おてんば爆乳娘としての日常 春と制服編 前編 (Pixiv Fanbox)
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高校二年の五月、俺こと佐山香介は空き教室を掃除していた。
その日の掃除班にはなぜか人が少なく、俺のほかには一人の女子しかいなかった。
その女子の名前は川城花蓮。
『おてんば爆乳娘』というあだ名を持つ美少女だ。
川城花蓮のおっぱいは持ち主の顔よりも大きくて、ブレザーの形をくっきり変えてしまうほど突き出ている。誰がつけたあだ名か知らないけど、あのおっぱいは『爆乳』としか表現できない。
尻も巨大で、太ももはむちむちっ♥ とはち切れそうなほど太い。その反面、肩とか腰は細くて、そのアンバランスさがますます彼女の魅力を高めている。
そんな体つきだけじゃなく顔も整っていて、クラスの男子の大半は川城を夜のオカズにしていた。
もちろん俺もその中のひとりだ。
あんなエロい体、抜かない方が失礼だっての。
そんな爆乳美少女とふたりきりになれたとはいえ、女性経験皆無の俺が楽しい会話なんてできるわけがなく、俺は掃除中ずっと無言でいるしかなかった。
でも、会話がなくても困ることはなかった。
いまや物置となっているこの空き教室には、ベッドやロッカーなど掃除する場所が多く、ただ体を動かしているだけで時間が過ぎていくからだ。
……そう思っていたのに。
「あれ? ねえねえ、佐山くん」
きれいな声が聞こえて横を見ると、『おてんば爆乳娘』のあだ名に恥じない爆乳がばるんっ♥ ばるんっ♥ と弾んでいた。
それを落ち着いて見られる度量が童貞の俺にあるわけがなく、慌てて川城の顔に目の照準を合わせると、そこにも整いすぎた顔があって、俺は床を見つめるしかなかった。
「あのロッカーの上、なにか光らなかった?」
「ろ、ろ、ろっかー……?」
「ええ。あのあたりなんだけど……うーん、ここからじゃわかりにくいわね」
しばらく形のいい眉を寄せていた川城だったが、すぐに明るい顔になった。
「あ、そうだ。佐山くん、あたしを肩車してくれないかしら」
「か、かたぐるま……?」
「あ、佐山くんが嫌ならあたしが下になってもいいけど」
「い、いや、俺が、下になるよ……」
たどたどしく返しながら、俺はロッカーの近くで身をかがめた。
「よいしょっと」
川城が俺の肩に足を乗せると、むっちり♥ と太ももが密着してきた。後頭部には真っ平らな股間があたって、ふにぃ♥ と形を変えている。
お、俺の首に川城のアソコがくっついてる……や、やばい。勃っちまう……。
「佐山くん、たってちょうだい」
「え?」
「だってたたないと届かないでしょ?」
「あ、そ、そうだな……」
勃起に気づかれたのかと思ったぜ……。
前かがみになりながら立ち上がると、上の方からガサゴソと物音がし始めた。
「うーん、なかなか手が届かないわね。佐山くん、もう少し前に出られる?」
「こ、これで……いいか?」
「よしっ、取れたわ。佐山くん、ありがとう」
俺がしゃがむと、川城がひらりと降りた。
着地のとき、ふわりと制服のミニスカートが舞い、大きな尻とそれに食いこむライトグリーンのショーツが見えた。
いいもの見れた……帰ったらオカズにしよう……。
「うーん、これ、カメラ、かしらね?」
川城は古いカメラを持ってレンズを覗きこんでいた。
フィルムで取るタイプのやつだよなアレ……なんであんなものがロッカーの上に?
「これ、まだ使えるのかしら?」
「さ、さあ?」
「傷とかはないみたいだけど……」
「あ、こ、これ、ボタンじゃないか?」
俺がカメラに指を伸ばしていくと、ふわりと川城の香りが鼻に届いた。なにかの花のような、とにかくいい香り。
どうしてこの子はこんなにいい香りがするんだろう……。
俺の指がボタンに触れると、カメラから強烈な光が放たれた。
「きゃっ!」
「うおっ!」
カメラからの光が俺たちの体をふらつかせる。
目が開けられない。足がもつれる。ガシャン! となにかが落ちる音が聞こえた。
なんだ? なにが起こってるんだ?
