縮小ペット⑦「崩壊する自我」 (Pixiv Fanbox)
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数週間が過ぎた。毎晩の「調教」により、岡崎の意識は徐々に変化していった。彼の中の「人間」としての自己認識は薄れ、「ペット」としての意識が強くなっていた。
朝、神崎の声で目を覚ますと、彼は自動的にケージの中で頭を下げた。
「ご主人様、おはようございます」
その言葉は、もはや首輪の強制ではなく、彼自身から自然に出てきた。
「おはよう、ペット」
神崎は満足げに微笑んだ。彼女はケージを開け、岡崎を手に取った。
「今日の調子はどう?」
「元気です、ご主人様」
岡崎は素直に答えた。彼の意識の片隅には、まだ「人間だった」という記憶が残っていたが、それはもはや遠い夢のようだった。
「良い子ね」
神崎は岡崎を浴室に連れて行った。毎朝の儀式が始まる。岡崎は言われるままに神崎の体を愛撫し、彼女を満足させた。以前のような抵抗感はなく、むしろ「ご主人様」を喜ばせることに喜びを感じるようになっていた。
「あぁ…いい♡」
神崎は岡崎の小さな体を使って絶頂に達した。彼も同時に快感を感じ、喜びの声を上げた。
「ご主人様…気持ちいいです♡」
神崎は満足げに岡崎を洗い流し、タオルで拭いた。
「今日は特別な日よ」
彼女は言った。
「どんな日ですか、ご主人様?」
「新しい仲間が来るわ」
神崎の言葉に、岡崎は好奇心を抱いた。
「仲間…ですか?」
「ええ、新しいペット。あなたと同じヒューマンペットよ」
神崎は岡崎を胸ポケットに入れ、朝食を取った。その後、彼女は車に乗り、ネオライフ社に向かった。
「今日は二体の新しいペットを迎えに行くの」
神崎は運転しながら説明した。
「一体は標準モデル、もう一体はカスタムモデルよ」
岡崎は複雑な感情を抱いた。新しい「仲間」が来ることに、かすかな期待と不安を感じた。
ネオライフ社に到着すると、佐々木研究員が神崎を出迎えた。
「お待ちしておりました、神崎様」
佐々木は神崎を特別な部屋に案内した。そこには二つのガラスケースが置かれていた。
「こちらが今回お選びいただいた二体です」
佐々木はケースを指さした。一つには若い男性が、もう一つには猫耳と尻尾を持つ女性が入っていた。どちらも岡崎と同じくらいの大きさだった。
「素晴らしい」
神崎は満足げに言った。彼女は胸ポケットから岡崎を取り出し、テーブルの上に置いた。
「龍一、新しい仲間よ」
岡崎は二つのケースを見つめた。男性は恐怖と絶望の表情を浮かべていた。明らかに最近縮小されたばかりのようだ。一方、猫耳の女性は従順な表情で、おとなしく座っていた。
「彼らの名前は?」
岡崎が尋ねた。
「男性は田村健。女性はミミと名付けたわ」
神崎は説明した。
「健はあなたと同じ標準モデル。ミミはネコミミカスタムモデルよ」
佐々木はケースを開け、二人を取り出した。健は抵抗しようとしたが、首輪の制御下で動けなかった。ミミは大人しく、神崎の手のひらに乗った。
「健はまだ調教が必要ね」
神崎は冷たく言った。
「龍一、あなたが彼に教えてあげて。ペットとしての心得を」
岡崎は複雑な気持ちで頷いた。かつての自分と同じ状況の男性を見て、何かが心の奥底で揺れ動いた。しかし、「ご主人様」の命令には逆らえない。
「はい、ご主人様」
神崎は三体のヒューマンペットを特殊なキャリーケースに入れ、ネオライフ社を後にした。車の中で、岡崎は健とミミを観察した。健は怒りと恐怖に満ちた目で神崎を見つめていた。ミミは従順で、時折猫のように喉を鳴らしていた。
