チビの小学生だった甥がバルクマッチョイケメン大学生になって戻ってきた ~スパーリング編~ (Pixiv Fanbox)
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2022-04-14 15:00:00
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2026-06
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甥の悟は頭脳明晰、綺麗な顔をした細っこいガキだった。
その頭の良さゆえ、小学校で苛められていたのか、叔母から「ちょっと男の子らしく鍛えてあげてくれない?」とジムに連れられてきたのが、もう10年以上前だ。
悟の華奢さに、こんなやつに格闘技できるか?と思ったが、運動神経は悪くなったし、何より素直で根気強かった。
どれだけ遅くても歩かずロードワークをこなし、歯を食いしばって自重トレーニングを耐える。
まあスパーリング擬きをすると手も足も出なかったが……それは他の練習生が中学生以上で、悟だけが10歳になるかならないかだったのだから仕方ない。
男の10代は数年で見違えるように体が変わる。
「……啓吾さん、僕はどうやったら強くなれる?」
防具超しでも中学生に好き勝手殴られまくれ、悟の顔は少し腫れ上がっていたが、泣き言1つ言わず、改善点を確認してくる。
こいつはもしかしたら強くなるかもしれない、と思った。
だが子供に環境は選べない。
エリートの父親の海外転勤が決まり、半年でアメリカに旅立って行った。
最後の日、第二次性徴前でもできる自重トレーニングなどをできるだけ教えてやったが、心残りだった。
なんだかんだで俺も悟のひたむきさに好感を持っていたのだ。
中学生にとっては体の良いサンドバッグだったようだが…。
あれから約10年、悟はアメリカでその頭脳を覚醒させ、なんとH大学に入ったらしい。
すごい。
俺は素直に感心したが、悟を叩きのめしていた中学生たちは面白くないようだった。
中学生たちも今では20代後半、総合格闘技をやっている、と言うのが売りになるのか、以外と続けている。
頻度は落ちたし真面目と言い難い時もあるが。
ある日、突然悟から連絡があった。
日本に一時帰国するらしい。
まだ悟が自分を覚えていることが純粋に嬉しかった。
「良かったら顔見せろよ!」
と返信すると、
「お邪魔します」
とシンプルだが丁寧な返事があった。
一流大学に入っても真面目で礼儀正しい所は変わらないらしい。
勉強ばっかでストレスもたまるだろうから、ミット打ちでもさせてやるか、と俺は当日を楽しみに準備していた。
「啓吾さんスパーリングしましょうよ~」
当時中学生だった練習生の1人の大和がロープにだらりと腕をかけて誘ってくる。
大和はガタイが良く、乱暴な男なのでなかなかスパーリング相手がいないのだ。
「悪い、今日はこのあと悟が来るんだよ。もうそろそろなはずなんだけどな…」
啓吾がそう返すと大和は、は?、と眉間に皺を寄せた。
「悟ってあのクソガリ坊ちゃんの?何しに来るんですか?あ、俺の特製サンドバッグ!?」
ギャハハ、とけたましく笑う。
大和は30になり態度がデカくなる一方だった。
お前な…、と注意しようとすると、奥の入口が開き、異様に上背のある男が入ってきた。
縁に当たらないように首を曲げる様子からして、身長は2メートル近いだろう。
上質そうな紺のセーター超しにも、男の隆々とした筋肉の盛り上がりがはっきりわかり、啓吾は身構えて近寄った。
このジムは2階にあるため変なトラブルは少ないが、腕力を奮うことを己の快楽とする馬鹿な男達が、巫山戯て押し入ってくることがあるのだ。
基本的には啓吾がその体格で威圧して断固とした態度で押し返すが……。
