NullOrder -2- (Pixiv Fanbox)
Published:
2026-04-07 09:05:05
Edited:
2026-04-07 10:26:19
Imported:
2026-08
Content
ミレイさんが軽く息を吐くように言った。
「予定より早かったわね。 ……無事でよかった。
「戻りました」
ミレイさんが軽く息を吐くように言った。
「予定より早かったわね。 ……無事でよかった。」
「内部に入ったところで通信が不安定になりました。 事前情報通りです。」
「ええ、聞いているわ。」
ミレイさんはそれ以上追及しない。 そのとき、視線が自然にケースに集まった。
黒い箱。あまりにも黒い。 形状も、素材も、用途もわからない。
一瞬、全員の動きが止まる。
「……ん」
「ごめんなさい、ちょっとボーっとしてしまったわ。会議を始めましょう。」
「わかりました。」
「これ、廊下に置かれていたのよね」
ミレイさんが静かに言った。
「はい。」
「ということは……」
「見られたくないから、あそこに置いていた……。
人目につく場所の方が、逆に奥まで調べられませんから。」
「……確かに。見られても大丈夫なものなら、
もっと奥に置いておきますよね」
「つまり……」
ミレイがまとめる。
「見られたくないものは手前に出す。見られてもいいものは、奥に置く」
「合理的ですね。」
私の言葉で、話は収束した。
「隔離は?」
「いいわ。ここに置いておくのが一番よ。このまま永久に置いておきましょう。」
黒い箱はミレイの机に置かれ続ける。
まるで――
最初からそこに置かれる予定だった備品のように。
「今日は、これ以上進める必要はないわね。」
「おはよう。早速だけど、今日から、新しい制服になるわ。」
ミレイさんは、いつもの業務連絡のように言った。
「わかりました。」
誰も理由を尋ねない。
「更衣室はもう開けてあるから……」
「すぐ着替えて。」