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「あ、忘れそう。入れ物」

選ばれたのは肩にかける小さな袋ではなかった。るなはホットパンツの後ろポケットの内側を指で拡げ、湊をそこへ滑らせた。薄いデニムと、るなの尻の曲線のあいだに、縦に挟まる。立ち上がった瞬間、肉が後ろから押し寄せ、ポケットの布が前から押した。

「動けよ。歩くたびに分かるように」

廊下、エレベーター、昼の外気がポケットの縫い目から入る。るなの歩き方は大きく、尻が左右に揺れるたび、湊の顔は柔らかい肉に埋まった。熱と、昨夜とは違う石けんの香りと、布の裏側に残った肌の匂い。信号待ちでるなが片足に重心を預けると、ポケットの奥が深くなり、湊の腰までが尻の割れ目の際へ沈んだ。

むにむにっ♡

「いま横断歩道。周り、普通に人がいるよ。知らない人の膝とか、見知らぬ人の顔とか、君の何倍もあるやつ。面白い?」

コンビニの自動ドアが開く。冷気が尻のポケットまで届き、るなは片手でおにぎりと缶コーヒーを取った。レジの前で、るなはわざと後ろに重心をかけた。ポケットの中で湊が小さく声を漏らす。

「レジの人、何も見てない。私の尻の中に後輩がいるとか、誰も思わねぇよ」

支払いを終え、店の外のベンチに座る。座る、という動作は湊にとって崩壊に近かった。るなの体重がベンチの板へ落ち、ポケットの内側が一瞬、完全に閉じる。肉と布と骨盤のあいだで、空気が抜ける。

ぐぎっ♡

「痛っ……先輩」

「あ、悪い。つい普通に座った。次、ゆっくりやる」

るなは立ち上がり、もう一度、意識してゆっくり腰を落とした。速度が落ちても質量は同じで、湊の胸は尻の曲線に押しつぶされる。るなは缶のタブを指で上げ、音を立てて飲み、脚を組んだ。組んだ拍子にポケットが斜めになり、湊は割れ目の際を滑って、ホットパンツの裾から少し顔を出した。

昼の光が目に痛い。目の前は、るなの太腿の外側と、通りを歩く他人の靴だった。靴の裏は黒く大きく、地面を踏むたびに風が起きた。るなは裾から覗く湊の頭を指で押し込み、ポケットの口をたたいた。

「顔出すな。潰される前に、私が先に隠す。大事なんだから」

大事、という言葉だけが、冗談の列から一段だけ沈んだ。るなはすぐに笑い戻し、おにぎりを齧り、具の匂いを下へ送る。

「午後は家でごろごろ。ソファに座って、君を下に敷くか、太腿に挟むか。どっちがいい?」

湊が返事をする前に、るなは自分で決めた。

「両方だわ。先に下。私、体重あるからさ。耐えられたら褒めてやんよ」

帰りは同じポケットだった。階段を上がる振動が骨に残り、玄関で靴を脱ぐ音が遠くした。るなはホットパンツを履いたままソファへ向かい、まずクッションを一枚床に落とす。その上に湊をうつ伏せで置いた。

「手、頭の前に出しときな。完全に潰す気ないから」

るなの影が部屋の光を遮る。ホットパンツの生地が近づき、温かい尻が湊の背中へ降りてきた。最初は布越しの熱だけ。次に質量。背骨が沈み、クッションの綿が反対側から押し返す。るなは全部を預けず、片側の尻だけを乗せる。それでも世界は狭く、呼吸は短い隙間からしかできなかった。

「息、してる? してるなら足、動かせ」

湊が指先を震わせると、るなは上からそれを感じ取り、満足そうに腰を左右へずらした。布越しに、割れ目の形が湊の背中をなぞる。熱が移り、汗が薄い膜になる。るなは画面を構え、上から自分の尻と、その下の小さな腕を収めた。

「記録。先輩に座られた日。題名はあとで考える」

腰が上がり、空気が戻る。湊が咳き込む前に、るなは向きを変え、太腿を開いて湊の顔の上へ膝を置いた。膝そのものではなく、太腿の内側の柔らかい面が頬を挟む。石けんの後の素肌は滑らかで、閉じられると光が消えた。

