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女の子としての誇り

この学園に入学して1年が経とうとしていた。

私は『ゆき』として、すっかりここでの生活に溶け込んでいた。


男だった頃の自分への未練は、もう全くない。

朝起きて鏡を見るたび、胸の膨らみ、細くなった腰、丸みを帯びたお尻……すべてが自然に愛おしく感じられる。

毎日、少しずつ女の子になっていく自分が、たまらなく嬉しかった。


レッスンは徐々に実践的になっていた。

ディープキスの技術から始まり、相手を気持ちよくさせるご奉仕の仕方、自分一人で体を慰める方法まで、さまざまなことを学んだ。

教師の指導は丁寧で、時には先輩が実演してくれる。


もちろん、実習もある。

自由に相手を選べる時は、私は必ずあかりと一緒に行うようにしていた。

みお先輩が教えてくれた『本当に大切な人』を、私は大切にしたいと思っていたから。


「あかり、今日も一緒に……いいよね?」


私はレッスン前にあかりの手を握り、照れくさそうに微笑む。

彼女は頷きながら、手を握り返してくる。

何度重なり合ったとしても、この瞬間の気持ちの高揚は慣れることが無い。


実習室のベッドの上で、あかりと隣り合って座る。

私は彼女の唇を奪い、舌を深く絡めながら胸を揉みしだいた。

あかりも私の胸を同じように愛撫してくる。


私は最近、乳首を直接触られるよりも、ブラ越しに爪先で優しく引っ掻かれる感触が好きだと気づいた。


薄いレースのガサガサした生地が乳首に擦れ、刺激がじんわりと胸の奥まで広がる……その快感が、たまらなく心地いい。


そんな私の好みまで、あかりはもちろん把握している。


彼女はいつも、意地悪く微笑みながら、私の敏感な部分を布越しに執拗に愛撫してくるのだ。


私はお返しにと、あかりの細い腰を優しく引き寄せた。

彼女の硬くなった股間の先端を、布越しに執拗に擦り上げる。


あかりの声が甘く掠れ、吐息が私の耳にかかる。

その響きに、私の胸の奥も熱く疼き、体の芯が溶けるような快感が広がった。


◆


——実習が終わり、食後に談話室でゆり先輩と3人でお茶をした。

柔らかな照明が部屋を優しく包み、甘い紅茶の香りが漂う。


私はカップを両手で包み込み、ほのかな温もりに指先を預けた。

隣ではあかりとゆり先輩が楽しそうに話をしている。

私はふと思い出して尋ねた。


「ゆり先輩は卒業しないんですか?」


「あらっ、私に早く卒業して欲しいの?」


ゆり先輩がからかうように笑う。


「いえいえ!そんな事ないです!」


私は慌てて否定した。あかりが小さく吹き出している。


「うそうそ、冗談だよ。私はこの学園に残って、教師を目指しているの。

うちの学園の教師はほとんどがこの学園出身なんだよ」


「えっ!?そうなんですか。知らなかったです」


私は驚いて箸を止めた。あかりも目を丸くしている。


「だから基本はみんな、私たちと一緒の元男性なんだよ」


ゆり先輩は優しく微笑んだ。


「あなたたちが入ってきてもう1年経つよね?そろそろ後輩の子が入ってくる頃だと思うよ」


ゆり先輩が私たちを見て、温かく目を細めた。


「あなたたちなら、きっと素敵なお姉さんになれるわ」


◆


数日後、1台のバスが学園の門をくぐった。

窓から見えるのは、怯えた顔や怒りに満ちた顔をした男の子たちだった。


20人ほどが、教師に連れられて体育館へ向かう。

バスから降りた瞬間、施設の白い建物や厳しい教師の姿に驚き、怯え、あるいは怒りをぶつける声が、静かな敷地内に響き渡った。


泣きじゃくる子もいれば、大声で教師に食ってかかる子もいた。

ある子は教師の手を振り払おうとし、別の子はただうつむいて肩を小さく震わせている。


私とあかりは建物の隅から、その光景を静かに見つめていた。


特に目立っていたのは、大きな声で怒鳴っている一人の赤髪の少年だった。

反抗的な目、荒れた態度、拳を握りしめて周囲を睨みつける姿……まるで1年前の私そのものだった。


あの頃の私は、この場所に連れてこられたことにただ腹を立て、必死に抵抗しようとしていた。


「おい、てめえ何見てんだよ!」


新入生の彼が、私を鋭く睨みつけてくる。

その目には、明確な敵意と警戒心が宿っていた。

私は小さく微笑んだ。

懐かしくもあり、どこか愛おしくもあった。


(……あの頃の私も、きっと同じ顔をしていたんだ。教師に睨まれ、スタンガンの火花を見て背筋を凍らせながら……それでも必死に「男のまま」でいようとしていた)


胸の奥が、静かに熱くなる。

あの頃の私は、こんな未来が来るとは思ってもみなかった。


今、私は女の子としてここにいる。


あかりと一緒に、みお先輩やゆり先輩のように、後輩たちを見守る側になれる日が、きっと来るのだろう。


新入生が全員体育館に押し込まれた後、私はあかりの手をそっと握った。


「新しい子たちが……来ちゃったね」


あかりが優しく微笑む。


「うん。私たちがちゃんと教えてあげようね。1年前の私たちみたいに、最初は怖がったり怒ったりするだろうけど……少しずつ、きっと分かってくれるよ」


その言葉に、私は小さく頷いた。

この学園の輪は、また新しく回り始めた。


私は胸の奥で、静かな喜びと、ほんの少しの期待、そして新しい後輩たちへの思いを感じていた。


(彼らもきっと……私たちと同じように、少しずつ変わっていくんだ)


体育館の中から、まだかすかに反抗の声が聞こえてくる。

私はあかりの手を握りしめたまま、その音に耳を傾けていた。


1年前の自分が、今の私を見たら何と言うだろう。

きっと、信じられない顔をするに違いない。

この学園は、これからもたくさんの男の子の運命を変え続けていくのだろう。



【おしまい】



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Comments

CZ-603C

とうこう、ありがとうございます。 とても楽しく読ませていただきました。 一気に洗脳するのでは無く、徐々に変わってゆく(変えられてゆく)登場人物達が、愛おしくなります。 次回作やアナザーストーリーも、楽しみにしています。

桜梅桃華@女装・TSF小説

ありがとうございます! ここの施設の設定は気に入っているので、気が向いたらまた別のストーリーを投稿するかもしれません