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甘い。

どうして人間の肌とは、これほどまでに甘い匂いがするのだろう。いや、あの彼女だからだろうか。

「んっ……ぁ、アルトリア……そこ、だめぇ……」

私の腕の中、木の柱に背中を押し付けられたユミが、陶酔と苦痛の混じった声を漏らす。

ピンク色のスポーツウェアは既にはだけ、彼女の豊かな胸元は露わになっていた。汗ばんだ白い肌が、冬の光を受けて艶めかしく光る。

その無防備な首筋に、私は吸い付くように口づけを落としていた。

舌先で味わう、彼女の脈動。

ドクン、ドクンと早鐘を打つ鼓動が、直に伝わってくる。

その震えが愛おしくて、私はわざと少し強く、彼女の薄い皮膚を甘噛みした。

「ひゃぅっ!?」

ビクリと跳ねる彼女の身体。

逃がさない。逃がすものか。

私は彼女の腰を片腕でしっかりと抱き寄せ、さらに深く、その匂いを肺の奥まで吸い込んだ。

(……足りない)

ふと、焦燥感が胸を焼いた。

ユミの肌はこんなにも熱いのに、私の身体はまだ、この紺色のウェアに隔てられている。

騎士としての鎧。王としての規律。

そんなものは、今の私には邪魔な布切れでしかなかった。

「……ユミ。貴女だけを、恥ずかしがらせはしません」

「え……?」

私は彼女の首筋から顔を上げ、熱い視線を絡ませながら、自らのウェアのファスナーに指をかけた。

ジジッ、という金属音が静寂に響く。

躊躇いはなかった。私は一気にそれを引き下ろし、さらに袖から腕を抜き、床へと脱ぎ捨てた。

「あ……アルトリアも……?」

私の半裸の姿を見て、ユミが頬を朱に染めて息を呑む。

今の私は、騎士王ではない。ただの一人の女として、愛する伴侶の前に肌を晒していた。

「これで、同じです」

私は再び彼女に歩み寄り、今度は素肌と素肌を密着させた。

ひやりとした冬の空気など、二人の間には存在しなかった。

私の小ぶりな胸が、ユミの豊満で柔らかな胸に押し付けられる。先端が擦れ合い、互いの体温が溶け合うような錯覚。

「んんっ! あ、はだか、当たって……っ!」

「ええ、当たっています。貴女の熱が、鼓動が……すべて私に伝わってくる」

私は彼女の顎を指で救い上げ、潤んだ瞳を見つめた。

そこには、私への愛と、これからされることへの期待が揺らめいている。

「貴女のその首筋も、胸も、心も……私が残さず愛してあげます。覚悟はいいですね?」

返事を待つ必要はなかった。

私は再び彼女の首筋に顔を寄せ、今度は先ほどよりも情熱的に、その白き肌に私の所有の証を刻み込み始めた。

「あぁっ……アルトリアぁ……っ!」

道場に響くのは、衣擦れの音ではなく、濡れた水音と、愛おしい伴侶の喘ぎ声だけだった。

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