「さ、佐山くん、だいじょう……ぶ?」
薄目を開くと、空き教室のベッドに手をついている川城の姿が見えた。
「か、川城……」
「佐山くん……」
川城は目を閉じると、ベッドの上に寝転がり、体から力を抜いていった。
俺は川城に近づこうとしたが、足に力が入らなかった。
近くのロッカーに背を預け、俺は意識を失った。
次に目を開けると、夕日に照らされた空き教室だった。
あれから何時間経ったのか……何分も経ってないのか?
ふらつく頭を抑えながら、床に手をつくと、柔らかい布の感覚がした。
つかんで持ち上げてみると、それがベッドシーツということがわかった。気絶している間にベッドの上に移動させられたらしい。川城がやってくれたんだろうか……。
そうだ。川城はどうなったんだろう。
シーツから手を離して川城の姿を探し始める…………しかし、シーツは落ちていかなかった。
下を見ると、シーツが大きな出っ張りに引っかかっていた。
「なんだこれ……?」
妙に高い声を出しながらシーツを取り払うと、そこには風船みたいに膨らんだブレザーがあった。
その風船は柔らかそうにぽよぽよ♥ と震え、俺の体に衝撃を与えていた。これは間違いなく俺の胸から生えているものらしい……。
「な、なんで俺に胸がついてるんだ……って、な、なんだこの声」
鈴の音のような声を出していることに気づいて、とっさに喉を押さえると、喉仏のない平らな喉がそこにあった。
足回りにすーすーと風の通る感覚がする……まさか下半身裸なのか?
そう思って腰回りに指を伸ばすと、ヒダがある布の感触がした。
「こ、これってスカートか……?」
どうやら俺が気絶している間に誰かが俺に女装をさせたらしい……なんのために?
混乱しつつ顔を上げると、ベッドの隣に巨大な長方形の姿見があった。
保健室から持ってきたものだろうかと一瞬考えたが、そんなことは問題じゃなかった。
「か、川城……?」
さらさらの明るい髪に大きな瞳、桜色の唇。特大サイズの胸。
『おてんば爆乳娘』のあだ名を持つ美少女が、鏡の向こう側でM字開脚していた。
パカッと開かれた足の間で、ライトグリーンのショーツがつやつやと光沢を放っている。股関節が誘うようにぴくぴくと動いている……。
「あ、足閉じろよ。中が見えて……って、え?」
俺はそのとき、自分の声がどこかで聞いたものがあると気づいた。
目線を戻すと、恥ずかしそうに頬を染めた川城花蓮が俺を見つめていた。
「川城……だよな?」
俺が話すと川城も口を動かした。
俺が目を見開くと、川城も大きな瞳を大きくした。
俺が股間に手を伸ばすと、川城もなにもない股間をぺたぺたと撫で続けた。
「嘘だ……そんな……」
俺が川城花蓮になっている。
そんなバカな。信じられない。
受け入れられない事実に固まっていると、教室の端の方から野太い声が聞こえた。
「う、うーん。頭が痛い……ん、胸が……軽い……?」
「えっ?」
空き教室のロッカーに一人の男子生徒がもたれかかっていた。
そいつは頭を振りながら、確かめるように自分の体をペタペタと触っていた。
こいつ……どこかで見たような……。
「お、お前……誰だ……?」
俺が声をかけると、男子が目を見開いた。
「な、なんでそこにあたしがいるの……え、なにこの声」
女言葉でしゃべりながら、男が手で喉を押さえる。まるでさっきの俺みたいだ。
そこで俺はようやくこの男子のことを思い出した。
こいつは佐山香介。
『俺』だ。
「あ、あなたは誰なの?」
女言葉で話す『俺』はキモかったが、そんなことはこの場では気にならなかった。
だってこいつの中身は――
「お、俺は佐山香介だ……でも、今は川城が俺の体になってるように見える……」
「つ、つまり、あたしが佐山くんになってて、佐山くんがあたしになってるってこと?」
「あ、ああ……」
頷くと、俺の目の端でセミロングの明るい色の髪がきらめいた。
俺の頭から生えているそれは、『川城花蓮』の持つ綺麗な髪の毛だった。
「あたし達、本当に入れ替わってるのね……」
鏡の前で『佐山香介』が自分の顔をペタペタと触っている。
どことなく動きが女性っぽくて、中身が川城だと知っていても気色悪かった。『自分の身体』でそういうことをやられているのが拍車をかけているのかもしれない。
「で、でも、なんでこんなことに?」
綺麗な声が出る喉に違和感を覚えつつ問いかけると、川城が振り返った。
「やっぱりあのカメラが原因かしら?」
「あ、ああ、そうか。さっきの……」
空き教室を見渡すと、床に落ちているカメラを発見した。
カメラのそばにうずくまると、ふわりとスカートが舞った。慌てて前を押さえる。スカートって防御力低すぎじゃないか?