今入ってきた男の、異様な体の厚み、セーターを盛り上げる猛々しい僧帽筋と隆々とした大胸筋のシルエットに、嫌な汗が流れた。
素人を殴ることは出来る限り避けたいが、絶対に筋力では太刀打ちできないと一目でわかった。
男は身長180cm以上ある啓吾より高い目線からこちらを見下ろしている。
啓吾の腿周り程もある極太の腕は真っ直ぐ伸ばされているが、岩のような筋肉がボコッと盛り上がり、恐ろしい径を誇っていた。
とてつもない威力を持つだろう大きな拳を警戒する。
あの、と神経をぴんとはったまま声をかけ、目に力を込めて合わせて、はた、と止まる。
男は意外なほど若く、薄めのすっきりした顔立ちをしていた。
短めに整えられた髪。
誠実そうな目に記憶が甦った。
「悟か……?」
すると青年が柔らかい笑みを浮かべた。
「はい、わからなかったですか?」
落ち着いた声音に緊張がとける。
「いや成長し過ぎだろ…」
近づくと啓吾より頭1つ大きかった。
悟とわかると驚きで思わず声が高くなる。
「えーすごいな。身長いくつ?」
「196cmです。アメリカに行ってから急に伸びました」
日本にいる頃の悟は背も体重も平均以下の少年だったが、今やMMA選手も怖じ気づくような筋肉隆々の偉丈夫だ。
「それになんだこの筋肉……うわすごっ」
拳で目の前の凄まじい盛り上がりを見せる大胸筋を叩くと、分厚い高密度のゴムのような感触にドムッ!と弾かれる。
悟は笑うと、ふっ、と息を吐きぐぅっと筋肉を盛り上がらせた。
メキッ!!!ギチッ!!
更に膨れ上がった大胸筋に服がはち切れそうに悲鳴を上げる。
超合金と化した悟の巨大な筋肉に、啓吾の拳がゴツッ……とあっさり跳ね返される。
「うわっ…。なんかもう負けちったな、色々」
啓吾は悟の上質かつ異様なバルクを誇る肉体に、本能的に自分を圧倒する強さを実感した。
「啓吾さんのおかげです」
真摯な声に思わず照れる。
「いや俺なんかちょっと教えただけだからな……」
「啓吾さんに教えてもらったトレーニングとロードワークを向こうでも続けていたら、いろんな人に声かけてもらえたんです。」
「それはお前が良いやつだからだよ。
でもそうか、向こうでも色々スポーツやってたんだな」
「はい、レスリングとかアメフトとか色々経験できました」
「それでここまで育つとはなぁ…」
思わずため息をつき改めて悟を見上げる。
意識すると悟の重量感、存在感はこちらが息苦しくなるほどだった。
肩幅も二廻り以上啓吾より大きい。
簡単に包み込まれてしまうような体格差だ。
「へー。ガリ勉でも体作ることだけはできるんだなぁ…」
背後から大和の嫌味な声がした。
振り返ると相変わらずロープにもたれたまま、つまらなさそうにこちらを見ていた。
「大和さんですか?お久しぶりです」
大和の棘がある声にも悟は気を害した様子もなく、丁寧に挨拶した。
はっ、と大和が息を吐く。
「その筋肉何?俺らにボコボコにされ続けて人生歪んじゃった感じ?」
大和…、と啓吾が嗜める。
大和の気持ちはよくわかる。
昔は自分より弱く、見下していた相手が、アメリカの超一流大学に入学したに留まらず、圧倒的なバルクマッチョイケメンに変貌してやって来たのだから。
悟が頬をかく。
「なくはないかもしれません」
あっさり認められて大和が虚をつかれたような顔になる。
思わず悟の顔を見る。
悟が苦笑して見返した。
「やっぱりあの頃は毎日悔しかったので」
ははは!と大和が声をあげて笑う。
「無駄無駄!鈍くさいやつが筋肉付けても鈍くさい筋肉ダルマになるだけだから!」
人は良いように記憶を改竄すると言う。
悟の運動神経はむしろ良かった。
隙を突いて威力はないがスピードのあるジャブが綺麗に入ったりするから、逆上した相手に力任せでボコボコにやり返されていたのだ。
「今日も軽く揉んでやろうかぁ?