「次、こっち。顔、埋めて。呼吸は私の脚の間でしな」

むにっ♡ ぬむっ♡

るなの声は頭の上で明るいままだった。支配しているという自覚より先に、面白いものを見つけた子どもの調子がある。しかし脚の力は正確で、湊が横へ逃げようとすると、すぐに内側へ寄せて封じる。拍動が耳を塞ぎ、太腿の匂いが舌の根に残った。

「このまま午後やる。動かなくなったら教えて。起こして、水あげて、また挟むから」

るなはそう言って、画面の中の誰かの動画を再生した。笑い声が二種類重なる。動画のそれと、るなのそれだ。湊の世界は、その笑いに合わせて開いたり閉じたりする、熱い肉の隙間だけになっていた。

午後の光がソファの背まで落ちるころ、るなは脚を開いたまま画面を放った。太腿の内側で潰されていた湊の顔に、急に空気が戻る。るなは天井を見て笑い、そのまま床に手を伸ばすと、ソファ下の箱を引き出した。中から出てきたのは、淡い色の細い棒だった。先が丸く、根元にスイッチがある。るなはそれを耳の横で一度鳴らし、低い振動音を部屋に走らせた。

「あ、電池まだ生きてる。よかった」

湊の視界で、棒の先が大きく揺れる。るなは引き出しの端から布テープを引き、歯で切った。切る音が近く、粘着面の匂いが足の匂いの上に重なる。るなは湊を棒の先端へ横たえ、胸から太腿までをテープで巻いた。一巻き目で呼吸が浅くなり、二巻き目で腕が封じられる。背中は冷たい樹脂、腹側は熱を持つ粘着面。固定された体は、棒が動くたびに同じ方向へ持っていかれた。

「外れんようにね。途中で落ちたら、床で踏むかも」

スイッチが入る。

ぶるるっ♡

振動が骨の内側から来た。湊の歯が噛み合わず、視界が細かく震える。るなは先端を自分の太腿の内側へ押し当て、肉が白く凹むのを見下ろした。八センチの体は、その凹みの中で棒と一緒に沈む。皮膚の熱がテープ越しに移り、振動がるなの肉に吸われて音の質が変わる。

「んっ……ちょっと強い。湊くん、今、私の脚に押し付けられてんの分かんの?」

るなは先端をずらし、キャミソールの上から胸の尖りへ当てた。布越しでも振動は逃げず、るなの肩が一度すくむ。湊の頬は柔らかい丘に埋まり、布の裏の体温と、甘いスプレーの残りを直に吸った。るなは左右を交互に当て、そのたびに短い息を鼻から漏らす。笑顔は崩れない。ただ、目の焦点だけが少し内側へ寄っていた。

「店、今日在庫だけ見にゃいけねぇの忘れてた。行く。このまま」

ホットパンツの前側、ベルトの位置より少し下に、るなは棒を縦に当てた。テープで腰の内側へ仮止めし、上から薄いシャツを出す。外からは、ただ手を腹の前で押さえているようにしか見えない。振動は弱に落とされていたが、歩くたびに先端が布の裏でずれ、湊の腹がるなの下腹部の熱を拾った。

店までの道は昼より人が少なかった。るなはイヤホンを片耳だけにかけ、鼻歌を小さくする。信号の待ち時間に、親指がシャツの上から棒の位置をトントンと叩いた。そのたびに湊の頭がるなの柔らかい腹へ沈む。

「改札。改札で震えてんの、私だけ。周りはのんびり歩いてる」

シャッターはまだ完全には下りていなかった。るなは従業員用の鍵を回し、蛍光灯を半分だけ点ける。ハンガーの列が長い影を床に落とし、レジの白い面だけが浮いた。るなは更衣室のカーテンを閉めず、奥の作業椅子に腰を下ろすと、シャツを捲って棒を外した。先端に貼りついた湊の顔は、すでに赤い跡と粘着の光を持っていた。

「店、私らしかいねぇよ。監視、更衣室は映んないから」

スイッチが中へ上げられる。

ぶるるるっ♡

るなはまず太腿の内側へ、強めに押し付けた。肉が棒を包み、湊の全身が熱い谷間に埋まる。るなの声が低くなり、かかとが床を擦った。次に、ホットパンツの股の上から当てる。布は薄く、その下の形が振動で浮かび上がる。温かい割れ目が棒の先を迎え、湊の胸から腹までが、湿り始めた生地に貼りついた。