カメラは無残な姿になっていた。レンズは割れ、ボタンは飛び出て、他の部分もところどころ傷ついていた。
ボタンを押してみたが、カメラは光るどころか、カラカラと音をたてるだけだった。
「こ、壊れてる……」
「あたしが取り落としたせいね……」
川城の野太い声が遠く聞こえる。
このカメラは壊れている。元に戻れる唯一の手段であるカメラが。
つまり、もう俺たちって元に戻れないってことか?
「ど、どうしよう。お、俺たち……」
「落ち着いて、佐山くん」
川城は俺のそばにうずくまり、肩をぽんと叩いた。
「壊れてるなら、修理すればいいのよ」
「修理……できるのか?」
「あたしはできないけど……この近くにカメラ屋さんがあったはずよ。そこに持っていきましょう」
川城はそう言ってカメラを俺の手から取り上げた。
こんな異常事態だというのに川城は落ち着いていた。表情も穏やかで、頼れる男といったオーラを出している。
本当は川城が女で俺が男なのに……。
「とりあえずこの入れ替わりは他の人には話さないでおきましょう。信じてもらえないでしょうし」
「あ、ああ、そうだな……」
「というわけで、教室から荷物を持って、カメラ屋さんにいきましょう」
川城の提案にうなずいてから立ち上がると、胸がぶるんっ♥ と弾んだ。
そ、外から見てたときからわかってたけど、この胸暴れすぎだろ……。
「あ、注意しておくけど、佐山くんはあたしの荷物を持っていくのよ?」
「川城の? そうか。今の俺は川城だもんな……」
「あたしの席、わかる?」
「わ、わかるよ」
「あたしは佐山くんの席がわからないから教えてほしいんだけど……って、口調も気をつけないとダメね。今のあたしは佐山くんなんだから」
俺はこの川城の発言にほっとした。
女口調で話す『佐山香介』は気持ち悪いとしか思えない。男口調に直してくれれば、気持ち悪さが軽減されるかもしれない。
「ええと、佐山くんって普段どんな感じに話していたかしら」
「ふ、普段? そんなこといわれても……普通にだよ」
「男の子の普通ってわからないわ……わからないぜ!……これでいいか?」
川城の男口調は下手な演技している俳優のようで、少し痛々しかった。
でも、頑張ってることには変わりないし……、そう思って黙っていると、川城が溜め息をついた。
「……まあ、口数は少なめにいくわ。佐山くんも口調には気をつけてね?」
「え、ああ、わかった」
「わかった、じゃなくて、わかったわ、よ?」
「わ、わかった……わ。こ、これでいいのか……いいのかしら?」
今まで女口調で話すことなんてなかったから、どうしてもたどたどしくなってしまう。川城の男口調を痛々しいものと思ってたけど、俺も同じようなものか。
そう思って俺が川城を見上げると、彼女は腕を組んで厳しい顔で俺を見下ろしていた。
「あと、佐山くん、パンチラに気をつけてね」
「え……」
「佐山くん、さっきからパンチラしすぎよ。カメラを拾い上げるときなんて背中までめくれ上がってたし……今は佐山くんがあたしなんだから、そういうところには注意してほしいわね」
「あ……ご、ごめん」
謝りながらスカートの後ろ側を押さえると、ふにぃ♥ という感覚が伝わってきた。
や、柔らかい……これが『おてんば爆乳娘』のお尻なのか……。
そうしていつまでも触っていたかったが、川城の咳払いが聞こえて手を離さざるを得なかった。
ふたり並んで廊下を歩いていると、周りから強烈な目線を感じた。
特に男子生徒たちから鋭い視線を感じる。顔に、胸に、足に……これが『おてんば爆乳娘』の日常なのか……。
幸運なことに教室には誰もいなかった。そそくさとお互いのスクールバッグを持ちだし、俺たちは教室を飛び出した。
