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「んぢゅ……♥ ごく……♥ んっ♥ んんんっ♥ ……ふぇ?」

 その時、口の中で異変が起こった。

 精を吐き出して力を失ったはずのおちんちんが硬くなり、僕の口の中でグググと持ち上がり始めた……も、もう復活したの?

 僕が困惑していると、シシーさんがおちんちんをぬぽんっ♥ と引き抜いた。

「ぷぱっ……♥ ふぅ♥ ふぅっ♥」

「まったくもう……あなたのお口が気持ちよすぎて休む暇もありませんわ」

 言葉通りシシーさんのおちんちんは再び勃起していた。自分で出した精液と僕の唾液でコーティングされたそれは、太陽の光をギラギラと照らし返している。

 すごい精力……体がどんどん熱くなっちゃう……♥

「ふーっ♥ ふーっ♥ んんぁっ……♥」

「お立ちなさい。今日は立位でいたしましょう」

「う、うん……♥ わ、わかった……♥」

 口をハンカチで拭い、僕は恋人からの命令に従って立ち上がった。

 僕はスカートに手を入れると、するするとショーツを下げていった。今日のために身につけた清楚な白いショーツはすでに濡れていて、お股との間に透明な糸を伸ばしている。

「後ろをお向きなさい」

 僕はくるりと振り返ると、近くの壁にぺたりと手をついた。背中をしなやかに曲げて、お尻をくいっと持ち上げ、相手のことを誘うためにふりふりっ♥ とお尻を振る。

 しかし、僕が誘惑しているにも関わらず、シシーさんはなかなか近づいてこなかった。

「ど、どうしたの……♥」

「……以前、あなたは強引にされることがお好きとおっしゃいましたわよね?」

「うん……言ったけどそれが……きゃああああっ♥」

 シシーさんは僕の片足を掴むと、ぐいっと大きく持ち上げた。

 体が横に向いて犬がおしっこする時みたいなポーズになる。正常位や後背位以上におまんこを見せびらかすようなポーズ。誰もいないとわかっていても恥ずかしさが登ってくる。

「や、やだっ……♥ こんな格好恥ずかしすぎるよおっ……♥」

「拒否は聞きませんわ。わたくし強引な男ですので」

「そんなあっ……♥」

 口では抗議しつつも、僕は恋人の支配的な態度に快感を覚えていた。自分の意志を無視して従わされるなんて、ぞくぞくしちゃう……♥

「んあ……♥ はぁぁぁぁん……♥」

「触ってもいないのにとろとろ……前戯はもういりませんわね」

「う……ううう……♥ ひゃっ♥」

 おまんこの入り口におちんちんが触れて、ぬちゃあっ♥ といやらしい音を立てる。シシーさんが少しでも腰を動かせばえっちが始まっちゃう……♥

 だというのに、シシーさんが動くことはなかった。僕が横目で見上げると、シシーさんは僕を意地悪な目で見下ろしていた。

 焦らしてるんだ……♥

「お、お願い……♥ 入れて……♥」

 僕が挿入を懇願すると、シシーさんがわずかに首をふった。

 そんな言葉では足りない、ということらしい……もっとメスじみた屈服したような言葉じゃないと挿入してやらないぞ、という意思も伝わってくる。

 それなら……♥

「ぼっ…………僕をめちゃくちゃにしてぇっ♥ あなた専用オナホとしておちんちんいっぱい出し入れしてぇっ♥」

 僕の恥ずかしい絶叫が校庭に轟くと、あの人は満足そうに笑いながら腰を動かし始めた。

 ぐぐっ……♥ ぬぷぷぅぅ♥ ぬりゅるる~~~~っ♥

「んいっ♥ はいってく……あくうううぅぅぅ……♥♥」

 待ち望んでいたものの侵入に女体がうねり、膣がそれをみちみちと締め付ける。

 僕の体はこのおちんちんを気持ちよくさせるために開発され、このおちんちんで気持ちよくなるために調教されきっている。

「ふっ♥ ふ♥ んんぅぅ♥」

 いつもと異なる角度のせいでいつもと違った部分を刺激される。

 僕のおまんこはどぷどぷ♥ と愛液を分泌し続け、おちんちんの進行を手助けする。

「ふうっ♥ はぁああんっ♥ ひゃあっ♥」

「いつ入れてもすごい締め付けですわね……まるで処女のよう……」