「健、落ち着くんだ」
岡崎は小さな声で言った。
「何が起きているんだ?なぜ俺はこんな姿に?」
健は混乱した様子で尋ねた。
「お前も…実験に参加したのか?」
「ああ…借金返済のためにな」
健は苦い表情で答えた。
「元に戻れるって言われたのに…」
岡崎は沈黙した。かつての自分と同じ言葉、同じ絶望。しかし今の彼には、それが遠い過去のことのように感じられた。
「諦めた方がいい」
岡崎は静かに言った。
「俺たちはもう人間じゃない。ペットなんだ」
健は怒りの表情を浮かべた。
「冗談じゃない!俺は人間だ!」
「静かにして」
神崎の冷たい声が響いた。彼女はリモコンを操作し、健に電流を流した。彼は痛みで体を硬直させた。
「まだ躾が必要ね」
神崎は冷たく言った。彼女はリモコンを操作し、健の首輪の設定を変更した。
「これで大人しくなるでしょう」
健の表情が一瞬で変わった。怒りと抵抗の色が消え、空虚な従順さに置き換わった。
「はい…ご主人様…」
彼は虚ろな声で言った。神崎は満足げに微笑んだ。
「これが早道よ。意識制御機能を最大にすれば、すぐに従順になる。でも、それだと面白くないから、龍一の時は時間をかけたのよ」
彼女は岡崎を見た。
「自分の意志で従順になる方が、価値があるでしょう?」
岡崎は複雑な気持ちで頷いた。確かに彼は今、自分の意志で神崎に従っていた。首輪の強制がなくても、「ペット」としての役割を受け入れていた。それは屈辱なのか、それとも適応なのか…彼自身にもわからなくなっていた。
マンションに到着すると、神崎は三体のヒューマンペットをリビングに連れて行った。
「これがあなたたちの新しい家よ」
彼女はドールハウスを指さした。以前よりも大きくなっており、三階建てから五階建てに拡張されていた。
「一階はリビングとダイニング、二階は龍一の部屋、三階は健の部屋、四階はミミの部屋、五階は共用スペースよ」
神崎は説明した。
「龍一はケージで寝ていたけど、新しい仲間のために、みんなドールハウスに戻すわ」
岡崎は複雑な気持ちだった。ケージよりはドールハウスの方が快適だが、それでも「檻」には変わりない。
「さあ、新しい家を見て回りなさい」
神崎は三体をドールハウスの前に置いた。岡崎が先に入り、健とミミを案内した。
「ここが私たちの生活空間だ」
岡崎は説明した。健は虚ろな表情のまま、ミミは好奇心いっぱいの様子で周囲を見回していた。
「健、大丈夫か?」
岡崎は健に声をかけた。彼は首輪の制御下で、ほとんど自分の意志がないように見えた。
「はい…大丈夫です…」
健は機械的に答えた。岡崎は不安を覚えた。自分もこうなるのだろうか?いや、自分はすでにこうなっているのかもしれない…
「ミミさんは…カスタムモデルなんですよね?」
岡崎はミミに尋ねた。彼女は猫のような仕草で頷いた。
「はい、にゃ♡」
彼女の声は甘く、猫のような語尾が特徴的だった。
「生まれたときからこの姿なの?」
「いいえ、人間だったにゃ。でも、ご主人様のために改造されたにゃ♡」
ミミは嬉しそうに言った。彼女は完全に「ペット」としての自己認識を持っているようだった。
「改造…痛かった?」
「少し痛かったけど、ご主人様に喜んでもらえるなら何でも我慢できるにゃ♡」
ミミの言葉に、岡崎は言いようのない不安を覚えた。彼女は完全に洗脳されているのか?それとも、これが「適応」なのか?