まぁ上品なエリートお坊ちゃんにはもう殴り合いなんて怖くてできないか?」
「おいやめろ」
啓吾が眉をしかめて止める。
「いいじゃん。適当に遊ばせてやる予定だったんでしょ?俺がやってやるって」
「あのな…」
啓吾がちらと悟を見ると、少し考えた様子で、
「俺と大和さんでスパーリングは危ないと思います」
とだけ言った。
ギャハハ!と大和が耳障りな声をあげる。
「だーいじょうぶだって!お坊ちゃん仕様に優しく相手してやるから」
「あ、いや……」
悟が言葉を選ぶように少し黙る。
啓吾はため息をついた。
「危ないのはお前だ馬鹿」
「はっ、俺?」
「悟と体重差いくつあると思ってんだ。悟、お前100kg以上あるだろ」
「120、130はありますね」
当たり前のように返され思わずギョッとして悟を見る。
長身で均整の取れた骨格に惑わされていたが、服の下には恐ろしい筋肉量が隠されているらしい。
なんとか気を取り直す。
「ひゃ、130つったらお前の倍近いウエイトだろ。やめとけ。いくら悟のが経験少ないとは言え、パワーでぶちのめされるぞ」
言ってから、しまった、と臍をかむ。
言葉の選択を誤った。
「は?」
大和の目が据わる。
「啓吾さんまで何言ってんの?こんな見せ筋野郎、ただのサンドバッグだろ」
啓吾は手で目を覆った。
「おら、ビビってねえで上がって来いよ」
大和が中指を立てて挑発する。
悟が柔順する。
「俺でもパンツが…」
「余ってんのあんだろ!」
大和が叫ぶ。
完全に戦闘モードだ。
悟が問うように啓吾を見る。
「まぁ…顔は防具で守るとして…」
俺はつけねーぞ!こんなやつに!と大和が叫んでいるが無視する。
「少しやってみるか?
元々ミット打ちくらいするかと思ってたんだ。
パンツは…1番デカいやつ持ってきたらなんとかなる…だろ、たぶん」
まじまじと悟のガタイを上から下まで不安になる。
大腿部など男の腰廻り程もある。
一瞬考え悟は、わかりました、と頷いた。
啓吾は何でも物をぶち込んでしまっている倉庫から、なんとかXLサイズのトレパン、サポーター、念のためセーフティカップを見つけ出した。
逆上した大和が何をするかわかったものではない。
冷静に考えると大和は身軽でトリッキーな手も使うし、悟にもきっちり防具はつけさせよう。
「おー、あった…ぞ……」
部屋に戻ると先に服を脱いで下着姿で待っていた悟が振り向いた。
その裸体に思わず声を失う。
服の上からでもその筋肉量がうかがい知れたが、ここまでとは想像もできなかった。
樽のような巨大な大胸筋がバツバツに皮膚をぶち破らんばかりに隆起し、前横にはみ出ている。
悟のちょっとした動きでぶるんっと激しく波打つ。
胸が陰を落とす腹筋はレンガのようにボッコボコに割れていた。
脂肪が全く見当たらない。
純粋な筋肉だけで構成された120kgオーバーの肉体を目にするのは初めてだった。
露わになった僧帽筋の威圧的な隆起、防具のような丸々とした肩の筋肉。
広背筋の凄まじい広がりに腕は閉じないようだった。
両腕は上腕二頭筋と上腕三頭筋がひしめき合うように盛り上がり、リラックスした状態でもブリブリと太い血管が浮き上がっている様が恐ろしい。
シンプルな深緑のボクサーブリーフは、凶悪なバスキュレーションを誇る大腿四頭筋によってめくれ上がり、バツバツに張っていた。
競輪選手ですらここまで見事な腿をしていないだろうという重量感だ。
幾重にも腱が盛り上がり、人一人分のようなどっしりとした存在感がある。
秘められたパワーを想像すると肝が冷えた。
意外にも下半身は毛深く、悟の涼やかな顔と、その男性ホルモンの濃厚さのギャップに頭がくらくらした。
脇にもジャングルのような繁茂が巣くっている。
そして……どうにも目のやり場を困らせるのがその股間の膨らみだった。
……あれは勃起しているのか?
