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※このお話は以下の要素を含みます

 TSF 女体化 幼児化 年齢退行 意識改変



「お兄ちゃん、何で今日もお仕事なの……?」


 きっかけは妹のこの一言だった。

 俺、駆郎は、ゴールデンウィークもお構いなしの社畜社会人だ。

 家庭事情が厳しく訳有りで、中学卒業後すぐ仕事へ就いたが……お金を稼ぐ為にこのザマだ。


 5歳年が離れている小学5年生の妹、梨菜。

 家庭事情については色々複雑なので割愛するが、妹を養う為に働いているようなものだ。


「梨菜、ごめんよ。これも梨菜と生活する為なんだ。分かってくれ」


 今日も仕事へ行く準備をして、出掛けようとする。

 そう言えば今日から、世間ではゴールデンウィークらしい。


「ゴールデンウィークなのに……せっかくのゴールデンウィークなのに」


 梨菜は涙目になり、自分の感情を俺に訴えていた。

 できれば俺だって、仕事になんて行きたくない。

 本当はゴールデンウィークくらいきちんと休んで、梨菜と遊んでやりたい。


 世の中って、どうしてこうも不平等なのだろうか……。


「ねえお兄ちゃん、お兄ちゃんは社会人だから、お仕事に行かないとダメなの?」


 梨菜が涙を拭いながら俺に問い掛けた。


「うん、そうだな……社会人でなければ働かなくても済むけどな。でもそういう訳にもな」


 社会人を辞める方法なんて、現状ニートになるくらいしか思いつかない。

 家の事情的にお金が必要だし、このまま高校へ行く訳にだって行かない。


「お金が無いから、高校にも行けないんだよね?」

「うん、梨菜も知ってるだろうけど……辛い思いさせてごめんな」

「じゃあお兄ちゃん、社会人じゃなくなっちゃえばお仕事しないで済むんだね?」

「え?」


 梨菜がそう言い出すと、急に俺の体が熱くなり始める。

 な、何だこの感覚は……熱い、体が熱い。

 まるで骨が溶けているかのようで、強引に骨格が変わって行く感じだ。


 仕事へ行こうとしていた俺は立っていられず、玄関のその場でうずくまってしまった。


「うぅっ……な、何だこれ」

「お兄ちゃん、今日は梨菜と遊ぼうよ」

「り、梨菜……そ、そんな事より救急車、119番で呼んでくれないか……」


 これ、やばいやつかもしれない。

 もしかして俺、働き過ぎで体の不具合でも出たのか!?


「大丈夫だよ、お兄ちゃん。いや、お兄ちゃんじゃなかったね。あたしの妹だもんね!」

「あたしの……妹?」


 気付けばいつの間にか体の異変は治まり、すっかりと楽になっていた。

 何だかいつもよりも体が軽い、溜まっていた疲れも一気にバーッと抜けた感じだ。


「急に体が楽になった……え、ちょっと待って!? 何この声? 私、どうしたの!? え、私!?」


 何故か男の一人称が出てこない、それにやけに声が高い。

 裏声とかそんなレベルではなく、まるで子供の女の子のような甲高い声だ。


「気分はどう? あたしの妹ちゃん♪」

「梨菜、私……どうなったの?」

「お兄ちゃんはね、あたしの妹になったんだよ! これなら会社に行かなくても良いし、梨菜とも遊べるよね?」


 梨菜の妹になった……?

 何を言っているのか、全く持って訳が分からない。


「鏡、持ってきてあげるね?」


 梨菜はそそくさと洗面所へ向かうと、手鏡を持って戻って来た。

 そして手鏡を私に渡してくる。


「え、誰この可愛い子!? これ、私なの!?」


 鏡には両サイドをゴムリボンで結んだ、ショートツインテの可愛い幼い女の子の姿が映っていた。

 そして私が声を発すると共に、鏡の中のその子も驚いた表情で一緒に声を発していた。


「ちょっと待って、状況が呑み込めない。梨菜、私に何かしたの!?」

「お兄ちゃん、ごめんね。あたし、隠していたんだけど……実は魔法少女なんだ」

「ま、魔法少女だって!?」


 梨菜が魔法少女だって!? 嘘だろ!?


「お母さんもお父さんも早くのうちに亡くなっちゃって、あたし達を引き取れる身寄りも居なかったよね……」

「う、うん。そうだったよね。梨菜を守る為、親の意思を継いでこの家で2人で頑張ってたんだものね」

「お父さん、どうしてもこの家を手放したくなかったものね。だからあたし、どうにかならないかお星様にお願いしたの」

「お星様にお願い……まさか!?」


 それで梨菜、魔法少女になれちゃったとでも言うの!? そんなバカな!


