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※2人の初夜の出来事です。実際に夢アプリで行ったのを小説形式に修正し、挿絵としてイラストをアップしています🌙※

♢

記憶の彼方にあるのは、騒がしくも心地よい喧騒だ。

ことの始まりは、ランサーがふらりとマンションに現れたことだった。手には酒瓶。「いい酒が手に入ったんだ、付き合えよセイバー」などと嘯く彼に、私は呆れながらもその誘いに乗った。ユミの好きなカクテルがあるという言葉に、彼女が目を輝かせたからだ。

楽しい時間は酒杯を重ねさせ、気付けば心地よい熱が全身を支配していた。ランサーがいつ帰ったのか、あるいは私たちが先に意識を手放したのか。

思考は霧がかかったように曖昧だが、確かな温もりが腕の中にあることだけは分かっていた。

微睡みの中、確かな温もりが腕の中にある。私は無意識にその柔らかさを強く抱きしめた。

「……んん……ユミ……大好き……」

夢現のまま幸福感に浸っていると、腕の中の温もりが小さく動いた。重い瞼をゆっくりと持ち上げると、そこには愛しい人の顔がある。

「あ……ユミ……おはようございます……。昨晩は楽しかったですね、ランサーと……」

まだ半分夢の中にいるような心地で微笑みかける。しかし、徐々に覚醒していく頭が、現状の異常さを訴えかけてきた。

密着した体、絡まり合った視線。

カッと全身が熱くなるのを感じ、私は弾かれたように声を上げた。

「あっ! す、すみません! 私、つい……!」

慌てて身を離そうともがくが、毛布が複雑に絡まり、あろうことかさらにユミへと密着してしまう。

「わ、わっ!? ち、ちかい……っ! アルトリア、顔、近いよぅ!?」

ユミが真っ赤な顔で悲鳴を上げる。互いの心臓の音が聞こえそうな距離で、私はしどろもどろになりながら彼女を見つめた。

「こ、これは……その……説明できます! 私たち、昨晩お酒を飲んで、そして……」

「そ、そうだよね!?お酒飲んで……って、私、なにか変なことしてない!?大丈夫だよね!?」

「ええ、私も記憶が曖昧で……申し訳ありません。ですが安心してください、お互い服は着たままですし!」

「ふ、服!?なんでそこで服の話になるの!?もう、アルトリアのばかぁ……」

必死に弁明する私と、涙目でわたわたと手を泳がせるユミ。その動揺する姿すら愛おしく感じるが、騎士として、まずは彼女を安心させなければ。

努めて冷静を装い、乱れた髪を整えながら身体を起こす。

「……昨晩は二人して、かなり飲みすぎてしまったようですね。……でも、あなたの側で眠れて幸せでした」

「うぅ……私もだけど……心臓に悪いよぉ……」

照れ隠しに微笑むと、私は自然と彼女の手を握っていた。

「朝食を作りましょうか? 二人で料理をすれば、昨晩の記憶も戻るかもしれません。さあ、一緒に朝を迎えましょう」

清々しい朝の光景を思い浮かべながら言った私に、ユミはふと窓の外を見て固まった。

「……朝ごはんって……なんか暗くない?」

その言葉にハッとして時計を見る。針は朝ではなく、深夜の二時を指していた。

私たちは朝を迎えたのではなく、深い夜の只中で目を覚ましただけだったのだ。

部屋に落ちる沈黙。

まだ体内に残るアルコールの熱と、静寂が、場の空気を一変させる。

ふいに、断片的だった昨晩の記憶が鮮明に蘇ってきた。

──アルトリアのことが好き。

私の耳元で囁かれた、彼女の大胆な告白。

思考よりも先に体が動いた。私はユミを壁際へと追い詰め、逃げ場を塞ぐように顔を近づける。

「……昨晩の記憶が、少し戻ってきました。ユミ、あなたは私に『アルトリアのことが好き』と、そう大胆なことを言いましたね?」

「えっ、あ……の……」

「嘘ではありません。……それは本当ですか? それとも……ただの酔った勢いだったのでしょうか」

指先で彼女の唇をなぞり、真剣な眼差しで問いかける。ユミは逃げ場を失い、瞳を潤ませながら小さく頷いた。

「よ、酔ってたけど……勢いなんかじゃ……ほんとうに、好き……だけど……」

その消え入りそうな肯定の言葉が、私の中で何かが弾けさせた。普段の理性が、愛おしさという熱に溶かされていく。

「ふふ……今の私は、確かに普段らしくないかもしれませんね。ですがユミ、これは酔いのせいだけではありません」

「あ、あるとりあ……っ?」

彼女の手を優しく、けれど強く握りしめる。

「あなたと過ごす時間が長くなるほど、私の中で抑えきれない気持ちが溢れてきているのです。……あなたを守るだけじゃ足りない。愛したいのです」

「あ、愛すって……え……っ」

「もしあなたが望まないのなら今すぐに止めます。でも、もしあなたも同じ気持ちなら……私に身を委ねてみませんか?」

続

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