三体がドールハウスを探索している間、神崎は彼らを観察していた。
「龍一、こっちに来なさい」
彼女が呼んだ。岡崎は言われるままにドールハウスから出て、神崎の手のひらに乗った。
「あなたに特別な役割を与えるわ」
神崎は岡崎を顔の前まで持ち上げた。
「あなたは『リーダー』よ。他の二体の監督役。彼らが言うことを聞かないときは報告しなさい」
岡崎は複雑な気持ちで頷いた。
「はい、ご主人様」
「特に健には注意して。彼はまだ抵抗心があるわ。首輪の制御を弱めると、反抗的になるかもしれない」
神崎は冷たく言った。
「彼を監視し、必要なら『教育』しなさい」
岡崎は不安を覚えた。自分が他のペットを「教育」する立場になるなんて…
「わかりました、ご主人様」
神崎は満足げに頷き、岡崎をドールハウスに戻した。
「今夜は特別な夜よ」
彼女は三体に告げた。
「新しい家族の歓迎会を開くわ」
神崎はリビングのテーブルに小さな食事を用意した。特殊食だが、通常の料理を模した見た目だった。三体のヒューマンペットはテーブルに集まり、食事を始めた。
「健、どうだ?少しは状況が飲み込めてきたか?」
岡崎は小声で尋ねた。健の首輪の制御が少し緩められ、彼は自分の意志で話せるようになっていた。
「最悪だ…」
健は低い声で答えた。
「なぜこんなことに…俺は人間なのに…」
「私も最初はそう思ったにゃ」
ミミが割り込んできた。
「でも、抵抗しても無駄なの。ご主人様に従った方が幸せになれるにゃ♡」
彼女は本心からそう信じているようだった。
「冗談じゃない!」
健は怒りを抑えきれなかった。
「俺は絶対に諦めない!必ず元に戻る方法を見つけてやる!」
「静かに」
岡崎は健を制した。
「声が大きすぎる。ご主人様に聞こえたら…」
しかし、遅かった。神崎はすでに彼らの会話に気づいていた。彼女はドールハウスを覗き込み、冷たい目で健を見つめていた。
「まだ反抗的なのね」
彼女はリモコンを取り出した。
「もう少し強い教育が必要みたいね」
神崎はリモコンを操作した。健の体に激しい痛みが走り、彼は床に倒れ込んだ。
「うっ…!」
「ご主人様に逆らうと、こうなるのよ」
神崎は冷酷に言った。
「龍一、彼を連れてきなさい」
岡崎は言われるままに健を引きずり出し、神崎の手のひらに乗せた。彼女は健を顔の前に持ってきた。
「あなたは私の所有物。それ以外の何者でもない。理解できる?」
健は痛みに耐えながらも、憎しみの目で神崎を見つめた。
「絶対に…屈しない…」
「そう」
神崎は冷たく微笑んだ。
「龍一も最初はそうだったわ。でも今は?」
彼女は岡崎を見た。
「ご主人様、彼はまだ理解していません。教育が必要です」
岡崎は自動的に答えた。彼の中の「人間」としての意識が悲鳴を上げていたが、「ペット」としての意識がそれを押し殺した。
「そうね。では、あなたが教育してあげて」
神崎は岡崎も手のひらに乗せた。
「健に、ペットとしての心得を教えなさい」
岡崎は一瞬躊躇したが、すぐに従った。
「健、抵抗しても無駄だ。ご主人様は絶対的な存在だ。従うことが唯一の道だ」
彼は機械的に言った。
「冗談じゃない!お前まで洗脳されたのか?」
健は怒りに震えた。
「洗脳ではない。適応だ」
岡崎は静かに答えた。
「これが私たちの現実だ。受け入れるしかない」
健は絶望的な表情を浮かべた。
「お前は…本当に人間だったのか?」
その言葉に、岡崎の中で何かが揺れ動いた。人間…そう、彼はかつて人間だった。大学院生で、研究者だった。しかし今は…
「私は…ペットです」
岡崎は自動的に答えた。しかし、その言葉に自信がなかった。
「良い子ね、龍一」
神崎は満足げに言った。
「健、あなたにはもっと強い教育が必要みたいね」
彼女はリモコンを操作した。健の首輪から特殊な薬物が注入され、彼の表情が変わり始めた。
「これは最新の意識操作薬よ。あなたの記憶と自己認識を書き換えるわ」
健の目が虚ろになり、体が震え始めた。
「いや…やめろ…」
彼の声が弱まっていく。
「抵抗しても無駄よ」
神崎は冷たく言った。
「明日の朝には、あなたは完璧なペットになっているわ」
彼女は健をドールハウスに戻した。彼は階段を上り、自分の部屋に向かった。その足取りは既に変化し始めていた。
「龍一、よくやったわ」
神崎は岡崎を撫でた。
「あなたは本当に良いペットになったわね」
岡崎は複雑な気持ちだった。健の姿を見て、かつての自分を思い出した。抵抗し、怒り、絶望した日々。しかし今の自分は…
「ありがとうございます、ご主人様」
彼は自動的に答えた。しかし、心の奥底では何かが揺れ動いていた。本当にこれでいいのか?自分の人間性を完全に捨て去ってもいいのか?