「ぼ、ぼく、しょじょじゃないよぉ……♥ あなたにあげたんだもんっ……♥」

「……そうですわね。そのせいでわたくしたちは元に戻れなくなってしまった」

「べ、べつにせめてるわけじゃ……にゃひいいいっ♥♥」

 言葉の途中で膣壁をごりっ♥ とえぐられ、それ以上の思考が止まる。

 ぼくなんていおうとしてたんだっけ……おちんちんきもちよすぎてわかんない……♥

 僕が口を半開きにして快楽を貪っているうちに、おちんちんが最奥まで達した。

 こっつぅぅぅぅん……♥♥

「くぁあああっ♥♥ ほっ♥ んほっ♥ ふぁあああああっ♥♥♥」

 子宮口をつつかれたことで僕の体は絶頂に至り、性器から、ぶしゅっ♥ ぷしゅうっ♥ と愛液を噴出した。

 トラスラント公国の第三王女が犬みたいに愛液を垂れ流しにしているなんて……♥

 足が震えて崩れ落ちそうになるけど、たくましい手が支えてくれてるから落ちていくことはなくて……そっか、ここまでかんがえてたんだ……♥

「ああはあぁっ♥♥ きもひいいっ♥♥ んにゃっ♥ きもちいいよぉっ♥♥」

「あなたを元に戻れなくした責任は人生をかけて取るつもりです。わたくしはあなたのことを絶対に幸せに……」

「おちんちんっ♥ おちんちんもっとっ♥ もっとじゅぽじゅぽしてっ♥♥」

「…………ええ、お姫様っ」

「イギッ♥♥ ふ♥ ひひゃああああ~~~~っ♥♥」

 ぱちゅんっ♥ ぱんっ♥ ぱんっ♥ ずぱぁんっ♥

 シシーさんが腰を動かすと、淫猥な音に合わせて愛液が溢れ、頭の中が快楽で塗りつぶされていく。

「あはぁあんっ♥ ぷあっ♥ はあんっ♥ あ♥ ああっ♥」

 おっぱいとお尻が休むまもなくぶるんぶるん♥ と震え、相手の欲望を煽り続ける。

「にゃううっ♥ ふにゅっ♥ きゅう……あへえ……♥」

 瞳の端に涙が浮かんでくるのに口元では笑顔が浮かんでいる。泣いちゃうほど気持ちいいし、笑っちゃうほど気持ちがいい♥

 ずんっ♥ ずんっ♥ ぬぢょぉっ♥ じゅじゅっ♥

「おおっ♥ おっ♥ ほおっ♥ お♥ お♥」

「う……そろそろ出そうですわ……」

「ふあっ♥ ちょ、ちょうらいっ♥ あなたのせーえきでおまんこまっしろにしてぇっ♥♥」

 おまんこをきゅうんっと締めると、おちんちんがギンッと跳ねた。

 体中がこの人の精液を搾り取ろうとしている。愛しい人に中出しされて、子宮でそれを受け入れることを望んでいる……♥

 ドブンッ♥ ビュッ♥ ビュビュッ♥ ビュルルルル……♥

「うあっ♥ ううっ♥ んにゃあああああああ~~~~~っ♥♥♥」

 おちんちんの先から精液が飛び出した。激しい勢いの粘液は僕の腟内を埋め尽くすように広がって、火傷しそうなほどの熱さを届けた。

 目の前が白い光に包まれる。色とりどりの花が咲いて僕の心が幸せで満たされる。

 なかだししてもらうのってさいこう……♥

「あっ♥ ふぁあっ♥ あはああっ♥」

 おちんちんがぬぷぬぷ♥ と抜かれていくと、おまんこから受け止めきれなかった精液が溢れ出し、僕のむちむち♥ の下半身をたどってこぼれていった。

 そこでとうとう僕の全身が限界を迎え、体がずり落ちていった。

「ふうっ……♥ くうっ……♥ うぁぁぁぁ……♥♥」

「おっと、危ないですわ……よっと」

 シシーさんは僕を受け止めると、そのまま体を持ち上げて僕をお姫様抱っこした。

 僕の下半身はノーパンスカート状態になっているから、割れ目からは粘液たちがどろぉぉ……♥ と垂れていっちゃう。

「ふふ、お姫様をお姫様抱っこするなんて面白いですわね」

「そ、ひょうだね……いへへ……♥ あひへ……♥」

 ここには鏡がないから今の自分を確かめることはできないけど、想像することはできる。

 貴族らしい上品な顔は淫乱さで塗りつぶされ、爆乳は恥ずかしげもなく丸出しになり、くぱあと開いたアソコからは、ごぽごぽ♥ といろんな液体を漏らしているはず。

 それはお姫様とは一番程遠い姿で……でも、この人は僕のことをお姫様って呼んでくれて。

 僕、この人と恋人になれてよかった……♥

 

 