生地を透けさせる程、太く長く鎮座する悟の性器は、ズル剥けのカリまでしっかりとシルエットを浮き上がらせ、股間から腰へと伸びていた。
李桃のような亀頭は既に腰幅を越えて飛び出している。
悟が重みを感じさせない滑らかな歩みで啓吾に近づいてくる。
むわっ、と、くさくはないが熱気と、フェロモンとしか言いようのない甘さすら感じる濃い香りに包まれる。
ありがとうございます、と悟にその太い前腕を差し出されて、あ、ああ、と言われるがまま取ってきたサポーター等を差し出す。
悟は受け取りそれを広げ、一瞬微妙な顔をした。
気を取り直してずるん、と勢いよくボクサーブリーフを脱ぐ。
ボロンッ!とのた打つ大蛇のようなペニスが飛び出した。
その大きさは思わず戦慄する。
ぶらん……重そうな亀頭で垂れる極太の竿は、既に指が回りそうもない太さだった。
太い血管が浮き上がり、ブリブリと充溢した肉感が見て取れた。
それはどんなAVでも見たことないようなサイズだった。
長さも20cm程もありそうだし、太さも確実に6cm以上はある。
啓吾は自分のモノの大きさを、平均よりはデカいと自負していたが、悟のそれは確実に次元が違った。
ずっしりと垂れ下がるボールのような睾丸と、濃い下生えが咽せるような雄臭さを放っていた。
悟は啓吾が茫然とその規格外の巨根に目を奪われているとも知らず、白いサポーターに足を通す。
いや無理だ!
自分で持ってきたにも関わらず、サポーターは悟の性器を覆うには余りに小さかった。
極太の腿に、Tバックのように生地が引き延ばされる。
ギチッ、ミチッ!と極上の密度の筋肉にほぼ食い込むこともできず繊維が悲鳴を上げる。
モノを収納する前の部分に、悟がその平常時にも関わらずぶりんぶりんに肉の詰まった太いペニスをなんとか押し込もうとする。
膨らみきった大きな亀頭だけでほぼその全てを埋め尽くし、ズッシリとした重さで布地を無理矢理引き延ばし、ズシッ!!と固定される。
何もカバーされていなかった。
先の方だけ僅かに覆われているだけで、竿のほとんどが露わになっている。
サポーターの締め付けを嫌がるように、悟のペニスはピクッ!ビクッ!と大きく揺れた。
竿の表面に浮き上がる血管がどくっ!どくっ!と脈打つのさえ見えるような気がした。
ギヂィッ……とその極太の根元が怒ったように肥大したかに見えた。
悟がセーフティカップを手に取る。
「い、いや、それは無理だな…」
思わず啓吾は口を出した。
亀頭の容積だけでパンパンになってしまうだろう。
無理矢理捻じ込んでも、その脅威の充溢にバキャッ!と破壊されるのが目に見えていた。
「そうですね…。これもちょっと……」
悟が言いながら、申し訳程度にしかサポートされていない己の巨砲を触った。
持ち重りのしそうなモノがぶるんっ…と揺れる。
ここまで大きさが違うとチンコの握り方も違うんだな…とぼんやり阿呆なことを考える。
「あ、あぁ…。て、てかそれは起ってはないんだよな?」
その余りのデカさと筋肉のような、ギチギチのゴムのような密度を感じさせる性器に思わず確認する。
このままでも挿入できそうだ。
悟が苦笑した。
「起ったらもっとデカくなりますよ」
当たり前のようにそう言うが、既に一般的に巨根と言われるモノが勃起したようなサイズだ。
ズッシリとしたそれはそれだけで数kgありそうだった。
「お、おいどんだけ着替えに時間かけてんだ」
リングの上から大和の声がする。
悟の後ろ姿に目を奪われていたようだが我に返ったようだ。
見上げるような、ギチギチと分厚く隆起する甲羅のような背筋、締まった腰から爆発的に広がる、ぐっ!と持ち上がり丸々と隆起した尻の筋肉と、その丸みから続く、大樹のような凶悪な腿。
規格外のサイズの男根と睾丸は背後からでもその陰が見て取れた。