「さあ、今夜も特別な夜にしましょう」
神崎は岡崎とミミを手に取り、寝室に向かった。
「二体同時に使うのは初めてね」
彼女は不気味に微笑んだ。
「楽しみましょう」
寝室で、神崎は服を脱ぎ、裸になった。彼女はベッドに横たわり、岡崎とミミを自分の体の上に置いた。
「さあ、二人で私を満足させなさい」
彼女はリモコンを操作し、二体に性的興奮を強制した。岡崎とミミの体は熱くなり、意志に関係なく性的に反応した。
「はい、ご主人様♡」
ミミは甘い声で答え、神崎の胸元に向かった。彼女は猫のように神崎の乳首を舐め始めた。
「にゃ♡ご主人様の味、大好きにゃ♡♡」
岡崎も言われるままに神崎の体を愛撫した。彼は腹部から秘所に向かい、舌を使って刺激した。
「あぁ…二人同時は最高ね♡」
神崎は快感に身を震わせた。
ぬちゅぬちゅ♡ にゃにゃ♡
岡崎とミミは神崎の体を隅々まで愛撫した。ミミは猫のような仕草で神崎の首筋や耳を舐め、岡崎は秘所を集中的に刺激した。
「あぁっ…いい♡♡もっと♡♡♡」
神崎の声が高くなり、体が震え始めた。彼女は二体のヒューマンペットを使って、最高の快感を得ていた。
びちゅびちゅ♡ じゅぷじゅぷ♡
「あっ…来る…来るぅっ♡♡♡」
神崎は絶頂を迎え、体を大きく震わせた。同時に、彼女はリモコンを操作し、岡崎とミミにも強制的な快感を与えた。
「はぁ…はぁ…」
神崎の呼吸が落ち着くと、彼女は二体を手に取った。
「素晴らしかったわ」
彼女は満足げに言った。
「これからは三体揃って私を満足させることになるわ」
神崎は満足げに言った。彼女は岡崎とミミを小さなタオルで拭き、ベッドサイドテーブルに置いた。
「明日からは健も加わるわ。四人での楽しみが増えるわね」
岡崎は複雑な感情を抱えていた。健の姿を見て、自分の中の何かが揺れ動いていた。かつての自分、人間だった頃の記憶が断片的に蘇ってきた。
「龍一、どうしたの?」
神崎は岡崎の表情の変化に気づいた。
「何でもありません、ご主人様」
岡崎は即座に答えた。しかし、彼の目には一瞬、迷いの色が浮かんでいた。
「本当?」
神崎は疑わしげに岡崎を見つめた。彼女はリモコンを手に取り、設定を確認した。
「あら、記憶抑制機能が弱まっているわ」
彼女は冷たく言った。
「健を見て、何か思い出したのかしら?」
岡崎は黙った。言葉を選ぶ余裕はなかった。
「正直に答えなさい」
神崎はリモコンのボタンを押した。岡崎の体に痛みが走る。
「はい…少し…思い出しました」
彼は痛みに耐えながら答えた。
「何を?」
「私が…人間だったこと…」
岡崎は小さな声で言った。神崎の表情が変わった。
「まだ完全には調教されていなかったのね」
彼女は冷たく言った。
「残念だわ。もう一度、最初からやり直しましょう」
神崎はリモコンの設定を変更した。岡崎の頭に激しい痛みが走り、意識が朦朧とした。
「あなたは誰?」
神崎が尋ねた。
「私は…」
岡崎は混乱した。自分が誰なのか、突然わからなくなった。
「私は…ペットです。神崎様のペットです」
彼は自動的に答えた。
「そう、あなたはペット。人間だった記憶は全て幻想よ」
神崎は岡崎の頭を優しく撫でた。
「あなたはずっとペットだった。それ以外の何者でもない」
岡崎の意識が薄れていく。神崎の言葉が彼の脳に刻み込まれていく感覚があった。
「はい…ご主人様…」
彼は虚ろな声で答えた。
「良い子ね」
神崎は満足げに微笑んだ。
「さあ、ドールハウスに戻りなさい。明日は新しい日よ」
彼女は岡崎とミミをドールハウスに戻した。二体はそれぞれの部屋に向かった。
岡崎は自分の部屋のベッドに横たわった。頭の中は混乱していた。自分が誰なのか、何なのか、もはやわからなくなっていた。人間だった記憶は断片的で、夢のようだった。今の現実—ペットとしての生活—の方がリアルに感じられた。
「私は…誰…?」
彼は小さな声で呟いた。しかし、答えは返ってこなかった。やがて、疲労から眠りに落ちた。
翌朝、岡崎は神崎の声で目を覚ました。
「起きなさい、みんな」
彼女の声がドールハウス全体に響いた。岡崎は起き上がり、制服を着て一階に降りた。ミミも同様に降りてきた。そして健も。