 少し落ち着いた後、僕は学園のトイレで身を清めることにした。

 便器に座ってビデのボタンを押すと、下から温水が噴き出す。

「ん……♥ 今日もたっぷり出されちゃった……♥」

 ビデによってアソコから精液が流され、便器の中にポタポタと落ちていく。

 えっちの名残が残ってるのか、僕の体はまだ熱くて敏感なまま♥

「ふぅ……♥ あ……♥ おしっこでる……♥」

 お腹がころころ鳴ると、僕の割れ目から別の液体が垂れてきた。さらさらとした黄色の水がトイレの中でバチャバチャと音を立てている。

 自分のおしっこを感じながら、入れ替わりが起こらなかった世界のことを想像する。

 ―――まず、神澤澄則とシルフィアは知り合いにもならなかったはずだ。

 ―――ぼっちの神澤澄則と人気者のシルフィアでは共通の話題もないし、性格だって噛み合わない。二人はクラスメイト以上のなにかにはなれなかっただろう。

 ―――神澤澄則が暗い青春を過ごしているうちにシルフィアは留学を終えて帰国し、二人の人生は完全に分かれる。

 ―――卒業後の神澤澄則はよくわからない。学力も運動能力もないし、コミュニケーション能力はまったくない。もしかすると社会に出ることすらできないかもしれない。

 ―――帰国後のシルフィアは親に決められた男と見合いして結婚するだろう。上昇志向がある彼女にとって苦しい現実だが、きっと王族の矜持によって不満を抑え込むはずだ。

 ―――どうなるにせよ、神澤澄則とシルフィアの人生は今よりも暗いものだったことは間違いない。

「うん……♥ やっぱり僕たち入れ替わってよかったんだ……♥ あんっ……♥」

 おしっこが途切れると、僕の体がぶるりと震えて爆乳がふゆん♥ と揺れた。

 この体になって僕はシシーさんと恋人になれた。あの人が興味を持つ話題もわかるし、性格だって把握している。

 僕はこの体になって自信というものや自分の意思を持てるようになったと思う。恋人に対してわがままになれたし、えっちにも貪欲になれた。

 それに、僕は男女両方を体験した上で女がいいなと思っている。

「そっか……とっくの昔に未練なんてなくなってたんだ……♥」

 割れ目をペーパーで拭いた後、ショーツを履いて、洗面台の鏡で身だしなみを整えてからトイレの外に出る。

 校庭にいたシシーさんは少し硬い表情で僕のことを出迎えてくれて。

「スミノリ。神澤家の人たちにも入れ替わりを打ち明けましょう」



 数分後、僕は神澤家のリビングにいた。

 神澤家は数年前にリフォームを行ったことで新しめの内装をしている。でも、家具は昔から使っているものばかりで……あんまり変わってないなあ。

 僕らの正面には僕の母さんが座っている。

 『神澤澄則』と似た黒髪と黒目を持っていて、『シルフィア』のお母様ほどではないけど若い外見をしている。少しオシャレをしているのは、なにか用事があるからだろうか。

「澄則、その子がそうなのね?」

「は、はじめまして。スミノリさんの恋人のシルフィアです」

「あら、シルフィアさんは日本語がお上手ね〜」

「あ、ありがとう……ございます……」

 母さんの表情はよそのお嬢さんに対してのものだけど、その顔は僕が生まれた時からずっと見ていたもので。

 ふと、僕の瞳から涙がぽろっと出てきた。

「えっ……す、澄則、この子、どうしたの?」

 母さんのうろたえる声が聞こえても僕は涙を止めることはできなかった。

 入れ替わってから僕は神澤家を訪れることはなかった。

 僕としては『シルフィア』がここを訪れるような人間ではないと思っていたし、シシーさんもやんわり止めてきたからその気になることもなかった……でも、僕はようやくシシーさんが止めてきた理由がわかった。

 心の弱い僕ではこうして入れ替わりのことが隠せなくなるだろうから、シシーさんは僕を家に連れてこなかったんだ。

「ちょっと、澄則……」

「かあさん……」

「え?」

「ぼく……ぼくは……すみのりです……」

 ――その後、僕たちは母さんにこれまでの話をした。

 五月初頭に入れ替わったこと。お互いの生活を交換していたこと。恋人同士になったこと。異性の生活を受け入れたこと。二度と元に戻れないこと……。

 驚くことに母さんは僕たちの話をすんなり信じてくれた。

 シシーさんが理解しやすくまとめてくれたこともあるけど、大きな理由としては今の『神澤澄則』に違和感を覚えて仕方なかったかららしい……まあ、息子がある日突然スーパーマンになったらなにかあると思うよね……。

 父さんがいる時にもう一度話す約束を結んだ後、母さんは僕のことをじっと見つめた。

「でもまさか、あの澄則がこんなにきれいで胸の大きなお嬢さんになるなんて、人生わかんないものね~」

 母さんのノリは意外なほど軽かった……こんな人だったっけ……。

「それにしても……本当に元に戻れないの?」

「うん……僕らも今日わかったばかりなんだけど、そうみたい……」

「つまり……しちゃったのね?」

 母さんの探るような言葉に僕の顔が熱くなる。

 入れ替わりの三条件も明かしたから僕らの性事情は母さんも知っているわけだけど……親の前で女の子としてえっちしたことを告白するなんて恥ずかしすぎるよぉ……。

「それで、すみの……じゃなくて、シルフィアさんなのよね」

「は、はい」

「あなたにも色々と言いたいけど、そろそろ出なくちゃいけないから短くまとめるわ」

 これから母さんは仕事終わりの父さんと合流して旅行に行くらしい。シシーさんが入れ替わりを打ち明けたのはそういう予定も考慮にいれたのだとか。

「……息子のことを好きになってくれてありがとね」

「それは……すてきな人ですから」

 母さんと『神澤澄則』なシシーさんが微笑み合う。

 僕は頬を熱くしながら感動的な様子を見守っていた……。

「あ、二人が今すぐにでも子づくりしたいって言ってもわたしは応援するからね」

 ……なんで僕たちの母さんはこういう人ばっかりなの?

