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前回

息継ぎのためにわずかに離れた唇を、再び容赦なく塞ぐ。

ユミの瞳から理性の光が完全に消え失せ、ただ快楽と私の存在だけに溺れていく。その無防備でだらしのない顔を独占する喜びに震えながら、私は狂おしいほどに彼女を貪り続けていく。

──完全に理性が蕩け、私の腕の中でふにゃりとだらしなく力を抜くユミ。

私はその柔らかな重みを支えながら、自らの太ももをさらに深く彼女の両脚の間へと割り込ませた。泡にまみれた互いの最も熱い場所が、一切の隙間なく密着する。

「あ、んんっ……! だめ、これ、直接、あたっ、て……っ」

「いいや、これからだ。あの甘ったるい『本来の私』には、こんなふうに貴様を激しく汚し、乱すことなどできないだろう?」

私は彼女の腰を強く引き寄せ、柔らかな秘肉と自らのそれを、ゆっくりと、しかし執拗に擦り合わせた。

「ひゃ、あぁっ! んあ、あああぁっ!」

「私を感じろ。私の熱だけで満たされろ……っ」

滑らかな泡が潤滑油となり、肌と肌が重なり合う卑猥な水音が浴室に反響する。私だけを見ろ。今おまえを見ているのはこの私だけなのだから──。

だが、ユミを責め立てるつもりで腰を動かしていた私自身も、その強烈な摩擦と熱に、次第に余裕を奪われていった。

「ん、く……っ、あ……」

「ふふ……っ。アルトリアも、気持ちいい……?」

ふいに、快楽に沈みきっていたはずのユミが、熱を帯びた艶やかな瞳で私を見つめ返してきた。

その細い腕が私の首にしっかりと絡みつき、今度は彼女の方から、私の最も敏感で弱い部分を的確に擦り上げるように、器用に腰を突き出してきたのだ。

「あっ……!?きさ、ま、何を……んああっ!」

「声、我慢しなくていいよ……アルトリア」

耳元で甘く囁きながら、ユミは私の急所を逃がさないように密着し、細かく、いやらしく腰を押し付けてくる。反転した立場。私の身体が、自分の意に反してビクンと大きく跳ねた。

「あ、ぁ……っ! やめ、私が、こんな快感に……屈する、など……っ!」

「大好きだよ、アルトリア。……どんな貴女も、全部大好き」

その真っ直ぐな愛の言葉が、私の心に築いていた暴君としての氷の壁を、あっけなく打ち砕いた。

「あ……っ、ゆ、み……っ」

憎らしいほど愛おしいマスター。私自身の快感も限界に達し、頭の奥が真っ白に染まっていく。

冷徹なもう一人の私と、本来の私の境界線が熱でドロドロに溶け合い、口からは自分でも驚くほど甘く、情けない声が零れ落ちた。

「わたしも……っ! 愛して、るぅっ……!」

「アルトリア……っ! いく、いっしょに……っ!」

互いの名前を呼び合いながら、私たちは強く抱きしめ合った。

限界を超えた熱が弾け、泡まみれの身体をガクガクと痙攣させながら、私たちは同時に、目の前が真っ白になるほどの絶頂の波へと呑み込まれていった。

***

激しい情事の余韻を引きずったまま、私たちは泡を洗い流し、温かい湯船の中に身を沈めていた。

私が湯船の縁に背を預け、ユミは私の脚の間にすっぽりと収まるようにして、私の胸にその小さな背中を預けている。

「……やっぱり、感じてる時のアルトリア、可愛くて私好きだよ」

私の腕の中で、ユミがふふっと悪戯っぽく笑いながら私の頬を撫でた。

「……ふざけるな。私は暴君だぞ。可愛いなどと、気安く呼ぶな……っ」

「うんうん。でもね、私にとったら、どんな状態でも……アルトリアはアルトリアなんだよ」

ユミは振り返り、私の濡れた前髪を優しく梳きながら、甘えるように自分の頬を私の頬へとすりすりとおしつけてきた。

「意地悪なところも、強がっちゃうところも、本当はすごく優しいところも。全部、私の大好きなアルトリアなの」

愛を惜しみなく伝えてくるその体温と柔らかな声に、私は反論する言葉を見失ってしまった。

頬がカッと熱くなるのがわかる。私はスッと目を逸らし、少しむくれながら、彼女を抱きしめる腕の力を微かに強めた。

「……まあ、いつも鈍臭いお前にしては、今回はなかなか良かったからな。許してやらんでもない」

素直になれない暴君の意地。それでもやはり『本来の私』と張り合ってしまう私の不器用さを、ユミはすべて分かった上で、ただひたすらに甘やかすように幸せそうに微笑んだ。

「ありがとう、アルトリア。……ふふっ、大好き」

「……ふん。二度も言わせるな」

湯けむりに包まれた浴室の中、私はため息をつくふりをして、愛しい妻のうなじにそっと、誓いのような口づけを落とした。

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