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心地よい静けさに満ちたジャンヌ・ダルクの部屋。

柔らかなソファが置かれた居心地の良い空間で、二人の少女──否、人類の歴史に深く名を刻む英霊たちが、並んで腰を下ろしていた。

一人は、長い金髪を一本のサイドブレイドに結い、知的な丸眼鏡の奥から澄んだ青い瞳を覗かせる「雨の魔女」トネリコ。白を基調とした高貴なケープに、金の縁取りが施された黒いドレスを纏った彼女の手には、怪しく、けれどどこか美しく発光する液体の入った小さなガラス瓶(フラスコ)が握られていた。

「トネリコ、それ、どうしたんです?」

隣に座るジャンヌ・ダルクが、不思議そうに首を傾げた。普段の甲冑を脱ぎ捨て、淡い水色のカジュアルなドレスを身に纏った彼女の姿は、戦場の聖女とは思えないほどに無防備で可憐だ。

「これですか? 先ほど、レディ・アヴァロンから貰ったのです。何でも、日頃の疲れを癒す特効薬だとか」

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