「んっ……♡ ちょっと待って、まだパンツの上」

るなは自分で言いながら、ホットパンツの脇をずらした。下着の生地はすでに中央が色を変えている。匂いが変わる。足の匂いとも石鹸とも違う、内側から滲み出た薄い酸味と熱。るなは先端をその染みへ当て、円を描くように動かした。湊の額は濡れた布に埋まり、振動がるなの芯へ伝わるたび、布の裏で小さな脈が返ってきた。

ぬちゅっ♡ ぶるっ♡

「あぁ……そこ♡ 湊くん、今、私のいちばん弱いとこに顔、押し付けられてんよ?」

るなの太腿が椅子の端で震え、つま先が内側を向く。片手は棒を持ち、もう片手はキャミソールの中へ入って胸を掴む。指の腹が先端を潰し、その振動が棒を伝って湊の背骨を叩いた。るなは呼吸を浅く速くし、それでも言葉の調子だけは明るく残す。

「店の椅子でやってるの、ばれる? ばれないよね。ハンガーとか、値札とか、普通にそこにあるし。私だけ、股の間で後輩震えてんの」

下着が横にずらされる。熱い唇が直接、テープの端と湊の頬に触れた。ぬらりと糸を引き、振動が水音に変わる。るなは先端を割れ目に沿って上下させ、時々、丸い先を入り口へ浅く押し当てた。入れ込むのではなく、押し付けるだけ。それでも中の熱は明らかに近く、湊の口と鼻が、るなの匂いのいちばん濃い層に沈んだ。

じゅるっ♡ ぬちゅぬちゅっ♡

「んっ、んっ♡ ちっちゃい顔、先っちょに当たってる♡ 振動と一緒に、口の形まで感じんの」

るなの腰が小さく前方へ出る。椅子の脚が床を鳴らし、ハンガーが遠くで一度揺れた。るなは棒を持つ角度を変え、湊の腹が内側の柔らかいひだに滑るようにした。熱い膜がテープの縁を越え、湊の胸までを濡らす。るなはそれを見て笑い、動きを速くした。

「汚れてきた。私の液、後輩の胸についてんの。あとで舌で取れとか言わないからね」

快感が乗るほど、るなの声の末尾が甘く短くなる。腰の円が一定になり、太腿の内側が湊の両脇を挟んだ。振動は強のまま、るなの呼吸だけが崩れていく。

「はぁっ♡ はぁっ♡ 出そう……そのまま押さえて♡ 動くな、湊くん、今動いたら私、変な声出る♡」

店内の空調が低い音を上げ、るなの吐息がそれに重なった。腰が一度大きく揺れ、ぬめった熱が棒の先へまとめて降りてくる。るなの内側が脈を打ち、その脈がテープを通して湊の肋骨を叩いた。るなは歯を軽く噛み、鼻から長い息を抜く。目元は笑ったままだが、頬だけが赤い。

「……終わんない。もう一回」

スイッチは切られなかった。るなは濡れた先端を、今度は下着を戻した上から当て直す。染みが広がり、布が湊の顔に張り付く。るなはレジの方を一瞬見て、誰もいないことを確かめると、足を椅子の上に乗せて股を開いた。蛍光灯の光が、ホットパンツのずれた脇と、震える棒の先を白く照らす。

「二回目は長くやる。君、テープ痛くなってきただろ。我慢しな。私、気持ちよくなると手、緩むから」

ぶるるっ♡ くちゅっ♡

るなの指が棒の根元を握り直し、円を小さくした。湊の世界は、熱と振動と、るなの内側から溢れる匂いで埋まっていく。店のどこかで、風がハンガーを一つだけ鳴らした。るなはそれに反応せず、腰の奥で次の波を待ちながら、下を見る。テープの下で震える小さな胸と、自分の液で光る頬。その光景を、るなは気に入ったらしい。口元がまた、昼間と同じ形に戻った。

「今週末、これでいこ。家でも、店でも。貼り付けて、当てて、私だけ先にイく。湊くんは、そのあとで考える」

更衣室の椅子の脚が、また短く鳴った。るなは二回目の余韻を吐ききらないまま、ホットパンツを膝まで落とす。下着も一緒に落とされ、日焼けの境界の下で、濡れた割れ目が蛍光灯を吸って光った。棒の先に固定された湊の顔は、すでに糸を引く熱にまみれていた。るなはそれを見下ろし、親指で湊の頬の液を拭うふりをして、逆に割れ目へ押し付けた。