 

 母さんを見送った僕たちは『神澤澄則』の部屋に入った。

 十ヶ月ぶりに入った部屋は僕が『神澤澄則』だった時とまったく変わっていなかった。それもそのはず。普段のシシーさんは僕のマンションに入り浸っていてあまり帰ってこないのだ。

 この部屋は男の子の匂いが漂っている。かつての『僕』が漂わせていた匂い。今の僕が絶対に出せない匂い……好きな人の匂い……♥

「入れ替わりのこと、友だちにも話す?」

 僕はコートをハンガーにかけて、用意されたクッションの上に座った。

 僕の頭にはちぐささんと菜々香さんの顔が浮かんでいる。母さんと同じくあの二人なら僕たちが入れ替わっていることを信じてくれると思うけど……。

「明かさない方向でいきましょう」

 シシーさんは首を横に振った。

 僕が小首をかしげていると、シシーさんは理由を話した。

「早坂さんや砂塚さんはわたくしが『シルフィア』であった時から知り合いですが、二人と親睦を深めたのはスミノリが『シルフィア』になってからです。以前と中身が違うと打ち明けても、以前とはいつなのか、と戸惑わせるだけだと思いますわ」

「そっか……気を使わせちゃうだけか……」

 シシーさんが留学してきたのは四月半ばで、僕と入れ替わったのは五月初頭だ。残酷な話だけどあの二人の中で以前の『シルフィア』なんて印象に残っていないだろう。

「そして『神澤澄則』がクラスメイトたちに関わり始めたのも……その……」

「シシーさんが『僕』になってからだね」

「はい……なので、こちらも明かしたところで特に意味がないかと……」

 シシーさんは申し訳なさそうだけど、僕がぼっちだったのは本当のことだ。

 元は違う性別ですが今は馴染んでいます、なんて言っても無用な混乱を生むだけ。信じてくれることと受け入れることは別ってことか。

 これからもちぐささんと菜々香さんと親友でいたいし、これでいいか……。

「って、そういえば……」

「ん? どうしましたの?」

「いや、ええと、ちょっと待ってて」

 僕は床に立て膝をつくと、ショルダーバッグの中に手を入れた。

 そして一つの箱を取り出して、と、二人の親友に感謝しながら、シシーさんにそれを手渡した。

「これは……?」

「チョコレートだよ。バレンタインデーだから……」

 手渡ししてしまった後に恥ずかしさに気づく。

 な、なにさらっと渡してるの僕っ!

 緊張する僕の前で、シシーさんは顔をほころばせながら包装を開いていく。

「かわいらしいチョコレート……もしかして手作りですか?」

「う、うん……口に合わなかったら捨ててもいいから……あっ」

 言葉の途中でシシーさんがチョコレートをかじった。

 口をもぎゅもぎゅと動かすと、シシーさんは喉仏をごくりと上下させた。

「美味しい……ですわね」

「ほ、本当?」

「ええ。甘さが控えめで。わたくしの舌に合っています」

 嬉しさと安心で肩と首から力が抜けていく。

 最近のシシーさんの食事の好みを分析して甘さを調整したことが成功したみたいだ。

「スミノリはこれを味見してみましたか?」

「え、うん。もちろん……」

 顔をあげると、シシーさんが舌を出していた。

 舌の上には溶けかけたチョコレートが乗っていて、シシーさんはそれを指さしていた。

「もう一度味見しようかな……♥」

 僕は床に手をついてシシーさんに近づくと、口を開いて舌を伸ばした。

 れりゅぅ……♥

 僕とシシーさんの舌が絡まって粘ついた音を立てる。

 僕が相手の舌に染みこんだチョコを舐め取っていると、シシーさんが唇を近づけてきた。

「ちゅっ♥ んんぢゅ♥ れりゅろぉ♥」

 口移しされたチョコは、甘さ控えめにしたつもりなのにとろけるくらい甘かった。

 もっと欲しい……♥ もっと味わいたい……♥

 チョコの甘さとキスの甘さに夢中になった僕は、相手の顔に手を添えて貪るようにキスを繰り返した。

「れろろぉっ♥ ちゅっ♥ ちゅっ♥ ちゅぅぅぅぅぅっ♥」

 与えられる快楽に、頭が熱を持ち、瞳が潤んでくる。

 ……五月の僕が『シルフィア』を部屋に連れ込めるなんて知ったらどう思うだろう?

