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pixivのリクエストで生成させていただいたものなので一般公開です。

【アルトリア視点】

──日焼け止めを塗る、という行為が、ここまで心拍数を上げるものだとは思ってもみなかった。

パラソルの下。柔らかな波音と、遠くから聞こえる凛たちの笑い声。それらを背景に、私は彼女の背後に膝をついていた。

「……背中の紐、解いてくれる……?」

その問いに、私は一瞬、呼吸を忘れた。

「ひ、紐……ですか?」

震えた声が、喉奥から漏れる。彼女が恥ずかしそうに振り返るその様子に、私の頬は一気に熱を帯びた。確かに、全体にまんべんなく日焼け止めを塗るには、それが理にかなっている。だが──

「だって、全部塗るんでしょ……?」

彼女の視線をまともに受け止められず、私はぎこちなくうなずく。

「……わかりました。それでは、失礼します」

手が震えないようにと意識していても、細い指先がビキニのリボンに触れた瞬間、皮膚の感覚が過敏になったかのように、彼女の体温が指先に伝わってくる。

きゅっ……と布が緩み、結び目がほどけた。彼女の背中が露わになる。

(……美しい)

素直にそう思った。陽光に照らされた素肌は、まるで薄桃色の絹布のよう。柔らかく、温かく、儚げでいて、それでいて強く引き寄せられる。

私は、軽く咳払いをしてから、真剣な声音で口を開いた。

「では、うつ伏せになっていただけますか」

「う、うん……」

タオルの上に身を預けるように、彼女がそっと体を横たえる。肩甲骨のライン、背骨の曲線、腰にかかる髪。そのすべてが、私の集中を試す。

私はキャップを開け、日焼け止めクリームを掌に出した。ひんやりとした感触が、暑さで火照った肌に心地よく広がっていく。だが──

(……なんでしょう、この背徳感は)

指先が、彼女の肩から背中にかけて滑る。滑らかな肌をなぞるたびに、自分の心がざわついていく。

「……冷たっ」

「す、すみません。なるべく均一に塗りますので、我慢してください」

心の中で何度も深呼吸を繰り返しながら、私は丁寧に、しかし確実にクリームを伸ばしていく。指が触れるたび、彼女の身体が小さく反応する。それが、たまらなく可愛い。

(こ、こんなに真面目に塗ってるのに……なぜでしょう、変な汗が……)

声が震えていなければよいのだがと、私は自身の手の平を見つめる。白く、細く、しかし剣の柄を握ることに慣れた指先が、今は一本の紐に触れることすらもためらっている。

「満遍なく……」

(だめです。これは医療行為……もとい、健康管理の一環です)

言い聞かせながら、また日焼け止めを手に取り、そっと背に塗り広げていく。指先に伝わる体温、ぬるりとした感触と、柔らかい皮膚の感触。彼女の息が小さく漏れたのを聞いた瞬間──

「んっ、どうしたの?」

不意に彼女の視線が私の瞳と衝突し、思わず目を背けてしまう。

「い、いえ……」

──ぶわっと、熱が背筋を駆け上がった。

(……このままでは……)

視界の端に映る頬を染めた彼女の横顔。自分の手で肌に触れているという事実。ほんのり甘い香りと、彼女の鼓動が肌越しに伝わってくるような感覚に、私はふらつきそうになる。

(……もう、我慢できない──)

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