ぬちゃっ♡

「三回目、店でやりきる。静かにするから、中で鳴って」

スイッチは強のまま。るなは片足を椅子の座面に乗せ、股を開いて先端を入り口へ浅く沈めた。入れるというより、唇が棒の丸みを含んで離さない形だった。湊の胸から腹までが、熱いひだに挟まれ、脈のたびに内側へ引き寄せられる。るなの声は低く短くなり、握った根元に力が入る。

「んっ、入んない……♡ いや、先っぽだけ。湊くんの顔、いま私の中の手前にいる♡」

じゅぷっ♡ ぶるるっ♡

腰が円を描く。ハンガーの影が揺れ、レジの白い面が遠くで光った。るなは反対の手で自分の胸を掴み、キャミソールの上から先端を潰す。振動が二つの場所へ分かれ、湊の骨はその両方のリズムを拾った。るなの内側は熱く、粘り、わずかに開いては閉じる。閉じるたびに湊の口が柔らかい膜に塞がれ、呼吸がるなの匂いだけになった。

「はぁっ♡ はぁっ♡ 店の匂いと、私の中の匂い、どっち勝ってんの」

答えを待たず、るなは腰を落とした。浅かった先がもう一押し沈み、湊の額が内側の壁に当たる。るなの太腿が震えて寄り、椅子の端を蹴った。短い声が鼻から抜け、次に、はっきりした波が棒を伝って来る。熱い雫がテープの縁を越え、湊の首筋までを伝った。

「イく……そのまま♡ 顔、動かんな♡♡」

ぬっちゅ♡ びくんっ♡

るなの内側が強く脈打ち、棒を締め上げた。振動音が一時、水音に負ける。るなは腰を浮かせず、その脈が終わるまで先端を押し続けた。終わったあともすぐには抜かず、浅く入れたまま息を整える。蛍光灯の下で、太腿の内側が小さく痙攣していた。

「……やば。声、出た?」

るなはカーテンの隙間を見て、誰もいないことを確かめると、短く笑った。棒を抜き、糸を引く先を自分の舌で軽く舐める。湊の額にも同じ熱が残り、るなの舌の先端がテープの端を過った。

「味、混ざってる。私と、君の汗」

帰宅のあいだ、棒は再びホットパンツの内側へ固定された。今度は弱ではなく中で、歩くたびにるなの割れ目へ直接当たる。駅の階段、改札、夜の歩道。るなはイヤホンを両耳に差し、口だけを細く開いて息を吐いた。誰にも聞こえない大きさで、かかとの音に合わせて腰が微かに前後する。

「外、歩いてんのに中でイきかけてんの。湊くんのせい。振動、止めらんない」

部屋に入るなり、るなは靴を片方だけ脱ぎ、もう片方は履いたまま床に膝をついた。棒を外し、湊の固定は解かない。ソファの前に座り、両膝を開いて先端を再び自分へ当てる。今度は奥へは入れず、外側の尖った先——小さく腫れたいちばん敏感な核へ、湊の唇が来る角度に固定した。

「ここ。先っちょ、ここに押しつけて」

ぶるるっ♡ くちゅっ♡

るなの背が反り、片手は床、片手は棒の根元。腰が勝手に円を描き、核が湊の口元で小さく跳ねる。液が絶えず滲み、テープの粘着が白く濁った。るなは膝を寄せて湊の頭を両側の唇で挟み、振動を逃がさない。

「んっ♡ んぁっ♡ 舌、出せる? 出せなくても、口の形で擦れてんの分かる♡」

四回目は速かった。るなの声が裏返り、太腿が湊の肩を挟んで震える。熱い雫が連続して落ち、棒の先から湊の鎖骨までを濡らした。るなはイったあともスイッチを切らず、核の上で先端を左右に短く揺する。過敏になった先が逃げるたびに、るなの腰が追いかけてくる。

「待って、まだ♡ まだ終わんない♡♡」

びくんっ♡ ぬちゃぬちゃっ♡

五回目の波が重なる。るなの目尻に涙が光り、それでも口元だけは笑っていた。棒を引き抜くと、糸が長く伸びて太腿の内側で切れた。るなは荒い息のまま肩を落として座り、固定された湊を目の高さまで持ち上げる。