 きっと信じなかっただろうし、『僕』のことだから怯えて逃げたかもしれない。女の子になった僕からすると、ちょっと頼りないと思っちゃうかも。

 でも、今の『神澤澄則』は『シルフィア』をとろけさせるようなキスをして、気絶させるようなえっちができて、恋人のために責任を取ろうとする男らしさもある。クラスでは一目置かれているし、女子たちからも人気な男子。

 かつての『僕』は今の『神澤澄則』に男として完全に敗北していて……僕はそれを嬉しく思っている♥

「ぷひゃあ……♥ ふぅ……♥ ひゃふぅ……♥」

 甘い甘いキスを終えて僕は女の子座りに戻った。

 口の中に残った相手の残滓をこくりと飲み込んでから、僕は弱々しく口を開く。

「……そ、そういえばさ……お母様にも母さんにも困ったものだよね……孫が見たいとか、すぐに子作りしてもいいとかさ……」

 僕が苦笑いしながら見つめると、シシーさんは微笑みながら言った。

「そんな遠回しではわかりません」

「うう……♥」

「ご希望があるならば率直におっしゃってくださいませ」

 シシーさんの頬笑みが吊り上がる。たまに出てくるこの人の意地悪な側面。男の性欲に満ちた表情。僕だけが知っている部分……♥

「あ、赤ちゃん……欲しい……です♥」

 下腹部をさすると、子宮のあるあたりが、きゅうう♥ と音を鳴らした。

 身も心もこの人のことを求めている……♥

「ええ。絶対にあなたを妊娠させてみせます……今ある避妊薬は全部捨ててくださいね」

「はい……♥」

 シシーさんの微笑みに僕の胸がとくん♥ とときめく。

 僕がお母様のいう『メロメロ』な状態になっていると、シシーさんがおもむろに服を脱ぎ始めた。シャツのボタンを外し、ズボンのジッパーを開き、下着や靴下を下ろしていく。

 僕も立ち上がって、相手に合わせるように服を脱いでいく。

 手をクロスしてセーターを上げて、スカートをすとんと下ろす。ブラジャーを外してぶるるるんっ♥ と震える爆乳を押さえ、ショーツをしゅるしゅる下ろしてぷるんっ♥ と弾けるお尻を感じる。

 脱ぎ終えた僕らは異性の裸を見つめ、お互いにうっとりした。

「きれい、ですわね……」

「そ、そっちこそ……かっこいいよ……♥」

「ふふ、嬉しい世辞を言ってくれますわね」

「お、お世辞じゃなくて本当にそう思って…………あっ♥」

 近づいてきたシシーさんに肩をつかまれ、ベッドの上に押し倒される。

 着地の衝撃でベッドに染み込んでいた男の匂いがまき散らされ、僕の頭がぽーっとし始める……やっぱりこの匂い好き……♥

 ちゅむっ♥

 僕が身動きしないことをいいことに、シシーさんはすかさず僕の唇を奪った。

 さっきのベロキスとは違う唇だけのキスだけど、この硬さも心地いいな……♥

「ちゅ……♥ んちゅ……♥ えっ、もうそっち触るの…………ああっ♥」

 くちゅんっ♥ ちゅくちゅく♥

「ふぎっ♥ はあっ♥ くあああっ……♥」

 割れ目に指を入れられ、背筋がびくんっ♥ と反り返り、爆乳がぶるぅんっ♥ と跳ねる。

 つやめいた金色の髪の毛がふわりとベッドに広がっていき、僕自身を受け止める高級シーツへと変わっていく。

「ふぁぁっ♥ あんっ♥ あはぁんっ♥」

「ついさきほど学園でいたしたばかりなのに、もう濡れそぼっていますわね」

「ひひゃあっ♥ い、いわないでぇっ♥」

 ぢゅぐん♥ ぢぐ♥ ぢぐ♥ ぶちゅぐぐ♥

 シシーさんの責めはいつもより激しく。まるで僕がメスであることを魂に刻み込もうとしているようだった……そんなこともうとっくに済んでいるのに♥

「ふわわあっ♥ あ、あたままっしろになるぅっ♥ きゅぅぅぅ♥」

 膣の中を絶妙な強さでかき回され、頭をかき回されてるような気持ちになる。

 シシーさんの指使いに僕が対応できるわけがなく、できることといえばシーツをぎゅっと握って迫りくる絶頂に備えるだけだった。

「イキュッ♥ イッちゃうっ♥ イッちゃうのぉぉぉぉっ♥♥」

 ビュビュッ♥ ビュビュビュ~~~~ッ♥♥ びちゃちゃちゃ……♥

 僕の股間から愛液が噴き出し、相手の手首やベッドを汚していく。

 自分の部屋で女としてイッちゃうなんて、これこそ想像も…………えっ?

