鼻から辛うじて吸えるのは強烈な酸っぱさとチーズの匂いが混ざった刺激臭だけだ。
い、意識が――。
圧迫の熱気と酸欠の中で、ハルトはリルの足の裏を見つめながら意識を失うのだった。
………………。
…………。
……。
「はっ!」
ハルトが目を開けると天蓋つきの豪華なベッドだった。
だが、自室のものではない。
ここは?
混乱するハルトだが、記憶を掘り起こして何があったか思い出そうとした。
「あれ? 確かリルに――」
踏みつけられて、その後――。
「目が覚めた?」
「リル……様……?」
ソファで読書していたリルは立ち上がるとハルトの側まで行き――。
ぎゅ。
「はわぁ……」
リルの胸に顔を押し当てられた。
服越しでもわかるリルの柔らかい胸と甘い香り。
香水と石鹸と柑橘系の匂いはリルの香りだろう。
「ごめんなさい。ちょっとやり過ぎちゃったわ。ハルト君が可愛くて私ったら歯止めが利かなくなったの。ごめんなさいね」
「僕のほうこそ、ごめんなさい。気絶してしまって」
死にかけた恐怖からの甘い飴にハルトはのぼせてリルの胸に顔を埋めていた。
「今度はちゃんと手加減するけど、大丈夫? 今日で怖くなっちゃった?」
また苛めて貰える。
不甲斐ない自分のせいでこんなことになったのに、リルさんは優しいんだ。
ハルトは胸がジン、と熱くなるのを感じた。
また彼女に苛められたい。
「は、はい。ぜひ、お願いします」
元気よく答えると優しく頭を撫でられた。
「フフフ、いい子ね。ハルト君。じゃ、また楽しみにしてるわ」
もっとリルさんに楽しんでいただけるように頑張らないと。
リルの優しさにほだされながらハルトは健気にそんな事を考えているが、彼はまったく気付かなかった。
ハルトを抱き締めるリルの顔は嗜虐敵な笑みと偽りの優しさを湛えた笑顔であったことは――。
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