岡崎は健の姿を見て驚いた。昨日までの反抗的な表情は消え、従順で虚ろな表情に変わっていた。
「おはよう、健」
岡崎が声をかけた。
「おはよう、龍一先輩」
健は丁寧に挨拶した。その声には昨日の怒りや絶望は微塵もなかった。
「先輩…?」
「はい、龍一先輩はご主人様の最初のペットです。私たちの先輩です」
健は当然のように答えた。彼の記憶が完全に書き換えられたのは明らかだった。
「みんな、こっちに来なさい」
神崎が呼んだ。三体は言われるままにドールハウスから出て、テーブルの上に並んだ。
「今日から新しい生活が始まるわ」
神崎は三体を見渡した。
「龍一はリーダー、健は従者、ミミは癒し役。それぞれの役割を果たしなさい」
三体は揃って頭を下げた。
「はい、ご主人様」
神崎は満足げに微笑んだ。
「今日は特別な日よ。友人たちを招いて、新しいペットたちをお披露目するわ」
彼女は説明した。
「みんな、最高のパフォーマンスを見せなさい」
三体は再び頭を下げた。
「はい、ご主人様」
朝食後、神崎は三体に特別な衣装を着せた。岡崎には執事風の黒いスーツ、健には従者風の制服、ミミには可愛らしいメイド服だった。
「完璧ね」
神崎は満足げに言った。
「今日のパーティでは、みんなで私のゲストをもてなすのよ」
彼女は三体をリビングの特設ステージに置いた。それは小さなテーブルといくつかの小道具が置かれた空間だった。
「練習しましょう」
神崎はリモコンを操作した。三体の体が勝手に動き、様々な「芸」を披露し始めた。岡崎はピアノを弾き、健はダンスを踊り、ミミは歌を歌った。
「素晴らしいわ」
神崎は喜んだ。
「これなら友人たちも驚くでしょうね」
練習は数時間続いた。三体は完璧に動き、神崎の命令通りのパフォーマンスを見せた。岡崎の意識は朦朧としていた。自分が何をしているのか、なぜしているのか、もはやわからなくなっていた。ただ「ペット」として、ご主人様に従うことだけが彼の存在理由のように感じられた。
午後、神崎の友人たちが次々と訪れた。彼女たちは三体のヒューマンペットを見て、驚きと羨望の声を上げた。
「すごい!三体も持ってるの?」
「カスタムモデルまで!どうやって手に入れたの?」
神崎は得意げに説明した。
「ネオライフ社の株主特典よ。最新モデルを優先的に購入できるの」
彼女は三体を指さした。
「みんな、ショーの準備をしなさい」
三体は言われるままに小さなステージに上がった。神崎がリモコンを操作すると、彼らは完璧な連携で演技を始めた。岡崎はピアノを弾き、健はアクロバティックなダンスを披露し、ミミは美しい歌声を響かせた。
「素晴らしい!」
女性たちは拍手した。
「まるでサーカスね!」
「私も欲しい!どうすれば手に入るの?」
神崎は友人たちの質問に答えながら、三体を自慢した。
「彼らは完全に調教済みよ。どんな命令にも従うわ」
彼女はリモコンを操作し、三体に様々な芸を披露させた。時には屈辱的なポーズや、滑稽な動きも強いられた。女性たちは笑い、時には三体を手に取って観察した。
岡崎は自分の体が勝手に動く感覚に、もはや違和感を覚えなくなっていた。これが自分の役割、自分の存在意義なのだと受け入れていた。しかし、心の奥底では何かが揺れ動いていた。これは本当に自分なのか?
パーティが終わり、友人たちが帰った後、神崎は三体を手に取った。
「素晴らしかったわ」
彼女は満足げに言った。
「特に龍一、あなたは完璧だったわ」
岡崎は虚ろな表情で頷いた。
「ありがとうございます、ご主人様」
神崎は三体をドールハウスに戻した。
「今夜はゆっくり休みなさい。明日からは新しい訓練を始めるわ」
彼女は去っていった。
ドールハウスの中で、三体はそれぞれの部屋に向かった。岡崎は自分の部屋のベッドに横たわった。頭の中は空っぽだった。思考も感情も、すべてが薄れていた。彼はただ「ペット」として存在していた。
しかし、眠りに落ちる直前、彼の意識の片隅で小さな光が灯った。かすかな記憶の断片。大学の研究室、実験、そして…名前。
「岡崎…龍一…」
彼は小さな声で呟いた。その名前が何を意味するのか、もはやわからなかった。しかし、それは彼の中に残された最後の人間性の欠片だった。
彼はその小さな光を胸に抱きながら、眠りに落ちた。