 ぐじゅっ♥ じゅぷぷっ♥ ぐちゅぎゅちゅう♥

「な、なんでまだいじって……♥ も、もうイッてるっ♥ もうイってるからぁっ♥ やめ……ヒギッ♥ イギュッ♥ ヒグゥゥ~~~~~っ♥♥」

 ブシュッ♥ ブシュシュシュッ♥ プッシュゥッ♥♥

 間を置かない絶頂に体が不規則に跳ねる。部屋の明かりが百倍も明るく感じて、頭の中がピンク色で塗りつぶされる。

 い、一度イッたのに……ひどい……♥♥

「うあ……♥ ああ……♥ あひいっ♥♥」

 おまんこから指をじゅるぽっ♥ と引き抜かれ、甘い悲鳴が漏れてしまう。

 口からよだれを垂らしながら目を下に動かすと、左右に分かれた爆乳の間から、ビンビンに勃起した男の象徴が見えた。

「はあん……♥ ひっ♥ ひっ♥ はああああ……♥」

 おちんちんを見つめているだけでおまんこから愛液が漏れてしまう。心の底まであのおちんちんに屈服しちゃってる……♥

 シシーさんはそんな僕を満足げに見下ろしながら僕の体にのしかかってきた。男の体という圧倒的なものに乗っかられ、女の本能が刺激される。

 ぴっとぉぉぉ♥

 おちんちんを入り口にくっつけられて、早く咥えたいっておまんこが疼いている……それなのに、校庭のときと同じくシシーさんが動く気配はなかった。

「あ、あの……♥」

 焦らしに耐えきれなくなって僕が声を出すと、シシーさんが妙なことを言い出した。

「今日は体に合わせた口調でいたしましょう」

 提案の意味不明さに僕は眉根を寄せていたけど、シシーさんは真剣な表情のままだった。

「これからわたくしは『神澤澄則』として生きるつもりです。行為中もそれができているか最終審査をしていただきたいのです」

「そ、そんなのひつようないよ……あなたはかんぺきだもん……♥」

「嬉しいことをおっしゃってくれますわね……では、あなたは?」

「僕……?」

「わたくしはあなたに『シルフィア』のすべてを明け渡そうと考えています。それの最終審査は必要ではありませんか? …………いや、必要だろう?」

 言い聞かせるような言葉が僕に拒否権を与えないことを伝えてくる。

 この人に強引さを求めたのは僕だけど、こんなに直接的に僕の意思を操ろうとするなんて思わなかった……そのことを嬉しく思っちゃうなんてことはもっと……♥

 僕は上気する顔に微笑みをつくり、眼前の恋人を見つめて。

「わ、わかりましたわ……どうぞわたくしをおためしくださいませ。スミノリさん♥」

 僕の……いえ、わたくしの言い回しにシシーさん……スミノリさんは笑顔を浮かべると、腰をゆっくりとお落としになりました。

 ずっ♥ ぶっ♥ ずぶぶぶっ♥ ぬぷぷぷ~~~っ♥

「おっ♥ んおおっ♥ んおおお~~~~~っ♥」

 正常位の体勢でおまんこにおちんちんが……いえ、膣にペニスが挿入され、わたくしの口が淑女らしからぬはしたない声を漏らしてしまいます。

「わ、わたくしのなかにペニスが……♥ ううっ♥ は、はいっていますわ……♥ ふぎゅっ♥ んふはぁぁぁぁ………♥」

 ペニスがわたくしの膣の形を変えていき、膣がペニスを包んでいきます。愛しい人の分身がわたくしに愛を与えてくださるようで、頬が熱くなっていくのを止められません。

 ぬっ♥ ずぶ♥ ずぷ♥ むりゅりゅぅ♥

「おっ♥ んっ♥ んっ♥ ふううっ♥」

 喘ぎ声を出す度にわたくしの胸に備わった爆発しているような乳房がぶるっ♥ ぶるっ♥ と縦横無尽に暴れています。

「きゃっ♥ やあんっ♥ ふひゃあっ♥ んんんっ♥」

 わたくしの胸がスミノリさんの手によって弄ばれ、もにんっ♥ もにゅんっ♥ と荒々しく形を変えます。それはまるでプリンのような……お姫様としてはプリンよりもプディングと例えた方がよいでしょうか。もう少しお姫様の勉強に励まなくてはいけませんわね……。

 反省を頭の底にしまい、わたくしはスミノリさんの手の甲に自分の手を重ねました。

「はああんっ♥ わ、わたくしのむねはいかがですかあっ♥」

「大きくて柔らかい……シシーの胸は最高だよ」

「あなたにそういっていただけると……んんっ♥ こうえいですわぁ……やんっ♥」

「乳輪や乳首が大きめなのもかわいいよ」

「そ、それはいわにゃくても……きゃっはああんっ♥」

 乳首をきゅっとつままれ、わたくしの膣がきゅうううっ♥ と締まってしまいます。結合部分の隙間からは粘ついたおつゆが溢れております……お恥ずかしい……♥

 スミノリさんは軽く絶頂したわたくしを楽しげに見つめながら、腰を思い切り強くお沈めになりました。

 じゅぷんっ♥ ぶっちゅううっ♥♥

「ふあああああっ……♥ おぐぅ……♥♥ イグッ♥♥ イキますわっ♥♥ イッ……おほぉぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥」

