ねこになった少女の結末(猫化) (Pixiv Fanbox)
Content
※このお話は以下の要素を含みます
R18-G 状態変化 猫化 動物化 リョナ
◆うちの子出典・キャラ補足
はちゃめちゃ学園生活(WIKIに掲載)
・花音ちゃん:愛梨ちゃんの事が大好きな女の子
・愛梨ちゃん:花音ちゃんの事を大事に想っているTSッ娘
・光ちゃん:暴走魔法による状態変化案件の元凶
「にゃあ……」
「かわいいねこさんだねー」
頭を撫でられて少し嬉しそうな表情を浮かべつつも、何だか何処となく寂しそうなねこ。
(愛梨ちゃん気付いて、私……花音だよ)
「いいこいいこ」
「にゃあ……」(気付いてもらえない……)
学校から帰った後、愛梨ちゃんと遊ぶ約束をした私。
でも学校の帰り道ね、何だか魔法少女さんの変な魔法に巻き込まれちゃったようで。
気付いたら私、小さなねこの姿になっていました……。
とりあえず、仕方ないからそのまま愛梨ちゃんの元へ向かったんだけど……。
インターホンに手が届かなくて、どうしようかと思っていたら。
「わー! 外に可愛いねこが居る!」
たまたま愛梨ちゃんが私に気付いてくれて、そして今玄関先でこうして愛梨ちゃんに撫でられているのです。
でも愛梨ちゃん、私だって全然気付いてくれそうにないよ……。
「あ、ねこちゃん喉鳴らしてる」
「にゃあ、にゃあ……」(撫でられるのが気持ちいいから、ついつい鳴っちゃうみたいなの……)
どうしよう、もしこのまま気付いてもらえなかったら。
そもそも私、ちゃんと元に戻れるのかな……。
「それにしても花音ちゃん遅いなー。まだ来ないのかな?」
「にゃあ! にゃあ!」(愛梨ちゃん! 私、花音よ!)
「うん、もっといいこいいこして欲しいの?」
「にゃあ……」(気付いてもらえないよ……)
何処からどう見ても私、只のねこでしかないもん。
ねこになった直後、自分の手を見て肉球が付いていてビックリしたもの。
それ程今の私はねこになってしまっている、人間の時の面影なんて何1つ……。
「あれ、ねこちゃん首輪付けてるんだね。この鈴、音符の形してるんだね」
「にゃあ? にゃあー」(あれ? ほんとだ。私、首輪なんて付けてたんだ)
「この音符の鈴、なんだか花音ちゃんの髪飾りに似てるかも」
何とこんな所に花音としての、唯一の証明があったのです。
「花音ちゃん遅いなー。学校からは帰っているのかな?」
「にゃあ……」(でも気付いてくれないのね……)
只のねこだもん、気付けって方が難しいのかな……。
「こんな事なら花音ちゃんの用事を待ってでも、一緒に帰ってれば良かったのかも」
今日は日直の仕事があったので、それがちょっと長引きそうだったから。
愛梨ちゃんを待たせちゃうと悪いし、先に帰っていてと言ったの。
「ちょっと近辺を見に行ってみようかな?」
「にゃあ?」(愛梨ちゃん、行っちゃうの?)
「あ、ねこちゃんどうしよう。一緒に来る?」
私が一緒に行っても、私はここに居るんだから……見つかる筈ないんだけどね。
「にゃあ」
「あ、喉鳴らしてる。嬉しいのかな? 一緒に行こっか」
「にゃあ……にゃ」(違うんだけど……まあでも一緒に行こうかな)
愛梨ちゃんと街中を歩いてから数分後の事。
人間の歩幅ってこんなに速かったんだ……今のねこである私に取って、愛梨ちゃんの足は少し早く感じた。
次第に愛梨ちゃんは遠ざかって行ってしまい、私は置いて行かれてしまって離れ離れになってしまった。
愛梨ちゃんは人間としての私を捜すのに夢中だったようで、ねこである私の事は気にも留めずどんどんと行ってしまった。
「にゃあ……」(愛梨ちゃん、心細いよ……)
ねこになってしまった私の視界はいつもより低く、目に飛び込んでくる景色もいつもより狭く感じる。
更に身体も小柄になってしまったし、そういう事を考えると自然と心細くなってしまう。
急いで愛梨ちゃんを捜そう……あれ、何だろうこの匂い。
(何だかおいしそうな匂いがする。お魚の匂いかな?)
どうやらこれは煮干しの匂い?
良い匂いに釣られてその方向へ向かってみると、野良ねこ達が煮干しに群がっていた。
何処からか盗ってきたのか、それとも誰かしら人間に貰ったのか。
(って、私ったら何してるんだろう……煮干しの匂いに釣られちゃうだなんて)
他のねこを見掛けて、少し安心感までも覚えてしまった私。
でもあのねこ達は本物のねこなんだ、人間だった私が馴染めるだなんて思えない。
私は来た道を引き返して、愛梨ちゃんを捜す事にした。
うぅっ……何だか本物のねこみたいになりかけている感じで、私自身色々と情けなく思ってしまいます。
「にゃあ!」(愛梨ちゃんだ!)
道路を挟んで、向こう側に愛梨ちゃんの姿を見つけた。
愛梨ちゃんを見つけた私は嬉しくなって、ついつい周りに注意を払わずに道路を渡ろうとした。
そして私が道路を飛び出した直後の事……。
道路に血しぶきが舞い上がった。
そして何かがぐちゃぐちゃになるような、あまり良くない音が一瞬聞こえた。
彼女の中に一瞬、今まで忘れていた記憶が走馬灯のように再生された。
1番大事だったお友達を交通事故で死なせてしまった私。
死んでしまった友達は車に轢かれて、血まみれになってしまって……。
何故今まで忘れていたのだろう。
もしかしてこれって、私にバチが当たったのかな。
きっとバチが当たって、私に同じ事が返って来たんだ。
1匹の小さなねこは、猛スピードでやってきた車に轢かれてしまった。
ぺちゃんこになってしまって、きっと即死だっただろう。
ぐちゃぐちゃになって血まみれになってしまった身体は、もうねことしての原型すらも留めていない。
そしてその場には、もう愛梨ちゃんの姿もなくなっていた。
愛梨ちゃんはねこの存在に気付かず、そのまま花音ちゃんを捜そうと何処かへ行ってしまっていた。
でも愛梨ちゃんがその後花音ちゃんに会える事は、二度とありませんでした。