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トランス女性の同期2人

週明けの月曜日。

金曜日の同期会で吉見君から聞いた言葉が、頭から離れない。


(池田君と栗本君……本当に、自らトランス女性としての道を選択したのだろうか。それとも……)


抱えていた業務を片付け、財務部のフロアへ向かうため、エレベーターに乗る。

正面の鏡に映るピンク色の事務服姿の自分を見て、深呼吸をした。


財務部の入り口で、近くの女性に声をかける。


「すみません、新卒入社の池田さんをお願いできますか」


しばらくすると、一人の女性が近づいてきた。

僕と同じピンク色の事務服。

丁寧に整えたメイクに、まとめられた髪。

そして——何より目を引いたのは、ブラウスの上からでもはっきりとわかる、豊かな胸の膨らみだった。

「堀田君?同期の……その恰好……」


池田君が少し驚いた声を出した。


「うん……話、ちょっといい?」


二人で休憩スペースに移る。

周囲の耳を気にしながら、僕は自分の状況を簡潔に語った。

それから、声を少し落として続ける。


「吉見君から聞いたんだ。君も……女の子として過ごしてるって」


池田君は小さく頷いた。


「そうなんだよ。財務部に配属されたんだけど……初日から、みんなに女の子として扱われるようになって。

ロッカーも女子用を指定されて、服もこれを渡された。拒否したら処分対象だって、専務に言われて……」


胸の奥が冷たくなる。

僕とまったく同じだ。


視線が自然と池田君の胸元に落ちる。

事務服の上からでもわかるほど、はっきりとした膨らみ。


「その胸……」


池田君は顔を赤らめて、腕で軽く隠すようにした。


「う、うん。内定が決まってから、会社から薬が届くようになって。毎日飲むようになったら……」


「薬?」


「入社前の健康診断で貧血気味って診断されて、その薬だって。毎月届いて、指示通りに飲んでたら……」


池田君は涙声で話を続ける。


「そしたら……アソコが勃たなくなって……それから、胸が膨らみ始めて。最初は気のせいだと思ってたのに、どんどん大きくなって」


指先が、微かに震えているのがわかった。


「今はもうブラ無しじゃ過ごせない……。もうこの膨らんだ胸と付き合って生きていくしか……」


(会社から……薬が)


頭の中が、ゆっくりと回転する。

貧血対策で毎日の服用を命じられ、その結果の勃起不全と乳房の発育。

偶然では説明がつかない。


「君は……嫌じゃなかったの?」


池田君は即答した。


「もちろんパニックだったよ。でも、拒否したら処分の対象だし……。なんとか自分を誤魔化して女の子として過ごしているけど……」


池田君は時計を見て立ち上がり、僕の肩に軽く触れた。


「堀田君も無理しないで。同じ立場の人がいるって思うと、少し楽になるよ」


それは僕も同じ気持ちだった。


財務部のフロアを後にする。

次は……経営企画部の栗本君。


(きっと彼も……)


胸の奥で、得体の知れない予感が静かに膨らんでいく。


◆


経営企画部のフロアに着く。

入り口で声をかけると、すぐに彼のデスクを案内された。


予想通り、僕たちと同じピンク色の事務服。

明らかに女性的な身体のライン。


元々ふくよかだった体型が、さらに丸みを帯びている。

胸の膨らみはもちろん、お尻にもたっぷりと肉がついていて、タイトスカートがそれを強調していた。


とても、男性として見えない。


「あー、堀田君!同期だったよね!その服を着ているってことは、君も私と同じなんだね♡」


驚いたことに、彼は思っていたよりもずっと明るかった。


「うん。少しだけ時間いいかな?」


二人で少し離れた場所に移動する。

僕は池田君のことも含めて、これまでの経緯を話した。


「ひょっとして君も薬を……?」


栗本君は笑いながら答えた。


「そうなんだよ。内定が決まってから、毎月届くようになって。会社の命令だから素直に飲んでたんだ。そしたら徐々に身体が変わっていってさぁ♡」


栗本君は自分の胸元に視線を落とし、それからお尻のラインに軽く手を添える。


「胸もそうだけど、お尻が特にすごいんだ。服を選ぶのも大変で……持っていた服は全部買い直したよ」


「……嫌じゃなかったの?」


栗本君ははっきりと答えた。


「最初は戸惑ったよ。でも、変わっていく自分がなんだか嬉しくなってきたんだよね♡」


その言葉に、胸がざわつく。


「嬉しい……?」


「うん。会社主導でトランス女性にさせられたのは事実だけど、この身体になって、女の子として扱われるのが自然になってきて。

正直、男だった時は自分の見た目がコンプレックスだったんだけど、今は自分のことがちょっと好きになれたんだ♡」


栗本君の表情は、どこか穏やかだった。


「今の方が幸せなのかも……仕事も順調だしね♡君も無理に抗わない方が楽になるよ。少なくとも、この会社では」


栗本君は立ち上がり、軽く手を振った。


「また話そうよ。今度は池田さんと3人で」


経営企画部のフロアを後にして、自分のデスクへと戻った。


池田君は自分を偽りながら耐えている。

栗本君は変わっていく自分を受け入れ始めている。


それに——いつか、僕の元にも『薬』が届くんじゃないだろうか。

そしてそれを飲み続けたら……。


頭の中で、さまざまな感情が入り混じっていた。


(会社の目的は何なんだろう……)


少しぼーっとしていたら、同じ部署の石田さんから声を掛けられた。


「堀田さん、今日の夜って時間ある?」



【9章へつづく……】

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Comments

DHYohko

Used ai to translate and read it. Interesting so far. I prefer voluntary stories though. I'd like to see him try new clothes on his own, maybe a black office suit with pantyhose and his reaction at how it changes his appearance and presentation.