 自分の最奥に下品な口づけをされ、わたくしの口からさらに下品な声が飛び出します。

 体中にぞくぞくぞくっ♥ と快楽が走り、股間からはぷしゅしゅっ♥ ぷしゅうっ♥ と愛液がとめどなく流れています。

「にゅわっ♥ んんおっ♥ ふぎゅっ♥ おおおおっ♥」

 わたくしの叫びをBGMにスミノリさんが前後運動を開始します。

 ドチュッ♥ ドチュッ♥ ずぶぶぶっ♥

 相手の状態も考えずに腰を動かすその様子は蹂躙としか言えないもので、女をモノとしか見ていない征服者でしかなくて……わたくしの肉体を満足させてくれるもので♥

「あっ♥ やっ♥ ひぎいっ♥ あっ♥」

 乱暴な腰使いに喘ぎ声しか返すことができません。

 メスを孕ませるためのオスの動きに、わたくしの体は完全屈服しているのです♥

「あっ♥ ああああ~~~~~♥ あひっ♥ ひゃあああああんっ♥♥♥」

 とろぉっ♥ びゅびゅびゅびゅっ♥ びちゃちゃぁぁ……♥

 体がびっくんっ♥ と大きく震え、わたくしの首が上にぐいんとのけぞりました。

「へっ……♥ はへっ……♥ ほぉっ♥ ほぉっ……♥」

 眼の前がちかちか光り、星の中にいるような心地になります。夢見心地とはこのようなことをいうのでしょうか……♥

 しかし、そんなわたくしをスミノリさんは顎を掴んで現実に引き戻しました。

「は~っ♥ あうん……♥ はうう……♥」

「……意識を飛ばしちゃダメだよ?」

「は、ふぁい……♥ も、もうしわけございません……♥♥」

 スミノリさんの見下すような瞳に従って、わたくしは快楽に埋め尽くされた頭をどうにか戻します。

 しかし、あの方の動きは淫乱でこらえ性のないわたくしには激しすぎるようで……♥

 バチュンッ♥ バチュンッ♥ ぱんっ♥ ぱんっ♥

「ああっ♥ おおおおっ♥ イッ♥ クッ♥ またイッてしまいますわぁっ♥」

 ギッ♥ ギッ♥ ズッチュ♥ ズッチュ♥

「イキしぬっ♥ これいじょうされてはしんでしまいましゅっ♥ なにもかもこわれて……ふぁああああんんっ♥♥」

 ずんっ♥ ずんっ♥ ぐちゅっ♥ ぐちゃちゃっ♥ ドッチュンッ♥

「あひいんっ♥♥ ごめんなさいっ♥♥ ごめんなさ……あああ~~~~っ♥♥」

 ブシャッ♥ ビッシャァァァ♥♥ ぱたたた……♥

 度重なる絶頂で自分が何者かすら忘れそうになってしまいます。

 わたくしは何者でしたっけ……そうですわ。わたくしは女で、眼の前の方の恋人。女として妻として、この方に寄り添い、支えることがわたくしの務め……♥

「あいひていましゅっ♥ あなたがしゅきでしゅっ♥ しゅきなのですっ♥」

「ああ、僕も愛しているよ」

「うれしいっ♥ しゅきっ♥ だいしゅきですわぁっ♥♥」

 満面の笑みを浮かべるわたくしに、あの方が腰を密着させてきました。わたくしの膣肉や尻肉が、ぶにゅうう♥ と押し潰されてしまいます。

「うあああっ……♥ おっ♥ ひんっ♥ ほぉ♥」

「シシー……出すよ」

「は、はひぃっ♥ ぜんりょくでうけとめさせていただきましゅっ♥♥ あなたさまのこだねをおめぐみくださいましぃっ♥♥」

 子宮にゼロ距離で発射されればわたくしが孕まされる確率は上がるでしょう……今日の体調や避妊薬を飲まないことからも、わたくしの妊娠は確実と言ってもいいかもしれません。

 ペニスがわたくしの最奥で大きく跳ねます。びゅぐびゅぐと中の竿を通り、わたくしを孕ませるための液体がせり上がっています。そして――

 びゅるっ♥ びゅくくくっ♥ ぶびゅるるっ♥ どぷぷぷぷぅ……♥♥

「ヒアアッ♥♥ イギュッ♥♥ イクゥウウウッ♥♥ ふぁあ〜〜〜〜〜んっ♥♥♥」

 プシュッ♥ プシャァッ♥♥ どろろろろぉぉぉぉっ♥♥

 ビクッビクッとペニスが震え、あの方の精液がわたくしの中に注ぎ込まれていきます。

 あぁ……しあわせ……♥♥♥

 わたくしがとろぉんとした意識の中で漂っていると、目の前の方……スミノリさんがもう一度わたくしの顎下に手を添えました。

「はあっ……♥ はああっ……♥」

「シシー、僕は君を幸せにするよ。絶対に」

「あ、ありがとうございましゅ……♥♥ ふぁむっ……♥♥」

 陶然としていると、想い人に強引に唇を奪われてしまいました。

 性器同士を結合させながら、わたくしたちは貪るように相手の唇を求め続けます。

「れろれろ♥ ちゅぶっ♥ んんっ♥ んむぅ~~~~♥」

 口づけを交わす度にわたくしの心がさらにとろけていきます。

 ……トラスラント公国第三公女が日本の一般家庭の男子の手籠めにされるなど、五月初頭の『シルフィア』が知ったらどう思うでしょうか?

