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とある製薬会社が保有する研究所。

その中の人気のない部屋の端に、一人の女性研究員が身を潜めていた。

「どうしてこんなことに…」

彼女がこんな場所で弱音を吐いているわけは、数時間前に遡る。

自身の研究のための実験を準備していたその時、突如研究所内の警報が鳴り響いた。

「何!?」

戸惑う彼女をよそに、続いてスピーカーから警備員の悲痛な声が聞こえてきた。

『侵入者だ! 所員は速やかに避難を!』

信じられないことに、彼女のいた研究所は何者かの襲撃を受けていた。

耳を澄ますと遠くの方からは銃声のような音が鳴り続けている。

ここにいると危ない。

危険を察知した彼女は、そのあとすぐに普段から誰も立ち寄らない古い倉庫に逃げ込んだ。

そこで物陰に隠れて、聞こえてくる音に彼女は集中する。

まだ銃声はかすかに聞こえる。

同僚たちは無事か心配になるが、今外に出ることは彼女にはできない。

一研究員に過ぎない彼女に、銃を持っているであろう相手に敵う術はなかった。

やがてしばらく時間が経ち、騒然としていた研究所は奇妙な静けさに包まれる。

もしかして、襲撃者は鎮圧されたのかと、彼女が物陰から出ようとした時だった。

「動くな」

「!?」

彼女の後ろから、冷たい声が聞こえてきた。

背中に突き付けられた物が何かを察した彼女は、その場でピタリと停止した。

「ここにも研究員がいたとは」

ゆっくりと足音が近づき、声の主は彼女の前に姿を現す。

全身黒づくめの武装をした男。

彼女はすぐにその人物が件の襲撃者であることを理解した。

「両手を上げていう通りにしろ」

襲撃者に指示されるままに、彼女は無言で両手を上げる。

下手をすればいつ引き金を引かれるか分からない。

彼女の生殺与奪は襲撃者の意のままであった。

そうして、襲撃者の男は彼女を倉庫から連れ出し、すぐ近くのとある場所へと向かった。

重厚な扉が開かれると、そこには危険な薬品が入っていることを示すマークが書かれたドラム缶がいくつも設置されており、奥の方には黄緑色に光る謎の液体が満たされたプールがあった。

「ここって…、まさか廃棄物処理室…?」

それは、研究の過程で出た廃棄物を処理する場所であった。

普段なら防護服を着て入らなければならない危険な場所に、彼女は私服に白衣を羽織っただけの姿で連れて来られていた。

そして襲撃者の男は、彼女を黄緑の液体が入ったプールの淵に誘導すると、銃を突きつけながらこう言った。

「そのまま、後ろに下がれ」

彼女はその言葉に恐怖した。

彼女のすぐ後ろにあるのは、恐らく様々な薬品が混じり劇物となった廃液、それで満たされたプールである。

後ろに下がれということは、すなわち自分にこのプールに入れということ。

こんな危険な液体の中に入れば、防護服のない彼女はどうなるかなど想像にたやすかった。

「それとも、これで撃たれるか?」

襲撃者の男は、手に持った銃を構えなおす。

銃口の向きと自分の視線がまっすぐ一直線になる中、彼女はそっとプールの方を見る。

緑の廃液は、ブクブクと泡立ち、不気味な光を放っている。

その光景に彼女は恐怖するも、どうあがいても状況は変わらないことを悟り、やがてゆっくりと片足を後ろに下げていった。

ジュー…。

「!!」

彼女の履くブーツが廃液に触れた瞬間、緑色の煙が立ち上り嫌な音が部屋に鳴り響く。

廃液は少し粘性があり、彼女が足を深く浸けると同時に発砲を強め、周囲に滴を飛ばしていた。

足裏がプールの底に着いたのを感じると、彼女はもう片方の足を廃液に浸ける。

先ほどと同様緑の煙が足元から上がり、ブクブクと泡立つ廃液が彼女の足を侵していった。

「っ…!」

彼女の両足を、廃液の持つ強力な腐食性が襲う。

辛うじて履いていたブーツが、廃液の浸食から彼女の身を守っていたが、それも時間の問題だろう。

その先に待ち受けているのは、想像を絶する惨劇だ。

恐怖のあまり、彼女は思わず体が震えてしまう。

そして襲撃者の男は、怯えながら自ら廃液に沈む彼女の様子を、ニヤリと笑みを浮かべながら眺めていた。

「お願い…助けて…」

消え入りそうな小さな声で、彼女は助けを求める。

果たして彼女は、このまま廃液に沈んでしまうのだろうか…。


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どうも、オイモココアです。

お久しぶりです。

先月あたりから有償依頼の受付を開始したのですが、想定以上にご依頼が来ていたため、そちらの作業にしばらく集中しておりました。

前回の投稿からかなり時間が空き、また月末近くの投稿となってしまいことにつきましては、支援者の方に深くお詫び申し上げます。

今月用のイラストにつきましてはこれを含め3枚分準備できておりますので、今日から月末までの3日間で順次公開したいと思います。(お付き合いいただけますと幸いです)


さて、今回のイラストですが、オリキャラちゃん改めライラとは別の子を試しに描いてみました。

というのもライラは異種族の冒険者なので、ファンタジーなシチュエーションを描くのに向いていますが、現実世界とかSFっぽいシチュエーションを描くのにはちょっと不向きな気がしたので、今回そういう向けのキャラクターを作ってみようと思いました。

名前はまだ決まってませんが、とりあえず『研究員ちゃん』としておきます。

シチュエーションは、正確になんて言うのか分かりませんが、酸性っぽい液体に浸けられるってやつです。

丸呑み消化に近いものがありますが、消化液じゃなくて『何かしらのヤバい液体』に浸けられるっていう感じが、SFチックなシチュエーションでいいんですよね。

こういうのを楽しむためにも、研究員ちゃんに期待したいですね。(悪い顔)


さて、11月も残り少ないですが、残りのイラストもあげていきたいと思います。

ではまた明日。

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