「顔、ぐちゃぐちゃ。私の中の液、全部ついてんじゃん」

るなはそう言って、今度は向きを変えた。四つん這いになり、ホットパンツの残っていた生地を完全に外す。日焼けした尻が湊の眼前で割れ、その谷間へ棒を縦に沈める。柔らかい丘が左右から寄り、振動が深い場所へ吸われる。るなは顔を床に近づけ、声を逃すように小さく唸った。

「尻の穴の前、当たってる♡ 入れない。擦るだけ。でも振動、奥まで来てる♡」

むにっ♡ ぶるっ♡

谷間の熱は割れ目より乾いていて、代わりに、昼に歩いた残りの匂いが濃かった。るなは腰を前後に揺すり、棒の先が入り口の皺を撫でる位置で止める。湊の腹がその動きで潰され、テープが皮膚に食い込む。るなは痛みを確認する様子もなく、自分の快感の角度だけを探した。

「今週末、全部これ。朝も、店も、寝る前も。貼り付けて、私の好きなとこに当てて、イく。湊くんは、イかせてもらう側じゃないから」

言い終える前に、るなは再び仰向けへ戻った。両脚を大きく開き、棒を割れ目の入り口へ浅く、しかしさっきより長く留める。中の熱が湊の顔を包み、脈が直接頬に当たる。るなは片手で胸の先端を抓み、もう片手で棒を小刻みに突いた。浅い。それでも音は水そのものだった。

じゅぷっ♡ じゅぷっ♡ くちゅっ♡

「あ……♡ あ、そこ♡ 顔、中に入ってきてる♡♡」

部屋の明かりはつけたまま。窓の外で誰かの足音が過ぎても、るなの腰は止まらない。六回目は声を噛み殺せず、短く高い音が天井に当たった。るなの内側が棒を締め、湊の呼吸を完全に奪う。熱い液が溢れて太腿を伝い、クッションの縁まで落ちた。

るなはスイッチをようやく切った。振動が止んでも、残った脈が棒を通して湊の肋骨を叩いている。るなは天井を見たまま、固定を解かず、ただ親指で湊の濡れた髪を雑に分ける。

「……まだ日曜、残ってんの」

声は少し掠れていた。目だけが、八センチの後輩を正確に捉える。るなは棒を自分の胸の谷間へ移し、挟んだまま小さく笑った。

「明日の朝、起こすときもこのまま。貼ったまま、私の中で起こしてあげる。戻す話は、そのあと」

胸の間で、るなの心臓が大きく、近く、規則正しく打っていた。湊の体はもう、自分の意志では振れない。残っているのは、るなの熱と、液の匂いと、切れなかったテープの痛みだけだった。

日曜の光は、カーテンの隙間からるなの肩を先に照らした。るなは目を開けないまま手を探り、胸の谷間に挟んだまま眠っていた棒を引き出す。スイッチはまだ入っていない。先端に固定された湊の体は、夜のあいだに乾いた液で肌に貼りつき、動くたびに薄い膜が剥がれる音がした。

「おはよ。約束、守るよ」

るなは片手で自分の股を開き、もう片手で棒の先を割れ目へ当てた。朝の内側は夜より熱く、拍動が浅い。先端が唇を割り、湊の顔がぬるりと沈む。るなは腰を落とし、浅く含んだままスイッチを入れた。

ぶるるっ♡ じゅぷっ♡

「んっ……♡ 朝から中で起こす。声、出せ」

湊の口が内側の壁に塞がれ、振動がるなの芯を直に叩く。るなは枕に顔を埋め、腰だけを小さく前後させた。浅い。それでも朝の敏感さは夜より素直で、すぐに息が短くなる。太腿が寄って棒を挟み、湊の両肩が熱い肉に埋まった。

「イく♡ 一発目、朝の分♡」

びくんっ♡ ぬっちゅ♡

るなの内側が一度強く脈打ち、熱い雫が棒の根元まで溢れた。るなは抜かず、脈が終わるまで先を押し続ける。終わってもスイッチは切らず、角度を変えて核へずらし、短く円を描いた。二発目は声にならず、鼻から落ちる息だけが長くなった。

「はぁっ……まだ。今日で今週末、終わりなんだよ」

るなはようやく棒を抜き、テープをゆっくり剥がした。粘着が皮膚を引き、湊の胸に赤い帯が残る。るなはそれを指でなぞり、自分の液で光る八センチの体を掌に乗せた。朝の顔はアイラインもなく、目だけが大きい。その目が、掌の中の後輩を笑って見る。