 いえ、考えるだけ無駄ですわね。

 これまでも、これからも、わたくしが唯一無二のシルフィアなのですから……♥

 

◆   ◆   ◆

 

 あれからもわたくしたちは幸せな日々を送りました。

 親族に限って入れ替わりのことを明かしたわたくしたちは、同じ体験をしたトラスラント王家の方々とお話いたしました。入れ替わり当初は彼女たちも混乱したようですが、今は誰しも幸せな様子で……例外なく子沢山でした。

 そんな前例があったものですから、わたくしが在学中に妊娠した時も親族たちはスムーズに受け入れてくださいました。

 わたくしは在学中に一児を出産し、卒業前に二児を妊娠いたしました。その影響で留年したり、子どもの国籍関係などいろいろなトラブルがあったりしましたが、しばらくは日本で育てるという結論になりました。

 夫のスミノリさんは在学中にIT会社を立ち上げ、アプリケーション開発やゲーム開発で富を築きました。今では他の会社を買収できるほど大規模になったそうですが……わたくしにはそういった方面の知識がないため、これ以上言及できません。

 ちぐささんと菜々香さんとのお付き合いは続いていて、学園卒業後も定期的にお買い物や旅行へ行ったりしています……わたくしと同様お二人とも在学中に妊娠したため、わたくしたちはママ友でもあります。

 あのお二人は今でもわたくしにとってかけがえのない親友です。

 

 わたくしが姫の宮学園を卒業した数ヶ月後、わたくしたちは日本で結婚披露宴を開くことにしました。

 すでにトラスラント公国で結婚式を開きましたし、わたくしとしては不要と思ったのですが、スミノリさんに『妊娠していない君のウェディングドレス姿が見たい』と言われれば言うことを聞くしかありません……あの時のわたくしは二人目を身ごもっていて、マタニティドレスでの挙式でしたものね。

 トラスラント公国では中継も入るほどの盛大な結婚式を開いたので、日本での結婚披露宴は親族と友人だけの小さな式にすることにしました。神父の前での誓いやお父様のエスコートはなし。新郎新婦のキスだけの簡素なパーティーです。

 純白のウェディングドレスを身につけたわたくしがブライズルームのソファの上に座っていると、正面のドレス姿のちぐささんがぽつりとおっしゃいました。

「やっぱりわたしも洋式にした方がよかったかしら……」

 数週間前、ちぐささんは和式で結婚式を開きました。

 白無垢を身にまとったちぐささんは同性のわたくしが見ても見惚れるほど美しい女性に見えましたが、本人は心残りがあるようです……ウェディングドレスは女の子の夢ですものね。わかりますわ。

「ええ~、あたしは和式に憧れるけどな~」

 ちぐささんの隣で、ドレス姿の菜々香さんがおっしゃいます。

 菜々香さんは数週間後に挙式をする予定で、南国で開く予定だとか。

 妊娠や出産の影響なのか、お二人とも在学中より胸が数サイズ大きくなっています。それはわたくしも同じで、今では廊下で人とすれ違うことも難しいです。

「それにしても、シーちゃんは大人っぽくなったわよね……」

「大人っていうか、きれいになったっていうか……いっぱい愛してもらってるのね♪」

 二人が顔を合わせて笑っています。明らかにからかわれていますが、そこからは確かな友情を感じます。

「……改めてお二人とも、お越しくださってありがとうございます」

 わたくしがお礼を口にすると、お二人は優しく微笑みました。それは少女性と母性を合わせた魅力的な微笑みで……このお二人とは永遠に親友でいたいものです。

 そうしてわたくしたちが歓談していると、タキシード姿の夫が迎えにやってきました。

 わたくしがそのかっこよさに見惚れていると、ちぐささんと菜々香さんがくすくすしながらブライズルームから出ていきました。

 きっとまた後でからかわれるでしょうが、そこは覚悟しておきましょう……惚気返すのもありかもしれませんわね。

「シシー、手を」

「はい……スミノリさん……♥」

 夫の手を取り、わたくしは爆乳をたゆんっ♥ と揺らしながら立ち上がります。

 ブライズルームを出て式場に入ると、わたくしとスミノリさんは拍手で迎えられました。

 微笑む人々からフラワーシャワーでのお祝いを受けながら、わたくしたちは式場の中央を歩いていきます。そして壇上に上がると、合図することもなく向き合いました。

 わたくしがまぶたを閉じて少しだけ顔を前に出すと、むき出しになった肩に夫の手がそえられました。自分の顔前に愛しい人の吐息を感じます……

 ちゅっ♥

 たまらない幸せを感じつつ、わたくしが目を開くと――そこには変わらず愛しい夫の姿がありました。

「変なことが起こらなくてよかったね」

「ええ、まったくもって」

 わたくしたちはいたずらっぽく笑いあった後、もう一度キスをいたしました。


 わたくしはかつて神澤澄則という男の子でした。

 わたくしの夫はシルフィアという女の子でした。

 わたくしたちに起こった入れ替わりという不思議な現象。学生の頃は苦しむこともありましたが、それも今ではいい思い出です。

 愛しい人を支えることがわたくしの幸せなのです♥


おわり


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