川城のローファーを履いて外へ出る。廊下を歩いているときも思ったけど、この体は胸と尻が大きすぎてバランスが取りにくい。歩いているだけでよたついてしまい、しばしば川城に肩を支えられてしまった。
カメラ店に到着し、いかにも頑固親父といった風な店主にカメラを差し出すと、彼はカウンターの上でカメラを分解しはじめた。
「あー、ここと、ここがイかれてるな……こりゃ道具を海外から取り寄せなきゃいけねえから……ま、修理にゃ半年はかかるな」
「「は、半年……」」
高校二年の貴重な半年間を異性の体で過ごすなんて……。
男子の俺が爆乳美少女として生活ができるとは思えないし、川城が冴えない男子としての生活に耐えられるとも思えない。
なんであの時ボタンなんて押しちまったんだ……。
「しょうがねえだろ。珍しい型なんだから……修理代は十万円だ」
「じゅ、十万円なんて払えないわ……なんとかなりませんか。あたし達、高校生なんです」
「世の中甘くねえよ、おめえも男なんだからそれくらいわかってんだろ」
「……」
男であることを強調され、川城が黙りこむ。
爆乳美少女『川城花蓮』の人生において、男からこんな説教される経験なんてなかっただろうし、ショックはすごいだろうな……。
「ま、とはいえ、修理の仕事なんて久々だからな。特別価格、一万円にしておいてやる」
「あ、ありがとうございます!」
「そんなかしこまんなって……つうか、兄ちゃん、さっきからなよなよしすぎだ。そんなんじゃそっちのボインの彼女、別の男にとられちまうぞ」
店長は俺を指差してニヤニヤと笑っていた。
女として男から『ボインの彼女』なんて言われるのは生まれて初めての体験だったし、そもそもセクハラをどう切り返せばいいかわからない。
頼るように本来の持ち主に目線を配ると、川城は硬い顔をして俺と店長の間に手を挟んだ。
「そんな怖い顔すんな。冗談だよ。冗談」
茶化すように笑いながら、店長は契約書をカウンターの上においた。
俺、川城に守られちゃったんだな……。
女子に守られるなんて男としては情けないはずなのに、なぜか心の奥がむずむずとして……なんだこれ?
カメラ店から少し離れ、俺たちは学校近くのバス停で話し合うことにした。
バス停のテーブルをはさんで椅子に座る。その際はスカートを下に挟むことを忘れない。この感覚には落ち着かない。なんでスカートってこんなに太ももを出しているんだ。
「こうなったら冬まで生活を入れ替えてすごすしかないわね」
「え……?」
川城の申し出に俺はしばらく固まってしまった。
てっきりこの状況への愚痴を言い始めたりすると思ったのに……。
「周りに話すってことも考えたけど、証拠のカメラが壊れているからね。言葉だけじゃ信頼されないと思うの」
「まあ、そうだな……」
「というわけで、この半年間、お互いなりきるために情報を交換しましょ。家族のこととか、友達のこととか……異性の生活のわかりにくい部分とかは特に話し合っておきましょう。トラブルのもとだし」
「……わかった」
川城の言葉に従い、俺たちはお互いの情報を交換しあった。
家族構成、交友関係、日々の生活、印象に残った昔のできごと、いろいろなパスワードなど……今日は時間が少ないので、取りつくろえない部分のみ交換することにした。
異性の生活に関しての情報交換に突入したとき、俺はふと目の前の男の声が弾んでいることに気づいた。
「おしっこするときスカートはこうやって持ち上げてね。あたしはアソコをふくときはビデを使う方が好きだけど……」
「な、なんか川城、楽しそうだな」
「……そ、そうかしら?」
川城は目をそらしていたが、嬉しそうな表情は隠しきれていなかった。