大和も男社会で生きてきて、相当な数の猛者たちを見てきたが、ここまで全身の筋肉を発達させた雄は見たことがなかった。
「すみません、もう終わります」
振り返って悟が言う。
その拍子にブンッ!と揺れたデカマラがバチンッ!!!と筋肉で張り切った腿を激しく叩いた。
その余りの迫力に思わず言葉に詰まる。
さっ、と悟はトレパンを履いたが、ゆったりと作られているはずの腿の部分が、俵のような大腿筋でバツンバツンに引き伸ばされ、めくれ上がった。
悟は気にすることなくスタスタとリングに歩み寄り、グワッ!とロープが引き千切れるのではないかと思う程のパワーで掴み寄せると、ひらりと身軽にリングに飛び乗った。
120kgオーバーの完熟筋肉体とは思えぬ軽やかな身のこなしだったが、その着地は重量に相応しく、ドンッッ!!!とリング全体を激しく揺らすものだった。
大和もよろめき後ろ手にロープを掴む。
「お待たせしました」
そう言って悟が大和に歩み寄る。
背後からは大和の姿は全く見えない。
縦にも横にも、分厚さでも、大和の体とはものが違いすぎる。
相対する大和の視界は分厚い筋肉の壁のような悟に覆われていた。
啓吾は大和に同情した。
情けないが、正直今の悟と手合わせしたいとは思えない。
正面に立つだけで、散々鍛えてきた己の体が余りに薄く、細く、頼りないものに見えてしまう。
目線の高さにある悟の大胸筋は一房が顔よりもデカく、皮膚をぶち破らんばかりにバツバツに漲っている。
あまりの筋肉量に乳首は下を向いていた。
「……フン。じゃあちょっと遊んでやるか」
大和が動揺を抑えつけて言う。
真剣に相手を倒すために隙を窺う目つきに変わっていた。
一瞬悟が思案して言った。
「大和さん、俺しばらく何もしないので、思いっきり腹殴ってもらっても良いですか?」
「…は?」
大和も啓吾も虚をつかれて言葉を失う。
「いえ、あの頃は吐いてしまうほど重かった大和さんのパンチを、今受けたらどう感じるのかなと」
悟がそう言ってボッコボコにひしめき合うように分厚く隆起した腹筋を撫でる。
「…舐めてんのか」
大和が地を這うような声を出す。
ビキッ!とこめかみに血管が浮き上がる。
「舐めてません」
悟はさらりと答えるが、本当に相手を脅威に思っているならノーガードで打たせるなんてしない。
少なくとも悟相手に「ちょっと腹殴ってくれない?」とは絶対に言わない。
ボーリング玉大の上腕二頭筋をボコリと浮き上がらせた極太の腕を見て思う。
あの豪腕とゴツい拳でフックなんてぶち込まれたら体に穴が空きそうだ。
「インテリ様の考えることはわかんねぇなぁ……」
煮え滾る低い声で大和が悟に躙り寄って睨み上げる。
悟は特に様子を変えない。
「不快にさせてしまったのなら謝ります」
「何が不快だ、気取りやがって!!
そんなに言うならお望み通りその腹潰してやるよ!!」
大和はそう叫ぶと、思い切り腕を引き、渾身の力を込めた拳を悟の土手っ腹にぶち込んだ。
ドシッ。
大型トラックの巨大タイヤを叩いた時のような、間の抜けた音がする。
二人とも微動だにしない。
大和の拳は悟の盛り上がる筋肉でギチギチの腹筋にめり込んですらいなかった。
「今ので全力ですか?」
煽りではなく、純然な確認として悟が言う。
何も起こっていないような平静さに背筋がゾクッと震えた。
悟の筋肉隆々の体がいよいよ膨れ上がり、大和を押し潰すような錯覚に襲われる。
ピクッ、ピクッ、と視線を拳に落としていた大和の肩が震える。
「お、おい大丈夫か?」
思わず啓吾が声をかける。
渾身の一撃を、まるで虫が止まった時のような反応であしらわれる屈辱は想像に難くなかった。
大和がガバッ!と顔を上げたかと思うと、血走った目を剥き、うおお!!!と雄叫びを上げてむちゃくちゃに悟をサンドバッグのように殴り始めた。
ドカッ!ドシッ!ドンッ!!!