「普通だったら何処かに引き取られるけど、そうならないで済んだのも、あたしの魔法のおかげなんだよ?」

「梨菜、お前……本当に魔法少女なの?」

「あたしの妹になったのに、それでもまだ信じられないって言うの?」


 今の私、梨菜よりも一回り幼い女の子になってしまっている。

 この現実を目の当たりにさせられては、信じざるを得ないだろう……。


「信じるしかないよね……」

「お兄ちゃん、お仕事も大変そうだったから。見兼ねていつか楽にしてあげようと思ってたの。あたしの妹になれば、開放されるよね?」


 梨菜の言う事は確かに間違ってはいない。

 現に梨菜の妹と言う立場になった以上、こんな姿で仕事に行く事なんてできっこない。

 実質、私は社畜な仕事から解放された訳だ。


 でもだからって、いきなりこんな事になっても……。


「確かに開放されるけど、これからの生活はどうすればいいんだ!?」

「どうにかなるよ。あたしね、魔法少女になってから結構魔力も溜まったから。どうにかなるんじゃないかな?」

「そ、そっか……でも、わざわざ私を梨菜よりも小さくしたのは何で? 別に仕事を辞めるだけでも良かったんじゃ……」

「それはね、あたし、妹が欲しかったから!」


 ……それだけの理由で、私は妹にされてしまったの?

 冗談じゃない、いくら社畜な仕事から解放されるからって、そんな理由で妹にされるだなんて。


「なあ梨菜、楽にしてくれるのは嬉しいよ。でもせめて梨菜の妹って言うのは……これ、戻せるんだよな?」

「うん、戻せないよ? だって戻し方、分からないもん」

「はいー!?」


 無茶苦茶だ……無茶苦茶過ぎる。


「でもこれで一緒に遊びに行けるね! 結菜ちゃん!」

「ゆ、結菜ちゃん?」

「梨菜と結菜でお似合いでしょー? 妹ができたら、似た名前にしたかったんだー!」


 いきなり妹にされて、結菜ちゃんと言う名前まで付けられて……何かもう、兄としてのプライドは完全にズタボロだ。


「ねえねえ結菜ちゃん! ゴールデンウィークだけどもう暑いし、プールでも行こうよー!」

「プ、プール!? ちょ、今この姿でプールに着いて来いって言うのか!?」


 それにプールって言っても、6月にならないとまだやってないだろ!?


「室内プールなら、もうやっている所もあるからさ。お願い、結菜ちゃん! あたし、妹とプールに行ってみたかったんだもん!」

「お、おい、私は男……」

「あたしの可愛い妹の結菜ちゃん! 水着はちゃんと用意してあるから、何も問題ないよね!?」


 うっ……可愛い妹の顔を見ていると、何故か逆らえない。

 何だろうこれは……そういう魔法でも入っているのか!?


「う、うん。じゃあ出掛けようか……」

「わーい! やったー! 妹とプールだー!」

「でも梨菜、流石にいきなりプールは」

「あたし、結菜ちゃんのお姉ちゃんだよ!? ちゃんとお姉ちゃんって呼んでよね!?」


 り、梨菜がお姉ちゃん!?

 いや、違うぞ……私は兄で……あれ、本当に私、梨菜の兄だったっけ?


「う、うん……梨菜お姉ちゃん」

「よーしよし、結菜ちゃんはいい子な妹ちゃんだねー」


 梨菜お姉ちゃんに頭をいい子いい子と撫でられた。

 あれ、何だかこういうのって悪くない……かも。


「じゃあ早速プールに行こー!」

「う、うん。梨菜お姉ちゃん」


 こうして私は梨菜お姉ちゃんに促されるまま、可愛いお洋服で室内プールへ向かった。



「結菜ちゃん、どうしたのー?」

「何だか着替えづらいの……」


 何故か更衣室でもじもじとしてしまう私。

 何故だろう、何かを忘れている気がする……。


 私、女の子だもの。別にここに居たって、特におかしい事なんてない筈なのに。


「もーう、結菜ちゃんは恥ずかしがり屋さんなんだねー。いいよ、梨菜が壁になってあげるから。ゆっくり着替えてね!」

「う、うん。ありがとう。梨菜お姉ちゃん」


 梨菜お姉ちゃんはとっても優しい。

 私がもじもじして困っていると、周りから着替えを見られないように壁になって助けてくれる。

 良いお姉ちゃんが居て本当に良かった、と思っちゃう。


「結菜ちゃん、どうしたの? パンツと睨めっこしちゃって」

「い、いや、何でもない……」


 何かがおかしい……そう思いながらパンツを見つめるも、何がおかしいのか私には分からない。

 私、小学3年生の女の子だもんね。ちっちゃい女の子のパンツを穿いていて、当たり前だよね?