思い返せばカメラ店までの道中も妙に早足だった気がする。あのときは早く戻りたいんだろうとか、男女の歩幅の違いなんだろうとか思ってたけど……。
俺が上目遣いでじっと見つめていると、川城は観念したように薄く笑った。
「実をいうとあたし、前から男の子になってみたかったのよ」
「え?」
「ほら、あたしって他の女子と比べておっぱいが大きすぎるじゃない? それが嫌だってわけじゃないんだけど、たまに邪魔って感じることもあって。だから……ね」
いきなりのカミングアウトに口がぽかんと開いてしまったが、今の俺には納得できなくもなかった。
『おてんば爆乳娘』の乳の重さを今の俺は両肩に感じている。ずっしり♥ と重い双丘や、男たちのいやらしい視線は鬱陶しいに違いない。
これからは俺がそれを体験することになるのか……。
「それに男の子って髪のケアも簡単そうだし、生理もないし……」
そうだ。今の俺の体は女子なんだ。生理があるんだ。
世間ではつらいといわれているが、実際のところはどうなんだろう。そこはかとない恐怖が背筋を寒くさせる。
「それに、高校生になってから男子と女子の力の差ってすごいからね。それも気になってたのよ」
そういって川城は力こぶを作った。出来上がった力こぶを無邪気に喜びながら触っている。その姿は男子小学生のようで、少し微笑ましかった。
でも、まさか女らしい『おてんば爆乳娘』が男になってみたかったなんて……想像すらしたことがなかったぞ。
「だから、どうしても元に戻れないなら、異性の生活を楽しみましょ」
晴れやかに川城が俺に笑いかける。
相手側がこうならしょうがない。俺もここは男らしく、この半年『川城花蓮』としてやっていく覚悟を決めることにしよう……今は女だけど。
「あ、あと、佐山くん、さっきからそれ、辛そうだから言うけど……それ、机に乗せたりすると結構楽よ?」
「それ?」
「……おっぱい」
「え……」
確かに先程から肩が重たかった。細い肩にこの爆乳は荷が重すぎるのだ。
川城の言う通りに動くと、おっぱいがテーブルの上でぷにゅうん♥ とスライムのように形を変え、誘うようにふるふる♥ と震え始めた。
確かに肩の重さはなくなったけど……これじゃまるで「あたしのおっぱい見て見てぇ~」って言ってるみたいだ……。
俺が顔を熱くしていると、本の持ち主は楽しそうにくすくすと笑った。
たゆん♥ たゆん♥ と爆乳を揺らしながら『帰り道』を歩き、俺は川城家にたどり着いた。
川城家は洋風建築で、かなり大きかった。どことなく上品にも見えて、一軒家っていうよりも屋敷と言ったほうが似合うような気がした。
川城家の門を開き、広い庭を抜けて家の扉を開くと、若い女性が扉を開けた。
「あら、おかえりなさい。花蓮」
その女性は未来の川城と呼ばれても違和感ないほど川城に似ていて、胸は川城よりも特大サイズを持っていた。
どう見ても大学生の姉って感じだけど……川城曰く、「お姉ちゃんたちは全員嫁入りしたわ」って言ってたから……。
「た、ただいま、マ……ママ」
「もうご飯の準備はできてるわよ」
ママと呼ばれて眼の前の女性がたおやかに微笑んだ。
知らない美人を『ママ』と呼ぶのも女言葉を使うのも恥ずかしかったが、そんな俺の内心を知らず、川城のお母さんは話し続ける。
「あ、あと、昨日も話したけど、妹たちは……」
「きょ、今日は友達のうちに泊まるんだ……のよね?」
「そうそう。あ、あとお母さん今から病院行ってくるから」
「どうし……」
言葉を止め、川城のお母さんの少し膨らんだお腹を眺める。
川城の情報によると彼女は今、妊娠中らしい。川城も含めて七人目の子供になるらしいけど……川城のお母さん、子供産みすぎじゃないか?