悟が避けもガードもしないのをいいことに、顔、胸、腹、やがて蹴りも織り交ぜ始め、側頭、脇腹、腿を、四肢を振り回して無茶苦茶に殴りまくる。
止めようとしたが、悟が微動だにしない異様な雰囲気に手が止まる。
顔を殴っても、側頭部にハイキックをいれようが、ぴくりとも動かないのだ。
太い首の筋肉が全てを受け止めているのか、体重差があり過ぎて響きもしないのか。
大和の打撃の雨をものともせず、悟がドシッ、と一歩距離を詰める。
大和が目を見開いてたたらを踏む。
悟は歩みを止めない。
ノーガードのまま、ドスッ、ドシッ、と大和に近づく。
「な…く、くんな!!なんだお前!」
自分の攻撃が全く聞かない、圧倒的な肉体の偉丈夫に迫られ、本能がパニックを起こす。
「く、クソッ!」
ハイキックを叩き込むが、悟は首だけで完全に受けきった。
なおもぐいっ!と距離を詰める悟の筋肉に弾き飛ばされるように、大和が後退する。
どんっ…と背中がコーナーに当たる。
いつの間にかリングの端から端まで、追い詰められていたのだった。
角に追いやられ、大和の視界は完全に悟の凶悪な筋肉ボディーに覆われていた。
最早大和は袋のネズミだった。
鋼鉄のような筋肉の鎧に分厚く覆われた悟に潰されるのを待つしかなかった。
はーっ、はーっ、と汗だくの大和がガードを固めて荒い息をつく。
「やめましょうか、ここで」
悟が淡々と言う。
「あぁ!?」
大和が目を剥く。
そして怒りそのまま掬い上げるように、脚の力を使って全力のボディーアッパーをぶち上げる。
悟はそれを見下ろすと、ゴギュゥッ!!!と腹筋を隆起させた。
レンガのようなシックスパックが膨れ上がり、これまでと比較にならない質量と堅さに変貌する。
今まで脱力状態だったってのか!?
啓吾が恐れ戦くと、ガギィッ!と耳を覆いたくなるような音がした。
ボキッ。
「ッッッ……!!」
大和がたまらず指を覆う。
鋼のような悟の腹筋に、骨がやられたのだ。
「もういいでしょう」
その様子を淡々と悟が見下ろす。
自分の筋肉が、相手の骨をへし折ることなど当然と思っているようだった。
踵を返そうとした悟に
「ふざけんな!!!」
と大和が突っかかり、悟の筋肉で堅く凝固した尻を蹴る。
無論悟には効かず、大和の足が痛むほどだったが、悟は振り返るとため息をつき、目にも止まらぬ速さで大和の右腕を掴んだ。
「なッ…!」
そこそこ太い大和の腕を、悟のグローブのような左手が完全に掴みきり、ぐぐっ…とゆっくりと吊り上げる。
大和が暴れて抵抗するが、悟の筋肉が幾重にも盛り上がった極太の腕はマシーンのようにびくともしない。
「じゃあこれから軽く腹殴るんで。全力で力込めてください」
悟が右拳を作り、腕を引く。
ボコォッ!!!と上腕筋がはち切れんばかりに隆起し、ぶっとい血管が浮き上がる。
オーバーキル確実と思われるえげつない太さに、啓吾も思わずゴクリと唾を飲んだ。
その迫力に大和が目を見開き、必死で腹筋を固める。
その様子を見ると、悟はその砲丸のような拳を大和にぶち込んだ。
ドボォッッッッ!!!!!!!!!