「さ、水着に着替えちゃおー」

「う、うん……」


 私はバッグにパンツをしまうと、中からスクール水着を取り出した。

 ゼッケンには大きな文字で結菜と書かれている、正真正銘私のスクール水着だね。


「あれ、スクール水着って、こうやって着ればいいんだっけ……」


 何故か着方が良く分からないよ……。


「結菜ちゃん、どうしたの? しっかりしてよー。お姉ちゃんが教えてあげるねー?」

「う、うん、お願い……」


 その後、梨菜お姉ちゃんが優しく水着の着方を教えてくれて、どうにか私はスクール水着に着替える事ができた。

 でも何だかおしりの辺りに違和感を感じて、微妙に食い込みそうで少し気になるの。

 毎年スクール水着を着ている時って、こんな感じだったかな……?


「結菜ちゃん、どうしたの? あたしの胸を見て」

「え、お姉ちゃんのお胸、私より大きくて少し良いなって……」

「まっ、嬉しい! 結菜ちゃんはほんと可愛いね! でも結菜ちゃんも、段々大きくなるからねー」


 梨菜お姉ちゃんのお胸はとても大きい、と言う程でもないの。

 でも私のお胸と比べると、明らかに大きくてついつい良いなって……。


「さ、着替えたら存分に泳ご!」

「梨菜お姉ちゃん、恥ずかしいよぉ……」


 梨菜お姉ちゃんに腕を引っ張られて、私はプールの方へ向かう。

 何だかスクール水着姿が恥ずかしい気がして、少し赤面してしまいそうだった。

 何で今日はこんな恥ずかしいのだろう、女の子なんだから別におかしい筈なんてないのに……。



「あー、今日は楽しかった!」

「ふえぇ……つ、つかれたぁ」


 なんでかわからないけれど……わたし、せいしんてきにもとってもつかれた。

 りなおねえちゃんはやさしくしてくれるし、およいでいてたのしかったけれど……でも、とてもはずかしかった。

 なんだかとてもきづかれしてしまって……よーやく、プールからかいほうされたかんじだよー。


「結菜ちゃん、今日はご飯どうする? 何かコンビニで買って行くー?」

「あ、じゃあわたし、オムライスがたべたい」

「オムライスね? おっけー! じゃあついでに、甘い物も一緒に買って帰ろうー!」


 あまいもの……そうきいたとたん、わたしはすごくうれしくなってわくわくしちゃった。

 りなおねえちゃんはわたしのためをおもって、あまいものもいっしょにかってくれるんだ。


 やさしいおねえちゃんのいもうとで、ほんとうによかったよ。わたし、すごくしあわせ。



 そしてゴールデンウィークもおわり、ふつうのひがやってきたよ。


「結菜ちゃーん、朝ご飯用意しておいたから食べよー」

「うん、りなおねえちゃん!」


 りなおねえちゃんと、いっしょになかよくあさごはん。

 わたしのおうちはいろいろあったみたいで、おとうさんもおかあさんもいないみたい。

 それで、おうちのことはりなおねえちゃんががんばって、いろいろやってくれる。


 あさごはんも、りなおねえちゃんがはやおきして、じゅんびしてくれたみたい。


「いただきまーす!」


 りなおねえちゃんといっしょにたべるあさごはんは、とてもおいしい。

 りなおねえちゃん、まいにちわたしのためにいろいろやってくれて、そんけいしちゃうよ。

 しっかりもので、やさしいりなおねえちゃん。おとうさんとおかあさんがいなくても、りなおねえちゃんがいればわたし、へいきだよ。


「ごちそうさまー」

「じゃあ結菜ちゃんは、先に洗面所で待っていてね! 洗い物を片付けたらすぐ行くから!」

「はーい、りなおねえちゃん」


 これからりなおねえちゃんが、せんめんじょでわたしのかみのけを、かわいくセットしてくれる。

 2つのリボンで、りょうほうをむすんでくれるかみがたは、わたしもとってもだいすき。

 なんだかおんなのこらしくて、すっごくかわいいから!



「いってきまーす」


 あかいランドセルをせおって、りなおねえちゃんといっしょにがっこうへとうこう。

 わたしたち、まわりからみれば、なかよしなしょうがくせいしまいにみえるのかな?

 そうおもうとなんだかうれしくて、おねえちゃんといっしょにとうこうできるのが、すごくうれしい。


 わたし、とってもしあわせ。これからもこんなしあわせなひが、まいにちつづくといいな。

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