「マ、ママ、もしかして、赤ちゃん?」
「そうなのよ。調子が悪いってわけじゃないんだけどね。ちょっと気になって。今から病院行ってくるわ」
「わ、わかった……わ。いってらっしゃい、ママ」
「うん。いってくるわ」
俺が家に入るのとすれ違いに川城のお母さんは外へ出ていった。
体調変化の焦りもあるだろうけど、川城のお母さんは娘の中身が知らない男と入れ替わっていることなんて全く気づきもしなかった。
バレなかった安心感と騙しているという罪悪感をいだきながら、俺はローファーを脱いで川城家に上がった。
川城家のリビングでひとりでご飯を食べる。
用意されている食事は俺の家とさほど変わらなかったが、調度品の上品さや、あちらこちらにある幸せそうな家族写真が俺をそわそわさせた。
この体になって味覚が変わったのか、サラダ類が美味しく感じる。その反面、肉などの脂っこいものはあまり口に運びたくならなかった。いつもの四分の一くらいの量ですっかり満腹になってしまった。
食事を終えて、川城の部屋に向かう。
階段を登り、『かれんのへや』という看板が下がっていた扉を開くと、パステルカラーの部屋が広がっていた。ふかふかのベッドと整頓された勉強机。俺の部屋とは大違いだ。
おそるおそる部屋に入ると、振動音が部屋に鳴り響いた。
『もしもし、佐山くん?』
通話口の向こうから、『佐山香介』の声が聞こえてくる。
普段は男の声なんて聞きたいと思わなかったが、このときばかりは安心感が勝った。
「川城……」
『あたしの家には帰れた?』
「今食事が終わって川城の部屋にいる。そっちは?」
『なんとか帰れたわ。今は佐山くんのお部屋にお邪魔してるんだけど……』
「さ、先に話しただろ。俺の部屋は汚れてるって」
『でもまさかここまでとは思ってなかったわ』
川城の部屋を見渡す。整理されているきれいな部屋だった。大きなクマのぬいぐるみやファンシーな絵柄のクッションが数個置いてある。
漫画本とエロビデオにまみれた俺の部屋とは大違いだ……恥ずかしい。
『あ、そういえば佐山くん、お風呂には入った?』
「ま、まだだけど……」
『洗い方とケアの仕方は覚えてる?』
「……あんまり強い力でこすらないこと。風呂後にはクリームを塗ること」
『そうそう。ああ、あといい忘れてたわ』
「ん?」
『えっちなことしてもいいわよ。その体、半年は佐山くんのものなんだし』
「ぶっ……」
いきなりのセクハラ発言に吹き出してしまう。その影響で巨大な胸がぶるるんっ♥ と震えてしまった。
「な、なに言って……」
『流石に変なもの挿れられたら嫌だけど、それ以外ならなにしてもいいわよ」
「い、挿れるって……そ、そういうことじゃなくて」
『あ、ごめんね。あたし、これから佐山くんのママ……母ちゃんのごはんだから』
「ちょ、か、川城? 川城?」
戸惑う俺を置いて川城は電話を切った。
バス停でも思ったけど、川城はどこかハイになっている。これもやっぱり『男の子になってみたかった』からなんだろうか……。
そんな事を考えながら、俺はファンシーな花がらのタンスに向かっていった。
数分後、俺は風呂場の脱衣所にいた。
手にはタンスから取り出した水玉模様のブラジャーとショーツが握られている。
「ブラはでかいから入ると思うけど、こんな小さな布にこの尻が入んのかな……」
ひとり言をつぶやきながら、俺は近くのハンガーを手に取った。
ブレザーをハンガーにかけ、ブラウスのボタンをぷちぷちと外していく。スカートのジッパーを下ろし、すとんとスカートを脱ぐ。
見下げるとライトグリーンのブラに包まれた大きな双丘があった。足元が見えないほど大きいそれは、俺を誘惑するようにふるふる♥ と揺れている。
「これが、川城のおっぱい……」
揺れるおっぱいを目に焼きつけながら、ショーツを下ろしていくと、股の間にすうっと風が通っていった。
なにもなくなった下半身にドキドキ♥ としながら、俺はゆっくりとブラジャーのホックを外した。
「うひゃぁっ」
ブルルンッ♥ と爆乳がこぼれたせいで足がもつれ、その勢いのまま俺は風呂場に突っ込んでしまった。