「ゴエェェェッッッ!!?!?」
超ヘヴィー級の桁違いの重さのパンチを喰らい、大和が勢いよく嘔吐する。
背中までぶち抜かれたようなめり込み。
ズムッッ……っと拳で大和の体をくの字にへし折り、そのまま宙に持ち上げていた悟の筋肉隆々の体が吐瀉物で汚れる。
「もう1発いきますか?」
悟の恐ろしい言葉に大和の顔が青ざめガタガタと震える。
悟はため息をつきそのままぶっとい腕を大和の両脇に通し、ぐっ、と抱き締めた。
「ひぐっ!?」
押し付けられ初めて肌で、皮膚をぶち破らんばかりの異様なバルクを誇る、樽のような大胸筋と極太の腕の筋肉を感じ、恐怖に大和が声をあげる。
「ベアハッグ。よく俺に喰らわせてましたよね?」
悟が話しながらメキッ…メギッ……とその凄まじい筋肉をゆっくりと隆起させる。
「ぐっ、がっ……!?」
極厚の筋肉に絞り上げられ、大和が呻く。
大和の体は悟のバルクマッチョボディーに埋められていくようだった。
「わかりますか。今の俺の筋力で大和さんを潰すのは簡単です」
凶悪な脅しに合わせて、その大胸筋が更に肥大し、比べるとペラペラな大和の体を押し潰しミシッ!ギシッ!と骨を軋ませる。
大和が押し殺した悲鳴をあげる。
「もう逃げられないですよ」
大和の足が悟の極太の太腿の間でか細く震える。
大和は完全に悟の極厚マッスルボディーに閉じ込められていた。
その生き死は悟に完璧に握られている。
「ほら」
そう言ってグオッ!!と巨大な大胸筋をみなぎらせる。
ベキッ…と大和の肋骨にひびが入った。
「あがぁッ!?!?」
「ギブしますか」
万力のような拷問ベアハッグを喰らわせながら、小揺るぎもしない声で悟が言う。
「だ…誰が……」
悟にベアハッグで子供のように持ち上げられながら、大和が震える声で言う。
ブルブル体を震わせながら、胴を捻じ切らんばかり食いこむ、鋼鉄の荒縄のような悟の筋肉に覆われた腕を引き剥がそうとするが、無論悟はびくともしない。
チラッ、と悟が啓吾を見る。
や、やめ…、と声を上げようとしたが、遅かった。
「そうですか」
悟はそう言うと、メギィッ!!!!!と全身の筋肉を盛り上がらせた。
筋肉の檻の、膨れ上がった容積がそのまま大和の胴体を潰す。
全身が半分近く圧縮されたように見えた。
ボギッ、ベキベキベキッ!!!!!!
「あ………ぐ………」
耳を覆いたくなるような骨と腱がへし折られる音と共に、大和がガクッ、と首を落とした。
「お、おい!!!」
啓吾は思わずリングに上がり込んだ。
「大丈夫、気絶しただけです」
悟が拷問器具のようなその肉体から大和のボロ雑巾のような体を解放する。
リングに横たえられた大和は白眼で泡を吹き、びくっ!ビクッ!と体を痙攣させていた。
悟の殺人パンチを受けた腹には、悟の指の後がわかるほどはっきりと青黒いめり込みが見てとれゾッとした。
全身悟の極厚の肉体に締め上げられ、青白い異様な色をしていた。
「さすが大和さん、根性ありますね」
落ち着いて話す悟の肩を思わず殴る。
だが金属が流し込まれたような丸々とした筋肉で容易く弾かれた。
「いっつ……。やり過ぎだろ!肋骨が肺に刺さったら死ぬかもしれない」
「大丈夫です、加減したんで完全には折れてないですよ。昔よく行ってた医院、まだやってますか?」
悟が紙のように大和を抱き上げて言う。
堂々とした態度に、啓吾は怒りも忘れ思わず、あ、あぁと頷いた。