「戻す方法、探さない。探しても、私が見つけたあとに捨てる」

るなはそう言って、湊を太腿の付け根へ置いた。開いた脚の間で、まだ濡れたいちばん近い場所に、今度は棒なしで押しつける。肌と肌。るなの核が湊の唇に当たり、腰が小さく震える。るなは指で湊の腰を押さえたまま、自分のリズムで擦り続けた。

くちゅっ♡ ぬりゅっ♡

「舌、出して。出せないなら、口開けて。私の先っちょ、含んで」

湊の口が開いた瞬間、るなの腰が前に出る。熱い核が唇の内側に収まり、るなの声が短く裏返った。三発目は掌で頭を押さえつける形で来た。るなの液が湊の顎から首へ流れ、シーツに小さな染みを作る。るなはイったあともすぐに離さず、残った脈を湊の顔に預けた。

「……いい顔。私ので、ぐちゃぐちゃ」

浴室では湯を溜めず、シャワーの熱を足元だけに落とす。るなは洗い場に座り、足の裏へ湊を乗せ、親指で土踏まずへ滑らせた。朝の足はまだ穏やかで、それでも匂いの層は残っている。るなは第二指と第三指で湊の胴を挟み、ゆっくり開閉した。

むにっ♡ ぐにっ♡

「昨日の電車より優しいでしょ。褒めて。湯たんぽから、足の指の中へ昇格」

洗い流したあとも、るなは完全には乾かさない。湿ったままの体を、新しい靴下のつま先へ滑らせる。白い綿が閉じ、るなの指が中で動く。朝食のあいだ、るなはトーストを齧りながら、時々つま先を丸めた。テーブルの下で、湊の顔が熱い指の腹に埋まる。

「明日から店、普通に開くよ。レジの裏、ポケットの中、更衣室。全部、君の居場所」

午後、るなは一度だけ縮小が戻らないことを確かめるように、湊を床に立たせ、自分はソファに座った。視線の高さは、るなの膝にも届かない。るなは脚を組み、組んだ太腿の陰に湊を招く。拒否する場所は、もう部屋のどこにもなかった。

「逃げるなら、ドアまで何歩? 蟻一匹分。踏むよ、本気で」

言葉は明るいままだった。るなは湊を摘まみ上げ、唇の先で額に触れる。熱い吐息。次に、同じ口で湊の体を舌の上に乗せる。じゅる、と音がして、るなの唾液が全身を包んだ。噛まない。含んで、熱を移して、掌へ戻す。

「味、見覚えた。私の液と、私の唾と、私の足。もう、それ以外の匂いつけんの禁止」

夜になる前に、るなはもう一度棒を取り出した。テープは新しいものに替え、湊を再び先端へ固定する。強さは弱。るなは横向きに寝て、膝の間に棒を挟み、自分の割れ目へゆるく当てたまま目を閉じた。振動は小さく、しかし途切れない。るなの呼吸がやがて眠りに落ちても、腰だけが時々、無意識に前へ出た。

ぶるっ♡ ぬちゅっ♡

月曜の朝、るなは制服のシャツをボタンまで留め、ホットパンツではなくいつものスキニーに脚を通した。右の後ろポケットの内側に、薄い布を畳んで袋を作る。その中へ、湊を滑らせた。棒は引き出しに戻された。今日は振動ではなく、歩くたびに揺れる尻の熱だけが与えられる。

「新井湊くん。入社二ヶ月。レジ遅い。たたみ方雑。いまは私のポケットの社員」

玄関で靴を履く音が遠く、エレベーターの金属音が骨に伝わる。昼の店に蛍光灯がつき、ハンガーが並ぶ。るなは開店の音楽を流し、レジの裏で一度だけ、ポケットの口に指を入れた。中の小さな胸を、親指の腹で円く撫でる。

「閉店後、更衣室。昨日の椅子。またイくから。声、出すなよ。出すなら、私の中だけで出せ」

シャッターの開く音が店内に広がる。客の靴音が近づき、るなの尻がカウンターの内側で小さく揺れた。ポケットの奥で、湊の世界は熱と布と、るなの歩きのリズムだけになる。戻る方法の話は、誰の口からも出なかった。

週末は終わっている。所有は、そこから平日へ続いていた。

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