湯気が身体にまとわりついてくる。胸、腰、尻、股間、自分の体のラインをはっきりと自覚させてくる。この体が女として極上のものであることを俺の頭に染み込ませてくる……。
「いたっ」
よろめいていると、足になにかがぶつかった。爆乳のせいで見えないが、たぶん風呂場の椅子だろう。なんとかバランスを取って体勢を安定させていると、眼の前に大鏡があった。
裸身の川城花蓮が俺を見つめていた。
すっきりした顔のライン、巨大すぎる胸の中心にあるピンク色の乳首、細い腰に備わった縦長のヘソ、大きな尻、なにもない平坦な股間、その下にある少しだけ膨らんだヒダ……。
「か、川城……」
全男子のあこがれが、俺の目の前であられのない姿をしている。
俺はその肢体を舐めるように見つめ続ける。いや、見つめているのは俺じゃなく川城だ。川城が川城の肉体を見つめているだけだ……。
「か、体……洗わないと……」
かすれ声を出しながら椅子の上に座る。
ボディソープを手のひらに乗せ、体に泡をまとわりつかせていく。まずは胸から……。
「あんっ……♥」
乳首に触れた瞬間、俺の体に痺れるような快感が走った。乳首はすでに硬くなっていたらしく、少し触れただけで快感が湧いてしまった。
なんだ今の甘い声……俺が川城にこの声を出させているのか……。
これが女の快感なんだろうか。男の快感と比べ物にならないほど気持ちがいい。
「はぁん♥ んっ♥ き、きもちいい……♥」
胸に泡をまとわせていくと、さらに甘い感覚が体中に広がっていった。
胸だけでこれだけ気持ちいいんだったら、アソコに触れたらどうなるんだ……?
「はぁ……♥ はぁぁぁ……♥」
吐息を出した瞬間、応えるように下半身がじんじん♥ と切なげな熱を持ち始めた。
鏡の中の川城花蓮と見つめ合う。彼女は潤んだ瞳と上気した頬で、これから起こることに期待した顔をしていた。
「川城……ごめん……」
本人から『えっちなことしてもいい』と許しを貰っているのに、俺は謝罪を口にしていた。
俺は泡を落とした手を股間に這わせ、割れ目へと指を伸ばしていった。
くちゅりっ♥
「あっはぁんっ♥」
ひときわ甘い声が漏れる。股間はすでに粘り気のある液体が漏れ出していた。
これは愛液だ。女が快感を得たときに出す液体だ。
「き、気持ちいい……はァん♥」
女性器の入口をなぞるだけでぞくぞく♥ と快感が体中を巡る。
「んっ……♥ お、女の体はどうなってんだ……全身が性感帯みたいな……ンッッッ♥」
女性器の硬くなった部分をこすると、頭を貫くような衝撃が俺の体を歪ませた。
これが、クリトリス……♥
「あひぃんっ♥ ここっ♥ すごっ♥ しゅごいぃ……♥」
クリトリスをいじると、勝手に体がびくんびくんと跳ねた。
ぐちゅっ♥ くちゅちゅっ♥ ぐちゅちゅう……♥
鏡の中の川城はとろけきった女の顔で、あられもない大股開きの姿で、女のオナニーに励んでいた……。
「佐山くんっ♥ 好きっ♥ 好きっ♥ しゅきぃっ♥」
鏡の中の川城が俺を呼んでいる。俺を想ってオナニーをしている。
「あたしを見てぇっ♥ おっぱいも♥ おまんこも♥ みんなあなたのものだからぁ♥」
いや、違う♥ 今は俺が『川城花蓮』なんだ♥ 俺が『佐山香介』を想ってオナニーしているんだ……ああ、もうわけがわからない♥♥
「あたしっ♥ イッちゃうっ♥ 花蓮っイクッ♥♥ イキますっ♥♥」
叫び声とともに凄まじい快感が体に広がってくる。
何かが上り詰めてくるような予感。大きすぎる快楽。これが女の絶頂……♥
「い、イクッ♥♥ イッちゃうぅぅぅっ♥♥ ふわあぁぁぁ~っ♥♥」
ぷしゅっ♥ ぷしゅしゅしゅっ♥♥
アソコから愛液が噴き出し、刺すような快感が全身に広がっていく。頭は女の快楽にどっぷり浸かっていて、体をコントロールさせてくれない。
「あふっ♥ んきゅ……♥ あふふぅ……♥」
バスタブにもたれ、シャワーのレバーを下げると、温かい水が頭に降り掛かかってきた。
その温度は、俺の熱を冷ますどころか高めることにしかならなかった。
(後編に続く)